
一戸建て等の不動産は、築年数が経過するにつれて価値が下がっていきます。
築20年の一戸建てを売却するか検討している方は「築年数が古いけど売れるのか」「築20年の家の売却相場はいくらなのか」など、疑問点も多いのではないでしょうか。
築20年の家でも売却は可能ですが、成功させるためにはこの記事で解説する
- どのような人から需要があるのか
- 売却相場はいくらなのか
- 売却を成功させるポイント
などをおさえておかなければなりません。
築20年の一戸建ての売却を検討されている方は、本記事の内容をご参考頂き、より良い条件での売却を実現させましょう。
- 「家を売りたいけど、どうしたらいいか分からない方」は、まず不動産会社に相談を
- 「不動産一括査定」なら複数社に査定依頼でき”最高価格”が見つかります
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Contents
1.築20年の一戸建てでも売却できる
一戸建ては築年数が経過するごとに物件の価値が下がっていくのが一般的です。
だからと言って、「築20年の一戸建ては売れないのか」というと、そうではありません。築20年が経過していたとしても、売却することは十分に可能です。
その理由は取引需要やリフォーム、リノベーションを目的とした層からの人気が挙げられます。
1-1.築浅の物件と変わらない取引需要がある
築20年の一戸建ては、築浅の物件にも引けを取らない取引需要があります。
東日本不動産流通機構の資料「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2021年)」から、築年数に対する中古住宅の新規登録件数に対する成約率を確認できます。

出典:REINS TOPICS「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2021年)」
築年数別で見る新規登録成約率は、最も高い築6〜10年の40.8%に対して、築16〜20年は37.1%となっており、大差ありません。築21〜35年も32.2%ですので、築浅と変わらない取引需要があると言えるでしょう。
上記のデータから、築年数はあくまで価値をはかる一つの指標であり、需要やニーズはあることが分かります。
1-2.安く購入してリフォームやリノベーションしたい人から人気
築20年の一戸建てが築浅と変わらない需要がある背景として、リフォームやリノベーション目的の購入者から人気があることが挙げられます。
築年数が古い家は、購入需要はあるものの価格は築浅の物件より下がります。
リフォームやリノベーションをするとなれば工事などに費用がかかるため、できる限り物件は安く購入したいと考える買い手は、築年数が古い物件をあえて探しているのです。
2.築20年の一戸建ての売却相場はいくら?
20年の一戸建ての売却相場は、物件の条件によって違いますので、一概にいくらで売れるとは言えません。
しかし、知っておかなければならないのが、建物の価値についてです。
一般的に日本の不動産は、築10年が経過した時点で建物の価値は新築時の50%程度まで下がるとされています。これは、国が定めた木造住宅の耐用年数が22年であることが関係しています。
この耐用年数の定めにより、築20年を超える頃には建物自体にほとんど価値がなくなり、土地だけの価値で評価されるようになります。
築年数の経過に対する価値の下落は、国土交通省が公開している資料「中古住宅流通、リフォーム市場の現状」内のグラフからも確認できます。

グラフの築20年あたりを確認すると、不動産の価値は20%を下回る数値となっています。築20年以降は横ばいで推移していますので、このグラフからも築20年頃を境にして土地だけで評価されるようになっていることが読み取れます。
例えば、新築時に5,000万円で購入した一戸建ての場合、価値は築10年で約半分の2,500万円程度まで下がり、築20年以降はほぼ土地の評価だけで価格が決まります。
築30年超の一戸建てとなれば、建物に価値がつくことはまず難しいでしょう。
築年数が経過しても売却は可能ですが、価値は下がる一方ですので先々で売却を視野に入れているのであれば、早めに行動されることをおすすめします。
3.築20年の一戸建て売却を成功させるポイント
築20年の一戸建ての売却を成功させるためには、次の7つのポイントをおさえて売却活動に取り組みましょう。
- 自分で相場を調べておく
- 売却活動に充てられる期間を十分に確保する
- 売る前にリフォームしない
- ホームインスペクションを実施する
- 内覧前に掃除をしてきれいな状態にする
- 一戸建て売却が得意な不動産会社に依頼する
- 複数社の不動産査定を受けてから決める
それぞれのポイントについて、詳しく解説します。
3-1.自分で相場を調べておく
築20年の一戸建ての売却を目指すなら、まずは「所有している物件を売ったらいくらで売れるのか」相場を知りましょう。
自分で相場を調べることが大事な理由は二つあります。
一つは売り出し価格の設定で失敗しないためです。
一戸建てを市場に出すためには売り出し価格の設定が必要です。売り出し価格は売主が自由に設定できますが、何も考えずに決めてしまうと失敗します。そこで売り出し価格を決める指標となるのが相場です。
もう一つは、不動産会社の査定額が妥当かを見極めるためです。
不動産会社による査定は、それぞれの不動産会社独自の査定基準のもと行われます。そのため査定結果は会社によって異なる結果が提示されます。
査定額は高ければいいということではなく、「正しく査定が行われた結果の価格なのか」という査定額の妥当性が大事です。それを見極めるために、自分も相場を知っておく必要があるのです。
自分で相場を調べる方法は、「レインズ・マーケット・インフォメーション」と「土地総合情報システム」の2つがあります。どちらも過去の取引事例を元に売りたい一戸建ての条件に近い物件の情報を調べることで、おおよその相場を把握できます。
不動産会社選びや売り出し価格の設定は売却の成功を左右するほど重要ですので、必ず査定前に相場を把握しましょう。
3-2.売却活動に充てられる期間を十分に確保する
売却活動は長い期間を要しますので、十分な時間を確保しましょう。
売却期間に余裕がない状態だと、買い手が見つからない状態が続いた場合に焦って売り急いでしまう可能性があります。売り急ぐと買い手からの少々強引な値引き交渉にも応じてしまうので、結果的に損をしてしまいます。
売却活動はおおよそ3ヶ月〜6ヶ月かかるとされています。しかし、売り出し後に買い手が見つからない期間が続けば、売却活動も長引きます。前述した期間はあくまで目安と考え、売却活動中は柔軟にスケジュール調整できるようにしましょう。
3-3.売る前にリフォームしない
築20年の一戸建ての売却を目指すのであれば、売却前のリフォームはおすすめしません。
リフォームしたからと言って、リフォーム後のデザインが必ずしも購入需要とマッチするとは限りません。せっかく費用をかけても売れないとなれば無駄になりますし、費用をかけた分、売却後に手元に残る利益も減ってしまいます。
また前述したように、築20年が経過した一戸建てを購入したいと考えている方は、安く購入した後、リフォームやリノベーションすることを目的としています。
リフォームして売るとなれば、リフォーム分の費用を上乗せして売り出し価格を設定しなければなりません。
価格が上がる分、物件に興味を持ってくれる人の母数も減ってしまう可能性があるので、このような観点から売る前のリフォームは避けましょう。
3-4.ホームインスペクションを実施する
築20年の一戸建ての価値を少しでも上げる方法として、ぜひ実施して頂きたいのがホームインスペクションです。
ホームインスペクションとは住宅診断のことをいいます。専門の資格を持った建築士等が物件を目視でチェックし、建物の傷や重大な欠陥などがないかを診断し、改善点やどれくらい費用がかかるかなどをアドバイスしてくれます。
築20年が経過している家だと、築浅の物件と比較すると傷や目に見えないところで老朽化が進んでいる可能性が考えられます。買主もその点は想定しているため、購入時には慎重になりますし、たくさん質問されることが予想されます。
ホームインスペクションを行い物件の状態を可視化することで、買主も安心して購入を決めることができます。
また、築年数を理由に少々無理な値引き交渉を受けた場合も、ホームインスペクションで問題なければ物件の価値を証明することができます。
費用はかかりますが、築年数が経過している自宅を売却する際はホームインスペクションの利用をおすすめします。
3-5.内覧前に掃除をしてきれいな状態にする
内覧時の印象は物件の価値にも影響を与えますので、内覧前に掃除し、きれいな状態で当日を迎えましょう。
清潔感のなさが目立つと、内覧者からすれば古く劣化した印象も持ってしまいます。また、手入れがされていないと感じれば、「使い方が悪いから、他にも傷や汚れなどがたくさんあるのではないか」など、品質に疑問を持たれてしまいます。
特に、生活感の出る水回りの水垢や臭いは内覧者が重点的にチェックするポイントですので、念入りに清掃しましょう。
汚れがひどい場合は、ハウスクリーニングを依頼してきれいにしてもらうのがおすすめです。
3-6.一戸建て売却が得意な不動産会社に依頼する
一戸建て売却の成功に大きく影響するのが不動産会社選びです。
不動産会社を選ぶ際は一戸建て売却が得意な不動産会社を探して依頼しましょう。
不動産会社はそれぞれ得意なエリアや物件種別などが異なります。築20年の一戸建てを売りたいのにマンションや築浅の物件が得意な不動産会社を選んでしまうとどれだけ実績があっても失敗する可能性はあります。
そうならない為にも、会社のホームページを確認し、一戸建ての売却実績がどれくらいあるかを確認するなどして、安心して任せられる会社を見極めてください。
3-7.複数社の不動産査定を受けてから決める
不動産会社に査定を依頼する際、必ず一社ではなく複数社に査定依頼を出してください。
不動産会社それぞれで得意分野が異なるだけでなく、査定基準や相性も違いがあるからです。
一社だけに査定依頼して決めてしまうと、不動産会社が提示した査定額が妥当なのか、果たしてその不動産会社が本当に任せられる会社なのかを判断することができません。
中には売り手の心情を考えず強引に売却活動を進めるような悪質な不動産会社も存在するため、見極めがとても重要です。
複数社への査定依頼は、一括査定サイト「不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)」を活用しましょう。
「不動産売却 HOME4U」は、2001年(平成13年)に提供を開始した国内で初めての不動産一括査定サービスです。20年以上にわたってサービスを提供してきた実績があり、累計で45万件以上の査定依頼の実績があります。
独自の審査基準で厳選した2,100社の優良企業を紹介しており、査定依頼を行うときには最大6社までを選択できます。
査定依頼に必要な情報の入力は最短1分で完了でき、初めて利用する方でも簡単に操作することが可能です。
査定を依頼する会社を探すなら、「不動産売却 HOME4U」をぜひご活用ください。
この記事のポイント
築20年の一戸建ては売却可能です。ただし、物件の価値は築年数の経過により減少しますので、早めの売却がおすすめです。
詳しくは「1.築20年の一戸建てでも売却できる」をご確認ください。
築20年を過ぎた一戸建ての売却価格は物件の状態や条件によって異なります。ただし、築20年が経過した一戸建ての場合、ほとんど土地の価格だけで価格が決まります。
詳しくは「2.築20年の一戸建ての売却相場はいくら」をご確認ください。
築20年の一戸建ての売却を成功させるポイントは以下の通りです。
- 自分で相場を調べておく
- 売却活動に充てられる期間を十分に確保する
- 売る前にリフォームしない
- ホームインスペクションを実施する
- 内覧前に掃除をしてきれいな状態にする
- 一戸建て売却が得意な不動産会社に依頼する
- 複数社の不動産査定を受けてから決める
詳しくは「3.築20年の一戸建て売却を成功させるポイント」をご確認ください。