家を売るには「買取」と「仲介」のふたつの方法があります。買取は、仲介と比べて短期間で売却できるメリットがある一方で、売却価格が安くなるデメリットもあります。
本記事では戸建て買取の相場や、メリットとデメリットについて解説します。
また、戸建て買取を利用して損をしないための業者選びのコツもお伝えします。ぜひ最後までお読みください。
- 戸建ての買取相場
- 戸建て買取のメリット・デメリット
- 戸建て買取の業者選びで失敗しないコツ
Contents
1.戸建ての買取相場は「仲介の70~80%」
戸建て買取の相場は、「仲介の70~80%程度」と言われています。
戸建て買取の業者は、戸建てを買い取った後にリフォームや解体などをしてから転売するので、利益を確保するために、仲介よりも価格を下げて買取をします。
■2000万円の家を売却する場合の比較
戸建て買取でも築年数が浅く状態の良い物件であれば、90%以上の価格で取引されるケースもあります。反対に老朽化が激しく大規模な修繕が必要と判断されれば、さらに金額が下がる場合もあります。
2.戸建て買取のメリットは「早く売れる」こと
戸建て買取を業者に依頼する大きなメリットは以下が挙げられます。
- 最短で1週間〜1ヶ月程度で「早く売却」できる
- 仲介手数料がかからない
- 周囲に知られることなく売却可能
- 契約不適合責任は免責が基本
それぞれのメリットについて、ポイントを解説します。
2-1.最短1週間~1ヶ月で「早く売却」できる
買取では、最短1週間〜1ヶ月程度で家を売却できます。
一方、仲介で売却する場合は最低でも3〜6ヶ月程度かかります。市場や不動産の状況によっては1年程度かかる場合もあります。
また戸建て買取は売却先が会社であるためスケジュールが大きく前後することも少なく、売却後のスケジュールが立てやすいのもメリットです。
転勤や進学などで期間に余裕がない場合や、売却期限が決まっている際に向いている方法といえるでしょう。
2-2.仲介手数料がかからない
戸建て買取は仲介手数料がかかりません。仲介手数料とは買主と売主の間で不動産会社が仲介する際の成功報酬です。
仲介手数料の上限額は、売却価格に対して以下のように法律で設定されています。
戸建ての売却価格 | 仲介手数料の上限 |
---|---|
200万円以下 | 売却価格×5%(消費税別) |
200万円を超え400万円以下 | 売却価格×4%+2万円(消費税別)(消費税別) |
400万円超え | 売却価格×3%+6万円(消費税別) |
出典:“宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額”.宅地建物取引業法関係|国土交通省
たとえば、戸建てを2,000万円で売却した場合、売却価格に「3%+6万円(消費税別)」がかかるため、最大66万円(消費税別)の仲介手数料が発生します。
売却価格が大きくなるほど仲介手数料の金額も上がりますので、売主にとっては大きな負担になります。
2-3.周囲に知られることなく売却可能
戸建て買取であれば、周囲に知られることなく売却できます。
仲介は買主を探すために広告を使った宣伝活動を行ったり内覧を実施したりしますので、売却予定や売却価格が近隣住民に知られてしまう可能性があります。
一方、戸建て買取の場合は業者と直接取引するため、広告宣伝や内覧などを行う必要はなく、周囲に知られるリスクは殆どありません。
2-4.契約不適合責任は免責が基本
戸建て買取の業者に依頼して戸建てを売却する場合、契約不適合責任は免責とするのが基本です。
契約不適合責任とは、購入した物件が契約時の内容と違った場合に売主が負う必要のある責任のことです。
たとえば、契約書に記載していないシロアリ被害や雨漏りなどの不具合が売却後に発覚した場合、契約不適合責任に問われるおそれがあります。
仲介の場合も契約不適合責任を免責できるケースはありますが、売却の際には売主の合意が必要です。
複数のメリットがある戸建の買取ですが、買取を行っている不動産会社は多くはありません。買取先を探すなら、一括査定サイト「不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)」 が便利です。
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戸建て買取の場合は、情報入力する際の備考欄に「買取希望」と記載頂くことで、対応可能な会社を探すことが可能です。
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3.戸建て買取のデメリットは「仲介より価格が下がる」こと
戸建て買取のデメリットは「仲介より価格が下がる」ことなど、主に以下の3つがあります。
- 解体等が必要なため買取価格が安い
- 戸建て買取を行う不動産会社が少ない
- 安く買い叩かれる可能性がある
デメリットを認識した上で理想的な売却ができるのか判断しなければなりません。
3-1.解体等が必要なため買取価格が安い
1章でも前述した通り、買取は仲介のおよそ70~80%の価格になります。とくに戸建て買取は、買取後の解体を前提とした価格設定のため、価格が安い傾向にあります。
たとえば木造の戸建ての場合、解体費用は3〜5万円程度/坪が相場と言われており、延べ床面積が50坪であれば150万円〜250万円程度かかります。
仲介で依頼した場合と戸建て買取で依頼した場合の売却価格では、数百万円程度の差があることも多く、戸建てを高く売却したいと考えている方にとってはデメリットと言えます。
3-2.戸建て買取を行う不動産会社が少ない
仲介と比較して、戸建て買取を行っている不動産会社は少ないのが現状です。
不動産仲介は、売却のサポートに対する成功報酬として手数料(利益)が発生するビジネスモデルですので、資金力がなくても事業を行えます。そのため、多くの不動産会社が参入しています。
一方で戸建て買取は、1つの物件当たり数千万円〜数億円ほど必要であることから、買取出来る資金力がなければそもそも参入できません。そのため、買取に対応している不動産会社が少ないのが現状です。
買取先を探すなら、一括査定サイト「不動産売却 HOME4U」 がおすすめです。戸建て買取の場合は、情報入力する際の備考欄に「買取希望」と記載頂くことで、対応可能な会社を探すことが可能です。買取先で悩んだら、ぜひ「不動産売却 HOME4U」をご活用ください。
3-3.安く買い叩かれる可能性がある
悪質な不動産会社に依頼してしまうと、安く買い叩かれる可能性もあります。
理由を付けて本来の戸建ての買取相場よりも大幅に低い価格を提示されたり、買取価格の値下げを要求されたりした場合は要注意です。
悪質な不動産会社に騙されずに適正価格で売却するには、売主側が予め相場価格を調べておくこと、複数社に査定を依頼して適正価格を掴んでおくことが大切です。
一括査定サイト「不動産売却 HOME4U」を利用して、複数社の査定価格を比較し、少しでも条件の良い不動産会社に売却しましょう。
4.戸建て買取に向いている人
戸建て買取は「価格よりも短期間で売却したい」人向きの売却方法です。
他にも、以下に当てはまる方は戸建て買取がおすすめです。
- すぐにまとまった現金がほしい
- 新居の入居日が決まっている
- 費用をおさえて売却したい人も戸建て買取向き
- 仲介で取り扱えない戸建ても買取を検討
当てはまるポイントがないか、確認しましょう。
4-1.すぐにまとまった現金がほしい
戸建て買取は、すぐにまとまった現金が欲しい方におすすめの売却方法です。
「2-1. 最短1週間~1ヶ月で「早く売却」できる」で解説した通り、戸建て買取は最短1週間程度で売却が完了します。
離婚や相続、急な転勤などで早く戸建てを売却して資金を得たい方にとっては、現金化までのスピードが早い買取は有効です。
4-2.新居の入居日が決まっている
新居の入居日が決まっている場合も、戸建て買取を検討してみましょう。
戸建て買取は、売買契約を締結してから引き渡しまでも短期間で行えるため、新居の入居日が決まっている場合もスピーディーな売却が期待できます。
仲介と比べて売却活動が長期化するリスクがないことから、新居の入居に向けた準備の時間も確保しやすいです。
4-3.費用をおさえて売却したい人も買取向き
家を売る際にかかる費用をおさえたい場合にも、戸建て買取が向いています。
前述したように仲介手数料や広告宣伝費がかからないので、かかる費用は譲渡所得税や印紙税などの税金と引っ越し費用くらいです。
住宅ローンがある場合は抵当権抹消登記の司法書士への依頼費として1〜2万円程度がかかりますが、最小限の費用で売却できるといえるでしょう。
仲介では高く売れそうにない戸建てで「少しでも利益を確保したい」という方は、戸建て買取を検討してみてください。
4-4.仲介で取り扱えない戸建ても買取を検討
仲介で取り扱えない戸建ても買取を検討してみましょう。
古くて劣化や損傷が激しかったり、立地条件が悪かったりする物件は仲介で取引してもらえないケースがあります。しかし、戸建て買取であれば解体やリフォームを前提としているため、比較的取り扱ってくれる傾向があります。
また、事件や事故があった事故物件、火葬場やゴミ焼却場などの嫌悪施設周辺の家も、戸建て買取であれば対応してくれる可能性があるため、調べてみることをおすすめします。
仲介で取り扱ってもらえなかった経験がある方は、買取査定を検討することをおすすめします。買取先を探すなら、一括査定サイト「不動産売却 HOME4U」 が便利です。ご依頼の際には備考欄に「買取希望」と明記してお申し込みください。
5.戸建て買取の業者選びで失敗しない3つのコツ
戸建て買取の業者選びで失敗しないコツは、以下のとおりです。
- 買い取り実績が豊富な業者に依頼する
- 仲介で売却可能か確認する
- 複数の戸建て買取業者から査定を受ける
できる限り高値で取引してくれて、安心して任せられる業者を見つけるためにも、3つのコツをおさえておきましょう。
5-1.買い取り実績が豊富な業者に依頼する
業者選びで失敗しないためには、戸建ての買い取り実績が豊富な業者に依頼することです。
戸建ての買取業者によって「戸建てが得意」「マンションの売却実績が豊富」など、物件の種類によって得意分野が異なります。そのため、戸建ての買い取り経験が少ない不動産会社に依頼すると、安く買い取られたり断られたりする可能性があります。
また、売却の実績が該当エリアであるかも重要です。地域ならではの特性を知っている業者であれば、周辺の不動産相場や生活環境が良いかなどの情報を把握しているため、適正価格で買い取ってくれる傾向があります。
事前にホームページや電話などで確認して、買い取り実績が豊富かどうか判断しましょう。
5-2.仲介で売却可能か確認する
戸建て買取を依頼する前に、仲介で売却可能か確認することをおすすめします。仲介であれば買取よりも高値での売却を狙えます。
また、仲介と買取の両方を選択肢として売却活動ができる「買取保証」という制度があります。
買取保証は、仲介での売却を目指して売り出すものの、一定期間を過ぎても売れなかった場合、不動産会社が物件を買い取る制度です。
仲介で成立すれば買取も高値で売却でき、売れなかったとしても買い取ってもらえるメリットがあります。
一方で、仲介で売れずに買取になった場合は売却価格が安くなること、一度業者と契約すると、仲介で売却できなくても途中で他の会社に契約変更できないなどのデメリットもあります。
物件の状態や条件によって買取保証を利用すべきか判断が変わるので、買取保証に対応しているか、不動産会社に相談してみましょう。
5-3.複数の買取業者から査定を受ける
戸建ての買取査定は、複数の買取業者に依頼しましょう。
1社のみの査定だと、提示された金額が相場より高いか安いかを判断できません。仮に安く買い叩くような悪質な業者だった場合、大きく損をしてしまいます。
戸建ての買取査定は業者によって査定方法が異なるため、査定額に違いが出るのが一般的です。なかには数百万円程度の差が出る場合もあります。
なるべく高値での売却を希望する場合、複数の買取業者から査定依頼し、最も高い価格を提示した業者を選びましょう。
まとめ
戸建買取を業者に依頼する際の相場価格や、買取のメリット・デメリットなどを解説しました。戸建て買取は、リフォームや解体を前提としているので、仲介と比べて相場の70~80%程度で取引されます。
戸建て買取の最大のメリットは、最短1週間~1ヶ月程度で売却できることなので、「価格よりも短期間で売却したい」という方に向いています。一方で、仲介より価格が下がるデメリットがありますので、少しでも高値で売却されたい方は仲介がおすすめです。
戸建て買取で売却する場合は、「不動産売却 HOME4U」を活用して複数社に査定を依頼するなど失敗しないコツをおさえておきましょう。
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