平屋の坪単価の相場や建てるときの費用を抑える5つのコツをご紹介

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平屋の画像

家を建てようと考えはじめた際、高齢者になったときのことなど、暮らし方の変化にも対応できそうな、平屋の家づくりを検討している方もいるのではないでしょうか。
子育てが一段落して、夫婦ふたりの暮らしになってからの家づくりでも平屋の家はおすすめです。たとえ子育て世代であっても、家族とコミュニケーションが取りやすい平屋は子供に目が行き届きやすく、子育てとの両立がしやすい効率的な家事動線が期待できます。
しかし、「平屋は2階建てよりも高くなると聞いたが本当なのか」「実際どのくらいの坪単価で建てられるのか?」などが気になっている方もいるでしょう。この記事では、平屋の坪単価を知りたい方に向けて平屋の坪単価の目安や2階建てとの単価の違い、平屋を建てるときの注意点や住宅会社の選び方などについて詳しく解説します。平屋の坪単価の目安を知り、自分たちの予算や暮らし方と照らし合わせて、最適な家づくりの選択をしてください。

1.平屋を新築で建てる場合の坪単価相場

「おおよその目安として、平屋の坪単価は約40~60万円が相場とされています(木造の場合)。
ただし、坪単価は、工法、建物の大きさや設備のグレード、間取り、仕上げ、その他いろいろな要因によって変動します。仕様によっては坪単価100万円というケースもありますので、あくまで目安としてください。

坪単価の計算方法は、次の通りです。
坪単価=建築費用÷延床面積
30坪の平屋が1,500万円の建築費用である場合の坪単価は、1,500万円÷30坪=50万円となります。

2.「平屋の坪単価は2階建てより高い」 といわれる理由

「ここでは「平屋」と「2階建て」それぞれの坪単価の比較と、平屋のほうが坪単価が高くなりがちな理由を説明します。

2-1.平屋と2階建ての坪単価を比較

同じ家族構成で平屋と2階建ての坪単価を比較します。仮に建築費用が1,500万円、間取り共通部分の延床面積は30坪とします。2階建ての場合、階段部分が加わりますので延床面積は33坪で算出します。

【平屋】 1,500万円÷30坪=50万円
【2階建て】 1,500万円÷33坪=約45万円

これを見ると2階建ての方が坪単価は安くなっていますが、上記は同じような条件での比較となります。予算や住宅仕様が異なる場合は、必ずしも平屋が高くなるとはいえないケースもあります。

2-2.平屋の坪単価が2階建てより高い理由

同じような条件で建てる場合、平屋が2階建てより高くなる理由には次の3つが考えられます。

2-2-1.延床面積が少なく計算上で不利

同じ広さの敷地に同じ建築面積(建物を真上から見たときの面積)の平屋と2階建てを建てるなら、当然2階があるほうが延床面積は広くなります。
また、同じような間取りと部屋数の家を建てる場合でも、2階建てには階段スペース、2階の廊下やホール部分などの面積が加わります。

坪単価は建築費用を延床面積で割り算して算出しますので、建築費用が同じであれば延床面積が大きい方が坪単価は安くなります。そのため計算上は延床面積の小さい平屋のほうが坪単価は高くなります。

2-2-2.基礎面積が大きい

平屋は1階部分に全ての生活空間がありますので、2階建てと比べて基礎部分の面積が大きくなります。30坪の建物面積の家を建てるとき、平屋が敷地の30坪必要なのに対し、2階建てなら15~17坪の基礎部分で済みます。
基礎工事は建築費用の中でも費用の割合が多い部分になるため、基礎工事が増えることは建築費用に影響します。そのため、同じような間取りの家を建てたとしても、平屋の方が建築費用は高くなる傾向があります。

2-2-3.屋根、壁面積が大きい

平屋は2階建てと比べて屋根面積が大きくなりがちです。また、プランによっては外壁面積も大きくなることがあります。
どちらも、建築費用の内訳の中で一定の割合を占めているため、平屋の方が建築費用は高くなり、坪単価へも影響が出やすくなります。

2-3.坪単価だけで比較しないことも大切

単純に坪単価だけで比較すると、同じような間取り構成で建てた場合、平屋の方が坪単価は高くなることがありますが、なぜ高くなっているのか、その要因をしっかりと確認することが大切です。

平屋は2階建てよりも延床面積が小さくなりやすいため、坪単価の計算では不利に働きます。その計算結果だけをもって比較し、どちらにするか決めてしまうことは避けたほうがよいでしょう。

坪単価は、建物の工法や構造、仕様、間取りなどさまざまな要素で変わってきます。
土地選びから建物の建築費用、諸費用などを含めて家づくり全体の予算とのバランス、将来的な暮らし方なども考え、計画することをおすすめします。

3.平屋の予算を抑えるコツ

平屋のコストダウン平屋を建てようと仮のモデルプランの費用で検討したところ、「予算オーバー」になったという方も少なくありません。ここからは、予算内で平屋を建てるための5つのコツをご紹介します。

3-1.外観をシンプルにする

建物の外観をシンプルにすることで、建築費用を抑えることができます。シンプルな形とは、例えば長方形や正方形などの箱型です。
間取りによっては外観の一部に張り出しが出てしまうこともありますが、できるだけ凹凸が少ない方が好ましいでしょう。凹凸があると、その分、木工事での手間がかかります。また、箱型に比べて壁面積や屋根面積が増える傾向があるため、その分材料費も増えてしまいます。
間取りと外観はお互いに影響を受けるため、外観を意識しながら間取りについてプランニングすることをおすすめします。

3-2.屋根の高さを抑える

屋根の高さを抑えることは、建築費用のコスト削減につながります。屋根には傾きがあり、急勾配といわれる傾き角度が大きいものほど、屋根面積が大きくなります。同時に屋根の形もコストに影響します。
片流れ,切妻,寄棟,方形の図
屋根には「片流れ」「切妻」「寄棟」「方形」と大きく4つの形がありますが、勾配のゆるい片流れが最もコストがかからない屋根の形状になります。また、屋根の勾配が急角度になっている、つまり屋根の頂点が高いと、その分外壁面積が増えるため、屋根とともに外壁のコストもかかりやすくなります。
屋根の高さがあると、室内側では屋根裏収納などに活用できるため平屋にはメリットにもなりますが、コストと機能性とで優先順位を決めて取り組んでください。

3-3.無駄な部屋をつくらない

費用を抑えるには、無駄な部屋をつくらず、坪数を抑えることが効果的です。

例えば、客間としての和室や個室、なんとなく採用した書斎や家事室、洗濯室など実際の暮らしの中で本当に活用できるものなのかどうか、再度検討してみてください。
さまざまな要望を盛り込もうとすると、どうしても坪数が増えてしまいます。限られた予算で、自分たちに本当に必要な要素を優先しましょう。

3-4.廊下をできるだけ減らす

平屋プランでは、廊下をできるだけ減らすことがポイントです。

生活空間が全て1階に集約される平屋は、部屋から部屋への移動で家族と共有するスペースが同じ階に多く必要になります。
プライベート空間となる個室と、共有空間となるLDKやバスルーム、トイレなどの出入り口をどのように配置するかで、廊下の要・不要の判断が分かれます。
プライベート空間と共有空間との距離をできるだけ保ちたいと考える方は多いかもしれませんが、距離を確保するとその分、廊下が必要になります。たかが廊下といっても、増えれば延床面積に影響するため、できるだけ廊下を減らすプランを検討してください。

3-5.高価な設備を選ばない

キッチンやユニットバスなど、住宅設備のグレードは極端に高いものを選ばないことも費用を抑えるために効果的です。

設備メーカーのショールームに行くと、グレードの高いものについつい目が行きがちです。しかし、当然ながら価格も標準的なものより高くなります。
「キッチンだけでも自由に選びたい」と思うかもしれませんが、コストダウンは一カ所だけの対処ではなく、さまざまな部分の見直しをしてこつこつと削減していく必要があります。
最終的な予算にゆとりがあったとき、あらためて検討することもできるため、要望として挙げておくとよいでしょう。

4.平屋を建てるときの注意点

いざ、平屋を建てるとなると、一般的な2階建てと違って注意すべきことがないか心配している方もいるかもしれません。ここからは、平屋を建てるときに特に注意しておきたいポイントをご紹介します。

4-1.日当たりを考える

平屋は1階建ての建物であるため、周囲の建築物の条件によっては、日当たりが悪くなります。また、建物が大きくなりやすいため、中心部まで光が通るようにするには中庭をつくるなど、間取りの工夫が求められます。
中庭をつくると、中心部まで光は入りやすくなりますが、建物の形は複雑になりますので建築コストがかかります。できるだけコストをかけずに日当たりを確保するために、屋根面に取り付ける天窓を活用する、外の景色は見えなくても、部屋の高い位置に窓を多く取り入れるなどの工夫をしてください。

4-2.プライバシー確保を考慮する

平屋は防犯面でのプライバシーと、家族間でのプライバシーとの両方を考慮しなければなりません。

防犯面では、1階に窓が多くなるため、フェンスや植栽などで外からの視線を遮る工夫が必要となります。また、侵入などを防ぐために死角になりやすい場所の窓には、格子を取り付けるなど検討してください。

家族間のプライバシーでは、共有スペースのLDKと個室の距離が2階建てよりも近くなりやすいため、テレビの音や来客時の声が個室まで届きやすいです。そのため、家族間でもプライバシーを確保したい場合は、玄関を挟んで左右に空間を分けるなど間取りの工夫を検討してください。

4-3.デッドスペースを活用する工夫

平屋の間取りでは、1階に全ての部屋を配置します。大きさの違う部屋を配置していくためデッドスペースが生まれることもあります。
このようなデッドスペースを無駄なく活用するためには、収納にしたり、書斎や家事室として活用したりと無駄にならないような使い方がおすすめです。
デッドスペースができる場合、床面積を削減してコストを抑える方法もありますが、外観が凸凹な形状になる可能性もあり、必ずしもコスト削減になるとは限りません。まずは、そのままで有効活用する方法を検討してください。

4-4.土地の広さと可能な建坪をチェック

平屋を建てるときに注意しなければならないのが、「建ぺい率」です。
建ぺい率とは、「その土地にどのくらいの大きさの建物が建てられるか」を示すもので、土地によって異なります。
例えば40坪の土地でも、建ぺい率によって建物面積30坪の平屋を建てることができない場合もあるため、事前に確認することが大切です。

5.失敗しない平屋を建てるために

失敗しない平屋を建てるために平屋に限らず、家は人生のうちで最も大きな買い物とも言われます。できるだけ失敗したくない、納得のいく家を建てたいと考えるのは当然でしょう。失敗のない平屋づくりのためのポイントをお伝えします。

5-1.平屋を得意とする会社を探す

平屋の家づくりを得意とする会社を探すことは、重要なポイントです。ハウスメーカーや工務店、設計事務所など、家づくりをしている会社はたくさんありますが、それぞれに得手不得手があります。平屋の家づくりに強みがある会社であれば、経験が豊富なため、細かい部分のアドバイスまで期待できます。

5-2.平屋の暮らし方を体感する

平屋での暮らしは、2階建てとは違う部分もあります。
生活動線はどのようになるのか、家族間のプライバシーはどのような距離感になるのかなどを平屋の展示場を見学したり、平屋で建てた知人・友人などの住まいを体感したりして、実際に肌で感じることがおすすめです。体感することで、今までは気付かなかったアイデアや工夫が発見できるかもしれません。

5-3.将来的な家族構成の変化もシミュレーションする

子育て世代のように家族の人数が多い場合、将来的な家族構成の変化を、ある程度はシミュレーションしておくことが大切です。
例えば、子供が独立した後で使わなくなった個室をどのように活用するのか。リフォームで住空間を広げてLDKなどの共有スペースを充実させる方法があります。

ただし、工法によっては構造計算上、壁を抜けない場合もあるため、将来的な可変性も考えて間取りの計画をするようにしてください。

6.平屋を建てる会社の選び方

家づくりで失敗しないために、平屋を建てる会社はどのようにして選べばよいのでしょうか。選び方のポイントをご紹介します。

6-1.平屋の展示場を見学する

平屋の展示場を持つ会社があれば、実際にその会社が手掛けた建物を見学してみるのもよいでしょう。

平屋の建築を多く手掛けている会社には、展示場を用意していない会社もあるかもしれません。
そのときは、今まで建てた平屋の写真や参考になる間取りなどを見せてもらい、その会社がどのような平屋の家を得意としているのか確認しましょう。
展示場がなくても、物件の完成見学会などイベントを行っている会社もあります。

6-2.複数の会社のプランを比較する

建築会社を選ぶ際は、複数社からプランを提案してもらうとよいでしょう。
同じような要望を伝えても、会社によって提案されるプランは異なるケースが多く、さまざまなプランを比較して検討できるほうが、イメージに近づくことが期待でき、コスト削減にもつながります。

6-3.会社の評判をリサーチする

家を建てる候補となる会社の評判をリサーチすることも大切です。

リサーチはインターネットからの情報だけではなく、実際に建てたユーザーの声も聞けると理想的です。ユーザーは建てたあとのアフターメンテナンスの対応なども体験しているため、長く付き合っていく上で重要な情報を得ることができます。
また、水道工事や電気工事、カーテン工事など住宅業界にかかわる知人がいる場合、プロからの視点で意見が聞けるためおすすめです。

まとめ

この記事では

  • 平屋の坪単価の相場感
  • 平屋が2階建てよりも高くなる傾向とその理由
  • 坪単価を抑える工夫と平屋を建てる際のポイント

などをお伝えしました。

坪単価は、あくまでも「目安」として考えることが大切です。坪単価は建築仕様や条件によって変わります。坪単価を抑えることは、工夫することである程度可能です。

平屋の家づくりをスムーズに進めるためには平屋を得意とする会社選びが重要になります。展示場を見学したり、物件の完成ツアーに参加したりするなど、「実際の平屋」を体感することをおすすめします。実物が見られない場合でも、ネットなどで複数の建築会社の資料を取り寄せて、それぞれの会社の特徴や実績、対応などを比較し、納得のいく平屋を建ててください。

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