家を建てるにはどのくらいの費用がかかる?予算別のプランや建築手順、ローンの組み方を解説

家を建てる費用・手順 注意点や住宅ローンも解説

家を建てたいと考えたときにまず気になるのは、「家を建てるにはどのくらいの費用がかかるのか」「どのように手続きを進めていけばいいのか」という点ではないでしょうか。また、「ローンはどうやって組めばいいのか」と不安に感じている方もいるでしょう。

この記事では、これから家を建てることを検討する方、すでに検討をはじめている方に向けて、以下の内容を解説します。

この記事でわかること
  • 家を建てるために必要な費用や具体的な手順
  • 家を建てるときに注意すべきポイント
  • 打ち合わせの際のポイント
  • 後悔しない住宅ローンの組み方のコツ

後悔しない、スムーズな理想のマイホームづくりのためにも、ぜひこの記事をお役立てください。

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注文住宅にかかる費用相場を知りたい方は「注文住宅の費用」の記事もご覧ください。

Contents

1.家を建てるのに必要な費用の考え方

国土交通省の調べによると、実際に新しく家を建てるためにかかった費用の全国平均は、土地の購入を含めて5,436万円でした。

家づくりにかかる費用の種類は、以下の4つの分類に分けられます。

家を建てるために必要な費用はエリアや設備のグレードなどによって異なります。まずはそれぞれ費用の考え方や算出方法について知り、大体の予算を想定するところから始めましょう。
家づくりにかかる費用については、「注文住宅の費用」の記事で詳しく解説しています。

参考: PDF 令和4年度 住宅市場動向調査報告書

1-1.土地費用

土地費用は、坪単価から算出し、エリアごとに坪単価の相場は異なります。1坪は約3.3平米で、平米×0.3025で坪数を算出できます。

(例)200平米の土地で、エリアの坪単価が20万円の場合。
200平米×0.3025=60.5坪
60.5坪×20万円=1,210万円

家づくり全体の予算の内、土地にかける費用が大きくなると、それだけ建物の予算を下げなくてはいけません。建物にかかる予算を確保するためにも、最初にある程度の土地の予算を決めておくとよいでしょう。
土地の価格を調べる際には「土地の価格の調べ方」の記事もご覧ください。

1-2.建物本体費用

建物本体の費用とは、つまり「家本体を建築する費用」のことをさします。家外や照明、ライフラインに関する設備費用(1-3.付帯工事費用を参照)については含まれないため、注意しましょう。

建物の費用は、「どのハウスメーカーに依頼するか」「どのような仕様にするか」によって異なります。

ここでは、建物本体費用の一般的な相場や階数による費用の差など、気になるポイントについて見ていきましょう。

建物本体費用の相場

まずは構造ごとに大まかな相場を押さえておくとよいでしょう。住宅の建築する費用は、「坪単価」という単位で表されます。坪単価の算出方法は以下のとおりです。

建物本体価格(円)÷床面積(坪)=坪単価(円/坪)

住宅金融支援機構の調査では、新たな注文住宅の平均面積は約37坪(123.8平米)でした。具体例としては、4人家族で2階建ての4LDK程度の住むような間取りが想定されるでしょう。

HOME4Uの成約実績から算出された構造別の「平均坪単価」から、全国的な平均相場は以下のようになるでしょう。

構造 平均坪単価 建築本体の平均費用
木造(W) 77万~97万円程度 2,849万~3,589万円
鉄骨造(S) 84万~104万円程度 3,108万~3,848万円
鉄筋コンクリート造(RC) 92万~120万円程度 3,404万~4,440万円

参照:住宅金融支援機構「PDF 2021年度 フラット35利用者調査

坪単価とは?新築戸建て住宅の坪単価相場と費用を抑えるコツ
家を建てる費用の相場とは?予算ごとの家のイメージと予算・資金計画の立て方を解説!

建物の階数による費用の違い

家を建てるにあたり、建物の階数も注意すべきポイントです。建築費用(坪単価)は同じ床面積であっても2階建てより平屋建てのほうが高くなる傾向があります。

建物の屋根や基礎部分(コンクリート)は建物本体費用のなかでもお金がかかる部分です。平屋建ての場合、2階建てよりも屋根や基礎部分の面積が大きくなる分、費用も膨れてしまうのです。

お家のいろは コラム “3階建ての家を建てるときの注意点”

「3階建てのほうがもっとお得なのではないか」と思いますが、そうではありません。

平屋や2階建ての建物は階数が低いことから比較的安全と判断され、建物の構造計算に関する書類の提出を省略することが許されています。

一方、3階建ての場合、構造計算書を提出することを義務付けられており、さらに耐火性の強い材料を部分的に使うなどの制約も生じます。結果として、以下の費用が別途発生する可能性があります。

  • ・専門的な構造計算を行なうための検査費用
  • ・地盤を改良・強化するための費用
  • ・基準を満たすために必要な費用の高い材料費用

ただし、3階建てにすることで土地の面積が小さくてもよくなるため、土地費用や建物本体費用を含む家づくりの総体費用は安くなることもあります。2階建てを建てる場合と比較しながら、検討を進めるようにしましょう。

「三階建て」は後悔しない?メリット・デメリットや、費用、間取り例を公開

1-3.付帯工事費用

付帯工事費用とは、「外構工事費」「屋外給排水工事費」「地盤工事費」などを指します。内容次第で大きく変動しますが、相場としては建物本体価格の20%程度となります。

  • 外構工事費:庭・門・塀・駐車場など
  • 屋外給排水工事費:水道管やガス管を引き込むための工事など
  • 地盤工事費:地盤を改良するための工事

屋外給排水工事費は、ハウスメーカーによって「建物本体価格に含まれている場合」と「含まれていない場合」があるため、あらかじめ確認しておいてください。

また、外構工事費や地盤工事費は、内容次第では100万円を超えるなど高額になることもあるため、注意が必要です。

1-4.諸経費

そのほか、住宅ローンや火災保険、不動産会社の仲介手数料など、さまざまな経費が必要となります。意外な出費につながるため、事前に気を付けておきましょう。

  • 住宅ローンを組むために金融機関に支払う手数料
  • 火災保険の保険料
  • 不動産会社に支払う仲介手数料

どの金融機関で住宅ローンを組むか、どの保険会社でどのような保険を組むかで、かかる費用は大きく変わります。建物本体価格の10%程度と考えておくとよいでしょう。

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2.【予算別】家を建てる際の建築プラン3パターンを紹介

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次に、家を建てる際の建築プランについて、以下の予算別に詳しく紹介していきます。

  • 1,000万円
  • 2~3,000万円
  • 4,000万円以上

2-1.予算1,000万円

「家にあまり予算をかけられないけれど注文住宅に住みたい」という方には、1,000万円台から施工できるプランがおすすめです。家を建てるとなるととにかくお金がかかるイメージですが、間取りをシンプルにするなど工夫をすれば1,000万円の予算でも家を建てられます。

ただし、すべてのハウスメーカーで可能なわけではないことを覚えておきましょう。

1,000万円台で家を建てるのであれば、外装と内装、両方でコストを抑えなければなりません。

コの字型やL型の建物は費用がかかりやすいので、凹凸の少ない、正方形や長方形などのシンプルな外観にしましょう。併せて、間取りもシンプルなものにする、1階と2階の床面積を同じにする、外壁材や屋根材、床材などの素材を安価なものに変更するなど、コストを意識したプラン選びが重要になります。

2-2.予算2~3,000万円

予算が2~3,000万円であれば、ある程度こだわりを実現できるでしょう。ただし、希望の設備やデザインなどを無計画に盛り込んでしまうと、すぐに予算オーバーしてしまうので注意が必要です。

すべての希望を反映することは難しい可能性があるため、プランを決めるときにはこだわりのポイントに優先順位をつけ、どうしても譲れないものから実現していくのがおすすめです。

システムキッチンを設置する、外壁材や素材にこだわるなど、優先順位の高い部分に予算を割いたら、それ以外の部分は安価に抑えて予算配分にメリハリをつけましょう。

2-3.予算4,000万円以上

予算4,000万円であれば、おしゃれなデザインの家や自由度の高い間取りの家など、こだわりを詰め込んだ家を建てやすいでしょう。床面積100㎡を超える大きな家も検討できる予算なので、子どもの多い家庭や二世帯暮らしを考えている方にも適しています。

ほかにも、中庭をつけたり最新の設備をつけたり、採光のための大きな窓をつけたりと、間取りや外構、素材など多くの面で満足度の高い家が建てられます。細かい部分のカスタマイズも可能なのは、注文住宅ならではの魅力といえるでしょう。

とはいえ、あれもこれもと希望を詰め込み過ぎれば予算をオーバーしてしまいます。「自分たちがどのような生活をしたいのか」「本当に必要なものはなんなのか」といった希望をしっかり整理し、実際の生活に根差したプランニングが必要です。

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3.家を建てる具体的な手順【5ステップ】

5step図

家を建てるにあたって必要なステップを具体的に見ていきましょう。手順としては、大きく以下の5つのステップに分けることができます。

  1. 家のイメージづくり
  2. 土地選び・現地調査
  3. ハウスメーカーを選ぶ
  4. 契約
  5. 着工~完成
注文住宅購入の流れと期間!コツや注意点を押さえて理想の家を手に入れよう

3-1.ステップ1 建てたい家のイメージづくりをする

まずは、自分が建てたい家のイメージづくりをしてみてください。

もし同居する家族がいる場合は、

「あなた以外の家族がどのような家を建てたいと思っているのか」
「どのような将来を描いているのか」
「家族は増える可能性がある?」
「将来は住み替えを考えている?」

など、現在だけでなく未来についての話をしておくことも必要です。

「優先順位」を決めておこう

この段階で決めておくべきなのは、「優先順位」です。「家を建てる」とき、100%の理想を叶えることは非常に難しいため、優先すべきことを先に決めておく必要があります。

「立地と建物の充実度、どちらを優先するのか」といった基本的な判断基準を決めておきましょう。また、費用が予算を上回る場合には予算オーバーしても理想を追求するのか、妥協するのかといったことも決めておくとよいでしょう。

3-2.ステップ2 土地選び・現地調査

家づくりの総予算を考えるにあたり、土地の費用がいくらかによって、残りの建物費用などを決定することができます。

基本的には、立地が良い土地ほど坪単価は高く、郊外の土地では坪単価を抑えることができます。

「子どもの学校を考慮して通学しやすい場所が良い」
「庭でバーベキューをしたいから、ある程度の広さがある庭がほしい」
「広さはなくても都心や最寄り駅に近い便利な立地が良い」
「二世帯住宅が建てたいのである程度の広さがあり住みやすい場所が良い」

など、具体的な要望を固めたうえで土地選びをしましょう。

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3-3.ステップ3 ハウスメーカーの選定

土地が決まったら、ハウスメーカーを選びます。ハウスメーカーに依頼すると、土地に合った建築プランを提案してくれます。

ハウスメーカーによって「住宅の仕様」や「坪単価」が異なるため、数社に絞って建築プランの作成を依頼するとよいでしょう。自分の希望に近い間取りや仕様、金額を基準にハウスメーカーを選びます。

また、家を建てることで、そこから家を建てるハウスメーカーや施工会社との長いおつきあいが始まります。リフォームや修繕など「家を建ててからも親身に相談にのってくれるかどうか」も大切なポイントです。担当者の対応の良さや相性も加味して判断するようにしましょう。

建築プラン作成

ハウスメーカーに建築プランの作成を依頼すると、家を建てるまでの大まかなプラン(見積書作成のための概要プラン)を作成してもらうことができます。

なお、ハウスメーカーによっては建築プラン作成の段階で申込金を支払う場合があるため、事前に確認しましょう。

資金計画書の作成

ハウスメーカーでは、建築プラン作成を依頼すると「資金計画書」も併せて作成してくれます。

資金計画書とは、家を建てるために必要な費用をまとめた書面です。以下のように、「1.家を建てるのに必要な費用の考え方」で解説した費用の内訳が書かれているでしょう。

  • 土地の費用
  • 建物の費用
  • 付帯工事費
  • 諸経費 など

ここで大切なのは、資金計画書にはどのような費用が含まれているかを確認することです。

付帯工事費となる地盤改良費、外構費など(詳細は1-3.付帯工事費用で解説)がちゃんと含まれているかをチェックしましょう。

また、家具や家電などをそろえる場合は、別途予算として確保しておく必要があります。ハウスメーカーによっては、家具や家電の斡旋も行なっている場合があります。その場合、割引などの特典がついている場合があるので、担当者に尋ねてみましょう。

なお、HOME4U 家づくりのとびら プラン作成依頼サービスなら、スマートフォンから簡単に複数のハウスメーカーの実際の建築プランを効率よく入手できるのでおすすめです。

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住宅ローン審査

家の建築プランが固まったら住宅ローンの審査となります。

住宅ローンでは、年収や属性、個人信用情報、住宅の資産価値などが審査されます。

なお、まったく同じ条件でも、金融機関ごとで審査結果が異なることがあるため、もし審査に通らなかった場合は別の金融機関で審査を受けることも考えてみてください。

3-4.ステップ4 契約

土地と建物、資金計画が固まったら、「土地の売買契約」や「建物請負契約」を結びます。

契約時には土地、建物価格のそれぞれ1割程度の手付金を支払いますが、資金を用意できない場合はそれよりも少ない額で契約してくれることもあるため、事前に相談してみましょう。

なお、一度契約を結ぶと、契約を破棄するには手付金を放棄しなければならないなど、ペナルティーが発生します。

3-5.ステップ5 着工~完成

土地の決済をして、建物の着工金が入金されたら、家を建築するための工事が始まります。

この段階で土地代金の全額を支払います。さらに「着工金」として建物代金の3割程度支払う必要があるため、注意が必要です。

通常、住宅ローンは「完成した建物」に対して支払われるローンのため、この段階では住宅ローンの融資を受けることができません。

土地の代金を用意できない場合は、金融機関に「つなぎ融資(つなぎローン)」を組んでもらう必要があります。つなぎ融資とは、住宅ローンが実行されるまでの間をつなぐための融資で、日割り計算で利息が計算されます。

つなぎ融資の金利は3%程度が相場で、住宅ローンの金利より高く設定されていることが多くなります。あらかじめ確認しておくようにしてください。詳しくは「つなぎ融資」の記事をご覧ください。

建物が完成したら、住宅ローンを実行して引き渡しを受けることになります。

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4.家を建てるにはどのくらいの時間がかかる?

家を建てるには、あらかじめどの程度の時間がかかるかを想定しておくことが大切です。

  • 予算決め&ハウスメーカー選び:1~3ヵ月程度
  • 建築プランとハウスメーカーの決定&ローン審査:1~3ヵ月程度
  • 着工前の打ち合わせ&契約締結:1ヵ月程度
  • 着工:「在来工法」や「2×4工法」であれば3ヵ月半程度
  • 建物が完成してから引き渡しまで:1ヵ月程度

合計で7~9ヵ月程度、長くて1年を見込んでおくとよいでしょう。

ハウスメーカーによっては、大工さんの予定が空いておらず、着工が半年先になるなど施主の希望に合わない場合もあります。建物の着工を急いでいる場合は、契約前にあらかじめスケジュールを組んでもらうようにすることをおすすめします。

効率良く家づくりを進めるなら、まずはHOME4U 家づくりのとびら プラン作成依頼サービスであなたに合ったハウスメーカーを調べ、その中から複数社の実際の住宅プランを見比べてみてください。

あなたが建てようとしている家の費用相場や、各社の提案の違いがわかるため、家づくりが一層はかどります。

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5.家を建てる際の5つの注意点

注意点

ここでは、家を建てる際の5つ注意点をご紹介します。

  • 耐震性能とハザードマップ
  • 住宅ローンの返済計画
  • コストのバランス
  • 配線と電圧
  • 収納と動線

5-1.耐震性能とハザードマップを確認する

地震、台風、洪水、津波などの自然災害の被害を防ぐために、家の「耐震性能」や近隣の「ハザードマップ」の確認は、家づくりにおいても大切なことです。

耐震性能の確認

建物の耐震性能について考えるとき、「耐震基準」という言葉がよく使われます。

1981年5月以前に建てられた建物を「旧耐震基準」、1981年6月以降を「新耐震基準」の建物と呼び、これから建てられる住宅は、すべて新耐震基準が保証された建物となります。念のため、確認しておきましょう。

また、建物の耐震性をより高めるには、「壁を多くする」「耐久性の強い材料にする」などの対応が必要となり、費用が高くなってしまう場合もあります。どこまで耐震性能を求めるかについては、あらかじめ考えておくとよいでしょう。

参考:国土交通省「住宅・建築物の耐震化について

ハザードマップの確認

また、台風・水害・地震の被害を抑えるために、「ハザードマップ」の確認は必須です。ハザードマップとは、国土交通省や各市町村が作成する災害被害を予想するマップです。

避難場所の位置もわかり、災害にあったとき、どのような行動をすべきかを考えることもできます。目には見えないリスクを考えるために、大切な資料となります。

国土交通省が運営するハザードマップポータルサイト~身のまわりの災害リスクを調べる~では、全国のハザードマップを検索したり、さまざまな災害リスクを示したマップを重ねて確認したりすることができます。

また、ハザードマップを確認したうえで、地盤改良がどの程度必要なのかも検討しましょう。

5-2.住宅ローンの返済計画に無理はないかを確認する

住宅ローンを組む際には、現実的な返済計画かどうかを確認する必要があります。

子どもの進学や親の介護など将来に発生する支出についても、考える必要があるでしょう。ある程度は貯蓄することを踏まえて、住宅ローンの返済計画を立てましょう。

詳しくは、「7.住宅ローンの組み方とライフプラン」をご参照ください。

5-3.使用する素材や設備とコストのバランスを確認する

外壁や屋根材などの設備は、一定期間経過すると、「塗り替え」などメンテナンスの必要が出てきます。そこで、経年変化のコストを考えながら、使用する材料(素材)・設備を決める必要があります。

材料や設備は、素材によって耐用年数が異なり、一般的に高価な素材ほど耐用年数が長くなります。

例えば、外壁をサイディングからタイルにすることで200万円の追加費用がかかるとします。しかし、タイルがメンテナンスフリーで塗り替え不要だと、メンテナンスのコストはかかりません。塗り替えにどの程度の費用が発生するのかを確認して、比較しましょう。

5-4.配線と電圧に注意する(コンセントやエアコンの位置

配線と電圧は、住んでから後悔することが多いため、注意すべきポイントです。

配線で注意すべきポイント

家づくりでは、「コンセントやエアコンの位置」など配線を決める必要があります。実際に生活を始めてみてから、配線が足りずに後悔するというケースも見られます。

あらかじめ、ハウスメーカーの担当者に、建物完成後に配線を行なうことが難しい箇所は確認しておきましょう。その部分についてはコンセントの口数を余分に用意しておくと安心です。

電圧で気を付けるべきポイント

また、間取りを決める際には電気設計についても考慮する必要があります。例えば、コンセントの使用電力は、電圧が100ボルトの場合1,500ワットとなっています。

温風ファンヒーターやドライヤーなど熱を使用する電気製品は使用電力が大きいため、1つのコンセントでまとめて使用しないようにしなくてはいけません。

同じ子ブレーカーで複数のコンセントを使用している場合、設定した電力を超えてしまうとブレーカーが落ちることになります。専門業者に相談し、今後の生活に沿った電気設計を立てましょう。

オール電化住宅の場合は電圧を200ボルトにするのが一般的のため、上記よりも余裕のある電気設計が可能です。

5-5.収納・動線が適切な住みやすい家かどうか確認する

間取りを決める際には、「収納」や「動線」を確認しておくことが大切です。

計画の段階では各部屋の収納が1畳程度で大丈夫と思っていても、実際に生活してみると足りなかったということもあります。将来的に増える可能性を考えながら、余裕を持って用意するとよいでしょう。

また、生活をするうえで大切になるのが「動線」です。特に、料理や洗濯、掃除といった毎日の家事の負担を軽減するためには、動線の工夫が必要です。

キッチンや洗面所などをなるべく近い場所に配置するなど、生活上の移動距離を短縮できるような間取りにするとよいでしょう。

HOME4U 家づくりのとびら 間取り作成依頼サービスなら、気になるハウスメーカーから実際の間取り図を入手できるので、より鮮明にイメージを作ることができます。

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6.注文住宅について打ち合わせる際の4つのポイント

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ここからは、注文住宅を建てる際の打ち合わせで心がけるべき以下の4つのポイントを解説していきます。

  • 予算の上限を決めておく
  • 完成希望時期を伝える
  • 疑問点や心配な部分は解消する
  • 打ち合わせの記録をこまめに取っておく

家を建てようと検討していて、注文住宅を建てようと思っている方はぜひ参考にしてください。

6-1.予算の上限を決めておくこと

スムーズに家を建てるためにも、打ち合わせの際には希望する完成イメージや細かい要望だけではなく、予算の上限もしっかり伝えておきましょう。

注文住宅では、費用に関するトラブルがよく見られます。打ち合わせを重ねて理想の家が現実に近づくにつれて要望が増えてしまい、いつのまにか予算を大幅に超えてしまうのです。

予算オーバーや費用トラブルを防ぐには、あらかじめ上限額を決め、ハウスメーカーの担当者に提示しておくことが大切です。予算額がしっかり伝わっていれば、金額に見合った適切なプランを提案してくれます。また、ハウスメーカー側も予算内で希望を叶えるために、さまざまなアイデアを出しやすくなるでしょう。

6-2.完成希望時期を伝えること

理想の家を建てるため、注文住宅の打ち合わせは回数が多くなりがちです。だからこそ、早めにおおまかな完成希望時期を伝えておきましょう。完成までの期間から逆算してスケジュールを立てられるので、打ち合わせが長引いたり回数が増えたりすることを防げます。

完成時期を決める際は、スケジュールに無理が出ないように、家族の事情を考慮して決めるのがおすすめです。「子どもの小学校入学までに入居したい」というように、子どもの成長に合わせて動くのもおすすめです。

6-3.疑問点や心配な部分はしっかり聞いて解消しておくこと

打ち合わせをしていると、初めて聞く専門用語や疑問点、不安点などが出てくるでしょう。わからないことや心配なことは遠慮することなくその都度質問し、不明な点はしっかり解消することが大切です。

「よくわからないけれど任せておけば大丈夫だろう」「おすすめだと言っているなら良いものなんだろう」と、よく理解しないまま話を進めてしまうと、あとになって「こんなはずじゃなかった」と後悔してしまうかもしれません。そこでプランを変更しようとすると、追加費用の発生や工期の遅れにつながることもあります。

また、疑問や質問に向き合ってくれるかどうかで、ハウスメーカーや担当者が信頼できるか判断できます。真摯に対応してもらえない場合は、担当者やハウスメーカーを変更することを検討してもよいでしょう。

6-4.打ち合わせの記録をこまめに取っておくこと

打ち合わせをする際は、担当者の話や話し合った内容をきちんと記録しておきましょう。いつ、何を、どこまで決めたかの確認になるうえ、疑問点や心配な点を洗い出すのにも役立ちます。

また、記録を残しておくことで、あとになって「希望やイメージと違う」「こう言った」「言っていない」といったトラブルの防止にもつながります。記録は打ち合わせに参加した人全員で共有するのが理想です。

ただし、録音や撮影などで記録を残す場合は、必ず相手の許可を取るようにしてください。

ちなみに、ハウスメーカーによっては打ち合わせのたびに議事録を作成・共有してくれます。その場合でも自身で記録を取り、内容に相違がないか確認するのがおすすめです。

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7.住宅ローンの組み方とライフプラン

家づくりは数千万円の買い物であり、住宅ローンを組むときは数十年にわたって返済していくことになります。ここでは、住宅ローンの組み方やライフプランについて紹介していきます。

7-1.住宅ローンの組み方

住宅ローンを組めるかどうかは、金融機関による審査で決められます。まずはその流れについてみていきましょう。

住宅ローンを組む手順

住宅ローンを組む手順

住宅ローンの審査には事前の「仮審査」と「本審査」があります。本審査は建物請負契約を結んだあとにしか受けられませんが、事前審査は土地と建築プランの総体費用が固まっていれば受けることができます。

住宅ローンの選び方

住宅ローンの金利は、大きく分けると「変動金利」と「固定金利」の2つがあります。

変動金利は借入期間中、金利が変動するリスクがある分、低い金利で借りられます。固定金利は、金利が変動せず安心な分、やや高めの金利設定となっていることが多いです。

また、住宅ローンには団体信用生命保険(団信)がついています。これは、借入期間中に債務者が亡くなってしまった場合に、住宅ローンの残債がゼロになるというものです。

死亡のみを扱う団信については、金利負担なしで利用できますが、このほかにもガンを対象としたものや3大疾病、8大疾病を対象としたものなど、いくつか種類があり、種類に応じて金利がプラスされるといった負担が生じます。金融機関によって負担の割合は変わるため、金融機関を選ぶ際には団信の金利負担分も含めて検討してください。

住宅ローンを借りるのに、保証人・連帯保証人は必要なの?

住宅ローンの予算の考え方

住宅ローンの借入可能額は年収によって決まります。
例えば、住宅金融支援機構のフラット35の場合、金利が1%の場合で年収400万円あれば最大4,132万円を借りられることになっています。
しかし、上記フラット35を利用し、頭金0円で4,000万円の借り入れをすると35年の借入期間で毎月約11万円の支払いとなり(条件等で異なる場合もあります)、返済が厳しく感じる方もいるかもしれません。
今後想定される収入や、生活にかかるであろう費用を考えたうえで、借入額を慎重に決めることをおすすめします。

住宅ローンに年齢制限はある?何歳までに組むとよいか理由や注意点を解説します

7-2.ライフプランニングしてみよう

住宅ローンの借入額を決める際には、ライフプランニングをおすすめします。

ライフプランニングとは、毎年の収入と収支を数十年後まですべて算出するものです。例えば、夫婦二人の場合、

  • 子どもを産むのか。子どもは何人ほしいのか。
  • 夫婦共働きか。専業主婦の場合はパートに出る可能性はあるのか、それはいつ頃を想定するのか
  • 子どもを大学まで進学させるのか。幼稚園か保育園か。幼稚園または保育園から大学まで公立と私立どちらを選ぶか
  • 子どもの結婚の際などのお祝い金はどの程度を予定するか(地域性などもあるため)
  • 老後の資金はいくら必要か、老後の生活スタイルはどういったものを想定しているか
  • 車はいつまで必要か、それとも持たないか。持つ場合はどの程度乗り換えるのか

などを考慮することで、住宅ローンの返済額をある程度決定することができます。もちろん、不確定要素はありますが、将来的な不安を軽減することができるでしょう。

ライフプランニングは、ファイナンシャルプランナーに依頼するほか、インターネットで検索するとライフプランニングのためのテンプレートもダウンロードできます。こうしたツールを活用して自分で立ててみるのもよいでしょう。

自分の建てたい家の費用はいくらくらいなのか、また、具体的にはどのような家になるのかが知りたい方は、ぜひ一度HOME4U 家づくりのとびら プラン作成依頼サービスをご利用ください。

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7-3.優先順位を決め、時間をかけすぎない

冒頭でもお伝えしましたが、100%に理想どおりの家を建てることはできません。

何かを充実させようとすれば、他の何かを諦めなければならないことが往々にして出てきます。優先順位を決めたうえで、家族全員が満足できるようにすることが大切だといえます。

また、理想の家を建てようと、土地探しやハウスメーカー選びに時間をかけすぎることも避けたほうがよいでしょう。

年齢を重ねて何らかの病気になってしまったことが原因で、家づくりそのものを断念せざるを得ない可能性もあるということを覚えておいてください。

また、住宅ローンを組む際に健康上の理由で団信が否決になってしまうと、住宅ローンそのものを組めなくなってしまいます。日頃の健康についても気を配るようにしましょう。

8.「頭金」を用意しておくと住宅ローンの返済額を抑えられる

頭金とは、ローンを使って商品を購入する際に、代金の一部を先払いする費用のことです。頭金を払うことによって、ローンの総額をその分小さくできます。例えば3,000万円の家を購入する際に、預貯金から500万円を先に支払うという形です。

頭金を支払うメリットは、前述のとおりローンの総額(借入金)を減らせるため、月々の返済額にくわえて返済に必要な利息も減らせる点です。また、一定以上の頭金を用意することで利率が下がる住宅ローン商品もあります。

頭金の目安は、住宅の価格に対して10~20%ほどです。現金で支払う必要がある諸費用や予備費、生活費などを考慮したうえで、余裕のある金額に決めましょう。
ただし、近年は頭金なしでフルローンの方も増えています。頭金は必ず用意しなければならないものではありません。

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まとめ

家は人生の中でも大きな買い物です。後悔しないためにも、家づくりにかかる費用や全体の流れ、注意点などはしっかり把握しておきましょう。予算に合わせたプラン選びと優先順位を意識すれば、予算内でも最大限理想の家を建てることが可能です。

また、住宅ローンは頭金を用意すれば返済額を減らせます。借入額や頭金の金額を決めるには、ライフプランニングをしてみるのがおすすめです。

この記事のポイント

土地なしで家を建てる費用の相場は?

国土交通省の調べによると、土地代を含めた新築住宅の費用の全国平均は、5,112万円です。
1.家を建てるのに必要な費用の考え方」では、家づくりにかかる費用の種類について解説しているので、ぜひご覧ください。

頭金なしで家を建てると、住宅ローンは大変?

例えば、年収400万円の人が住宅金融支援機構のフラット35を利用する場合、金利が1%であれば最大4,132万円を借りられます。

頭金0円で4,000万円程度の借り入れをすると、月々約11万円の支払いとなるケースが多く、返済が「厳しい」と感じる方もいるかもしれません。

詳しくは「住宅ローンの予算の考え方」をご覧ください。

家を建てる手順は?

家を建てるステップは、おもに以下のとおりです。

  1. 家のイメージづくり
  2. 土地選び・現地調査
  3. ハウスメーカーを選ぶ
  4. 契約
  5. 着工~完成

各ステップの詳細は「3.家を建てる具体的な手順【5ステップ】」以降をご覧ください。

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