昔ながらの住宅にはよくある土間ですが、最近では新築住宅に取り入れる人も多く、人気の間取りです。
土間は、マイホームをよりおしゃれに、そして便利にしてくれます。
- 土間のメリットや注意点
- 土間のある間取り例
- ハウスメーカーの探し方
家づくりは一生に一度の大きなお買い物。土間を取り入れるという選択肢があることも理解し、より理想に近い家が建てられるよう予習しておきましょう。
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定番のおすすめ間取りについて知りたい方は「家のおすすめ間取り」もご覧ください。
Contents
1.土間とは?どんなメリットがあるの?
そもそも土間とは何なのか、土間を作ることでどのようなメリットがあるのか解説します。
1-1.土間とは屋外と屋内を結ぶ場所
土間とは、屋内でありながら靴を履いて歩くことができるスペースのことです。
屋外と屋内を結ぶ場所にあり、屋内にありつつ、屋外のように過ごせる点が特徴です。
昔ながらの住宅や、古民家などでは、玄関から入ってすぐの場所に土間を設けていることは珍しくありません。素材は土を固めただけのものの印象が強いかもしれませんが、最近では漆喰(しっくい)やコンクリートなどを敷いておしゃれな雰囲気に演出していることが多いです。詳しくは「3-1.土間の素材」で解説します。
1-2.間取りに「土間」を入れるメリット5つ
新築住宅に土間を入れることで、次の5つのメリットが得やすいです。
- 収納空間が増える
- 趣味の空間が広がる
- 子どもの遊び場にもなる
- 来客時・ホームパーティにも便利
- 室内干しスペースとして使える
それぞれのメリットについて、詳しく解説します。
収納空間が増える
土間は、収納空間として活用できます。
例えば、玄関の靴の収納スペースが十分ではないときは、シューズインクローゼットとして土間を設けることもできるでしょう。靴に土がついたままでも収納できるので、室内での保管よりも手軽です。履きたいときにすぐ履ける場所においておけば、「収納しっぱなし」「似たような靴を買ってしまった」といったリスクも減るうえ、どの靴も履く頻度が増えるかもしれません。
また、アウトドア用品やスポーツ用品なども土間収納がおすすめです。いずれも土や水などで汚れる可能性があるので、屋外と屋内を結ぶ場所である土間が適しているでしょう。
そのほか、避難用品や自転車などを収納するのにも適しています。
趣味の空間が広がる
土間は、趣味の空間としても使えます。
例えば、マウンテンバイクやロードバイクなどを趣味としている方であれば、愛車や関連用品の定期的なメンテナンスは欠かせません。土間であれば室内でメンテナンスができるので、天候や気温に左右されることなく没頭できる時間を増やせるでしょう。
また、趣味の盆栽を土間に並べれば、植物を暑さ・寒さから守ることができるだけでなく、より手軽に世話をできるようになります。サーフィンが趣味であれば、サーフボードラックを置けますし、絵や陶芸などが趣味であれば、素材に気を付ければ絵の具や土汚れも簡単に落とせます。
趣味の空間と時間を増やしたい方にも、土間はおすすめです。
子どもの遊び場にもなる
土間は、雨が降った日の子どもの遊び場としても重宝するでしょう。
広々とした空間を設ければ、外に出られないストレスを感じることなく、のびのびと遊んでもらうことができそうです。
土間に吹き抜けを作れば、より開放的な空間で遊ぶことができますし、おもちゃや絵本が収納できる棚があれば、お片付けもしやすいです。
来客時・ホームパーティにも便利
リビングと玄関がつながった土間であれば、ご友人や親せきを自宅に招き、ホームパーティを楽しむこともできます。
リビングがつながっていなくても、広い土間があれば、多くの人が出入りする来客時にも、客人に煩わしい思いをさせずにおもてなしできます。
室内干しスペースとして使える
土間は、天気が悪い日には室内干しのスペースとしても使えます。6月~7月といった雨が多い時期には大きく活躍するでしょう。
室内干しで特に気になるのは匂い移りですが、土間は外気に近い場所にある分、匂い移りの心配も少ないでしょう。ただし、土間は湿気が多くなる可能性も高いので、しっかり乾くよう対策も必要です。
詳しくは「3-2.湿気対策」で解説します。
2.【間取り実例】おしゃれで便利な「土間」のある住宅7例
土間に何を求めるのか、どのようなライフスタイルなのかによって、1人ひとり適した土間は異なるでしょう。
ここでは、土間を使った代表的な間取りの実例を7つ紹介します。
- 2-1.【2階30坪台】収納庫とひと続きのスペースにする
- 2-2.【2階建て20坪台】開放感が心地良い!玄関土間のある間取り
- 2-3.【2階建て30坪台】インナーテラスとして広めのスペースに活用
- 2-4.【2階建て30坪台】広々とした空間が嬉しい土間中心の間取り
- 2-5.【2階建て30坪台】リビングがより広く見える間取り
- 2-6.【2階建て30坪台】屋内での移動時間を短縮!交通の要所としての土間
- 2-7.【2階建て30坪台】土間を活用して和の内庭スタイルを完成
2-1.【2階30坪台】収納庫とひと続きのスペースにする
間取り | 3LDK+土間 |
---|---|
想定世帯人数 | 4人 |
延べ床面積 | 100平米(30坪)程度 |
1階のスペースは、LDKと土間だけにしたシンプルな間取りです。土間には収納庫が設置され、アウトドア用品や子どもの遊具などを収納できるようになっています。
また、土間からリビングに上がるまでに手洗い場が設けられているので、子どもが手を洗う習慣づけにもぴったりです。
2-2.【2階建て20坪台】開放感が心地良い!玄関土間のある間取り
間取り | 2LDK+土間 |
---|---|
想定世帯人数 | 3~4人 |
延べ床面積 | 80平米(24坪)程度 |
ほぼリビングと同じ面積の広々とした玄関土間は、吹き抜けの天井でさらに広く見えるように工夫されています。
また、玄関土間とは別に設置されているテラス土間は庭とひと続きの空間になっており、子どもの遊び場や趣味のDIYのスペース、ホームパーティなど、活用シーンの幅が広いです。
2-3.【2階建て30坪台】インナーテラスとして広めのスペースに活用
間取り | 2LDK+土間 |
---|---|
想定世帯人数 | 2~3人 |
延べ床面積 | 100平米(30坪)程度 |
土間をくつろぎのスペースとして活用したいときは、いかに居心地よくするかが鍵となります。土間と屋外のテラスとをひと続きの空間にすれば、より広く、より快適に過ごせるでしょう。
また、土間の天井部には空が見える大きな吹き抜けを設けており、より閉塞感のない空間を生み出しています。セカンドリビングとして土間を活用したい方にもおすすめです。
2-4.【2階建て30坪台】広々とした空間が嬉しい土間中心の間取り
間取り | 3LDK+土間 |
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想定世帯人数 | 2~3人 |
延べ床面積 | 110平米(33坪)程度 |
玄関土間が一階のスペースの約1/3を占める、まさに土間中心の間取りです。
玄関から少し歩いて土間に行くと、ほぼリビング大のスペースが広がります。
リビングにいる家族ともコミュニケーションをしながら、土間で何か作業をすることも可能です。土間の一角にラグを敷いて、カフェのように過ごすのもおしゃれですね。
2-5.【2階建て30坪台】リビングがより広く見える間取り
間取り | 3LDK+土間 |
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想定世帯人数 | 4人 |
延べ床面積 | 100平米(30坪)程度 |
玄関土間からリビングにも洗濯室にも直接行ける間取りです。
土間とリビングの段差があまりないので一体感が生まれ、広いリビングがより広く見えます。
また、土間と洗濯室が隣り合っていることで、土間での室内干しがしやすくなっているのも特徴です。生活動線に無駄が少なく、効率良く家事を進められます。
2-6.【2階建て30坪台】屋内での移動時間を短縮!交通の要所としての土間
間取り | 4LDK+土間 |
---|---|
想定世帯人数 | 4人 |
延べ床面積 | 125平米(38坪)程度 |
家屋の幅に相当する細長い土間を設置することで、土間から階段、リビング、キッチンなどに直接移動できる間取りです。
土間からそのままキッチン・その奥のパントリーに行けるので、スーパーで食品を買って帰ったあとにもスムーズにしまうことができます。
2-7.【2階建て30坪台】土間を活用して和の内庭スタイルを完成
間取り | 3LDK+土間 |
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想定世帯人数 | 3人 |
延べ床面積 | 100平米(30坪)程度 |
玄関からキッチンを通って土間に行くスタイルです。
土間から盆栽スペースへと進むと和室へと移動できます。「和」を感じさせる空間が家の中で完成しており、土間は和風デザインを演出させる際にもぴったりな間取りであることがよくわかります。
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3.家に土間を作る際に注意したい5つの要素
屋外と屋内を結ぶ土間を作ることで、生活の中に余裕が生まれます。キッチンから庭、洗濯室からテラス、玄関から和室など、異なるスペースが土間によって結ばれると生活動線が短くなり、よりアクティブに活動できるようになるでしょう。
家族の生活を楽しく便利にする土間ですが、設計するときにはいくつか注意すべき要素があります。特に注意が必要なポイントとしては、次の5つが挙げられるでしょう。
- 土間の素材
- 湿気対策
- 寒さ対策
- 土間以外のスペースが狭くなる可能性
- 照明やコンセント
それぞれのポイントを詳しく解説します。
3-1.土間の素材
土間の素材によって見た目が変わるだけでなく、機能性も変わります。
昔ながらの家に多いのは土に砂利や消石灰(しょうせっかい)などを混ぜ込み、たたき固めたもので、三和土(たたき)とも呼ばれる土間です。蓄熱性があり、室内を快適な温度に保てるというメリットがありますが、コストが高い、ホコリが出やすい、使用している間に削れてへこんでしまうといったデメリットがあり、近年はあまり見られません。
一方、コンクリートやモルタルで仕上げた土間には目地がなく、シンプルな空間に仕上がります。少し土間に表情が欲しいときは、刷毛や洗い出し(固まる前にモルタル等を少し拭き取って砂利を浮き上がらせること)などの工法で仕上げることができるでしょう。しかし、シンプルに目地がない土間よりは、ホコリなどの汚れがつきやすく、掃除しにくくなることがあります。
デザイン性を追求するなら、タイルや天然石の土間もおすすめです。例えば吸水性のないタイルであれば、汚れにくく、お手入れが簡単になるでしょう。また、御影石や大理石などは天然の柄が美しく、高級感を演出できます。汚れがつきにくく加工されたものを選べば、お手入れも簡単です。
3-2.湿気対策
土間は屋外ともつながった場所に位置することが多いので、湿気が入りやすく、換気をしないと湿度が高くなりがちです。調湿効果のある壁材を使う、床や壁、天井に断熱材を入れるなどの対策が必要になるかもしれません。
また、冬場は冷えた外気と室内の暖かい空気がぶつかり、結露が起こりやすい点にも注意しましょう。玄関土間や窓のある土間の場合、木枠を使っているとシミやカビが生じるかもしれません。こまめに水滴を拭く、二重窓や断熱性能に優れるドアを選ぶなどの工夫も必要です。
3-3.寒さ対策
土間は屋外と近い場所に設置されることが多いため、室内よりも寒くなることが多いです。
また、床がコンクリートやタイル、大理石などのひんやりとした感触の素材でできていることが多く、夏場は涼しく過ごしやすいのですが、冬場は冷え込む傾向にあります。
家全体の断熱性や気密性を高めることで、土間部分の寒さもある程度解消できるでしょう。また、断熱材を床に入れることでも、寒さ対策ができるかもしれません。
ただし、玄関土間に断熱材を入れる場合、玄関ドアを開閉する度に暖かい空気が逃げ、一気に温度が下がるので注意が必要です。
どうしても寒さが気になるときは、玄関土間と繋がっている部屋の間に仕切りドアやふすまなどを設置し、冬の間だけは土間の空間を隔離することも検討してみましょう。
3-4.土間以外のスペースが狭くなる可能性
土間は収納や遊び場、趣味活動の場など、多用途に使える便利な空間です。しかし、便利だからといって土間を広く取ってしまうと、土間以外のスペースが狭くなる可能性があります。
土間で何をしたいのか、そのためには土間にどの程度の広さが必要なのかを家族やハウスメーカーの担当者と話し合い、理想的な間取りを作っていきましょう。
3-5.照明やコンセント
夜間や天候のよくない日も土間で過ごせるように、照明を設置することも忘れないようにしましょう。
また、土間の目的に合った照明設備を取り付けることも大切です。バイクやアウトドア用品のメンテナンス、DIY、読書などをする予定であれば、ある程度の明るさが必要になります。
コンセントがあると、さらに土間の使い勝手が良くなるでしょう。
例えば冬場、土間が冷えるときは、コンセントがあればファンヒーターなどの暖房器具を設置できます。特にコンセントの用途が思いつかない場合でも、今後、土間の使用目的が変わることもあるので、1つか2つぐらい多めに用意しておくと良いでしょう。
4.土間のある家を上手に建ててくれるハウスメーカーを探す方法
土間のある家づくりプランを対案してくれるハウスメーカーはたくさんあります。
こだわりの間取りで家を建てるなら、実際にハウスメーカーから間取りプランを提案してもらうのが一番。
そこでおすすめなのが、家づくりのとびらの無料サポートサービスです。
まとめ
土間があることで、住宅をより楽しく過ごしやすい空間に変えることができます。
趣味のスペースとして、遊び場としても活用できるので、家族と触れ合う時間が増えるでしょう。
また、土間を設けることで生活動線がシンプルになり、家事効率が改善できるというメリットもあります。
ぜひ、今回ご紹介したアイデアも参考にして、家族がより快適に過ごせる住宅を完成させていきましょう。
この記事のポイント まとめ
土間のメリットは、以下の5つが考えられます。
- 収納空間が増える
- 趣味の空間が広がる
- 子どもの遊び場にもなる
- 来客時・ホームパーティにも便利
- 室内干しスペースとして使える
詳しくは「1-2.間取りに「土間」を入れるメリット5つ」で解説しています。
例えば、1階を土間とLDK、水まわりだけにすると、シンプルかつ使い勝手のいい間取りになります。
そのほかにも「2-1.【2階30坪台】収納庫とひと続きのスペースにする」では土間のある間取り例を紹介しています。
土間を間取りに取り入れる際には、以下の5点に注意しましょう。
- 土間の素材
- 湿気対策
- 寒さ対策
- 土間以外のスペースが狭くなる可能性
- 照明やコンセント
詳しくは「3.家に土間を作る際に注意したい5つの要素」でお伝えしています。
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