家を早く売る方法|仲介でも早く売る4つのコツと注意点を解説

家早く売る方法

相続や離婚などを原因とした売却など、家を早く売りたい事情がある方もいらっしゃるでしょう。
また、そうでなくても、家を売るなら早く売りたいと考える方は多いはずです。

家を早く売る方法としては、不動産会社に直接買い取ってもらう買取を選ぶ方法があります。
しかし、買取価格は相場の7~8割程度となるのが一般的です。

家を少しでも高く売りたいのであれば、仲介で早く売る工夫をするのがよいでしょう。

本記事では、家を早く売りたいと考えている方に向けて、仲介でも早く売るコツと注意点をご紹介していきます。

この記事で分かること
  • 買取なら早くて3~1週間で売れるが、相場の7~8割程度で取引される。
  • 仲介は売却までに3~6か月かかるが、相場価格付近で取引される。
  • 仲介でもコツを知っていれば早く売れる

家の売却について基礎から詳しく知りたい方は、『家を売る方法』も併せてご覧ください。

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1.家を早く売るための売却方法

家を早く売るための売却方法

家を売る方法は、大きく分けて以下の2つがあります。

  • 買取: 不動産会社に直接家を買い取って貰う方法
  • 仲介:不動産会社の仲介のもと買主を探してもらう方法

不動産会社が買主となる『買取』で、不動産会社が仲介業者に当たるのが『仲介』です。

仲介 買取

以下では、買取と仲介の特徴を解説していきます。

1-1.最も早く売れる『買取』

買取は、不動産会社に直接家を買い取って貰う方法で、以下のようなメリット・デメリットがあります。

メリット デメリット
  • 早くて数日~1週間で売却できる
  • 購入希望者を探す手間がかからない
  • 契約不適合責任を免責とするのが一般的
  • 事前に修繕を行う必要がない
  • 仲介手数料がかからない
  • 売却相場の7~8割程度で取引される

買取による方法で売却する最大のメリットは、売買契約から決済、引き渡しまで、早ければ数日~1週間で済む点です。

また、買主が不動産会社になるため、契約不適合責任(売主が契約時の物件品質等を保証する責任)や、事前の修繕、仲介手数料が必要ありません。

一方で、唯一のデメリットは仲介よりも安く取引される点です。
買取は、不動産の再販で利益を得る不動産会社にとっての仕入れの場であり、相場価格(およそ仲介で売れる価格)の7~8割程で取引されます。

1-2.買取より時間はかかるが高く売れる『仲介』

仲介は、不動産会社に仲介を依頼し、買主を探してもらう方法です。仲介のメリット・デメリットは以下の通りです。

メリット デメリット
  • 高値で売却しやすい
  • 売却まで時間がかかりやすい
  • 仲介手数料がかかる
  • 売主は売却後に契約不適合責任を負う必要がある

仲介による方法で売却する場合、売却相場付近で取引ができます。
立地や物件状態、時期が良ければ高値で売却できる可能性もあり、もし値下げをして売却した場合でも、ほとんどの場合で買取より高く売却できます。

一方、売却に時間や手間がかかる上、仲介手数料がかかります。
仲介での売却は、買主が見つかるまで終わりません。
平均的に3~6か月で売却できますが、売り方によっては1年以上かかる場合もあります。

手間がかかる分、仲介手数料分を鑑みても仲介のほうが最終的な手取り額は多くなりますが、売却金額を受領する前に仲介手数料の支払いが発生します。

また、契約不適合責任に注意する必要があります。
契約不適合責任は、売買契約後、契約内容に含まれない劣化や欠陥などがあった際に、損害賠償や契約解除などに応じなければいけない売主側の責任です。

1-3.期限内に必ず売却できる『買取保証』

買取保証は、買取を行う不動産会社のサービスの一つで、仲介と買取のいいとこどりをした売却方法です。
買取保証では、最初は仲介による方法で売却を開始し、一定期間で売れない場合には不動産会社に買取をしてもらいます。

買取保証のメリット・デメリットとしては以下のようなものがあります。

メリット デメリット
  • 仲介で売れれば高値で売却できる
  • 一定期間経過後は必ず買取して貰える
  • 買取前提で一生懸命売却活動して貰えない可能性がある
  • 買取となった場合は相場より安い価格での買取となる

買取保証なら、仲介での高値売却が期待できる上、万が一売れなかった場合に買取をしてもらえるため、安心して売却活動に取り組めます。

一方で、不動産会社選びを誤ると、かえって損をしてしまう可能性もあります。
中には、安く買取るために買取保証を勧めて、仲介期間では売れないように操作しようとする会社もあるからです。
この場合、仲介での売却に費やした時間や労力は、無駄なものになってしまいます。

買取保証を考える際は、不動産一括査定サービスからの査定を依頼するのがおすすめです。
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不動産売却HOME4Uを通して査定依頼をすることで、簡単に信頼できる不動産会社に出会うことができます。
また、最大6社の不動産会社に一括で査定依頼ができるため、不動産会社の比較も簡単です。

2.家を早く高く売るには不動産会社選びが重要

家を早く高く売るには不動産会社選びが重要

家を早く高く売るには、不動産会社選びが何より重要です。

基本的に、買取による方法で売却する場合には「できるだけ高く買い取ってくれる会社」を、仲介による方法で売却する場合には「できるだけ早く売ってくれる会社を」見つける必要があります。

以下では、買取と仲介、それぞれの不動産会社選びのポイントを解説します。

2-1.買取での不動産会社の選び方

買取の場合、条件がまとまればすぐに売却できるため、少しでも高値で買い取ってくれる会社を見つけることが大切になります。
このため、できるだけ多くの会社に査定依頼を出して、その中で高い査定価格を提示してくれる不動産会社を見つけるようにするとよいでしょう。

その他のポイントとしては以下のようなことが挙げられます。

  • 売却する物件の種類やエリアは得意とする不動産会社を選ぶ
  • 実績のある不動産会社を選ぶ
  • 目的に合ったサービスを提供している不動産会社を選ぶ

まず、売却する物件の種類やエリアを得意とする不動産会社であれば、高値で買い取ってくれる可能性は高くなるでしょう。

また、実績のある不動産会社かどうかも重要なポイントとなります。
インターネットで検索するときに「地域名+買取業者」といった方法で検索すると目的の不動産会社を見つけやすくなるでしょう。

最後に、買取には一般的な買取以外に買取保証といった方法があることはすでにお伝えしました。
そもそも、査定を依頼する不動産会社が、これらのうちどのような方法で査定してくれるかを事前に確認しておくことが大切です。

2-2.仲介での不動産会社の選び方

一方、仲介の場合、早く売却したいのであれば、できるだけ早く売ってくれる会社を見つけることが大切になります。できるだけ早く売ってくれる会社としては、売却したい家と類似する物件の売却実績が豊富な会社を探すようにするとよいでしょう。そのうえで、売却活動を始めた後は、早い段階で値下げや値引きを検討することも大切です。

仲介で不動産会社を選ぶ際のその他のポイントには以下のようなことが挙げられます。

  • 売却する物件の種類やエリアは得意とする不動産会社を選ぶ
  • 実績のある不動産会社を選ぶ
  • 担当営業の方が営業力があるかを確認する
  • 口コミを確認する

売却する物件の種類やエリアを得意とする不動産会社を選ぶという点や実績のある不動産会社を選ぶという点は、買取と変わりがありません。

一方、仲介の場合は売却を依頼した後、実際に売却を成約できるかが重要なポイントとなります。
このため、担当の担当営業の方が営業力があるかどうかを見極める必要があるでしょう。
具体的には、「過去に似たような物件の売却経験があるか」「質問に対して真摯に答えてくれるか」「人としてて信頼できるか」などの点を重視しましょう。

また、不動産会社の口コミについても確認しておくとよいでしょう。

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3.仲介で早く家を売るためのコツ

仲介で早く家を売るためのコツ

早くて確実に売却できる方法は買取ですが、当然価格は低くなります。
基本的には仲介による売却をして、少しでも早く家を売るように工夫することをお勧めしています。

この章では、仲介で早く家を売るためのコツを4つ紹介します。

【仲介で早く売るコツ】

  • 査定は複数社に出して比較する
  • 最適な媒介契約の種類を選ぶ
  • 売却に必要な書類は事前に揃えておく
  • 内見には積極的に協力する

3-1.査定は複数社に出して比較する

不動産の売却において、不動産会社の比較は重要です。
売却への熱心さや、そもそもの販売スキルがそれぞれ異なるためです。

買取と仲介、どちらの方法でも共通ですが、複数の不動産会社に査定を依頼して、担当者の対応と査定額を比較してみましょう。

場合によって査定額に大きな差が出ますが、低すぎる査定額と高すぎる査定額には注意しましょう。
査定価格に根拠を持っていて、相場価格に近いと思える不動産会社が、信頼しやすい不動産会社です。

複数の不動産会社に査定を依頼する際は、不動産一括査定サービスの不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)が便利です。

では、全国2,100の厳選した不動産会社と提携しており、1分程の入力で最大6社の不動産会社に査定を依頼できます。

3-2.最適な媒介契約の種類を選ぶ

仲介で売却する際、不動産会社との契約が必要ですが、この契約を媒介契約と呼びます。
媒介契約は3つの種類があるため、適切な契約方法を選ばないと、売却期間が長期化するリスクがあります。

【媒介契約の種類】

  • 一般媒介契約
  • 専任媒介契約
  • 専属専任媒介契約

それぞれの特徴をまとめると以下のようになります。

専属専任媒介 専任媒介 一般媒介
2社以上の不動産会社と契約できるか ×
できない
×
できない

できる
自分で買主を探して直接取引できるか ×
できない

できる

できる
不動産会社から受ける活動報告の頻度 1週間に一回以上 2週間に一回以上 法令上の定めなし
不動産会社のレインズ※への登録義務 媒介契約から5日以内 媒介契約から7日以内 法令上の定めなし
契約期間 3ヶ月以内 3ヶ月以内 法令上の定めはないが、行政指導では3ヶ月以内

一番大きな違いとしては、一般媒介契約が複数社に仲介を依頼できるのに対し、専任媒介契約、専属専任媒介契約は1社としか契約できなことが挙げられるでしょう。

一般媒介契約は、不動産会社選びで失敗しにくいですが、不動産会社側は他の会社に契約を取られてしまう可能性から、あまり時間やコストをかけたくないと考える傾向にあります。
そのため、立地がいい物件や築浅マンションなど、労力や時間をかけずに売却できる物件は一般媒介契約がおすすめです。

専任媒介契約・専属専任媒介契約は1社と結ぶ専任契約のため、不動産会社に積極的に取り組んでもらいやすく、売れにくい物件でも早期売却が期待できます。
ただし、不動産会社選びを誤ると、囲い込み(他社へ正しい売却状況を伝えない)などの悪質な行為により売却期間が長引く可能性があります。

一戸建てのような、個別性が高くて売りにくい物件の場合は、基本的に専任媒介契約・専属媒介契約がおすすめですが、信頼できる不動産会社を選べることが前提となります。

3-3.売却に必要な書類は事前に揃えておく

家の売却では、媒介契約や売買契約、引き渡しといった、手続きが多いため、書類も多く必要になります。
それぞれの手続きをスムーズに進めるためには、書類を事前に収集しておくことが重要です。

以下は、売却で必要になる書類の一覧です。

身分証明書 売主
印鑑登録証明書 市区町村役場
住民票 市区町村役場
登記簿謄本
もしくは登記事項証明書
法務局
建築確認済証
及び検査済証
売主(紛失した場合は建築した住宅会社もしくは不動産会社)
登記済権利証 売主(紛失した場合は司法書士に相談)
固定資産税納税通知書 1月1日時点の所有者に対し毎年5~6月頃に郵送される
重要事項説明書
売買契約書
売主(紛失した場合は仲介を依頼した不動産会社)
確定測量図 売主(紛失した場合は測量を依頼した測量士や土地家屋調査士)
建築図面 売主(紛失した場合は仲介を依頼した不動産会社や新築を依頼した住宅会社)
(マンションの場合)
管理規約・仕様細則・維持費関連書類
売主(紛失した場合は管理組合)
耐震診断報告書
アスベスト使用調査報告書
売主(紛失した場合は調査を依頼した業者もしくは不動産会社)

3-4.内見には積極的に協力する

家を内見するとき、購入希望者は物件の状況次第で印象が大きく変わります。
このため、家の内見が決まったら、内見前に徹底的に清掃したり、設備が破損していないか確認したりするなど、積極的に協力するようにするとよいでしょう。

清掃する際には、特に水回りや玄関、ベランダなどみられやすいポイントを念入りに清掃するのがおすすめです。

基本的にリフォームは必要ありませんが、一部のクロス張替など、少ない費用で実施できて大きく印象に関わる部分があれば検討しましょう。

4.家を早く売ろうとする際の注意点

家を早く売ろうとする際の注意点

ここでは家を早く売ろうとする際の注意点についてお伝えしていきます。

具体的には以下の3点です。

  • 焦るあまり買い叩かれないよう注意
  • 業社が囲い込みをおこなっていないか確認
  • 売主自身が家の相場をしっかり把握しておく

それぞれ見ていきましょう。

3-1.焦るあまり買い叩かれないよう注意

家を早く売ろうと焦りが生じると、買いたたかれやすくなります。
「早く売りたい意思が買手に伝わると、強気な交渉をされる可能性もあります。

家の売却では、購入希望者に値引き交渉をされることは少なくありません。
売却活動を始める時から値引きされることを予想しておき、いくらまでなら値引きできるかを考えておきましょう。

3-2.業社が囲い込みをおこなっていないか確認

業者が囲い込みを行っていないかについても確認しておきましょう。
囲い込みとは、他の業者からの問い合わせに対して「すでに売れている」などとうその情報を伝え、本当の情報を自社で囲い込むことです。

本来全国の不動産会社が買主を紹介できますが、囲い込みを行い自社で探しだすことで、売主と買主の両方から仲介手数料を受け取れます。
この仲介手数料には、「売買価格×3%+6万円+消費税(売買価格400万円以上の場合)」という上限が定められています。
例えば、売却価格3,000万円の不動産の売買であれば、上限額は105.96万円です。

不動産会社が利益を高めるため、自社完結で売主と買主を発見したがるのです。

不動産会社は媒介契約を結ぶとレインズという、全国の不動産会社がアクセスする媒体に物件情報を登録することになります(ただし、一般媒介契約の場合は任意契約)。

囲い込みの手法の一つに、レインズへの登録を行わない、というものがあります。

レインズに登録されると、全国の不動産会社から問い合わせがくるため、囲い込みを考える業者はレインズへの登録をしたがりません。このため、囲い込みされないためには、まず媒介契約後にレインズへの登録をお願いし、登録後に発行される登録証明書を受け取るようにするとよいでしょう。

3-3.売主自身が家の相場をしっかり把握しておく

売主自身が家の売却相場を把握しておくことも重要です。
売却相場は、査定額の比較や売り出し価格の参考、値引き交渉時の参考として必要です。
その場その場で正しい選択をするために、売主本人の相場感が重要なのです。

中には、売れもしない高い査定額を出して契約を取ろうと考える不動産会社もいます。
売却相場にそぐわない高い査定額で売り出しを開始しても、購入希望は現れず、時間ばかりを浪費してしまいます。

家の相場を調べる方法としては以下のようなものが挙げられるでしょう。

  • 不動産情報サイトで近隣の物件情報を調べる
  • レインズや国土交通省のデータで成約価格を調べる

まずは、不動産情報サイトで、売却している物件の近隣で、売りに出されている物件の情報を調べるとよいでしょう。
その際、土地の大きさや建物の大きさなどできるだけ近い物件を選ぶとともに、条件が異なる物件がある場合は、その分を考慮する必要があります。

例えば、土地や建物の大きさについては、坪単価や㎡単価を算出するとよいでしょう。

ただし、不動産情報サイトに掲載されている物件情報はあくまでも売却価格である点に注意が必要です。
あくまでも、売主が希望して出している価格であり、その価格で売却が決まるとは限らないのです。

そうしたときに約に立つのが、レインズや国道交通省で調べられる成約価格です。
参考:レインズマーケットインフォメーション
参考:国土交通省 土地総合情報システム 不動産取引価格情報検索

これらは、実際に成約に至った価格を検索することができます。
売却価格と成約価格の特徴の違いを理解しつつ、両方の価格をリサーチしたうえで相場観を養うようにするのがおすすめです。

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この記事のポイント まとめ

家を早く売るのに適した売却方法は?

最も早く売却できる方法は、不動産会社に買取してもらう方法です。
買取では、最短数日~1週間以内で売却できます。
ただし、仲介で売却する場合に比べて7~8割程度の価格で取引されるのが一般的です。

詳しくは「1.家を早く売るための売却方法」をご覧ください。

仲介でも早く売る方法はある?
仲介で売り出し、できるだけ早く売却するには以下3つのポイントが大切です。

  • 複数の不動産会社に査定依頼を出すことで信頼できる不動産会社を見つける
  • 売却する物件に最適な媒介契約の方法を選ぶ
  • 必要書類をあらかじめ準備しておく

詳しくは「2.家を早く高く売るには不動産会社選びが重要」をご覧ください。

家を早く売るうえで気を付けるポイントはある?
家を早く売ろうと考える場合は、以下3つの点に注意しましょう。

  • 焦るあまり足元を見られないように注意
  • 業者が囲い込みしないように注意
  • 値下げや値引きの適切な判断ができるよう売主自身が相場を知っておく

詳しくは「3.仲介で早く家を売るコツ」をご覧ください。

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