新築住宅の補助金・減税・優遇措置

新築住宅の最新情報 補助金・減税・優遇措置

この記事では2023(令和5)年に家の新築でもらえる補助金や適用できる減税制度、ローンなどの優遇制度について、わかりやすく解説します。

この記事でわかること

  • 新築住宅の補助金・助成金・給付金の種類
  • 新築住宅の減税制度の種類
  • 新築住宅の優遇制度の種類

家を建てるにはある程度の時間がかかります。補助金や減税制度には締め切りもあるため、早めに動き出すことが肝心です。家の新築や建て替えを検討されている方は、ぜひご参考ください。

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※本記事は2023年5月2日時点の内容です。

1.家の新築で利用したいお金にまつわる4つの制度

家を新築する際にぜひ利用したいお金にまつわる制度は、次の4つです。

補助金・助成金・給付金とは、一定の基準や条件を満たした新築の家を建てたり購入したりした際に、国や自治体から受け取ることができるお金のことです。つまり、家を建てることで入ってくるお金になります。

一方、減税制度とは、定められた条件を満たして家を建てたり住宅ローンを組んだりした際に、課税額が下げられたり税金が減らされたりするものです。つまり家の新築に伴い、出ていくお金を少なくすることができます。

優遇制度とは、家の新築で一定の条件を満たせば、住宅ローンの金利を低くしたり保険費用を安くしたりできる仕組みです。有利な条件で家を建てることができるため、条件にあてはまる場合は、逃すことなく活用したい制度です。

新築の住宅で使える具体的な制度を上記の4種類に分けて、詳しく説明します。

2.国による新築住宅への補助金・助成金・給付金

国が行っている新築住宅への補助金や助成金、給付金には、次のようなものがあります。

  • こどもエコすまい支援事業
  • ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス実証事業
  • LCCM住宅整備推進事業
  • 地域型住宅グリーン化事業

制度の概要や適用するための要件、申請方法を一つずつ確認していきましょう。

2-1.こどもエコすまい支援事業(2023年より本格始動)

制度の概要

こどもエコすまい支援事業は、子育て世代・若いご夫婦の世帯が「高い省エネ性能を持つ住宅」を建てやすくするために補助金を支援する制度です。

適用条件・補助金額

2022年(令和4年)4月1日時点で、以下のいずれかの条件に該当する世帯(両方ともに該当する必要はありません)

  • 子育て世帯:18歳未満の子供がいる
  • 若者夫婦世帯:どちらか一方が39歳以下である

いずれの世帯も2022年(令和4年)11月8日以降に基礎工事より後の工程の工事に着手したものが対象となります。工事請負契約日の期間は不問ですが、建築着工までに契約が締結されている必要があります。

補助金額
ZEHの基準を満たす住宅
Nearly ZEHの基準を満たす住宅
ZEH Readyの基準を満たす住宅
ZEH Orientedの基準を満たす住宅
100万円/戸

ZEHの基準については「2-2.ZEH支援事業」をご参照ください。

申請方法・期限

申請はハウスメーカーや事業者によって行われるため、申請者の手間はかかりません。

交付申請期間 は2023年(令和5年)3月31日から同年12月31日あたりまでを予定しています。
なお、2023年(令和5年)3月下旬から同年11月30日あたりまでの期間中は、工事着工後であれば補助金交付申請の予約ができます。
また、戸建住宅の場合、2024年(令和6年)7月31日までに完了報告を行う必要があります。

交付申請や予約の締め切りは、予算の状況に応じて公表されるためあくまで予定です。上記日程より前に予算の上限に達し、利用できなくなるケースもある点には注意しましょう。
ハウスメーカー選びや土地探しなどで大切な選択をする際に慌てないためにも、一日でも早く動き出すことをおすすめします。

参考:こどもエコすまい支援事業 公式HP

▶【こどもエコすまい支援事業】についてプロに詳しく聞く(無料)

2-2.ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス実証事業

制度の概要

ZEH支援事業とは、電気やガスといったエネルギーをあまり使わなくても快適に過ごせる家、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の建築を奨励するための支援事業です。

適用要件・補助金額

適用要件として、居住用の住宅であることと、ZEHビルダーとして登録されている施工会社がZEHの要件を満たした家を新築することが求められます。これらの要件を満たすと、ZEH補助金を受け取ることができます。

ZEHには以下3つの段階によって事業が分かれており、いずれの段階の要件を満たしているかによって、補助金額が変わります。詳しく見ていきましょう。

  1. ZEH支援事業
  2. 次世代ZEH+(注文・建売・TPO)実証事業
  3. 次世代HEMS実証事業
【ZEH支援事業 】
ZEHの種類 内容 補助金額
ZEH 一般的なZEHの要件である一定以上の断熱性能・省エネ基準比20%以上・再生可能エネルギー導入100%以上を満たしていること。 55万円
Nearly ZEH 断熱性能・省エネ性能はZEHと同等基準。
太陽光発電によるエネルギー生産率が75%以上。
(寒冷地や都市狭小地等に限る)
55万円
ZEH oriented 断熱性能・省エネ性能はZEHと同等基準。
太陽光発電なしでOK。(狭小地等に限る)
55万円
ZEH+ 断熱性能・省エネ性能はZEHと同等基準を満たし、さらに一次エネルギー消費量25%以上削減。
決められた高性能機器の導入が必要。
100万円
Nearly ZEH+ 断熱性能・省エネ性能はZEHと同等基準。
太陽光発電によるエネルギー生産率が75%以上。
(寒冷地や都市狭小地等に限る)
100万円

いずれの住宅も、以下の高性能機器を取り付ける際には補助金が加算されます。

加算対象の機器と補助額

  • 定置型の蓄電システム:2万円/kWh(補助対象経費の1/3または20万円のいずれか低い額)
  • 直交集成板(CLT):90万円/戸
  • 地中熱ヒートポンプ・システム:90万円/戸
  • PVTシステム:【液体式】65万円/戸もしくは80万円/戸 【空気式】90万円/戸
  • 液体集熱式太陽熱利用システム: 12万円/戸もしくは15万円/戸
【次世代ZEH+(注文・建売・TPO)実証実験】
ZEHの種類 内容 補助金額
ZEH+/Nearly ZEH+*
  • 「ZEH+」の要件を満たす。
  • 以下の高性能機器のうちいずれか1つ以上を導入。
  • 蓄電システム
  • V2H充電設備(充放電設備)
  • 燃料電池
  • 太陽熱利用温水システム
  • 太陽光発電システム10kW以上
100万円

* 寒冷地、低日射地域、多雪地域に限る

加算対象の機器と補助額

  • 蓄電システム:2万円/kWh、(補助対象経費の1/3または20万円のいずれか低い額)
  • V2H充電設備(充放電設備):補助対象経費の1/2 または75万円のいずれか低い額)
  • 燃料電池:2万円/台
  • 太陽熱利用温水システム:【液体式】17万円/戸、【空気式】60万円/戸
【次世代HEMS実証事業】
ZEHの種類 内容 補助金額
ZEH+/Nearly ZEH+*
  • 「ZEH+」の要件」を満たす。
  • 高度エネルギーマネジメントを選択する。
  • 蓄電システムまたはV2H充電設備(充放電設備)を導入。
  • 燃料電池、太陽熱利用温水システムの設備導入も可。
  • 太陽光発電システムを最大活用し、自家消費量の拡大を目的に、AI・IoT技術等による最適制御を行う仕組みを備える。
112万円

* 寒冷地、低日射地域、多雪地域に限る

HEMS(ヘムス)とは、Home Energy Management Serviceの略で、自宅での電気使用状況を把握、最適化を図る仕組みを持つスマートハウスを意味します。

いずれの住宅も、以下の高性能機器を取り付ける際には補助金が加算されます。

加算対象の機器と補助額

  • 蓄電システム:2万円/kWh、(補助対象経費の1/3または20万円のいずれか低い額)
  • V2H充電設備(充放電設備):補助対象経費の1/2 または75万円のいずれか低い額)
  • 燃料電池:2万円/台
  • 太陽熱利用温水システム:【液体式】17万円/戸、【空気式】60万円/戸

申請方法・期限

ZEH住宅の建築を依頼するZEHビルダーのハウスメーカー経由で申請を行います。

各事業のスケジュール
事業 申請期間
ZEH支援事業 一次公募:2023年4月28日~11月10日
二次公募:2023年11月20日~2024年1月9日
次世代ZEH+(注文・建売・TPO)実証事業 2023年4月28日~11月10日
次世代HEMS実証事業 2023年4月28日~11月10日

基本的に、ZEH住宅関連の補助金は、公募期間内であっても、予算に達すれば受付を終了します。利用をする場合は、事前にZEHビルダーであるハウスメーカーなどに相談をして、申し込み状況を確認しておくとよいでしょう。

また、ZEHハウスメーカーについても調べておき、タイミングよく動けるよう準備しておくことをおすすめします。

参考:一般社団法人 環境共創イニシアチブ「PDF2023年の経済産業省と環境省のZEH(ネットゼロエネルギーハウス)補助金について

▶【ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス実証事業】についてプロに詳しく聞く(無料)

2-3.LCCM住宅整備推進事業

制度の概要

LCCM(ライフ・サイクル・カーボン・マイナス)住宅整備推進事業は、国土交通省によって2022年度に新設された補助金制度です。ZEH住宅よりも上位に置かれ、国として最終的に目指す低炭素住宅の形でもあります。

なお、LCCM住宅とは、その名の通り、ライフサイクル(建築~解体~再利用まで)を通じて、CO2(二酸化炭素)排出量をマイナスにする低炭素住宅です。具体的には以下のような試みを指します。

  • 【建築前・建築中】資材製造や建設段階のCO2排出量の削減
  • 【居住中】CO2排出量の削減(ZEH住宅)
  • 【改修・解体】住宅の長寿命化・資材のリサイクル時のCO2排出量削減

適用要件・補助金額

具体的な条件は以下の通りです。

  • 外皮性能が強化外皮基準(ZEH基準)
  • 省エネ性能がZEH+基準
  • 太陽光発電を含むエネルギー消費量がZEH基準
  • LCCO2評価の結果が 0以下
  • CASBEE B+ランク以上 または長期優良住宅の認定を受ける

LCCO2(ライフサイクルCO2) とは、資材の調達・建築工事・居住中・改修・解体・再利用までの前段階を含めてCO2(二酸化炭素)発生量を評価する基準です。
CASBEE(建築環境総合性能評価システム)は建築物や街、都市などの環境性能を評価するツールです。

LCCM住宅への補助金額は、以下の通りです。

補助金額
上限140万円/戸
(補助対象工事の掛かり増し費用の1/2以内)

申請方法・期限

2023度LCCM住宅整備推進事業の第1回応募期間は、2023年4月17日~9月29日です。予算に達し次第受付終了となる場合があるので、早めに行動しましょう。

参考:国土交通省「令和5年度LCCM住宅整備推進事業」の第1回募集を開始します!」/「PDF 令和5年度 3省連携事業 ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス 推進に向けた取り組み

▶【LCCM住宅整備推進事業】についてプロに詳しく聞く(無料)

2-4.地域型住宅グリーン化事業

制度の概要

この事業は、認定長期優良住宅、ゼロエネルギー型住宅、高度省エネ型住宅(認定低炭素住宅)の基準を満たした家を新築する際、次の表の通り、それぞれの条件に応じた補助金が交付されるというものです。

適用要件・補助金額

この制度の適用要件は、次の通りです。

  • 下記表のような性能の良い住宅を建てること。
  • 原則として、地域木材を使用して一定の性能以上の住宅を建てること。
  • 国の採択を受けたグループの構成員である中小住宅生産者などにより建てられる住宅であること。

各住宅の補助金額や、具体的な条件は以下の通りです。

種類 基本的な補助金額
認定長期優良住宅 140万円
ZEH 140万円
Nearly ZEH 140万円
認定低炭素住宅 125万円
ZEH Oriented 125万円
加算額(1~3は重複不可。ただし、加算は最大40万円までが上限)
項目 加算金額 条件
1 地域材加算 20万円 主要構造材に地域材を用いる場合
2 三世代同居加算 30万円 キッチン、浴室、トイレまたは玄関のいずれか2つ以上を複数設置する場合
3 若者・子育て世帯加算 30万円 交付申請日時点で建築主が18歳未満の子供と同居している場合
4 地域住文化加算 20万円 地域の伝統的な建築技術の継承に資する住宅
5 バリアフリー加算 30万円 バリアフリー対策を実施

申請方法・期限

申請できるのは、採択グループに加盟している中小の建築事業者のみです。申請は先着順になります。
申請期限については、情報が更新され次第お伝えします。

参考:地域型住宅グリーン化事業(評価)「補助事業の概要」PDF国土交通省「令和5年度 住宅局関係 予算概算要求概要」PDF国土交通省「令和5年度 3省連携事業 ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス 推進に向けた取り組み」

▶【地域型住宅グリーン化事業】についてプロに詳しく聞く(無料)

お家のいろは コラム
過去にあった補助金制度

上記でご紹介した補助金制度は、必ずしも毎年設けられるというわけではありません。
以下の補助金制度のように、過去に実施され、今では設けられていない制度もあります。

  • すまい給付金(2021年度)
  • グリーン住宅ポイント制度(2021年度)
  • こどもみらい住宅支援事業(2022年度)
  • 蓄電池等のDER等導入事業築実証事業(2022年度)

近年の補助金の傾向としては、エネルギー消費・CO2削減を目指した家づくり、住宅の長命化など、環境に配慮しながら長く快適に過ごすことができる住宅への支援が多いことがわかります。

どのような制度も「毎年使える」と思わず、使えるときに使ってお得にマイホームを手に入れてくださいね。

3.自治体による補助金や助成金

国だけでなく、各自治体でもさまざまな補助金や助成金があります。

  • ZEH住宅など省エネ住宅への補助金
  • 解体費用助成金
  • 木造住宅の耐震建て替えの補助金
  • 同居・子育て支援補助金
  • 地産木材を使用した家への補助金制度
  • 移住で家を建てる場合の補助金

これらは過去に募集された補助金や助成金のご紹介です。2023年度の募集については、各自治体の公式HPをご確認ください。

3-1.ZEH住宅など省エネ住宅への補助金

各自治体では、ZEH住宅などの省エネ住宅に独自の補助金を設けています。それぞれ確認する必要はありますが、基本的に国の予算を使った補助金でなれば、併用することが可能です。
(自治体が募集する補助金であっても、国の予算を使っている場合は、補助金併用は不可となります)

3-1-1.【東京都】東京ゼロエミ住宅導入促進事業(助成事業)

東京都では、2019(令和元)年度から、高省エネ住宅に向けて助成事業を行っています。2023(令和5)年度の制度概要は以下の通りです。

主な要件・補助金額
助成金の金額は、3段階の水準に応じて異なります。
【3つの水準】戸建て住宅向けの補助金額
レベル 基準 補助金額
水準1 窓など開口部の断熱性能、設備の省エネ性能など分かりやすい仕様規定の基準を満たす(前年度の仕様) 30万円/戸
水準2 ZEH相当の断熱性能と、国が定める基準より35%削減する高い省エネ性能の基準を設定 50万円/戸
水準3 北海道相当の断熱性能と、国が定める基準より40%削減する高い省エネ性能の基準を設定 210万円/戸
追加補助
種別 内容 補助金額
太陽光発電システム オール電化住宅に設置 13万円/kW
上限39万円(3kW分)
オール電化以外の住宅に設置 12万円/kW補助
上限36万円(3kW分)
蓄電池システム 蓄電池容量が6.34kWh未満の場合 以下のいずれか小さい額

  • 助成対象経費の3/4
  • 蓄電容量×19万円
  • 95万円
  • 蓄電池容量が6.34kWh以上の場合 【太陽光発電の出力値4kW以下】
    以下のいずれか小さい額

  • 助成対象経費の3/4
  • 蓄電容量×15万円
  • 120万円
  • 【太陽光発電の出力値4kW超】
    以下のいずれか小さい額

  • 助成対象経費の3/4
  • 蓄電容量×15万円
  • 太陽光発電出力×30万円
  • V2H 電気自動車のバッテリーに蓄えた電気を家で使うシステムを搭載 機器費等の1/2
    上限50万円
    ※電気自動車等を所有し、太陽光発電設備を設置している場合は10/10で上限100万円
    申請期限
    2023年4月3日~2024年3月29日まで(予算に達した時点で受付終了)

    参考:クール・ネット東京「令和5年度東京ゼロエミ住宅導入促進事業

    3-1-2.【長野県】信州健康ゼロエネ住宅助成金

    長野県では、環境への負荷が少なく、高断熱で、県産木材を活用した住宅の新築工事や、既存住宅の断熱性能を上げるリフォーム工事の際に、費用の一部を助成してくれます。

    主な要件・補助金額
    助成金の金額は、3段階の水準に応じて異なります。
    【3つの水準】戸建て住宅向けの補助金額
    区分 基準 補助金額*
    最低基準 ゼロエネルギー達成に向けて最低限確保すべき基準(外皮性能及び一次エネルギー消費量) 50万円(40万円)
    上限110万円(80万円)
    推奨基準 環境負荷の低減と快適性を高次元で達成する基準(外皮性能及び一次エネルギー消費量) 120万円(110万円)
    上限180万円(150万円)
    先導基準 環境負荷を極限まで抑えるチャレンジ基準(外皮性能及び一次エネルギー消費量) 140万円(130万円)
    上限200万円(70万円)

    * 地域条件等により再生可能エネルギー設備等の設置をしない場合は( )の金額

    申請期限
    第一期:2023年4月15日~2024年2月15日
    第二期:2023年11月1日~2024年3月15日
    ※先着順、予算に達した時点で受付終了

    参考:長野県「信州健康ゼロエネ住宅助成金

    3-2.解体費用助成金

    この助成金は、築年数が古い家や倒壊の恐れがある家などを解体する場合に、自治体が費用の一部を負担してくれるというものです。以下の自治体例をご覧ください。

    3-2-1.【兵庫県神戸市】老朽空家等解体補助制度

    例えば、神戸市の「老朽空家等解体補助制度」の場合、次のような家を解体する際に助成金が受け取れます。

    主な要件
    • 昭和56年5月以前に着工された神戸市内にある家屋
    • 空き家の場合、家屋に一部腐朽・破損があること
    • 居住している場合、または一部腐朽・破損のない空き家の場合は、幅員2m未満の道路のみに接する土地の上に建つ家屋等、または狭小(面積60平方メートル未満)土地の上に建つ家屋等であること
    補助金額
    解体工事に要した費用の3分の1以内かつ上限60万円(1件あたり)
    申請期限
    2023年2月20日~2024年1月30日まで

    古い空き家の処分に困っている場合だけでなく、築年数の経っている家を解体して新しく建て替えたい場合でも要件を満たせば適用できます。

    参考:神戸市「老朽空家等解体補助制度の申請受付

    3-2-2.【三重県伊勢市】木造住宅の空き家除却(解体)補助制度

    三重県伊勢市では、家を解体する際に次のような助成金が受け取れます。

    主な要件
    • 昭和56年5月31日以前に着工された木造住宅であること
    • 耐震診断の結果「倒壊する可能性が高い」(耐震診断の評点が0.7未満)と診断された住宅であること
    補助金額
    耐震補強設計書の作成に要した費用(補強後評点の判定費用を含む)の3分の2(上限18万円)
    申請期限
    2023年4月3日午前8時30分~予算に達し次第終了

    参考:伊勢市「木造住宅の耐震補強(設計・工事)補助・空き家除却(解体)工事補助

    3-3.木造住宅の耐震建て替えの補助金

    耐震性能に不安のある古い木造住宅を建て替える際に、補助金が出る自治体もあります。

    3-3-1.【千葉県市川市】住宅の耐震診断・耐震改修に関する補助制度

    千葉県市川市の住宅耐震化促進事業における耐震改修(現地建替を含む)は次の通りです。

    主な要件
    • 1981(昭和56)年5月以前の基準で建てられた木造住宅、分譲マンション
    • 耐震診断の結果、耐震性が不足していると判断された場合
    補助金額
    • 耐震診断費:3分の2(上限8万円)
    • 耐震改修費:設計、工事、工事監理費の5分の4(上限50万~100万円)
    申請期限
    • 耐震診断:2023年4月10日~12月15日まで
    • 耐震改修:2023年4月10日~10月31日まで

    耐震基準を満たすように改修を行った場合、補助金の利用有無にかかわらず、固定資産税の減額・所得税の特別控除を受けることも可能です。

    参考:市川市「建築物の耐震診断・改修工事の助成に関して

    3-3-2.【三重県】木造住宅耐震診断・耐震補強補助(住まいの耐震化等推進事業)

    三重県では、一定の基準・要件等を満たした木造住宅の耐震診断や耐震補強を行う際に、補助金を行け取れます。

    主な事業内容
    • 木造住宅耐震診断等事業
    • 木造住宅耐震補強設計補助事業
    • 木造住宅耐震補強工事補助事業
    • 木造住宅耐震リフォーム補助事業

    参考:三重県「各種事業・制度等

    3-4.同居・子育て支援補助金

    主に、18歳以下の子供がいる世帯には補助金支援を行っている自治体もあります。

    3-4-1.【静岡県藤枝市】子育てファミリー移住定住促進事業

    静岡県藤枝市では、子育てファミリー移住定住促進事業の一環として18歳以下の子どもがいる世帯に補助金事業を用意しています。

    主な要件
    • 市外から転入または、市内賃貸住宅から転居した子育てファミリーであること
    • 新築住宅・新築マンションを建築または購入し、住民票を異動した者
    • 建築または購入について金融機関から融資を受けている者
    • 市税を滞納していない者
    • 移住レポートを提出できる者(市外からの転入に限る)
    • 建築または購入について、市の実施する他の補助金等を受給していない者
    補助金額
    市外からの転入世帯は50万円、市内賃貸住宅からの転居世帯は30万円を上限として、購入費用の2分の1を受け取ることができます。
    申請期限
    住民票の異動の日から1年以内

    参考:藤枝市「【新築住宅補助】新築住宅、新築マンションの取得費や引越し料を助成します~子育てファミリー移住定住促進事業~

    3-4-2.【神奈川県厚木市】親元近居・同居住宅取得等支援事業補助金制度

    神奈川県厚木市では、市外に居住する人が厚木市で近居・同居を始める際に、住宅取得の費用や同居のための改修費用について補助を行っています。

    主な要件
    • 親世帯:1年以上厚木市に居住している
    • 子世帯:親世帯と近居・同居のため市外から転入する(転入する日以前厚木市に1年間住民登録のない人)
    • 補助対象住宅に10年以上近居・同居をする予定の人
    • 住宅の新築工事もしくは購入の契約者(子世帯の世帯員)または既存住宅の増改築の工事(改修工事を含む)の契約者(親世帯若しくは子世帯の世帯員)
    • 世帯に外国人を含む場合は、永住権を有している世帯
    • 厚木市若年世帯住宅取得支援事業補助金の交付を受けていない世帯
    補助金額
    住宅取得:近居の場合40万円、同居の場合60万円
    住宅改修:補助対象経費の10分の1(上限20万円)
    以下の場合加算:各10万円

  • 子世帯に中学生以下の子がいる場合
  • 子世帯の世帯主又は配偶者が、40歳未満の場合
  • 定住促進地域(注釈)に住宅を取得する場合
  • 子世帯に1年以上市内に在勤する勤労者等がいる場合
  • 申請期限
    住宅取得:補助対象住宅の登記の受付年月日の翌日から起算して6ヵ月以内
    住宅改修:補助対象住宅の工事が完了した日から6ヵ月以内

    参考:厚木市「親元近居・同居住宅取得等支援事業補助金

    3-5.地産木材を使用した家への補助金制度

    地域の木材を使って家を建てた場合に、補助金や助成金が出る制度を設けている自治体もあります。

    3-5-1.【福岡県】ふくおか県産材家づくり推進助成制度

    例えば、福岡県では、県産の木材を使って一定の基準を満たした木造住宅を取得した場合、最大80万円の助成金が交付されます。

    主な要件と補助金額

    基本タイプ:補助50万円

    • 長期優良住宅
    • 木造軸組工法の戸建てで、使用する木材のうち70%以上を県内加工材とし、かつ県産木材を5立方メートル以上使用すること
    • 耐震等級3を確保していること
    • 高齢者配慮等級3を確保していること

    以下の3つの条件のうち、1つを満たせば+20万円、2つ以上を満たせば+30万円が補助されます。

    1. 【県産木材振興型】県産木材10立方メートル以上使用し、かつ、内装の木質化(見附面積12平方メートル以上)を1室以上行うこと。
    2. 【環境配慮型】省エネルギー設備として住宅全体に熱交換型換気システムを設置し、又は創エネルギー設備として太陽光3kw以上若しくはエネファーム0.4kw以上を設置すること。
    3. 【新しい生活様式型】インターネットの利用が可能な環境を整備したリモートワーク専用のスペース(3平方メートル以上)及び玄関付近の手洗い場を備えること。
    募集期間
    2023年4月1日~12月28日まで(上限に達し次第終了)

    参考:福岡県庁ホームページ「ふくおか県産材家づくり推進助成制度

    3-6.移住で家を建てる場合の補助金

    移住にともない家を取得した場合に、補助金や助成金が出る自治体もあります。

    3-6-1.【愛知県】愛知県移住支援事業(移住支援金の支給)

    愛知県では、東京23区からの移住者に「移住支援金」を支給しています。

    主な要件
    • 住民票を移す直前の10年間のうち、通算5年以上、かつ直近の1年以上、東京23区に在住、または東京圏に在住し東京23区へ通勤していたこと。
    • 該当の市町村へ転入していること。
    • 移住支援金の申請日から5年以上、継続して居住する意思があること。
    • 移住支援金の申請時が、転入後3か月以上1年以内であること。
    • 申請者を含む2人以上の世帯員が移住元において、同一世帯に属していたこと。
    • 申請者を含む2人以上の世帯員が申請時、同一世帯に属していること。
    • 申請者を含む2人以上の世帯員がいずれも、支給申請時、転入後3か月以上1年以内であること。
    • 愛知県暴力団排除条例に規定する暴力団員又は暴力団もしくは暴力団員と密接な関係を有する者でないこと。
    • 日本人である、または外国人であって、永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者、特別永住者のいずれかの在留資格を持っていること。
    • その他愛知県または居住する市町村が移住支援金の対象として不適当と認めた者でないこと。
    補助金額
    世帯の場合:100万円/世帯
    単身の場合:60万円/人
    申請期限
  • 移住就業者:転入後3か月以上1年以内 ※就業先の法人等に連続して3か月以上在職
  • テレワーカー及び関係人口:転入後3か月以上1年以内
  • 移住起業者(転入後に起業支援金の交付決定を受けた場合):交付決定日以降、転入後3 ヶ月以上1年以内
  • 移住起業者(起業支援金の交付決定を受けた後に転入した場合):交付決定日から1年以内、転入後3ヶ月以上1年以内
  • 参考:愛知県「愛知県移住支援事業(移住支援金の支給)について

    この他にも、各自治体ではさまざまな補助金・助成金事業を実施しています。

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    4.家を新築した際の減税制度

    家を新築した際は、要件を満たせばいくつかの減税制度を適用することが可能です。

    • 住宅ローン減税(住宅ローン控除)
    • 登録免許税の税率軽減
    • 不動産取得税の軽減
    • 固定資産税の軽減
    • 贈与税 住宅取得等資金に係る非課税措置

    特に、「住宅ローン減税」は総額だとかなりの節約になるため、利用しない手はありません。
    確定申告が必要なものもあるため、忘れずに申請したり申告したりするようにしましょう。

    4-1.住宅ローン減税(住宅ローン控除)

    内容

    住宅ローン減税の正式名称は「住宅借入金等特別控除」と言い、消費税が増税される際に駆け込み需要で住宅購入者が増え、その反動で増税後に購入数が下がるのを抑えるため、すまい給付金と共に設けられた制度です。

    すまい給付金は2021年度で申し込みを終了しましたが、住宅ローン減税は制度の見直しをしつつ、今後も継続されることとなりました。

    2022年度からの住宅ローン減税は、年末時に残っている住宅ローンの額の0.7%分が、その年に支払った所得税から控除され、還付金として受け取ることができます(2021年度までは1%)。
    たとえば、年末に住宅ローンが3,500万円残っていたら、控除される額は24.5万円です。

    ただし、控除される上限額は、居住用の住宅の場合は21万円、認定長期優良住宅や認定低炭素住宅の場合は35万円です。

    適用期間

    住宅ローン減税は4年間延長され、2022年~2025年に入居を開始した方にそれぞれの条件が適用されます。

    住宅を購入した年から最長13年間の適用となります(2024年以降の入居の場合、「長期優良住宅・低炭素住宅」「ZEH水準省エネ住宅」「省エネ基準適合住宅」に該当しない住宅は最長10年間の適用となります)。
    2019年以前は10年間でしたので、これも原則として延長された形となります。

    控除額を決める「ローン借り入れ額」の上限

    2022年度からの住宅ローン控除は、省エネ基準を満たしている住宅に対して、控除額を算出する際に用いられる「年末時点のローン借り入れ額」の上限を高額にすることで、より税金面でもメリットがあるように制度が変更されました。
    具体的な金額は以下の通りです。

    家の性能 「ローン借り入れ額」の上限
    2022~2023年に入居 2024~2025年に入居
    長期優良住宅・低炭素住宅 5,000万円 4,500万円
    ZEH水準の省エネ住宅 4,500万円 3,500万円
    省エネ基準適合住宅 4,000万円 3,000万円
    上記に該当しない住宅 3,000万円 0円*

    *2023年までに新築の建築確認をした場合、2,000万円となります。

    適用要件

    住宅ローン減税を受けるためには、次のような要件を満たす必要があります。

    • 住宅を取得した日から6ヵ月以内に住み始めること
    • 床面積が50平方メートル以上の住宅であること
    • 10年以上の返済期間の住宅ローンを組んでいること
    • 控除を受ける年の年収が2,000万円を超えないこと(3,000万円から引き下げられました)
    • 住み始めた年とその前後の2年ずつ(計5年)の間に、居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例などの適用を受けていないこと

    適用方法

    住宅ローン控除を適用する初年は、住宅を取得した翌年2~3月中に確定申告が必要です。2年目以降は、給与所得者であれば年末調整の際に必要書類を提出すれば、確定申告なしで控除を受け取ることができます。

    参照・引用:国税庁「No.1213 認定住宅の新築等をした場合(住宅借入金等特別控除)
    国土交通省「PDF(別紙1)令和1年度住宅税制改正概要)

    4-2.登録免許税の税率軽減

    登録録免許税は、不動産の登記手続きを法務局で行う際に納める税金です。新築や建て替えをする際に必要となる登記手続きには、次のようなものがあります。

    • 建物滅失登記:建物を解体した際に必要
    • 所有権保存登記:新しい家を登記する際に必要。固定資産税評価額×0.4%
    • 抵当権抹消登記:住宅ローンを完済した際に必要。不動産1つにつき1,000円
    • 抵当権の設定登記:住宅ローンを組んだ際に必要。住宅ローンの借入額×0.4%

    2024(令和6)年3月31日までは、軽減税率が適用されるため、次のような計算になります。

    • 建物滅失登記:軽減税率による変更なし
    • 所有権保存登記:固定資産税評価額×0.15%、長期優良住宅・低炭素住宅の場合は0.1%
    • 抵当権抹消登記:軽減税率による変更なし
    • 抵当権の設定登記:住宅ローンの借入額×0.1%

    参考:国税庁「No.7191 登録免許税の税額表 」・法務局「令和4年4月1日以降の登録免許税に関するお知らせ

    4-3.不動産取得税の軽減

    内容

    不動産取得税は、土地や建物などの不動産を取得した際に一度だけ課せられる地方税です。固定資産税に不動産取得税の税率を乗じることで、税額が算出されます。

    本則の税率は4%ですが、2024年3月31日までに取得した場合の税率は3%です。

    適用要件

    新築の家を取得した場合、居住用の家で課税される床面積が50平方メートル以上240平方メートル以下であれば、固定資産税評価額から1,200万円控除されます。さらに認定長期優良住宅の場合、控除額が+100万円になるという特例もあります。

    申請方法

    特別な申請は不要です。登記手続きが終わると、半年ほどしてから減額された不動産取得税の納付書が送られてきます。その納付書を使って納税すれば完了です。

    参考:東京都主税局「不動産取得税 」、国土交通省「認定長期優良住宅に関する特例措置

    制度について詳しく話を聞いてみたい!という方は、ぜひ「HOME4U 家づくりのとびら」のアドバイザーへご相談ください。

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    4-4.固定資産税の軽減

    内容

    新築で一定要件を満たす住宅の場合は、固定資産税の軽減を受けられます。通常の住宅だと3年間、認定長期優良住宅だと5年間、固定資産税額が2分の1になります。

    固定資産税 都市計画税
    税率* 1.4% 0.3%
    建物 床面積120平方メートルまでを限度とし、3年間(長期優良住宅は5年間)固定資産税額の1/2を減額 減額なし
    土地(200平方メートルまでの部分) 固定資産税評価額を1/6に減額 固定資産税評価額を1/3に減額
    土地(200平方メートルを超える部分) 固定資産税評価額を1/3に減額 固定資産税評価額を2/3に減額

    *固定資産税評価額に対する税率を意味します。

    適用要件

    2024(令和6)年3月31日までに新築された住宅に対して適用されます。

    申請方法

    特別な申請は必要ありません。新築住宅を取得した翌年に郵送されてくる「固定資産税納税通知書」に同封されている納付書を使って納税します。

    参考:東京都主税局「固定資産税・都市計画税(土地・家屋)

    自分はどの制度が適用できるのか?に悩んだら、「家づくりのとびら」のアドバイザーに相談するのもおすすめです。

    4-5.贈与税 住宅取得等資金に係る非課税措置

    内容

    家を新築したり購入したりする際に父母や祖父母などから購入資金として贈与を受けた場合、一定金額まで贈与税が非課税となる制度です。
    2023年度まで延長され、非課税の対象となる金額は最大1,000万円に縮小となりました。

    消費税が10%になってからの適用金額は、次の表のようになります。

    契約年 一定の基準を満たした住宅※ 一般住宅
    2019年4月1日~2020年3月31日 3,000万円 2,500万円
    2020年4月1日~2021年12月31日 1,500万円 1,000万円
    2022年4月1日~2023年12月 1,000万円 500万円

    ※省エネルギー性の高い住宅、耐震性の高い住宅、バリアフリー性の高い住宅を意味します。

    適用要件

    2015年1月1日以降の贈与が対象となり、該当年度の定める金額が非課税となります。
    また、次のような要件を満たす必要があります。

    • 贈与者と受贈者が直系卑属であること
    • 受贈者の合計所得金額が2,000万円以下であること
    • 対象となる住宅の床面積が 50平方メートル(2021年1月以後に贈与を受けた場合は40平方メートル)以上、240平方メートル以下

    申請方法

    贈与を受けた翌年の2月1日~3月15日までの間に、贈与税の申告が必要です。その際に、この特例を利用する場合は、申告書に非課税の特例の適用を受ける旨を記載する必要があります。

    参考:国税庁「No.4508 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税 」、財務省「令和4年度税制改正の大綱

    こういった制度は申し込み期限があったり、年度によって内容が変わったりするので、自分だけで情報を整理するのは大変です。
    「誰かに相談したい」と思ったら、ぜひ「HOME4U 家づくりのとびら」をご利用ください。

    5.家を新築した際の優遇制度

    家を新築した際は、住宅ローンの金利などの優遇を受けることができる場合があります。家の新築で受けられる優遇制度について、それぞれ簡単に見てみましょう。

    5-1.住宅ローン【フラット35】の金利優遇制度

    フラット35S

    この制度は、省エネルギー住宅や耐震性の高い住宅といった質の高い住宅の購入に【フラット35】を利用する場合、借入金利を一定期間引き下げるという制度です。

    期間は金利四タイプにより5年と10年があり、引き下げられる金利はそれぞれ年0.25%になります。予算金額があるため、期間内でも予算金額に達する見込みになれば受付終了です。

    参考:住宅金融支援機構「【フラット35】S:長期固定金利住宅ローン

    【フラット35】維持保全型

    新築住宅の場合、長期優良住宅・安心R住宅を対象に、以下の条件を満たすことで10年間、年金利が0.25%引き下げられます。
    フラット35Sと併用で、当初5年間分の金利がトータル0.5%引き下げとなります。

    【フラット35】地域連携型《子育て支援》

    フラット35を運営する住宅金融支援機構と提携する地方自治体では、子育て支援の補助事業として、フラット35の借入金利を10年間、年0.25%引き下げるという試みをしています。
    2022年4月からは、5年間から延長されることとなり、より拡充される運びとなりました。

    【フラット35】S(ZEH)

    ZEH基準をクリアした住宅に向けて、5年間は年0.5%、6年目から10年目まで年0.25%引き下げとなる仕組みです。
    2022年10月以降の設計検査申請分が対象です。

    参考:住宅金融支援機構「【フラット35】S(ZEH)」

    5-2.住宅の構造による火災保険料の軽減

    住宅の火災保険料は、建物の構造や耐火性によって異なり、耐火性能が高いほど保険料が安くなります。一般的な在来木造建築はH構造(非耐火)のため、鉄骨造や鉄筋コンクリート造といったT構造(耐火)のものよりも火災保険料が高くなるのです。

    同じ木造であっても、ツーバイフォー工法やプレハブ工法などのT構造であれば、火災保険料は安くなります。35年一括払いの場合だと60万円近い差が生じる場合もあるため、どの木造工法で家を建てるか悩んでいる場合は、検討材料のひとつにしてみても良いでしょう。

    5-3.耐震等級などによる地震保険優遇制度

    火災保険料と同様に、新築で建てた家の構造や耐震等級による地震保険の優遇制度もあります。耐震等級1であれば10%、耐震等級2であれば30%、耐震等級3であれば50%の割引を受けることが可能です。さらに対象物件が「住宅の品質確保の促進等に関する法律」に基づく免震建築であれば、50%の割引が受けられます。

    地震保険料のためだけでなく、安心のために耐震性の高い家を建てたい方は、地震に強いハウスメーカーを選びましょう。

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    6.新築時の補助金や減税を利用する際の注意点

    最後に、新築時に国や自治体などの給付金や補助金、減税制度などを利用する際の注意点を説明します。家の新築や建て替えを検討する前にこれらの注意点を把握しておけば、補助金や減税での失敗を防ぐことが可能です。

    6-1.申請期間やいつもらえるかを確認する

    補助金や給付金は、受付期間や申請期間があるものがほとんどです。また受け取り期間が決まっている場合もあります。そのため利用したいものがあれば、スケジュールや申請に必要な要件をあらかじめしっかりと確認しておくことが大切です。

    せっかく利用できる給付金や補助金があるにもかかわらず、受付期間が過ぎて利用できなかったなどという事態に陥らないためにも、家を新築することが決まった時点から調べ始めるようにしましょう。

    6-2.予算の上限額が決められていることがある

    補助金や給付金の中には、予算の上限額があらかじめ決められているものがあります。そのような補助金や給付金は先着順になっていることが多く、上限額に達すると受付期間内であっても募集が締め切られていることがあるため注意が必要です。

    申請期間や受付期間などのスケジュール確認とともに、予算の上限額があるかどうか、予算枠が決まっている場合は、現在何割程度が埋まっているかなどをチェックしておくようにしましょう。

    6-3.減税の場合は確定申告が必要な場合がある

    減税制度の中には、自動的に軽減措置が取られるものもありますが、自主的に動かないと適用されないものもあります。その代表的なものが住宅ローン減税です。住宅ローン減税を適用したい場合は、住宅を取得した翌年の2月~3月に確定申告をしなければなりません。

    確定申告をすると、税金を納めなければならないと思いがちです。しかし、納税のためだけでなく減税を適用する場合にも必要である旨を理解したうえで、忘れないように注意しましょう。

    6-4.新型コロナの影響による変更や適用要件の緩和を確認する

    新築住宅で利用できる補助金や給付金、そして減税制度には、それぞれ適用要件があります。しかし、近年の新型コロナウイルス感染症流行の影響など、世間の状況に応じて、内容や金額が変更されたり適用要件が緩和されたりする可能性があります。

    これから新築住宅を建てたり購入したりする予定がある場合は、常に最新の情報をチェックするようにしましょう。

    また、優良なハウスメーカーであれば、積極的に注文住宅の補助金や税金の仕組みを解説してくれるので、ハウスメーカー選びは慎重に行いましょう。

    まとめ

    新築時に利用できる補助金や給付金を利用する際は、スケジュールや適用要件を確認することが大切です。申請期間や受付期間を過ぎないよう、あらかじめ調べておく必要があります。

    本記事を活用して、補助金の申請忘れや減税手続き忘れがないようにしましょう。

    この記事のポイント

    本記事で解説した内容のポイントは以下の通りです。

    2023年度に、家を新築する際に使える補助金はどんなものがあるの?

    こどもエコすまい支援事業をはじめ、さまざまな補助金が活用できます。
    この記事では、2023年度に使える補助金制度について、解説しています。

    2023年度に、家を新築した際に使える減税制度は?
    1. 住宅ローン減税
    2. 登録免許税の税率軽減
    3. 不動産取得税の軽減
    4. 固定資産税の軽減
    5. 贈与税 住宅取得等資金に係る非課税措置
    2023年度に活用できる家を新築した際の優遇制度は?
    1. 住宅ローン金利優遇制度【フラット35】S
    2. 住宅の構造による火災保険料の軽減
    3. 耐震等級などによる地震保険優遇制度

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