
自宅の建て替えを検討する際、多くの人が直面するのが「仮住まい」の問題です。仮住まいを探す際は、ライフラインの停止手続きや仮住まいの賃貸料などの準備が必要になります。
必要な手続きや費用、仮住まいの選び方などを事前に把握しておけば、スムーズに準備を進められるでしょう。
本記事では、建て替え期間中の仮住まいの手続きや費用、探し方について解説します。
- 仮住まいに必要な手続き
- 仮住まいにかかる費用
- 仮住まいの探し方
自宅の建て替えを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
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注文住宅の基本を知りたい!という方は「注文住宅」の記事もご覧ください。
Contents
1.建て替えの際に仮住まいに住む必要がある期間
建て替えの際に仮住まいに住む必要がある期間は、半年~1年程度が一般的です。工程ごとのスケジュールは以下のようになっています。
解体工事から着工まで | 2か月~4か月 |
着工から竣工まで | 4か月~6か月 |
工期は請け負う会社によってさまざまであり、雨天や資材調達の遅れなどによる工期延長の可能性もあるため、延長を見越した契約期間を設定するよう心掛けましょう。
また、仮住まいは基本的に「定期借家契約」が用いられます。定期借家契約とは、期間満了により終了し、更新されることがない契約です。
そのため、工期の延長によって途中で契約が満了した場合は、引き渡しを余儀なくされてしまいます。
建て替えをスムーズに進めるためにも、契約期間をしっかりと調整することが大切です。
2.仮住まいにかかる費用
建て替えで仮住まいに引っ越す際は、以下のような費用が発生します。
- 仮住まいでの賃貸料
- 引っ越し費用(2回分)
- トランクルーム(利用する場合)
それぞれの費用について、詳しく解説します。
2-1.仮住まいでの賃貸料
仮住まいの賃貸料としては、家賃や敷金・礼金、仲介手数料などが発生します。それぞれの費用の目安は以下のとおりです。
家賃 | 10万円 |
敷金 | 10万円~20万円 |
礼金 | 10万円~20万円 |
仲介手数料 | 10万円 |
住宅保険料 | 1万円 |
合計金額 | 41万円~61万円 |
敷金・礼金はそれぞれ家賃1か月~2か月分、仲介手数料は家賃1か月分が目安になります。これらの費用のほか、電気・ガスなどの光熱費やインターネット利用料、火災保険料なども必要となるでしょう。
また、家賃は一括前払いになる場合もあるため、仮住まいを探す際は十分な資金を用意しておくと安心です。
2-2.引っ越し費用(2回分)
建て替えで仮住まいに引っ越す場合、旧居から仮住まいへの引っ越し、仮住まいから新居への引っ越しと2回分の費用が必要です。
また、2月~4月はいわゆる引っ越しシーズンのため引っ越し依頼が集中しやすく、引っ越し費用が高くなる傾向にあります。
難しいかもしれませんが、引っ越し費用を抑えたい場合は、引っ越しシーズンを避けて建て替えを行うことも検討するとよいでしょう。
引っ越し費用は仮住まいへの距離が遠いほど高くなります。そのため、なるべく旧居と近いエリアから仮住まいを探すのがおすすめです。
引っ越し料金は引っ越し会社によって異なるため、複数の会社から見積もりをとって比較・検討するのもよいでしょう。
2-3.トランクルーム(利用する場合)
トランクルームを利用する場合は、トランクルーム利用料も発生します。トランクルームとは、荷物を預けられるスペースのことです。
仮住まい先が旧居より狭い場合や一通りの家具が揃っている場合は、入りきらない荷物を預けるためにトランクルームを利用する必要があります。
トランクルーム利用料は契約する会社によってさまざまですが、基本的に預ける荷物の量や期間に左右されます。
トランクルームの構造によっても費用が異なるため、構造ごとの特徴も把握しておくとよいでしょう。
また、引っ越し会社によっては、トランクルームレンタルがセットになった仮住まい専用プランが用意されている場合があります。
トランクルームを利用する可能性が高い場合は、仮住まい専用プランの利用がおすすめなので、探してみるのもよいでしょう。
3.仮住まいに利用できる物件の種類
ここからは、仮住まいに利用できる物件を紹介します。仮住まいに利用できる物件は以下のとおりです。
- 実家や親族の家
- 一般的な賃貸物件
- 短期賃貸物件(マンスリーマンションなど)
- ホテル
- ユニットハウス
それぞれの物件について、詳しく解説します。
3-1.実家や親族の家
実家や親族の家を仮住まい先として選んだ場合、家賃や敷金・礼金といった賃貸料が発生しません。そのため、仮住まいの費用を大きく抑えられます。
- 家賃・敷金・礼金が発生せず出費を抑えられる
- リラックスした状態でストレスなく過ごせる
出費を大きく削減できるメリットは大きく、実家や親族の家は建て替えにおける仮住まいの有力候補といえるでしょう。
特に実家の場合、気心の知れた環境で生活できるため、リラックスした状態でストレスなく日々を過ごせます。
ただし、部屋が少なかったり居住スペースに余裕がなかったりする場合は、ご自身の引っ越しの荷物をトランクルームの利用が必要です。
3-2.一般的な賃貸物件
賃貸物件は、仮住まい先として選ばれることが多い物件です。マンション・アパートなどの集合住宅だけでなく、一軒家も選択できます。
このように選択肢が多く、広さや価格もさまざまなため、予算や家族構成に合わせた物件を選べることが賃貸物件の大きな特徴です。
- 集合住宅だけでなく一軒家も選択できる
- 予算や家族構成に合わせた物件を選べる
注意点として、仮住まいとして選択する場合は、短期契約になる旨をあらかじめ伝えておきましょう。
そもそも短期契約できない賃貸物件も多く、短期契約を了承されたとしても2年未満で解約した場合、解約時に違約金が発生する可能性があるためです。
違約金が発生するのかどうか、契約内容をよく確認してから契約を進めるようにしましょう。
3-3.短期賃貸物件(マンスリーマンションなど)
マンスリーマンションやウィークリーマンションなどの短期賃貸物件は、契約期間を柔軟に選択することが可能です。
1か月単位での契約が多いですが、1週間や数日単位で契約できる短期賃貸物件も存在します。家具や家電が標準で備わっているため、荷物を運びこむ量が少なく済む点も特徴です。
- 契約期間を柔軟に選択できる
- 家具や家電が標準で備わっている
ただし、家具や家電が充実している分、旧居で使用していた家具や家電を処分しない場合は、トランクルームに預ける必要があります。賃料も一般的な賃貸物件よりは高めです。
また、短期賃貸物件は数が少ないため、希望のエリアに物件がない、ペット可や駐車場ありなどの条件を満たす物件を見つけられないといったデメリットもあります。
3-4.ホテル
建て替え中の仮住まい先としては、ホテルも選択肢の1つです。賃貸契約をはじめとする面倒な手続きが必要ないほか、空室さえあれば宿泊できます。水道・電気などのライフラインも契約せず利用することが可能です。
- 賃貸契約をはじめとする手続きが必要ない
- 水道・電気などを契約せず利用できる
しかし、ホテルを仮住まい先として選ぶ方はあまり多くありません。ホテルの宿泊費は高いケースが多く、他の仮住まい先と比較すると費用が割高になってしまうためです。
特に行楽シーズンは宿泊費が高くなるため、数か月の宿泊を前提とした場合、費用はかなり高額になってしまいます。費用の高さを加味すると、特に都心部では現実的な選択肢とはいえないでしょう。
ペット不可のホテルが多い点や、荷物をあまり持ち込めない点もネックです。
3-5.ユニットハウス
ユニットハウス(プレハブ)を仮住まい先にすることも可能です。
工期が短く、仮住まい用のユニットハウスを提供している会社も存在するため、敷地が広い場合はユニットハウスも選択肢に入ります。
- 工期が短い
- 敷地に建てられる
ただし、ユニットハウスを建てる際は、建築基準法に違反しない大きさにしなければなりません。
新居との建築面積の合計が、建ぺい率(敷地面積と建築面積の割合)の上限を超えないようにする必要があります。
また、ユニットハウスは外気の影響を受けやすい点もデメリットです。快適に暮らすには夏の暑さ対策、冬の寒さ対策が必要になります。
断熱性に優れたユニットハウスもありますが、性能が優れている分、費用は高めです。
一般的な物件と比較すると特殊な環境といえるため、基本的には他の仮住まい先を選択したほうがよいでしょう。
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4.仮住まいをするにあたって必要になる手続き
仮住まいに引っ越す際は、以下のような手続きが必要になります。
- 郵便物や固定電話の転送手続き
- ライフラインに関する停止・契約手続き
- クレジットカードやサービスなどの住所変更手続き
それぞれの手続きについて、詳しく解説します。
4-1.郵便物や固定電話の転送手続き
郵便物の転送手続きは郵便局で、固定電話の一時解約や移設手続きは各通信サービスに問い合わせましょう。
郵便局で郵便物の転送手続きを行うことで、郵便物が自動的に仮住まいへ転送されます。この手続きをしない場合、旧居に郵便物が届いてしまうため、必ず手続きするようにしてください。
1度転送届を提出すれば、1年間は郵便物を転送してもらうことが可能です。1年以内に建て替えが完了した場合は、仮住まいから新居への転送手続きを行いましょう。
転送手続きは郵便局のホームページからも可能ですが、提出した転送届が登録されるまでにはある程度の時間がかかります。
引っ越し時点で転送手続きが完了していないということがないよう、余裕を持って手続きを行うようにしましょう。
固定電話を仮住まいで使用しない場合は、利用休止や一時解約の手続きを行ってください。仮住まいでも使用する場合は、移設手続きが必要です。
仮住まいのエリア次第で手続き内容が異なり、電話番号が変更される場合もあるため注意しましょう。
また、固定電話を利用休止する場合は、再度利用した際に電話番号が変更されます。
4-2.ライフラインに関する停止・契約手続き
建て替えの場合は旧居が取り壊しとなるため、水道やガス、電気などのライフラインは、停止・契約手続きとあわせて設備撤去の依頼が必要です。
リフォームの場合は工事で使用するため、契約はそのままの場合もあります。
契約変更や停止手続きを行わなかった場合、使用していなくても基本料金を支払うことになってしまうため、必ず契約変更や停止手続きを行うようにしてください。
電力会社によっては、水道・ガスを含めて一括で手続きできる場合もあるため、活用するとよいでしょう。
インターネットを利用する場合は、移転手続きもしくは仮住まいで新しく契約する必要があります。
なお、仮住まいで新たに契約する場合は、短期契約になるため料金が高額になる可能性があるため注意が必要です。解約時に違約金が発生する場合もあります。
料金や違約金の有無を踏まえたうえで、どの会社・プランを選ぶか事前に検討することが大切です。
4-3.クレジットカードやサービスなどの住所変更手続き
クレジットカードやキャッシュカードは「転送不要扱い」となるため、郵便物の転送手続きをしたとしても、仮住まいには届きません。
転送不要扱いのものを仮住まいで受け取るには、登録住所を変更する必要があります。建て替え期間とクレジットカードの更新時期が重なっている場合は、忘れずに登録住所を変更しておきましょう。
衛星放送など受信料関係を契約している場合は、衛星放送の休止手続きもあわせて行っておきましょう。仮住まい先で衛星放送を視聴したい場合は、住所変更手続きが必要です。
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5.仮住まいの物件を探すポイント・注意点
仮住まいの物件を探す際は、以下のポイント・注意点をおさえておきましょう。
- 周辺環境や学区を確認する
- 譲れない条件などは最初に決めておく
- ペット可の物件は数が少ない
それぞれのポイント・注意点について詳しく解説します。
5-1.周辺環境や学区を確認する
仮住まいを探す際は、交通の便の良さや周辺の店舗などをあらかじめ確認しておきましょう。駅が近い物件は通勤・通学に便利なだけでなく、生活利便性も高い傾向にあります。
建て替え期間中の生活をなるべく快適に過ごせるよう、周辺環境も踏まえたうえで物件を選択するのがおすすめです。
また、子供がいる場合は、学区を考慮して仮住まいの場所を選びましょう。仮住まいの場所によっては、保育園や幼稚園、学校の学区が変わってしまう可能性があるためです。
なお、学区が変わってしまう場合でも通園・通学の継続許可がもらえる場合があります。同じエリア内に仮住まいが見つからない場合は、転校・転園が必要かどうか保育園や学校に確認してみましょう。
5-2.譲れない条件などは最初に決めておく
ペットがいる、駐車場が必要など、譲れない条件がある場合はあらかじめ不動産会社に伝えておきましょう。
契約の話が進んでから伝えると、交渉が難航するだけでなく、場合によっては契約を断られてしまう可能性があります。
駐車場が必要な場合は、大きさや車種を伝えておきましょう。駐車場がある物件だとしても、駐車場の大きさが合わない場合があるためです。
集合住宅の場合は、駐車場の空き状況が変化することもあるので、なるべく早く条件を伝えておくことが大切です。
5-3.ペット可の物件は数が少ない
ペット可の物件は基本的に数が少ないです。短期入居可能な物件となると数はさらに少なくなります。
ペットを飼っている場合は、ペット可という条件をあらかじめ伝えたうえで、入居申し込みの際に貸主の了承を得るようにしてください。
また、ペット可の物件でも種類や頭数が制限されている場合があります。そのため、大型犬を飼っている、多頭飼いしているなどの場合は、その旨も伝えることが大切です。
どうしても希望のエリアにペット可の物件がない場合は、候補地を広げることも検討しなくてはならないでしょう。建て替え期間中のみ実家や親族の家にペットを預けることも、選択肢の1つです。
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まとめ
自宅を建て替える際、建て替え期間中に暮らす仮住まいを探す必要があります。仮住まいには賃貸料や引っ越し費用などが必要となるため、どの程度の費用がかかるのかあらかじめ把握しておくことが大切です。
仮住まいの候補としては賃貸物件のほか、実家やホテル、ユニットハウスなども選択肢に入ります。それぞれ特徴が異なるため、強みをよく理解したうえで仮住まい先を選びましょう。
仮住まいに引っ越す際は、郵便物や固定電話、ライフラインに関する諸手続きが必要です。
手続きをしないと郵便物が仮住まいに届かなかったり、無駄な費用が発生したりするため、忘れずに手続きを行うことが大切です。
周辺環境や学区を確認する、譲れない条件は最初に決めるなどのポイントを踏まえたうえで、仮住まい先を選んでみてください。