マイホーム選びに際し、マンションと戸建てのどちらを選ぶべきか迷っている方もいるのではないでしょうか。両者の違いやそれぞれのメリットとデメリットを理解したうえで判断すれば、後悔せずにすむでしょう。また、将来的な資産価値の高さから選択することも重要です。
この記事では、マンションと戸建てに関する以下の内容を解説します。
- マンションと戸建ての違い
- マンションのメリット・デメリット
- 戸建てのメリット・デメリット
ぜひ最後までご覧いただき、マイホーム選びの参考にしてくださいね。
広さや坪数別での費用相場について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
Contents
1.マンションか戸建てかで悩むケースは多い
家を購入する際、マンションにすべきか戸建てにすべきかで悩むケースは多いでしょう。どちらを選ぶかとの問いに対してすべての方にあてはまる正解はなく、「それぞれの価値観や暮らしやすさ」を基準に判断するのが望ましいといえます。
たとえば、将来的に売却することを視野に入れているのであれば、土地を含めて考える場合ですが、土地の面積がより多いため資産価値が下がりにくい戸建てに軍配が上がるでしょう。資産価値とは、不動産を売却したり貸したりする際に、「その不動産を資産として評価した価格」のことです。
また、自分好みの庭づくりを望んでいたり、ペットを飼いたいといった希望があったりする場合も、戸建てを選択したほうが満足度が高いことが想定されます。
2.マンションと戸建ての違い
マンションと戸建ての違いとして、主に以下の5点が挙げられます。
- 構造や耐久性
- 間取りや広さ
- 設備や仕様
- 将来的な資産価値
- 近隣住民との関わり
それぞれの内容を解説します。
2-1.構造や耐久性
マンションと戸建てでは、構造や耐久性が異なります。マンションは、一般的に「鉄筋コンクリート造」や「鉄骨造」で建てられますが、戸建ては階数が少ないことと、建築コストの観点から「鉄筋コンクリート(RC)造」や「鉄骨造」よりも「木造」で建てられていることが多いです。
また、耐久性は税法上の観点からも、鉄筋コンクリート造のマンションは47年、木造の戸建ては22年と開きがあります。ただし、マンションは47年、戸建ては22年しか住めないわけではありません。双方ともに定期的なメンテナンスを行うことで、これらの年数を超えて住むことが可能です。
参考:国税庁「耐用年数(建物/建物附属設備)」
鉄骨住宅のおすすめハウスメーカー7選!断熱・気密性などを比較するコツとは
鉄筋コンクリート(RC)住宅が得意なハウスメーカー7社を比較!
2-2.間取りや広さ
間取りや広さも、マンションと戸建てでは異なります。通常、マンションはワンフロアの間取りで、広いタイプでも3LDKが主流です。しかし、戸建ては2階以上のフロアに分かれて建てられ、4LDKの間取りが多い傾向にあります。
狭い土地に戸建てを建てる場合は、階数を増やして部屋数を確保できます。延べ面積に関しても、戸建てのほうが広いことが多いです。
【厳選特集】部屋数から
間取りを探す
2-3.設備や仕様
コミュニティスペースや宅配ボックス、24時間ゴミ出しができるゴミ捨て場など、共用部分の設備が充実しているマンションは少なくありません。
一方で、戸建ては太陽光発電・ソーラーパネルをはじめとして、追加したい設備を制約を受けずに取り付けられます。注文住宅であれば、さらに設備や仕様にこだわることが可能です。
2-4.将来的な資産価値
将来的な資産価値も、マンションと戸建てを比較するうえで重要な要素です。
基本的に、建物は年数の経過に応じて劣化していき、価値も下がっていきます。マンションは購入金額の大部分が建物であり、経年劣化の影響を受けやすいのが特徴です。しかし、戸建てについては、たとえ建物の価値がゼロになったとしても、最終的に土地が残ります。
よって、マンションより戸建てのほうが、長期的に資産価値を維持しやすいといえます。
2-5.近隣住民との関わり
マンションと戸建てでは、近隣住民との関わり方にも違いがあります。マンションに住むと、マンションを管理する管理組合に加入しなければいけません。それに対して戸建ての場合、町内会や自治体への加入は任意とされている地域も珍しくありません。
しかし、それらに加入しないとゴミ集積場が使えないといったケースもあるため、あらかじめ確認しておく必要があります。また、戸建ての場合、ゴミ集積場を当番制で管理する地域もあります。
3.マンションのメリット・デメリット
ここからは、マンションのメリットとデメリットをそれぞれご紹介します。
3-1.マンションのメリット
マンションのメリットは、主に以下の3点です。
- 利便性の高い立地であることが多い
- セキュリティ面で安心感がある
- 管理組合に設備管理を任せられる
各メリットを解説します。
3-1-1.利便性の高い立地であることが多い
マンションのメリットとして、利便性の高い土地に建てられていることが多い点が挙げられるでしょう。戸建ての場合は、駅から近いと購入価格が高額になりやすいですが、マンションの場合は1軒あたりに必要な土地面積が少ないため、駅や商業施設の近くの物件であっても戸建てと比較した際には、床面積に対し安価に購入できるケースもあります。
利便性の高い土地に住みたい方にとって、マンションは有効な選択肢となります。
3-1-2.セキュリティ面で安心感がある
セキュリティ面で安心感があるのも、マンションのメリットの1つです。常駐の管理人がいたり、常に周囲の目があったり、オートロックがついていたりするため、戸建てに比べると空き巣に入られるリスクが低いと考えられます。
また、マンションは、玄関からしか出入りができないケースが多いことも、戸建てに比べて防犯上のリスクが低い理由に挙げられるでしょう。
3-1-3.管理組合に設備管理を任せられる
マンションに住むと、共用部の管理を管理組合に任せられます。マンションの共用部に該当するのは、廊下やエレベーター、エントランス、ゴミ収集場などです。そのため、ゴミ収集場や廊下の掃除、エレベーターの定期的なメンテナンス、外壁の補修工事などはすべて管理組合が行ってくれます。
マンションの住民は、煩わしい掃除や施設のメンテナンスなどに時間を取られることなく、快適に生活できます。
3-2.マンションのデメリット
マンションのデメリットには、以下の3点が挙げられるでしょう。
- 戸建てよりも狭い傾向にある
- 毎月、管理費や修繕積立金がかかる
- 騒音や生活音に配慮しなければならない
順番に解説します。
3-2-1.戸建てよりも狭い傾向にある
マンションは、戸建てよりも狭い傾向にあります。広々した家に住みたいと希望する場合は、マンションでは窮屈に感じてしまう可能性が高いです。
また、マンションの間取りは1LDK〜3LDKの物件が主流のため、家族の人数が多い場合、広さや部屋数が足りないこともあるでしょう。
とくに小さい子どもがいる家庭では、子どもが小さいうちは寝室が1部屋で足りていても、子どもが成長するにつれて、それぞれが子ども部屋を欲しがるようになることがほとんどです。物件購入の際には、将来を見越して検討する必要があります。
3-2-2.毎月、管理費や修繕積立金がかかる
マンションの場合、月々のローンの返済以外にも、管理費や修繕積立金がかかることもデメリットといえます。自家用車を持ち、マンション内の駐車場を利用する場合、駐車場代も支払わなければなりません。
戸建てに住むと、管理費や修繕積立金は不要です。そのため、毎月の出費を少しでも抑えたい場合は、マンションの管理費や修繕積立金をデメリットに感じる可能性が高いです。
3-2-3.騒音や生活音に配慮しなければならない
騒音や生活音に配慮しなければならないことも、マンションのデメリットです。マンションは集合住宅のため、とくに築年数が経過している物件の場合、足音に加え大きなテレビの音なども聞こえる場合があります。
騒音や生活音が近隣トラブルに発展する可能性もあるため、注意しなければなりません。
ここまで、マンションのメリットやデメリットを紹介しました。
具体的な仕様や価格帯を知りたい場合は、実際にその時にある中古物件をチェックするとわかりやすく、お勧めです。
「HOME4U 中古住宅」で住みたいエリアに絞り、実際の価格帯などの確認をしてみてください。
4.戸建てのメリット・デメリット
戸建てのメリットとデメリットも、それぞれご紹介します。
4-1.戸建てのメリット
戸建てにおけるメリットとしては、以下の4点を押さえてください。
- 自由に設計できる
- 騒音を気にする必要がない
- 将来的な資産価値が高い傾向にある
- 管理費や修繕費がかからない
各メリットをご紹介します。
4-1-1.自由に設計できる
新築の注文住宅の場合、内装や間取りを自由に設計できます。そのため、自分の理想の住まいを実現したいと考えている方には、注文住宅かおすすめです。
また、リノベーションについても、マンションでは管理規約で決められた範囲しか行えませんが、戸建ての場合には基本的にそのような制限はありません。バリアフリーにしたり、家族の人数が増えた場合に間取りを変更したりできます。
4-1-2.騒音を気にする必要がない
戸建ては、騒音を気にせず生活できる点も魅力です。マンションと違い独立した1つの建物であるため、上の階の住人の足音が気になることもなければ、自分たち家族が生活する中で生活音や騒音を出していないかどうか、気にする必要もありません。
もちろん、戸建てにおいても完全に外に音が漏れないわけではないため、ある程度の配慮は必要でしょう。しかし、マンションに比べ、騒音や生活音に関するストレスに悩まされるケースは少ないといえます。
4-1-3.資産価値が残りやすく、管理費や修繕積立金がマンションよりは安く済む
冒頭からの繰り返しになりますが、戸建てはマンションに比べて、将来的な資産価値が高い傾向にあります。
また、マンションと違い毎月の管理費や修繕積立金がかかりません。マンションの管理費と修繕積立金は、毎月2万円以上かかるケースが多いため、家計に与える影響はそれなりに大きいでしょう。
しかし、戸建ての場合は毎月必ず支払う必要のあるこれらの費用がないため、月々の支出の削減につながります。とはいえ、建物や庭の定期的なメンテナンスは欠かせないため、計画的に貯蓄しておく必要があります。
注文住宅の場合、各メーカーの保証をうまく活用することで、メンテナンス費用が抑えられる場合もあります。
地震などにより建物に傷みが生じた際のリスクを考えたい場合、保証面も確認するとよいでしょう。
4-1-4.断熱性能を高められる
戸建てのメリットとして、断熱性能を高められることも挙げられます。戸建ては、建物の構造を自由に決められるため、天井裏や床下に断熱材を施工・貼り付けをしたり、窓やサッシに断熱性の高い素材を選んだりすることで、断熱性能を上げられます。
4-2.戸建てのデメリット
戸建てのデメリットは、主に以下のとおりです。
- 立地が不便なことがある
- 補修工事が必須になる
- 防犯対策が必要になる
各デメリットを解説します。
4-2-1.立地が不便なことがある
傾向として、戸建ては不便な立地に建てられるケースが多いです。とくに分譲一戸建ては、車やバスなどが利用できないと不便なエリアにあることが少なくありません。
土地の利便性を重視して住まい選びをしたい方にとっては、戸建ての立地がマイナスの要素となりやすいことを知っておきましょう。
4-2-2.補修工事が必須になる
戸建ては、毎月の修繕積立金の支払いがない分、家の修繕を行う際には全額自己負担になります。いざというときに慌てることのないよう、計画的に修繕費の積み立てをしておくことが大切です。
とくに、年金生活に入った後に建物の築年数が経過し多額の修繕費が必要になると、資金不足に悩むリスクが高まります。
4-2-3.防犯対策が必要になる
防犯対策が必要になるのも、戸建てのデメリットの1つです。空き巣対策として玄関だけでなく、窓や勝手口の侵入対策をしておく必要があるでしょう。
安全面に不安がある場合は、防犯カメラの設置やホームセキュリティーの設置を検討することも重要です。
5.マンションと戸建てと購入価格・諸費用を比較
不動産購入時には、税金や手数料などの支払いが必要になり、これらをまとめて諸費用といいます。
諸費用の合計金額の目安は、以下を参考にしてください。
- 新築マンション:物件価格の3%~5%程度
- 新築戸建て・中古マンション・中古戸建て:5%~10%程度
注文住宅の「諸費用」とは?いつ払う?費用内訳や相場を解説
ここまで費用面を中心に、マンションと戸建ての違いを解説してきましたが、マンションか戸建て、どちらが向いているかを知るためには、現状比較が重要です。
まずは注文住宅などハウスメーカー・工務店が提案する実際の住宅プランを把握してみてください。
ただ、注文住宅などオーダーができる住宅は、工法も随時最新の手法が生まれたり、毎年のように補助金の内容も変わることで予算も変動するため、無料サービスを使って第三者に相談したり、メーカーの担当者に直接聞くのがよいでしょう。
実際の住宅プランを手に入れる際には、HOME4U(ホームフォーユー)プラン作成依頼サービス(無料)が便利です。
スマホやパソコンから簡単に「あなたの要望に沿ったハウスメーカー・工務店を」絞り込むことができるうえ、実際の住宅プラン(間取り図や資金計画を含む)を最大5社分手に入れられます。
一般的なカタログ請求と異なり、コーディネーターが情報整理をサポートしてくれるのもポイント。
営業トークは一切ないので、ぜひお気軽にご利用ください。
最大5社にプラン作成依頼が可能!
【全国対応】HOME4U(ホームフォーユー)経由で
注文住宅を契約・着工された方全員に
Amazonギフト券(3万円分)贈呈中!
まとめ
マンションを購入すべきか、戸建てにすべきかで悩んでいる場合は、それぞれのメリットとデメリットを十分に理解したうえで、自分たち家族にとっての暮らしやすさを判断の軸として選択してください。
また、「長期的にみて資産価値が高いのはどちらか」という視点から選ぶこともおすすめです。築年数が経過するにつれ、戸建てのほうが高く売却できる可能性が高まります。ぜひ、本記事を参考にして、後悔のないマイホーム選びをしてくださいね。
【厳選特集】住宅種別ごとの解説記事