
マンションを売却したいけど、「まずどこへ相談すればいいのだろう?」と迷っていませんか。
本記事では、マンション売却の基本的なステップや費用の概要を押さえたうえで、相談先として考えられる専門家の役割をわかりやすくまとめています。
マンションの売却相場を知りたい方は、「自宅のマンションの売却相場を調べるには?マンション名から、すぐ検索できる裏ワザ」をご覧ください。
Contents
1. 相談前に知っておきたいマンション売却の基本
2章で紹介する専門家への相談は、場合によって費用がかかります。
売却の基礎知識を知っていれば、お金をかけて相談する必要はないかもしれません。
また、専門家とのやり取りをスムーズにするためにも、最低限の基礎知識は持っておくべきでしょう。
- 基本的な相談は不動産会社
- マンション売却の流れ
- 売却にかかる費用と税金
1-1. 基本的な相談は不動産会社
不動産会社の役割は2章で詳しく解説しますが、売却に関するほとんどのサポートは不動産会社が行います。
売却でよくわからないことがあれば、まず不動産会社に相談しましょう。
不動産会社でも解決できない問題が判明した際に他の専門家への相談を考えた方が、無駄な出費が抑えられますし、また一人で悩むより問題が明確になっているはずです。
不動産会社へ費用を支払うのは、基本的に、売買契約成立時に発生する仲介手数料のみです。
それ以前の、査定や相談で費用はかかりません。
1-2. マンション売却の流れ
マンション売却のおおまかな手順は、以下の8ステップです。
あらかじめ把握しておけば、不動産会社や他の専門家に相談する際にスムーズです。
- 不動産会社に査定依頼
不動産会社に査定を依頼し、査定額を確認するとともに、どの不動産会社に売却を依頼すべきか決めます。
査定には簡易的な査定方法である「机上査定」と、現地調査を伴う「訪問査定」があります。売却を進める場合は訪問査定が必要です。 - 付帯設備表等の作成
売却する物件に付帯する家具や家電などを明確にし、それらの状態を「付帯設備表」という書類にまとめます。 - 媒介契約の締結
マンションの売却は、不動産会社に売却の仲介を依頼して進めていくのが一般的です。
不動産会社が仲介を行うために必要な契約が媒介契約です。 - マンションの売り出し開始
マンションの売却情報を公開し、購入希望者を募ります。
不動産会社がチラシやWEB広告、店頭広告などを行うため、売主がすべきことは多くありません。
購入希望者の内覧予約が入った場合には、立ち合って売却活動に貢献することも可能です。 - 売買契約の締結
買手が決まったら、不動産会社主導で売買契約を進めます。
最終的な売却価格や決済・引き渡しのスケジュール、契約解除の定めなどが取り決められます。
この時、買主から手付金を受け取り、売主は不動産会社へ仲介手数料(多くの場合で半金)を支払います。 - マンションの決済・引き渡し
売買契約で定めた日程通りに、売却代金の決済と引き渡しを行います。
決済と引き渡しは同日に行われることが多く、買主が住宅ローンで購入する場合は、融資を行う金融期間に集まって手続きするのが一般的です。
売主が住宅ローン支払い中の場合は、買主の代金決済の後に、売主が完済手続きと抵当権の抹消手続きを行い、マンションの所有権移転を行います。
引き渡し完了後、不動産会社へ仲介手数料の残り半金を支払います。 - 確定申告と納税
もし売却益(譲渡所得)が生じた場合は、確定申告が必要です。
税金の特例を適用する場合にも、確定申告による申請が必要です。
確定申告の際は、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を使えば、必要事項を入力するだけで税額が自動計算されます。
1-3. 売却にかかる費用と税金
売却にかかる主な費用は、「仲介手数料」「印紙税」「譲渡所得税」の3つです。
これらの費用がしっかりと把握できれば、税理士やファイナンシャルプランナーへの相談が不要になるかもしれません。
仲介手数料
仲介手数料は、売買が成立した際に不動産会社へ支払う報酬です。
宅地建物取引業法により、不動産会社が請求できる上限額が定められており、以下の通り計算されます。
売買価格 | 仲介手数料の上限 |
---|---|
200万円以下の部分 | 売買価格の5%+消費税 |
200万円超400万円以下の部分 | 売買価格の4%+消費税 |
400万円超の部分 | 売買価格の3%+消費税 |
一見複雑な計算ですが、売却価格が400万円以上の場合は、「売却価格×3%+6万円(+消費税)」の速算式で簡単に計算できます。
例えば、売却価格3,000万円だった場合は、税込105.6万円が仲介手数料になります。
印紙税
売買契約書の作成にかかる税金で、契約書に記載する金額によって税額が異なります。
例えば、3,000万円と記載された契約書には1万円(軽減税率適用後)の印紙税がかかり、収入印紙を貼付して納税します。
なお、印紙税は紙の文書にかかるため、売買契約を電子契約で交わした場合は印紙税がかからないとされています。
不動産売買契約書にかかる印紙税額一覧表
不動産売却価格 | 本則税率 | 軽減税率 |
---|---|---|
1万円以下のもの | 非課税 | 非課税 |
1万円を超え10万円以下のもの | 200円 | 200円 |
10万円を超え50万円以下のもの | 400円 | 200円 |
50万円を超え100万円以下のもの | 1,000円 | 500円 |
100万円を超え500万円以下のもの | 2,000円 | 1,000円 |
500万円を超え1千万円以下のもの | 10,000円 | 5,000円 |
1千万円を超え5千万円以下のもの | 20,000円 | 10,000円 |
5千万円を超え1億円以下のもの | 60,000円 | 30,000円 |
1億円を超え5億円以下のもの | 100,000円 | 60,000円 |
5億円を超え10億円以下のもの | 200,000円 | 160,000円 |
10億円を超え50億円以下のもの | 400,000円 | 320,000円 |
50億円を超えるもの | 600,000円 | 480,000円 |
譲渡所得税・住民税
不動産の売却で得た利益を譲渡所得と言い、所得税と住民税が課税されます。
譲渡所得に対して課税される税金のため、2つをまとめて譲渡所得税と呼ぶこともあります。
譲渡所得税率は、売却した物件の所有期間によって、以下の様に異なります。
所得税 | 住民税 | 合計 | |
---|---|---|---|
所有期間5年以下 | 30.63% | 9% | 39.63% |
所有期間5年超 | 15.315% | 5% | 20.315% |
その他費用
- ローンが残っている場合の繰り上げ返済手数料と抵当権抹消費用
- マンションの管理費・修繕積立金の精算
- 相続などで登記変更が必要な場合の司法書士報酬
- ハウスクリーニング代
- リフォーム費用
- 引っ越し費用
事前に資金計画を立てておけば、想定外の出費で困ることを防げます。
2. マンション売却に関する相談先一覧
前章で解説したように、売却に関わることは、まず不動産会社に相談しましょう。
ただ、場合によっては、専門家への相談が必要な場合もあります。
以下で、相談先となる各専門家と、どういった場合に相談するのかを確認していきしょう。
2-1.不動産会社:売るための相談全般

- 相談料:無料
- 売却成立時の仲介手数料:「売却金額×3%+6万円」の金額以下
不動産会社は、マンションを売るための全般的なサポートを行います。
具体的に、買主の発見から、契約の締結、引き渡しまで、売却活動を全面的にサポートしてくれます。
いわば「売却をさせる専門家」なので、売却のために必要な情報は適切にアドバイスしてくれます。
例えば、不動産に売却できない事情や問題がある場合は、それについての解決策等も教えてくれるでしょう。
ただし、不動産会社の業務はあくまで仲介であるため、それら問題の解決は別途、他の専門家への依頼が必要になる場合もあります。
なお、すべての不動産会社が、売主の悩みに寄り添い、親身に対応してくれるとは限りません。
信頼できる不動産会社を見つけることが非常に重要です。
不動産会社への相談はまず査定から。
不動産の現状を理解してもらうためにも、複数社に査定を依頼しましょう。
NTTデータグループ会社運営の不動産一括査定サービスの不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)なら、全国から厳選された2,500を超える不動産会社の中から、最大6社にまとめて査定依頼ができます。
優良不動産会社だけを簡単に比較できるので、信頼できる不動産会社も見つけやすくなります。ぜひご活用ください。
2-2.FP:資金計画に関する相談

- 初回相談料:無料
- 以降:60分8,000円
※あくまで目安であり、事業者により異なります。
ファイナンシャルプランナー(FP)は、資金計画の専門家です。
例えば、「売却後にどれだけ手元に残せるか」「いま住み替えを行うのが資金的に現実的か」「年金・保険・教育資金との兼ね合いは問題ないか」などを相談できます。
マンションの売却は今後の人生に直結する大きな決断ですので、まず無料相談をしてみるのもおすすめです。
2-3.金融機関:住宅ローンに関する相談

- 相談料:無料
- 住宅ローン一括返済にかかる手数料:0~5万円
住宅ローンを借りている金融機関には、住宅ローン残債の確認や売却に際しての住宅ローンの返済方法、不動産に設定されている抵当権の処理に関する相談が可能です。
住宅ローン返済中でもマンションの売却は可能ですが、不安がある方は相談してみましょう。
また、マンションを売却しても住宅ローンを完済できない状況では、原則的に売却はできません。
ただし、住宅ローンが払えないなど、やむを得ない状況では、金融機関の同意次第で任意売却が行えます。
2-4.司法書士:登記手続きに関しての相談

- 初回相談料:無料
- 以降:60分5,000円
- 抵当権抹消にかかる報酬:0~5万円
※あくまで目安であり、事業者により異なります。
司法書士は登記や供託の手続きを行う専門家です。
売却前に相続登記や抵当権抹消登記が必要な方は、司法書士への相談を検討しましょう。
主な司法書士報酬の目安は以下の通りです。
- 抵当権抹消登記:2万~3万円
- 所有権移転登記:6~10万円
なお、マンションを売却し引き渡す際にも所有権移転登記が必要ですが、この時の司法書士報酬は、買主負担となるのが一般的です。
2-5.税理士:税金に関する相談

- 初回相談料:無料
- 以降:30分5,000円
- 確定申告の代行にかかる報酬:5~10万円
※あくまで目安であり、事業者により異なります。
税金について苦手意識がある方や、相続したマンションで税金計算に必要な書類が用意できない場合などには、税理士に相談しましょう。
マンションの売却に伴う税金についての相談の他、確定申告の代行も依頼できます。
なお、最近ではe-Taxを使ってオンラインで簡単に確定申告ができます。
国税庁の確定申告書作成コーナーで確定申告書を作成すれば、指示通りに情報を入力するだけで、税額の計算までが自動で行えます。
税理士への相談は相談料が発生するほか、確定申告の代行には家の売却金額に応じた報酬が必要になるため、まずは自力で調べてみることをおすすめします。
2-6.弁護士:相続・離婚やトラブルに関する相談

- 初回相談料:無料
- 以降:30分5,000円
- 遺産分割協議にかかる着手金:20~30万円
※あくまで目安であり、事業者により異なります。
相続や離婚が絡んだ売却に関する悩みやトラブルについては弁護士に相談しましょう。
弁護士は相手方との交渉や裁判での手続きなどを行えます。
遺産相続協議や離婚時の財産分与が円滑に進まなかった時、隣地所有者や買手との間に起きたトラブル解決時など、弁護士が間に入ることで解決しやすくなるでしょう。
相談費用の相場は30分5,000円ほど、着手金は10~30万円、また成功報酬として依頼者が得た利益の20~30%程がかかります。
弁護士を選ぶ際は、不動産が関わるトラブルに強い弁護士を見つけることが重要です。
3. マンション売却の相談に関するよくある質問
最後に、マンション売却の相談で多くの方が抱く疑問をQ&A形式で整理しました。
ぜひ参考にして、不安を解消しましょう。
-
Q
1.マンション売却はどこにまず相談すればいいの?A
多くの場合、不動産会社が第一の相談先になります。
価格査定から売却戦略立案までカバーしてくれるので、最初の一歩として最適です。 -
Q
2.税金や登記の相談も不動産会社にできる?A
動産会社は税金・登記のプロではありません。
知っている範囲で相談に乗ってくれることはありますが、税理士や司法書士でないとできないこともあります。
例えば、税理士法により「税金の指南」は税理士しか行えません。そのため、具体的な税額を不動産会社に教えてもらう事はできません。 -
Q
3.ローン残債がある場合、売却で完済できるか事前に分かる?A
住宅ローンの残債を確認した上で、不動産会社の査定を受けましょう。
査定額が上回っていれば、完済できる見込みはあると考えられます。
ただし、相場に見合わない査定額を信用してしまうと、「いつまでも売れない」「住宅ローンがあるから値下げできない」といった状況に陥る可能性もあります。そのため、不動産会社の査定額(売れであろう価格の推定)がより正確であることが重要です。
複数の不動産会社に査定を依頼し、査定額や査定根拠をじっくりと比較しましょう。複数社への査定依頼は大変ですが、NTTデータグループ会社運営の不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)を使うと簡単です。
全国から厳選された不動産会社の中から、最大6社にまとめて査定依頼ができるサービスですので、是非ご活用ください。
-
Q
4.相続したマンションを売る予定だが、相続登記がまだ終わっていない。どうすればいい?A
売却前には必ず相続登記が必要です。
司法書士へ依頼して名義変更を済ませてから、不動産会社と売却手続きに進むのが一般的です。
遅くても売買契約までには必ず相続登記を済ませましょう。 -
Q
5.弁護士や不動産鑑定士に相談すると費用が高額になりそう…A
確かに状況によっては費用がかかりますが、トラブル回避や相続・離婚などの争いを未然に防ぐために、専門家の力が欠かせないケースもあります。
まずは見積もりや無料相談を利用し、必要性を見極めるのがおすすめです。
【まとめ】まずは不動産会社!必要に応じて専門家への相談を考えよう
マンション売却は、不動産会社が活動の中心となるケースが多いものの、ローン残債や税金、相続・離婚などの権利問題を抱える方は金融機関や税理士、弁護士など複数の専門家に相談する必要がある場合も珍しくありません。
まずは不動産会社の査定で、おおよその売却額と流れを把握しましょう。
査定では、不動産に関する様々な書類の確認も行うため、売却するうえでの問題がより明確になることも期待できます。
気軽に相談ができて、親身に対応してくれる不動産会社を見つけられれば、売却はよりスムーズに、不安なく進められるでしょう。
できる限り複数の不動産会社を比較して、信頼できる不動産会社や担当者を見つけてください。
どんな不動産会社に査定を依頼すればいいか分からない方は、NTTデータグループ会社運営の不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)をご活用ください。
全国から厳選した2,500社を超える不動産会社と提携する一括査定サービスで、最大6社にまとめて査定依頼ができます。