
「注文住宅で新築の家を建てたい!」と思って情報収集をしていると、ハウスメーカーや工務店のバリエーションの多さに、どこのハウスメーカー・工務店で家を建てればよいか、迷ってしまうという方も少なくないでしょう。
家づくりの成功の秘訣は「ハウスメーカー・工務店選びが成功するか」にかかっていると言っても過言ではありません。
この記事では、注文住宅のハウスメーカー・工務店選びでなかなか決断できず困っている方に向けて、ハウスメーカー・工務店を選ぶ基準や失敗・後悔しないためのポイント、最終的な決め手について詳しく解説します。ぜひ楽しんで家づくりの計画を進めてくださいね。
なお、注文住宅でおすすめの大手・中堅・ローコスト別について知りたい方は「ハウスメーカーを比較」の記事もご覧ください。
Contents
1.ハウスメーカー・工務店を選ぶ項目は?
家づくりの成功をも左右する重要項目のひとつは、「どの建築会社(ハウスメーカー・工務店)で建てるか」を決めることですが、企業ごとに構造・工法やデザインなどの特長があります。
ここでは、ハウスメーカー・工務店選びで迷ってしまったときに検討したい下記5つの判断項目をご紹介します。
1-1.構造・工法
住宅の構造・工法は、「木造」「鉄骨造」「鉄筋コンクリート造」と大きく3つに分けられます。
各社によってさまざまな構造・工法を採用しており、それぞれにメリット・デメリットがあります。各構造の特徴としては次の通りです。
- 木造の特徴と工法
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日本の気候風土に合った構造で、一戸建て住宅の約8割が木造で建てられています。
日本の伝統的な建物の建て方である「在来工法(木造軸組工法)」、断面サイズ2×4インチの角材を使用して壁・床・天井6面を組み立てる「2×4(ツーバイフォー)工法」、工場生産の部材を現場で組み立てる「木質系プレハブ工法」があります。耐久性はほかの構造と比べても遜色ありませんが、耐火性や耐震性、遮音性や防音性でやや劣る場合があります。
木造の注文住宅を建てたい方は、木造住宅に対応したハウスメーカーに建築を依頼しましょう。
- 鉄骨造の特徴と工法
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工業製品である鉄骨を使用するため、品質が安定しています。
鉄骨(おもに軽量鉄骨)を軸組みに工場生産の部材を現場で組み立てる「鉄骨系プレハブ工法(軽量鉄骨造)」、高い強度で空間がとりやすく間取りの自由度が高い「重量鉄骨造」があります。耐震性の高さや害虫の少なさがメリットである一方、高温時の耐火性はやや劣ります。
鉄骨造の注文住宅を建てたい方は、鉄骨造住宅に対応したハウスメーカーに建築を依頼しましょう。
- 鉄筋コンクリート造の特徴と工法
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鉄筋とコンクリートで構成された強度の高い構造です。
柱と梁で構成されている「ラーメン構造」、柱・梁なしで、面(壁・床)で構成されている「壁式構造」があります。
耐震性や防火・防音性に優れており、大空間にも対応できます。鉄筋コンクリート造の注文住宅を建てたい方は、鉄筋コンクリート造住宅に対応したハウスメーカーに建築を依頼しましょう。
以上3つが住宅の構造・工法ですが、以前に比べ技術が飛躍的に進歩・向上しているため、構造・工法による「耐久性の違い」は、それほど大差がなくなってきています。
ハウスメーカー・工務店によっては、各構造のデメリットをカバーする工夫がとられていたり、メリットを最大限に活用した住み心地が実現したりすることも少なくありません。
しかし構造・工法の選択によってはリビングを広くできないなど、ある程度は制約がかかることがあります。また、価格も構造・工法によって異なります。予算や間取りの希望を気にしながら、構造・工法を検討してください。
1-2.デザイン
和モダンスタイルや西洋スタイル、シンプルモダンなど、ハウスメーカー・工務店によって得意なデザインに違いがあります。耐久性などのハード面も気になりますが、見た目のデザインをこだわらない方はいないと思います。展示場のモデルハウスを見たときの印象が決め手になることも少なくありません。
とはいえ、デザイン面だけが独り歩きしてしまうのも避けたいところです。これから長く暮らしていく住まいですから、デザインとともに建物の性能も併せて検討してください。
1-3.価格・費用
家づくりには、それぞれの家庭に「予算」があります。そのため、住宅の建築費用が予算内におさまるかどうかも、ハウスメーカー・工務店を選ぶ重要な判断項目のひとつです。
よい家をできるだけ費用を抑えて建てることができれば理想的ですが、現実的になかなかそうはいかないこともあるかもしれません。しかし、ただ単に価格だけでハウスメーカー・工務店を決めることは避けたいところです。
家づくりでお金をかけたい「こだわり箇所」と「削ってもかまわない部分」を整理しながら価格や費用を比較・検討することは、家づくりをする上で必要な過程です。その際、費用の内訳に何が含まれるのかもしっかり確認して検討することをおすすめします。価格の根拠はどのような部分なのか、オプションの扱いはどのようになるかなど、しっかりと理解することが大切です。
複数のハウスメーカー・工務店の設計プランや見積書を比較するには、内訳についてもきちんと担当者に確認し、詳細を把握してから価格を比べるとよいでしょう。
1-4.サービス体制
アフターサービス体制や保証内容など、サービス内容を選択基準とするケースもあります。
保証期間をはじめ、決まった期間で確実に定期点検を行うシステムや、顧客が気軽に連絡できる専用の窓口があるなど、ハウスメーカー・工務店によって提供しているサービスにはそれぞれ違いがあります。
住宅を建てても、住んでから不具合が出たり、修繕したい場所が出てきたりすることもあります。建てるまでの期間はもちろん、建ててからの長い年月も安心して任せられる会社を選びたいですね。
1-5.営業担当者の人柄・相性
ハウスメーカー・工務店に相談したとき、営業担当者の人柄や相性もひとつの判断要素となることがあります。
その会社や住宅商品は良いと思っているけれど、営業担当者が苦手場合、なかなかその先に進めることができないという場合もあるでしょう。
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2.ハウスメーカー・工務店選びで後悔しないためのポイント
次に、ハウスメーカー・工務店を選んだあとで後悔しないための4つのポイントをご紹介します。
2-1.建築費用だけで決めない
住宅の建築費用が予算内だからという理由だけで、依頼する会社を決めることは避けてください。
なぜなら、住宅建築のプランの作り方には決まった形式がなく、各社が自由に作成できるためです。
どのような構造・工法で建てるか、仕様・デザインはどのようなグレードにするか、オプションで費用がかかる部分はないかなど、費用の内訳もよく確認してください。
2-2.値引き額で決めない
複数のハウスメーカー・工務店に住宅建築のプラン提出を依頼することは、珍しいことではありません。
競合他社がいることで、ハウスメーカーが互いに値引きし合うこともあります。しかしここで注意したいのが、契約を取りたいがために、多額の値引きをしてくる会社です。
もちろん、ある程度の値引き幅をもっていることはありますが、百万円単位の値引きが可能な場合、そもそも最初の建築費用が高すぎる設定だったのではないかと疑問を感じるかもしれません。
場合によっては、契約前に建築費用を安く見せるためだけのプランを作成することも可能で、オプションで追加費用がかかるケースもあります。
このようなケースでは、いったん時間を置いて再検討してみるとよいでしょう。
2-3.メーカー名だけで決めない
大手ハウスメーカーは、テレビなどでCMも放映していることから知名度があります。
また、逆に、地元でよく見かける看板から、地元工務店の名前をもともと知っていたというケースもあるでしょう。
しかし、他のハウスメーカーよりも目にする機会が多いという点だけで決めることは避けましょう。

展示場にある大手メーカーだけで選んでしまった
住宅展示場にモデルハウスのある大手メーカーのみで検討。もう一度建てるなら今度は、相談窓口でいろいろなハウスメーカー・工務店を紹介してもらったうえで選びたい。

地元でよく聞く工務店という理由だけで安心してしまった
地元では有名な工務店だったので安心しきって、よく調べもせず契約してしまいました。実際はアフターサービスが手薄で少し不安…。ほかのハウスメーカーのほうがよかった。
2-4.土地を先に決めない
自社で土地を所有し仲介事業を行っているハウスメーカー・工務店は多く、土地の購入とセットで建築プランが提案されるという例もあります。
土地を先に決めると、土地に予算を割きすぎて、建築物(上物)にお金がかけられなくなってしまった、という失敗パターンに陥りがちです。
また、「建築条件付き土地(売り建て)」という土地の種類の場合、その土地を購入後、一定期間内(多くは3か月以内)に指定の建築会社(ハウスメーカー・工務店)で住宅を建てる必要があります。
土地の売主である会社と建築会社が同じ会社(もしくは関連会社)であることがほとんどであるため、土地の費用が割安になるというメリットもあります。
しかし建築条件付き土地を購入すると、他のハウスメーカー・工務店を選択することは基本的にできません。
自分が「家づくり」で大切にしたいポイントや軸、こだわりたいことを実現できるハウスメーカー・工務店なのか、ということを念頭に、土地選び・ハウスメーカー・工務店選びを進めてください。
以上が、ハウスメーカー選びで後悔しないためのポイントですが、一般の方で家づくりに慣れているという方はなかなかいないでしょう。
ハウスメーカー選びで後悔しないために重要な一番のポイントは、注文住宅のプロにハウスメーカー選びを相談しておくことです。
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3.迷ったときの決め手は?
資料や展示場を見たり会社から説明を受けたりしながら、いくつか候補となるハウスメーカー・工務店に絞り込んだとしても、なかなか決断できないケースもあります。
最後は、どんなことを決め手とすればよいのでしょうか。
3-1.親身に相談できる会社・担当者かどうか
家が完成するまで上手にリードしてくれ、親身に相談できる会社を選択するようにしてください。
家を建てるには、土地選びから設計打ち合わせ、現場施工、引き渡しまで半年以上かかることもあります。また、家を建てた後もアフターサービスは続いていき、長い付き合いになります。
担当者や会社との信頼関係を築くことはとても大切で、一生のお付き合いができると思える会社を選ぶことがポイントになります。
3-2.無理に契約まで運ばない会社かどうか
どのハウスメーカー・工務店でも、1棟でも多く「契約を取りたい」と考えるのが自然です。しかし、契約を優先しすぎて、お客様(施主)のための家づくりを忘れてしまう会社はおすすめできません。
あなた(施主)のことをしっかり考えてくれる会社がどうか判断してください。
的確な判断をするためにも、注文住宅のハウスメーカー・工務店を選ぶ際には、一度は注文住宅のプロに相談してみてください。
きっと、プロならではの視点で、理想のマイホームに近づくためのアドバイスをくれるはずですよ。
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まとめ
注文住宅のハウスメーカー・工務店の選び方について、その判断項目、また選ぶときに注意すべきポイントなどについてご紹介しました。
各社とも、自分の会社が一番といわんばかりにアピールしてくることが多く、どこも魅力的に感じることもあるでしょう。
住宅の性能やデザインも重要な要素ですが、会社の企業理念や社員の対応などをよく見て、長く付き合うことができるかどうかよく見極めてみてはいかがでしょうか。
ぜひ、信頼できるハウスメーカー・工務店に出会い、理想の家づくりを実現させてください。
この記事のポイント
- 構造・工法
- デザイン
- 価格・費用
- サービス体制
- 営業担当者の人柄
詳細は「1.ハウスメーカー・工務店を選ぶ項目は?」をご覧ください。
「1-5.営業担当者の人柄・相性」では、以下の後悔事例について紹介しています。
- 展示場に行った流れで、新人の営業担当者をつけられた
- 「担当者を変更してほしい」と途中で言い出せなかった
以下の4点に注意しましょう。
- 建築費用だけで決めない
- 値引き額で決めない
- メーカー名だけで決めない
- 土地を先に決めない
詳しくは「2.ハウスメーカー・工務店選びで後悔しないためのポイント」で解説しています。
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展示場に行った流れで、新人の営業担当者をつけられた
ゴールデンウィークに住宅展示場に行ったら、入社したての新人営業が担当になったので、とても不安に。結果的に満足いく家づくりができなくて後悔した。
「担当者を変更してほしい」と途中で言い出せなかった
自社の良いところしか説明してくれず、担当者を信頼できなくなったが、変更希望もその担当者本人に伝えなければならず、最後まで変更してほしいと言えなかった。