予算が2,000万円台の注文住宅の場合、間取りはどのように考えたらよいのでしょうか?
例えば、以下のような工夫を凝らしてみるとよいでしょう。
- セミオーダープランを上手に活用する
- 予算に合ったハウスメーカーを選ぶ
- 部屋数を減らす
この記事では、上記のポイントを押さえた間取り事例を4つご紹介します。
- 2階建て(40坪程度)の間取り
- 平屋(30坪程度)の間取り
- 4LDK+WICの間取り
- 5LDK+土間の間取り
間取りを考える際のチェックポイントや、ハウスメーカーの選び方についても解説するので、ぜひ最後までご覧いただき、予算2,000万円台で理想のマイホームを実現するのにお役立てください。
Contents
1.注文住宅2,000万円台の間取りのポイント
予算2,000万円台で注文住宅の間取りを考えるには、不要なコストをしっかりと抑えることが重要です。
注文住宅の主なコストとしては、材料費や施工費、設備費があげられます。
- 材料費…セミオーダープランを活用する
- 施工費…予算に合ったハウスメーカーを選ぶ
- 設備費…部屋数を減らす
以下より1つずつ見ていきましょう。
1-1.セミオーダープランを上手に活用する
注文住宅の中でも、フルオーダーの住宅プランは価格が高くなりがちです。
2,000万円台の予算で間取りを考えるのであれば、「セミオーダープラン」を上手に活用しましましょう。
セミオーダープランは、ある程度決まった規格の間取りや設備、材料の中から選ぶことになるため、価格を抑えた施工が可能になります。
家族で相談しながらプランを組み合わせれば、セミオーダーでもお気に入りのマイホーム作りができるでしょう。
1-2.予算に合ったハウスメーカーを選ぶ
予算に合ったハウスメーカー選びも、予算2,000万円台でこだわりの間取りを実現するポイントです。
注文住宅の建築依頼先には、以下のような種類があります。
- ハウスメーカー
- 設計事務所
- 地元工務店
中でもおすすめなのは「ハウスメーカー」です。
地元工務店よりは費用が高くつく傾向にありますが、設計事務所よりは安く済む傾向にあり、一般的には地元工務店よりもアフターサービスが充実しています。
予算オーバーが心配な方は、ハウスメーカーの中でも「ローコストハウスメーカー」を検討するとよいです。
なお、ハウスメーカーによって、対応できるプランや得意なデザインは異なります。
ハウスメーカー選びの際には必ず複数のハウスメーカーを比較検討し、お気に入りのプランがあるメーカーを選ぶようにしましょう。
1-3.部屋数を減らす
ドアや壁、間仕切りの数が増えれば、当然のことながら建築コストは増えます。
部屋数を減らしシンプルな間取りにすることで、ドアや壁、収納にかかる費用の削減を目指しましょう。
ちなみに、必要な部屋数は、ライフスタイルやライフステージ、居住者の人数によって異なります。
部屋数を考える際には、居住者全員の意見を聞きつつ、現状だけでなく、将来まで見据えた暮らしやすい間取りを考えることが重要です。
注文住宅のプラン決めは、同居人の夢や、将来どのような生活を送りたいかを話し合うチャンスです。
みんなでアイデアを出し合い、コストを抑えながらも長く幸せに暮らせるマイホームづくりを目指しましょう。
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2.注文住宅2,000万円台の間取り4選
ここからは、予算2,000万円台で実現できる間取り例を紹介します。
- 2階建て(40坪程度)の間取り
- 平屋(30坪程度)の間取り
- 4LDK+WICの間取り
- 5LDK+土間の間取り
以下より、間取り図とともにポイントを解説するので、ぜひ間取り検討の際の参考にしてみてください。
2-1.注文住宅2,000万円台「2階建て(40坪程度)」の間取り
※WIC…ウォークインクローゼット
※SC…シューズクローク
この間取りでは、1階に主寝室や子ども部屋、バスルームといったプライベートスペースをまとめ、家族が集まるLDKを2階に配置しています。
これにより、プライバシーと開放感を両立できる家が実現されています。
2階のLDKは、仕切りのない25畳程度の広いスペースとしています。
対面式のオープンキッチンにすることで、キッチンからLDKの様子が見えるだけでなく、子どもがいる場合、子どもたちが自然にお手伝いをするよう工夫されています。
また、2階の洋室は10畳程度あり、間仕切りをすることで2部屋に分けることも可能です。
例えば、子どもが小さいうちは2人で仲良く過ごし、大きくなってからはプライバシーを守るために間仕切りをしたり、テレワーク部屋として活用したりもできるでしょう。
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2-2.注文住宅2,000万円台「平屋(30坪程度)」の間取り
※WIC…ウォークインクローゼット
※SC…シューズクローク
平屋であれば、年齢を重ねたときにも生活しやすく、子どもがいる場合は独立した後もスペースを活用しやすくなります。
また、キッチンはリビングダイニングに隣接したL字型を採用。
複数人で一緒に料理ができるだけでなく、ダイニングに座る同居人と顔を合わせながら作業できるため、コミュニケーションが生まれやすくなります。
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2-3.注文住宅2,000万円台「4LDK+WIC」の間取り
※WIC…ウォークインクローゼット
※SC…シューズクローク
1階にはみんなが集まる20畳程度の広々としたLDK、2階には洋室を配置しています。
LDKの天井は吹き抜けとなっているため、明るく開放的なスペースが叶います。
キッチンにはパントリーが設置されており、日用品や食品ストックなどをスッキリと片づけられそうです。
2階の洋室はすべて6畳以上で、それぞれがゆったりとした空間でプライベートを過ごせる広さになっています。
各部屋にはクローゼットが備え付けてあるため、洋服や荷物を各自で整理整頓できます。
3畳程度のウォークインクローゼットもあるため、季節ものを片づける際にも困りづらいでしょう。
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2-4.注文住宅2,000万円台「5LDK+土間」の間取り
この間取りの特徴は、5つの個室すべてが7畳以上と広い点です。
4人家族はもちろん5人以上の人数でも、ゆったりと生活できるでしょう。
また、LDKの上は吹き抜けで、開放的な空間となっているため、部屋が多すぎて窮屈な印象もないでしょう。
玄関には土間収納もあるため、ベビーカーやキャンプ用品など外で使うものもスッキリと収納できそうです。
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3.理想の注文住宅を2,000万円台で建てるポイント
予算2,000万円台で理想の注文住宅を建てるには、以下の4つのポイントを押さえておく必要があります。
- 費用の全体像を把握する
- シンプルな間取りや構造を選ぶ
- 不要なオプションを選ばない
- 耐震性能や防犯対策に考慮する
以下より1つずつ解説します。
3-1.費用の全体像を把握する
予算内でマイホームを建てるには、費用の全体像を把握することが重要です。
家を建てるには、本体工事費用のほか、以下のような費用がかかります。
- 土地がない場合は土地代、造成費用
- 駐車場や庭、堀など外構にかかる付帯工事費
- 諸費用
ちなみに、本体工事費用は総額の7割程度と言われています。
建築費用だけでなく、総額でいくらかかるのかをイメージしながらプランを練っていきましょう。
3-2.シンプルな間取りや構造を選ぶ
シンプルな間取りや構造の家は、コストダウンを図れます。
逆に、凹凸やカーブが多い家は、建材の加工費用がかさんだり部品が特注になったりするためコストが上がります。
コストを抑えた家づくりを目指すのであれば、真四角といった加工の手間が少ない形を選びましょう。
なお、シンプルな間取りや構造だとしても、デザイン性が低くなるわけではありません。
直線を多用したシンプルで現代的なデザインが特徴のモダンテイストの家であれば、おしゃれでデザイン性が高いマイホームを実現できるでしょう。
3-3.不要なオプションを選ばない
不要なオプションを選ばないことも、コストを抑えるうえで重要です。
床暖房やビルトイン食洗器、トイレの手洗いカウンターといったオプション設備は、住宅の利便性を高めてくれるイメージがあり、導入を検討している方も多いでしょう。
しかし、オプションを付けるには別途費用がかかります。
「本当に必要なのか」考え直したうえで、優先度が高いもののみを検討し、予算内に収まるよう工夫しましょう。
3-4.耐震性能や防犯対策に考慮する
コストを抑えた家づくりを目指すとしても、耐震性能や耐火性能、防犯設備は一定の基準を満たすべきポイントです。
耐震性や耐火性、防犯が低い家は、何らかの理由で家を失ったり、住人に危険が及んだりする可能性があります。
マイホームに安心して長く住み続けるには、以下に考慮してください。
- 「住宅性能表示制度」で耐震レベルを確認する
- 「奨励準耐火構造」に該当するかを確認する
- 玄関アプローチのライトや目隠しのための植栽、フェンスなど防犯につながる設備を検討する
住宅性能表示制度は、第三者の登録住宅性能評価機関が法律に基づき調査および評価するものです。
調査の申請は家を購入する方でもできますが、設計書といった専門的な資料が必要なため、希望する場合はハウスメーカーに相談しましょう。
奨励準耐火構造に該当するかは、建築確認申請書を見るとわかります。
見方がわからないときにも、ハウスメーカーに確認するとよいでしょう。
注文住宅はどのくらいの期間がいる?
注文住宅を検討し始めてから竣工までは、一般的に1年前後かかるといわれています。
工程としては、「プラン決定まで」と「着工以降」にわけるとイメージしやすいです。
各工程にかかる期間は、以下が目安です。
- 土地やハウスメーカーの選定からプラン決定まで…半年前後
- 着工から竣工まで…半年前後
気に入る土地が見つからない、間取りプランが決まらない、設備の選定に時間がかかる、といった場合には、プラン決定までの期間が延び、最終的な工期も長くなります。
注文住宅の最大の魅力は、こだわりのマイホームを手に入れられる点ですが、一方で、スケジュール管理が難しい点には注意が必要です。
特に、入学や転勤、賃貸物件の更新などに合わせて住み替えたいと考えるのであれば、工期は非常に重要なポイントとなるでしょう。
全体的なスケジュールを把握したうえで、時には無料サービスも活用しながら効率よく計画を進めることが大事です。
4.ハウスメーカーを選ぶ際のチェックポイント
注文住宅は、プランの内容だけでなく、選ぶハウスメーカーによっても施工価格に差が出ます。
また、ハウスメーカーによって以下の内容にも変動があるため、ハウスメーカー選びの際にはしっかりチェックしておきましょう。
- 得意なデザインや住宅性能
- 大工さんや施工会社の対応力
- サポート体制やアフターサービスの充実度
以下より1つずつ解説します。
4-1.得意なデザインや住宅性能
得意なデザインや住宅性能は、ハウスメーカーの特徴が大きく出るポイントです。
住宅デザインや住宅性能の一例には、以下のようなものが挙げられます。
- シンプルモダン:都会的で洗練されたイメージ。直線的な形状が多い
- ナチュラルモダン:自然に調和するデザイン。アースカラーを基調とする
- 和モダン:現代的で落ち着いたイメージ。直線的な形状が多い
- 南欧風:さわやかなデザイン。レンガやスパニッシュ瓦を使う
- 耐震性・耐久性が高い
- 気密性・断熱性が高い
例えば、シンプルモダンの家を希望している人が、南欧風の住宅を得意とするハウスメーカーに依頼しても、納得がいくデザイン提案を受けられない可能性があります。
ハウスメーカーを選ぶ際には、公式HPやカタログなどで過去の実績を確認し、気に入ったデザインや優先したい住宅性能を導入した実績が多いハウスメーカーを選びましょう。
4-2.大工さんや施工会社の対応力
デザインやプランを考えるのはハウスメーカーですが、実際に工事をするのは大工さんや施工会社です。
大工さんや施工会社の対応力が低いと、工事が安全に行われなかったり、欠陥住宅になったりするおそれがあります。
ハウスメーカーを選ぶ際には、どのような施工会社と契約しているかまで事前に確認すると、安心して工事を任せられるでしょう。
4-3.サポート体制やアフターサービスの充実度
マイホームは通常、20年、30年と、長期で住み続けるものです。そのため、サポート体制やアフターサービスの充実度もしっかりチェックしておきましょう。
住宅の品質確保の促進等に関する法律では、ハウスメーカーは住宅の基礎部分と雨漏り関連の部分に対しては最低10年間の保証責任を負うことが定められています。(参考:国土交通省「住宅の品質確保の促進等に関する法律」)
そのうえで、ハウスメーカーによっては、20年や30年といった長期のアフターサービスを提供しているところも多いです。
長期で住んでいれば、家のどこかに何かしらの傷みがでてくるもの。ライフステージの変化に合わせたリフォームが必要なときもあるでしょう。
修繕やリフォームを依頼する際も、家を建ててくれたハウスメーカーに依頼できれば安心してスムーズに任せられます。
ハウスメーカーを選ぶ際には、長期でお付き合いができるところを選びましょう。
なお、大抵の場合、アフターサービスの担当者はプラン作成で対応してくれた営業担当者と同じであるケースが多いようです。
しかし、一般的にはオーナー側が営業担当者を指定することはできません。
ハウスメーカーによっては営業担当者の変更を申し出れば対応してくれるところもあるようですが、実際に担当してもらった後に変更してもらうよう申し出るのは、なかなか気が引けるものです。
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まとめ
予算2,000万円の注文住宅の間取りを検討する際には、セミオーダーのプランを活用したり、部屋数を減らしたりして、建築費用を抑える工夫をするとよいです。
不要なオプションを付けないこともコスト削減につながりますが、耐震や耐火、防犯に必要な設備はしっかりと用意しましょう。
コストを抑えながら快適でお気に入りのマイホームを手に入れるには、ハウスメーカー選びも重要です。
ハウスメーカーによって、得意とするデザインや住宅性能が異なります。
効率よく注文住宅の検討を進めるのであれば、まず複数のハウスメーカー・工務店から住宅プランをもらい、自分に合ったプランを比較検討してから打ち合わせを行うようにしましょう。