マンションの最上階って本当に住む価値あるの?おさえておきたいデメリット

お洒落なテレビドラマの働き盛りの主人公が住んでいる家といったら、決まって夜景がステキな最上階のマンションですよね。

いえらぶコラムの実施したアンケート結果によれば、男性、女性ともに1階よりも最上階に住みたいと思う人が過半数を超えています。

「いえらぶコラム」アンケート
出典:いえらぶコラム「Question(同価格)10F建てマンションの最上階と高級タワーマンションの1Fどちらにすみたいですか?」

「高いけど…できれば最上階に住みたい!」と思っている方は多いのではないでしょうか?

実は、筆者は11階建てマンションの最上階に7年間住んでいました。

その経験からいえるのは、マンションの最上階は実際にとってもおすすめです!

特に、冬の澄んだ空気の中遠くまで見える街の景色が気持ちよく、毎日空や街を眺めて暮らしていました。
また、今は中層階に住んでいるため、毎日上階からの物音が気になってしまいます。
今思えば、上階の物音に悩まされない生活はかけがえのないものでした。

おすすめのマンション最上階。
でも実は、最上階だからゆえのデメリットを感じることもありました。

特に、小さいお子さんやご年配の方と一緒に暮らしている方には、マンション最上階はあまりおすすめできません。

その理由も含めて、実際にマンション最上階に住んだことのある筆者が、体験談も交えてメリット、デメリットを解説します。

最上階を選ぶかどうか悩んでいる人は、ぜひ参考にしてくださいね。

1.最上階のマンション価格が高くなる理由とは?

低層階に比べ高層階の方がマンション価格が高くなる理由は、希少性の高さと需要の2つの理由があります。

マンションの最上階は戸数が限られているため、希少性が高くなります。

また、見晴らしの良さや物音がしないなど、最上階だからこそのメリットも多いため需要が高くなるのです。

マンション価格は需要も影響するため、需要が高いほど価格も高くなります。

2.マンション最上階に住む5つのメリット

まずは、「本当に幸せだなぁ」と実感した最上階のメリットをご紹介します。

2-1.見晴らし・眺望が最高に良い!

最上階のメリットは、なんといっても見晴らしが良いこと。
周りの建物が低い場合、眺望がよく、窓からの景色を楽しめます。

わが家の場合は、晴れた日は富士山が望めました。
特に冬の晴れた朝、遠くにクッキリと富士山が見えると、1日を気分良くすごせたものです。

うちの場合は富士山でしたが、例えば花火や遠くの山々。街中の場合は夜景など。
高層階のマンションなら、さまざまな景色を独り占めできることは間違いありません。

最上階ではなく、上の方の階だったら同じじゃないの?
と思われるかもしれませんが、ベランダに出た時の空の広さと解放感がぜんぜん違います。
そして、やはり最上階だからこそのちょっとした優越感が得られるものなのです。

また、見晴らしが良いということは、逆をいえば部屋の中を外から見られることがないということです。
昼も夜もカーテンを開けっぱなしで開放的に生活できるのは、気持ちのいいものでした。
見晴らしの良さも希少性の高さに当てはまるため、マンションを売却するとなった場合、高く査定してもらえる可能性があります。

マンション査定で高く評価されるポイントについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

【マンション査定の方法】高く査定される10のポイントと事前準備

2-2.上の階の物音がまったくない!

次に、上の階の生活音がないことは、今思えば本当に良いことでした。

マンション居住者のうち、四方が居室に囲まれている場合は上下左右からの騒音に悩まされるものです。
特に、上の階の物音が最も気になりますよね。

「あ、今椅子をひいたな。」
「あ、なんか落としたな。」
「今日はドタバタがすごいからお子さんの友達が来てるかも。」

なんてことが、毎日起こります。

実際に、中層階に住んでいる今、引っ越し当初はかなり悩まされました。
うちは朝7時に起きるのですが、上の階の方はどうやら6時に起きるらしく、まだ寝ている時に朝からバタバタと音がして起こされることもしばしば。

何日かして、それも慣れて起こされることは少なくなりましたが、大きな音(多分何かを落とした音)で、ビクッと起きることは未だにあります。

最上階に住み、上階の生活音がしないだけで気分は大分穏やか暮らせます。

2-3.日当たりが良く、冬はポカポカ暖かい

日当たりがいいと、昼間に照明がいらないため光熱費が安くすみます。
洗濯物も良く乾きます。

また、屋上からの熱で冬の日中は暖房をかけなくてもいいくらいポカポカに過ごせたこともありました。

日当たりの良さを実感したのは、観葉植物の置き場所です。
最上階に住んでいるとき、観葉植物は窓辺に置かずに部屋の中の方に置いておいても日差しが届き、すくすくと成長していました。

中層階の今は、窓際に置かないと日差しが届かず成長も少し遅い気がします。

最上階に住んでいる時は、普通にしか思わなかった日当たりの良さですが、今しみじみと有り難さを感じています。

2-4.風通しが良く快適

周りの建物が低い場合は、風通しが良くてとても快適です。

夏の暑い時期に部屋が蒸し風呂状態になっても風を通せば、暑さがやわらいだものです。

真夏に帰宅した時、ムンとした暑さを感じる時がしばしばありますよね。
そんな時に、クーラーをつけるのではなく、まずは窓を開けて風を通します。

こもった空気が流れることで、家中を洗っているような、そんな気持ちよさがありました。

2-5.早く、高く売れる!

7年住んでいましたが、旦那さんの仕事の都合で引っ越しが必要になり、最上階の家を売却することになりました。

不動産会社に相談に行った時にまず言われたのが、

「最上階の部屋は人気なので、割と早く売れると思いますよ」

ということでした。

実際に2ヶ月半で売れたのですが、後々聞くと一般よりも早いそうです。
通常は、マンションの場合は3~5ヶ月かかるとのことです。

最上階の家は希少価値が高いため、いざ売るぞ!となった時に、早く、高く売れるようです。

もちろん、設備や築年数、周辺環境などケースバイケースですが、将来好条件で売れる可能性があるという点は、マンション最上階ならではの利点ではないでしょうか。

3.マンション最上階に住む4つのデメリット

マンション最上階の良いところばかりをお伝えしてきましたが、実は、困ったことやデメリットに感じることもありました。

3-1.買うのにも、借りるのにも他のフロアより値段が高い!

一般的に、最上階はそれ以外のフロアよりも価格が高く設定されています。
購入する場合も、借りる場合も、他フロアに比べて高くなってしまうことは覚悟してください。

なぜなら、それはやっぱり人気物件だからです。

需要がある分、値段もはってしまうのです。
価格を取るか、理想を取るか、悩ましい選択に迫られますね。

筆者としては、価格を出すそれ以上の価値がある!と思っています。

3-2.夏は本当に暑い!

メリット3で「冬は暖かい」といいましたが、逆に夏は暑い!とにかく暑いです。

真夏の日差しが降り注ぎ、床が暑くなってしまうほどでした。
そのため、クーラーの稼働率が高く、夏場の光熱費は今よりかなり高めでした。

11階だったわが家の場合は、ベランダにすだれを吊るしたり緑のカーテンを育てて暑さ対策を行っていました。
でも、もっと高層階の場合はベランダに何かを置くことは禁止されている場合もありますよね。
カーテンやエアコンを賢く使って光熱費対策する必要があります。

そして女性の方は、家の中でも紫外線対策が必須です!

3-3.エレベーターがなかなか来ない!

高層であればあるほど、エレベーターを待つ時間は長くなります。

急いでいる時ほど、なかなか来なくてイライラ・・・なんてことは、しょっちゅうでした。
1階に下りるまでに数分は必要になってしまうのです。

例えば駅徒歩1分のマンションだったとしても、エレベーターで1階まで降りてから駅に向かえば、1分ではぜんぜん駅にたどり着けませんよね。

コンビニが近所にあっても、「なんだか面倒・・・」と思って出不精になってしまう方も多いようです。
小さなお子さんや年配の方にはこの時間がもっと億劫に感じてしまうかもしれません。

特にご年配の方には、低層階のマンションのほうが生活しやすいのではないでしょうか。

3-4.地震や火事の災害時の心配・・・

最上階で一番不安になるのは、何か災害が起こったときに無事に逃げられるかな?という点です。

地上に遠い分、何かあったときの避難時間は他フロアより時間がかかります。
非常時のことを考えると、1階の方が安心して暮らせるかもしれません。

また、災害とまではいかないまでも、地震は結構起こりますよね。
そしてそんな時、エレベーターは結構な確率で止まります。

実際にエレベーターが止まってしまい、最上階までフーフー言いながら登ったことは1回だけではありません。
そのときばかりは、最上階に住んでいる自分を恨みました…。

4.意外!マンション最上階でも起こりうること

4-1.騒音は上の階からだけではなかった…

上の階からの音はしませんが、住んでいて聞こえてくる音は何も上からだけのものではありません。

廊下やベランダ越し、または左右の壁伝いからも、生活音は聞こえてきます。
また、台風のときに窓にたたきつかられる雨風の音はかなり迫力があり、怖いくらいでした。

ルーフバルコニーが下の階にあるマンションの場合は、「バーベキュー大会」などの賑やかな声とにおいが漂ってくるそうです。

最上階だから他の家庭の生活音がまったくなく静かに過ごせるか、というとそうではありません。
階数だけでなく方角や他フロアとの位置関係がとても重要なのです。

4-2.マンション最上階でもゴキブリは出る!

夏に出てくる黒いあいつは、最上階でも遭遇しました。
正直、会わないと思っていたのに…。

エレベーターに乗ってくるか、排気口などを伝ってくるかは分かりませんが、かなり高層階でも出るそうです。
築年数や周辺環境、地域によってももちろん変わってきます。

繁華街の中にあるマンションだと、最上階といえども出現率は高まるかもしれません。

まとめ

いかがでしたか?

筆者の体験談も踏まえて、マンション最上階のメリットとデメリットをお伝えしました。
これから購入をする方は、イメージだけで選ばずにデメリットも把握した上で、決断してくださいね。

あなたのライフスタイルに合った素敵なマンションと出会えることを祈っています!

この記事のポイント まとめ

最上階のマンション価格が高いのはなぜ?

最上階ほど『希少性』と『需要』が高くなるため、最上階の方がマンション価格も高くなります。

詳しくは、「1.最上階のマンション価格が高くなる理由とは?」をご覧ください。

マンション最上階に住むメリットとは?

マンションの最上階に住むメリットは、次の5つです。

  • 見晴らし眺望が良い
  • 上階からの物音の心配がない
  • 日当たりが良く暖かい
  • 風通しが良い
  • 資産価値が高いため早く売れる

詳しくは、「2.マンション最上階に住む5つのメリット」をご覧ください。

マンション最上階に住むデメリットとは?

マンションの最上階に住むデメリットは、次の4つです。

  • 価格が高い
  • 夏は暑い
  • エレベーターが遅い
  • 地震や火事の災害時の心配

詳しくは、「3.マンション最上階に住む4つのデメリット」をご覧ください。

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