分譲とは?どういう意味? 分譲住宅のメリット・デメリットや注文住宅・規格住宅との違いも

分譲とは?意味は? 分譲住宅の住宅種類比較も

マイホームの購入を検討している方の中には、「分譲」の意味や分譲住宅の意味を知りたい方も多いのではないでしょうか。また、分譲住宅と注文住宅、分譲住宅か規格住宅など、住宅の種類をどう選ぶべきかと迷っている方もいるでしょう。そんな分譲住宅には、メリットやデメリットがあります。事前に分譲住宅やほかの選択肢について正しく理解し、物件の種類をしっかり検討することが大切です。

この記事では、分譲住宅について以下の内容を解説します。

この記事でわかること
  • 分譲とは、分譲住宅とは何か、マイホームを購入する際の住宅の選択肢
  • 分譲住宅のメリット・デメリット
  • 分譲住宅の購入が向いている人の特徴

マイホームの購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

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1.「分譲」とは?

そもそも分譲とは「分割譲渡」の略であり、建物や土地などを分割して譲渡することです。

土地を分譲する場合は「分譲地」、一戸建てを分割する場合は「分譲住宅」、マンションを住戸ごとに分割して譲渡する場合は「分譲マンション」と呼びます。

なお、譲渡といっても無償ではなく対価が発生します。

2.「分譲住宅」とは?

分譲住宅とは、分譲地に建てられた住宅のことです。分譲地にいくつも同じような形の住宅が建てられ、それを分けて販売するケースが多く見られます。

土地と建物がセットで販売されるのが特徴です。外観や間取り、内装などはすでに決まっており、すでに完成した状態で販売される場合と完成していない状態で販売される場合があります。

住宅・物件の種類の選択肢

住宅にはさまざまな種類があり、マイホームを購入する際はまずは物件の種類から選択することが必要です。

マイホームを購入する際は、まずは戸建て住宅にするか集合住宅にするかを検討しましょう。そして、それぞれ新築か中古か、販売形式はどうかによって、以下のように分類されます。(集合住宅は、便宜上マンションで統一しております。)

種類 特徴
戸建て住宅 新築一戸建て 注文住宅

オーダーメイドで住宅を設計し、購入後に建設してもらってから入居する

土地と建物は別で購入する

規格住宅

ハウスメーカーが事前に決めた一定の規格・仕様に沿って建てられる住宅

複数の選択肢から希望のデザインを選んだり、オプションをつけたりできる

土地と建物は別で購入する

建売分譲住宅

ハウスメーカーが事前に決めた一定の規格・仕様に沿って建てられる住宅

完成仕様が決まっている

土地と建物はセットで購入する

中古一戸建て すでに人が住んだことがある一戸建て(※)
マンション 新築分譲マンション 一住戸ごとに分割して販売されるマンション
中古マンション すでに人が住んだことがあるマンション(※)

※住宅金融支援機構によるフラット35を利用する場合は、過去に人が住んだことがなくても、申込日において竣工から2年を超えている住宅は中古に該当する

新築一戸建てを購入する場合は、分譲住宅以外にも注文住宅や規格住宅といった選択肢があるのがポイントです。

一方、マンションをマイホームとして購入する場合は、基本的には分譲マンションを選択することになります。

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3.分譲住宅と注文住宅の違い

注文住宅とは、外観や間取り、設備などをオーダーメイドで決められる一戸建てのことです。ハウスメーカー選びや土地探しから始める必要があり、仕様が決まってから建設が始まります。そのため、分譲住宅に比べて完成まで時間がかかります。

その分、細部までこだわって設計できるため、理想のマイホームを実現したい方におすすめです。

また、分譲住宅では土地と建物がセットで販売される一方、注文住宅では別々に販売されるという違いもあります

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4.分譲住宅と規格住宅の違い

規格住宅とは、ハウスメーカーが事前に定めた規格・仕様に沿って建てられる一戸建てのことです。分譲住宅と異なり、土地と建物は別々に販売されます

規格住宅は、複数の選択肢の中から理想的なパターンを選べるため、分譲住宅よりも自由度が高いのが特徴です。一方、注文住宅のようにフルオーダーで設計するわけではないため、工期が短くすみ、資金計画も立てやすいのがメリットです。

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5.分譲住宅のメリット

分譲住宅を購入することには、以下のようなメリットがあります。

5-1.資金計画を立てやすい

分譲住宅を購入する際は、資金計画を立てやすいのがメリットです。

分譲住宅では、間取りやスペックなどが決まっています。そのため、費用が途中で変わることは基本的にはありません。注文住宅のように、理想のマイホームにしようとオプションをつけるうちに予算を大きくオーバーしてしまった、という事態を防げます。

購入費用がすぐにわかるため、ローンを組む際の資金計画をスムーズに立てられるのが魅力です。

また、土地と建物を同時に購入するため、手続きの手間が少なくローンがシンプルですむというメリットもあります。

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5-2.建物を見てから購入を決めることができる

すでに完成している分譲住宅を購入する場合は、実際に建物を見てから購入を決められるのもポイントです。

注文住宅の場合は、完成形がイメージと違っていた、というケースもあるでしょう。一方、分譲住宅では実際の住宅を確認したうえで購入できるため、入居後の生活を具体的にイメージしながら物件を選べます。

建物が完成していない場合でも、モデルハウスや同じ分譲地ですでに建てられている建物を見学できる場合が多いです。

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5-3.近隣住民との関係性を構築しやすい

近隣住民との関係性を構築しやすいのもメリットです。

分譲住宅は、周辺の住宅も同じタイミングで分譲に出されることが多く、入居時期が重なりやすいです。

すでにできあがっているコミュニティに入るのはハードルが高いですが、分譲住宅なら近隣住民と一緒に一からコミュニティを形成することができるため、スムーズに関係性を構築できるでしょう。子どもにとっても、新生活をスムーズにスタートさせられる可能性が高いです。

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5-4.すぐに入居ができる

すでに完成している分譲住宅を購入する場合は、契約してからすぐに入居できます。

注文住宅の場合は、土地の購入や家の設計から始める必要があるため、基本的には1年半程度かかります。一方、分譲住宅なら入居までの期間が短くてすみ、入居までのスケジュールに変動も起こりにくいです。

建設中の場合でも3〜6ヶ月程度で入居できるケースが多く、引っ越しまでに支払う家賃を節約できます。

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6.分譲住宅のデメリット

一方、分譲住宅には以下のようなデメリットがあります。

6-1.間取りや外観を自由に選べない

分譲住宅は、間取りや外観を自由に選べないのがデメリットです。

前述のとおり、分譲住宅ではすでに規格や仕様が決まっています。複数のパターンから選べる場合もありますが、注文住宅のようにオーダーメイドで自由に設計できるわけではありません。マイホームに強いこだわりがある方には適していません。

一方、自分で細かい仕様を決めるのが面倒な方や、間取りや外観をどのように選べばよいかわからない方にとっては、分譲住宅がおすすめです。

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6-2.ハウスメーカーを選べない

分譲住宅ではハウスメーカーが決まっているのもデメリットと言えます。これから住宅を建てる場合でも、ハウスメーカーが指定されており、購入者自身で選べるわけではありません。

ハウスメーカーによって、アフターフォローやメンテナンスの充実度は異なります。指定されたハウスメーカーのアフターサービスが不十分で、不満を抱いてしまう可能性があります。

分譲住宅を選ぶ際は、入居後のことも考え、物件を担当するハウスメーカーのアフターサービスについても調べておきましょう。

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6-3.機能や設備が不十分な可能性がある

分譲住宅では自由に仕様を選べないため、機能や設備が不十分な可能性があります。

注文住宅の場合は、ライフスタイルや家族構成に合わせて必要な機能や設備を自由に選べます。

分譲住宅では一定の仕様から選択する必要があるため、暮らしていくうちに機能や設備が不十分であると感じ、リフォームが必要になることもあるでしょう。

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6-4.工事の経過をチェックできない

すでに完成している分譲住宅を購入する場合は、工事の経過をチェックできないのもデメリットです。見えない部分に不備や欠陥があり、気づかないまま購入してしまう可能性も否定できません。特に、地盤や基礎は工事後に確認できないうえに、耐震性や耐久性などに関わる重要な部分です。

安心して購入・入居するためには、信頼できるハウスメーカーが担当する物件を選ぶ必要があります。

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7.分譲住宅の購入が向いている人の特徴

マイホームを購入したい方の中には、分譲住宅にするか注文住宅にするか迷っている方もいるでしょう。
ここでは、分譲住宅の購入が向いている人の特徴を紹介します。

7-1.実物を見て購入したい

実物を見てからマイホームを購入したい方には、分譲住宅がおすすめです。

前述のとおり、分譲住宅ならすでに完成している、あるいは同じ仕様で建設された住宅を見学したうえで購入を検討できます。

部屋の隅々を確認し、入居後の暮らしもイメージしてから安心して購入したいという方は、分譲住宅を選びましょう。

7-2.早く入居したい

早く入居したいという方にも、分譲住宅がおすすめです。

賃貸住宅の更新期限が迫っている、子どもの入学に合わせて新居に移りたい、などのケースもあるでしょう。
注文住宅の場合は、土地探しやプランニングから始める必要があり、すぐには入居できません。

一方、すでに完成している分譲住宅なら、購入してからすぐに入居できます。完成途中の場合であっても、完成までのスケジュールが大きく変化することは少ないため、希望日に入居できる可能性が高いです。

7-3.子育て世帯である

子育て世帯にも、分譲住宅の購入はおすすめの選択肢です。中でも、子育て世帯をターゲットにした分譲地を選ぶとよいでしょう。

子育て世帯向けの分譲地は、近くにスーパーや公園、学校などがあるケースが多く、子育て世帯が快適に暮らせるようになっています。また、同じような子育て世帯が集まるため、近所付き合いもしやすいでしょう。

子どもも同年代の友だちを作りやすいため、楽しくスムーズに新生活をスタートできます。

7-4.購入費用をなるべく抑えたい

住宅の購入費用をなるべく抑えたい方にも、分譲住宅がおすすめです。

分譲住宅では、同じ仕様の物件を複数建築するため、一度に大量の資材を仕入れます。そのため、注文住宅に比べて費用が安くなりやすいのが特徴です。

また、細かい設備や機能を決めるうちに費用が膨れ上がってしまうこともありません。

マイホームに強いこだわりがあるわけではなく、なるべく安い費用で購入したいという方には分譲住宅が適しています。

8.分譲住宅を選ぶ際のポイント

自分に合った分譲住宅を選ぶためには、以下のポイントが重要です。

  • 見学時に細かくチェックする
  • ハウスメーカーや管理会社の評判を調べる
  • ハウスメーカーのアフターサービスについて調べる
  • 地域の災害リスクや近隣の商業施設などの情報を収集する

分譲住宅で後悔しないためには、見学時に細かい部分までチェックしましょう。内装や間取りはもちろん、家具を配置する場所やコンセントの位置、駐車場の広さや出入りのしやすさ、庭の広さなども確認することが大切です。実際にその住宅で生活している様子をイメージしながら見学することで、理想の暮らしを実現できるかを判断できます。

また、物件を担当するハウスメーカーや管理会社について調べておくことも大切です。特に、ハウスメーカーの施工実績やアフターサービスの手厚さについては入念にチェックしておきましょう

そのほか、地域の災害リスクや近隣の商業施設などの情報を収集することも大切です。安心して快適に生活できる周辺環境であるかを確認しましょう。

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まとめ:分譲住宅について正しく理解してマイホームを選ぼう

分譲住宅は、分譲地に建てられた住宅のことで、分割して販売されます。土地とセットで購入し、一定の規格・仕様で設計されるのが特徴です。すでに完成している住宅を購入できる場合もあり、実物を見てから購入したい方や、すぐに入居したい方などに適しています。

一方、注文住宅のように依頼するハウスメーカーを自身で選んだり、間取りや外観を自由に選べたりするわけではありません。マイホームに強いこだわりがある方には、オーダーメイドで理想の物件を建てられる注文住宅が適しています。

分譲住宅にはメリット・デメリットがあるため、分譲住宅について正しく理解したうえで自分に合った物件の種類を選びましょう。

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