
マンションの売却を考えたとき一番気になるのは、「このマンションはいくらで売れるのだろう?」ということではないでしょうか。
マンションの売却金額は、他の不動産と同じく査定によって決まります。査定では、より高い査定額に導くためのポイントがいくつかあります。この記事では、
- マンション査定で売主が知っておきたい10のチェックポイント
- 査定前に準備しておくこと
- マンション査定から売却が完了するまでの大まかな流れ
について解説します。スムーズなマンション査定と売却につなげてください。
不動産会社選びで、売却は数百万円「売値」が変わります。
査定価格は不動産会社によって違うので、高く・早く売るなら、複数の不動産会社の査定価格を比較することが大切です。
かんたん一括査定で複数の査定価格を取り寄せましょう。
1.「高く・早く」売るためのマンション査定・10のチェックポイント
本章では、不動産会社がマンションを査定する際に、何を査定基準としてチェックをしているのかを以下の10のポイントごとに解説します。
1-2.交通の便
1-3.エリア
1-4.マンション内での位置や方角
1-5.広さ
1-6.眺望・景観
1-7.間取り
1-8.修繕や管理の状態
1-9.管理人の勤務形態
1-10.土地と建物
不動産会社は査定マニュアルを基準に、各ポイントごとのプラスとマイナスの点数をつけてマンションの価値を判断します。最終的な査定額は不動産会社の考え方や過去の取引実績などによって差が出ます。
同じ物件を査定しても、一律に同じ価格が出るわけではありません。現地調査による査定は1社に絞らず、必ず複数の不動産会社に依頼をしましょう。
1-1.【ポイント1】築年数
主に見ているのは以下の2点です。
- マンション竣工日から査定日までの年数
- 新しい耐震基準に変わった1981年(昭和56年)6月1日以降に建築許可が下りた物件かどうか
1981年(昭和56年)6月1日以降に建築許可が下りたものが現在の耐震スタンダードなので、その基準以下で建てられた建造物は、マイナス査定になります。
1-2.【ポイント2】交通の便
駅からマンションまでの交通の便利さを見ています。例えば以下のようなことが査定され、駅に近く利便性が良いほど査定がプラスになります。
1-2-1.徒歩圏かどうか
徒歩圏の場合 徒歩何分なのかを見ています。目安として駅から10分以内はプラス、15分以上で遠くなるほどマイナスになります。
1-2-2.バスの運行圏かどうか
バスで駅から何分か、また、バス停についてから家まで徒歩で何分なのかを見ます。駅とバス停から遠くなるほど、マイナスになります。
1-2-3.バスの運行頻度
バス利用の場合、バスの運行頻度が高ければプラスになります。
1-3.【ポイント3】エリア
マンションが建っている立地条件を含めたエリア全部のことです。
1-3-1.周辺環境
一般住宅地にあるマンションか、街中にあるマンションなのかなど、周辺環境とマンションの間取りや大きさがマッチしていればプラス、かみ合わない場合はマイナスになります。例えば、ファミリー層の多い一般住宅地にあるワンルームマンションは、環境とのミスマッチのためマイナスです。
1-3-2.店舗への距離
家から徒歩10分以内に、コンビニエンスストアや何らかの商店、商店街があるとプラスです。
1-3-3.公共施設利用の利便性
公民館・図書館・福祉施設・公共体育館・公園などの施設が近くにあると利便性が良く、暮らしやすいと判断されます。
1-3-4.学区
就学中のお子様がいる家庭では、希望する学校に通える学区であるかどうかはマンション購入の決め手になることがあります。そのため、有名な学校へ通学できるエリアはプラス査定になります。
1-4.【ポイント4】マンション内での位置や方角
マンション建物内の、どの位置・方角に部屋があるかを見ています。
1-4-1.階数
マンションは景観が良く、日当たりの良い高層階のほうが良い物件であるされているためプラスになります。一方、4階以下の下層階は日当たり・景観とも悪くなることが多いためマイナスになる傾向があります。
1-4-2.エレベーターの有無
低層マンションであっても、エレベーターがついているほうがプラスになります。高層マンションの場合はエレベーターの台数に加え、速度なども加味されます。
1-4-3.家の向き
家の中で一番広い開口部(主に一番大きな窓、ベランダに通じる部分など)がどの方向を向いているかを見ます。日本は南向きの家が最良とされるため、南>東>西>北の順番で査定がプラスになります。
1-4-4.日照と採光
家の向きによって日当たりと明るさが決まります。明るいほうがプラスになります。日当たりが悪くてもマイナスにはなりませんが、建物などに囲まれて日照が全くない部屋はマイナスになることがあります。
1-5.【ポイント5】広さ
広さという場合、マンションの専有面積を指します。基本的に広ければ広いほど査定額は高くなります。広さの要素として、そのエリアで需要が多い広さであることも重要です。
以下の表は国土交通省の調査した「住生活基本計画における居住面積水準」における、「世帯人数に応じて豊かな住生活を実現し、多様なライフスタイルが送れることを想定した家の広さの基準」です。
単身世帯 | 2人世帯 | 3人世帯 | 4人世帯 | |
---|---|---|---|---|
都市型 | 40平米 | 55平米 | 75平米 | 95平米 |
郊外型 | 55平米 | 75平米 | 100平米 | 125平米 |
【参照:住生活基本計画における居住面積水準】
例えば、売り出そうとするマンションが40~55平米の広さだった場合、そのマンションは3~4人世帯向きではありません。そのため、もしそのマンションがファミリー世帯の多い地域にある場合は需要が少なくなることが予想でき、査定はマイナスになります。
1-5-1.維持管理状態
家の中が手入れされ、適切な修繕がされていればプラスになります。
1-5-2.柱・梁・天井
家の中の柱・梁・天井に凸凹が少ないほうがプラスになります。
1-5-3.専用庭またはテラスの有無
バルコニーやテラス、専用庭は、その部屋に住む人だけが使える専有部分ですので、あればプラスになります。
1-5-4.外からの騒音や振動
家の中にいて感じられる騒音や振動があればマイナスになります。例えば、目の前に高速道路や交通量の多い道路、離発着の多い飛行場などがある場合などは、振動や騒音状態によってマイナスになることがあります。
1-5-5.バリアフリー対応状況
室内がバリアフリー仕様であればプラスになります。
1-6.【ポイント6】眺望・景観
マンションは部屋からの眺めが良いとプラスになります。
- 富士山が見える
- 夜景が美しい
- 東京タワーやスカイツリーが見える
- 桜の時期には遠くまで桜並木が眺められる
- 晴れていると窓から海が見える
など、契約書や資料などに掲載がなくても、住んでいる人にしかわからない景色があれば訪問査定の際に担当者に伝えましょう。
1-7.【ポイント7】間取り
間取りは1LDK、2LDKなどで表現されます。2LDKはLDK(リビング・ダイニング・キッチン)のほかに2部屋あるという意味ですが、この2部屋がどのようなつくりなのかが考慮されます。
同じ個室でも、廊下に面してドアがある部屋は独立性が高く、部屋がスライドドアで仕切られてリビングに面している場合は独立性が低くなります。しかし間取りの需要は、入居者の家族構成や生活背景によって必要なタイプが違ってきますので、一律に「これが良い間取り」というものはありません。
- シニア世代の夫婦の場合
将来、リビングにつながったタイプの個室を寝室として使う可能性が高く、スライドドアで仕切られた独立性の低い部屋でも問題がない。
- 成長期の子供がいる場合
子供が自立する過程で必要な個室としては、廊下などに面した独立性の高い空間であるほうが好ましい。
このように、エリアで需要が多い間取りであることが査定にプラスになります。また、表記された専有面積が広くても、廊下や玄関など、実際の住空間としての利用ができない部分が大きい場合(廊下が長い・玄関部分が大きいなど)も、査定がマイナスになります。
1-8.【ポイント8】修繕や管理の状態
マンションに適切な修繕と管理が行われているか、計画性のある修繕をしているかを見ています。管理組合からの管理規約や収支報告書などを参考に修繕計画や金額の妥当性と、マンションの品質維持能力を見ます。細かい数字そのものよりも、バランスの取れた修繕管理をしているかどうかを見ています。
1-8-1.修繕積立金(月額)
無理のない範囲で、修繕計画に沿った妥当な金額と内容であることや、未払いなどによる資金不足が起きていない、将来起きる可能性が低いなどを確認します。
1-8-2.管理費(月額)の負担額
管理内容に合った、妥当な金額であるかどうか。また、必要な管理がされているかどうかを確認します。
1-8-3.保守・清掃の状況
共用部分とマンション敷地全域の保守と清掃状態などを見ています。エントランス、ごみ置き場、自転車置き場などの清掃と整理状態や、防犯面での保守管理が十分であるかも確認しています。
1-9.管理人の勤務形態
管理人の勤務状態を見ます。日勤で週3~5が平均とされ、これより管理人の勤務日が少なくなるほどマイナスになります。また管理人との雇用契約を結んでいる会社も確認しています。
1-10.土地と建物
土地の権利関係と、建物のつくりやなどを見ています。建物の外観・エントランスが豪華であるなど、ビジュアル的な印象が良いとプラスになります。土地の権利関係は、なるべくスッキリしたもの(権利関係が複雑でないもの)であるかどうかを見ています。
耐震性や免振性がより高い構造、省エネルギー性能のつくり(オール電化や二重サッシによる保温機能など)などはプラスになります。また、施工会社と販売元も確認します。
【参考資料引用元:公益財団法人不動産流通推進センター 価格査定マニュアル サンプル】

マンション査定をして売り出すときに、あまり周囲に情報公開をしたくない場合は非公開物件という売却方法があります。例えば、
- 近隣に引っ越すことを知られたくない
- 会社関係の人にマンションを売却していることを知られたくない
など、個別の事情がある場合に有効な方法です。
非公開物件での売却活動方法は、媒介契約をした不動産会社が持っているマンションの購入希望リストに登録がある顧客にのみ情報を流し、レスポンスのあった方にだけ情報公開をします。
案内は仲介契約をした不動産会社のスタッフが責任をもって行います。一般公開タイプの販促活動と比べれば、情報共有をする分母はかなり減りますが、売主の秘密が確実に守れます。
この方法でなかなか買い手がつかない場合は、一般の販促活動と同様に、売れる値段まで価格を下げていきます。もちろん、なるべく高く・早くマンションを売るためには、より多くの人に宣伝できる一般公開タイプのほうが断然有利ですが、顧客リストの登録者数が多い不動産会社と媒介契約ができれば、非公開のままでもスムーズな売却が期待できます。
優良で豊富な顧客リストを持つ不動産会社は、大企業か地元の優良企業です。不動産の一括査定サイト「不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)」での一括プラン請求ならば、NTTデータグループの厳しい審査をクリアした信頼と実績のある不動産会社だけが登録をしていますので、非公開物件での売却活動も安心して任せることができます。
情報サービス事業の業界最大手であるNTTデータグループならではの、堅牢なセキュリティシステムですので、個人情報の点でも、安心・安全にマンション査定の一括プラン請求ができます。
2.マンション査定額に影響する査定前の7つの準備
本章では、マンションの査定前に行っておくべき7つの準備を解説します。
準備2 ローン残高の確認
準備3 複数の不動産会社で査定をする
準備4 査定に必要な資料をそろえる
準備5 整理整頓 掃除
準備6 マンション情報の整理
準備7 売れなかった場合の対処方法を考えておく
2-1.【準備1】相場を調べる
訪問査定をしてもらえれば査定額はわかりますが、その査定額が妥当かどうかを判断する材料として、売主もあらかじめ自分で相場を調べておくことをおすすめします。相場の調べ方は3種類あります。
- レインズマーケットインフォメーションを使う
- 土地総合情報システムを使う
2-1-1.レインズマーケットインフォメーションを使う
国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営する不動産情報ネットワーク、レインズマーケットインフォメーションでは、成約価格(実際の取引が行われた値段)ベースの取引情報が閲覧できます。
【参照:レインズマーケットインフォメーション 東京都千代田一番町 地下鉄銀座線 で検索】
追加検索機能で、市区町村名または駅名までの指定ができ、間取りや築年数などの情報からも確認できますので、これから査定依頼するマンションと類似した物件の、実際に取引の行われた情報がわかり、マンションの査定額を予想できます。
2-1-2.土地総合情報システムを使う
土地総合情報システムは、国土交通省が運営する、不動産の取引価格などが検索できるサイトです。実際に不動産取引をした方にアンケートをした集計結果なので、家の方角や間取り、土地の形状、私道の有無など、売買をする当事者が知りたい情報がわかります。
【参照:土地総合情報システム 渋谷区恵比寿で検索】
記載されている取引価格は実際の不動産売買で使われた数字ですので、類似条件を持つ物件があれば、かなり確度の高い査定額の類推ができます。
2-2.【準備2】ローン残高の確認
査定を依頼するマンションにローンが残っている場合は、ローン残高を確認します。売却の際、ローンの残債と売却諸費用を売却代金から相殺する予定ならば、査定額が支払い予定の総額と同じか、少し上回っている必要があります。
ローン残高の確認方法は、ローンを組んでいる金融機関から定期的に送られてくるローン残高証明書、またはネット銀行を利用している場合は、ログイン後「ローン」のページから残債が確認できます。
2-3.【準備3】複数の不動産会社で査定を依頼する
マンション査定の際は、必ず複数の不動産会社に査定を依頼します。たとえ、今日まで懇意にしている不動産会社に査定をお願いするにしても、同時に、他社にも依頼し、数社の査定額から比較します。
同じマンションを査定しても、その査定方法は不動産会社によって少しずつ違いがあるため、査定額も違ってきます。複数の会社の査定額を比較し、その査定根拠を確認したうえで、納得のいく回答をした誠実な不動産会社と媒介契約を結びましょう。
売却の準備などをしながら複数の不動産会社を自分で探し出すのは大変なので、不動産会社の一括査定ができる「不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)」の一括プラン請求がおすすめです。
2-4.【準備4】査定に必要な資料をそろえる
マンション情報として、あると良い資料を用意します。
- 分譲時のパンフレット
マンションの購入時にもらった間取り図や敷地内の案内などが詳しく書かれたパンフレット、物件引き渡し時に受け取った設備などの仕様説明書を用意します。マンションの構造、方角、間取り図、設備などがわかり、査定に役立ちます。
- 重要事項説明書
マンションの購入契約時に受け取る重要事項説明書には、その不動産の特記事項などが記載されていることがあります。
- 管理規約、使用細則
管理組合から渡される管理規約と使用細則などには、マンション管理にかかわるルールが書かれています。修繕積立金や管理費などに関しての情報も書かれています。
ほかにも、重要書類の保管場所にあった、査定をする不動産に関したものがあれば、現地調査の際に見せられるように用意しておきましょう。
2-5.【準備5】整理整頓と掃除
整理整頓と掃除は査定の内容には直接影響はしません。しかし、査定後すぐ売却活動を始める予定がある場合は、部屋の整理整頓と掃除を早い段階から始めておき、内覧案内に対応できるように準備しておきます。
ポイントは、スッキリ広く・明るく・清潔な印象が与えられるようにすることです。不要なものは片付け、電気がつかない部屋がないようにしておきます。水回りや窓ガラスの掃除をしっかりして、全体的にさっぱりと、清潔感のある好印象が与えられるようにしておきましょう。内覧前の部屋の片づけ方やコツなどは以下の記事が詳しいので参考にしてください。
2-6.【準備6】マンション情報の整理
主に、マンションの売却活動を始めるときに使う画像やマンションの詳細情報などの準備です。多くの購入希望者は、最初はネットでの情報と画像を頼りに物件を判断します。そのため画像は掲載可能な枚数全部を載せ、購入者が知りたいであろう情報はすべて載せてあげるほうが良い結果につながります。
例えば、
- 一番日当たりの良い時間帯の、一番日当たりの良い部屋を撮影しておく
- 夜景や景色が良い部屋から景観を撮影しておく
- 周辺の樹木などが美しい時期の画像を探しておくか、撮影しておく
- そのマンションに住んだ人だけが知っている情報を整理しておく
- 商店街と大型スーパーの両方がある以外にも小さなおいしいお店が点在している
- 気密性が高くて日当たりが良いので、冬場のエアコン代金が平均より安かった
- 近隣住人の人柄がよく、管理組合も仲が良い
- 良質な学区で、子供たちのしつけが良い
など、その地域で売主が体験した「ここは良いところだ」と思えるところをリストにしていきます。たとえ、査定額に直接的に影響がなかったとしても、購入希望者の目に留まります。また、実際の売却活動の際にはセールスポイントになります。
2-7.【準備7】売れなかった場合の対処方法を考えておく
万が一、売出価格でマンションがなかなか売れなかった事態を想定し、対処方法を考えておきましょう。売れなかったときは一般的に値段を下げる方法が考えられますが、売主側で以下のような4種類の値段を想定しておき、状況によって臨機応変に使い分けていきます。
2-7-1.売りたい価格
売主が「この値段で売れたらいいな」と考える理想の値段です。売主が相場を把握していることが前提ですが、市場とあまりにもかけ離れていなければ、そのマンションをとても気に入ってくれた方がいれば希望が叶うこともあります。
2-7-2.売れそうな価格
現地調査の査定結果をもとに不動産会社担当者と相談の上、売主が価格を決めます。不動産市場で売れそうな価格設定は内覧希望者や購入希望者も多くなりますので、適切な値段のまま売却できる可能性が高まります。
2-7-3.最低価格(これ以上値下げできない価格)
マンションのローン残債・売却諸費用などを含んだ金額をマンションの売却価格でまかなう予定の方は、「この金額より下なら絶対売らない」という価格を設定しておきます。そのためには、具体的なローン残高の金額と、諸費用の金額合計を正確に算出しておく必要があります。
マンションがなかなか売れない場合は「売れそうな価格」と「これ以上値下げできない価格」の間で、いくらまで下げるかをその都度、売主が決めていきます。購入希望者が値下げ交渉をしてきた場合も、「売れそうな価格」と「これ以上値下げできない価格」の間で担当者が交渉していきます。
2-7-4.不動産会社に買取を依頼する
最終的な手段としては、不動産会社による「買取」という方法で売却ができます。買取は、購入者=不動産会社ですので仲介手数料が不要なうえに、即購入してくれますので、期日までに売れるか売れないかという心配が不要になります。
その代わりに、買取価格は流通価格の70%程度の値段になります。例えば、1,000万円が売れそうな値段設定だった場合、不動産会社での買い取り額は700万円です。これは、不動産会社が買い取ったマンションをリノベーション・リフォームし、会社に売却益が出る商品にしてから市場に出すため、コストがかかり、そのコスト分の値段を指し引いた価格になるからです。
3.マンション査定から売却、引き渡しまでのスケジュール
本章では、マンション査定から売却が完了し、マンションを引き渡すまでの大まかなスケジュールを説明しています。
一般的に、マンションの査定から売却、引き渡しまでには約3~4.5か月くらいかかります。たとえ最短で売却できたとしても、その後の様々な手続きなどにも時間が必要ため、売却開始から引き渡しまでは、余裕をもって半年程度を見積もっておいたほうが良いでしょう。
3-1.【STEP1】相場チェックから査定依頼まで
最初のSTEPは、自分でおおまかな相場を調べた後、査定をお願いする不動産会社に問い合わせをします。
問い合わせは、不動産会社に個別で連絡をするよりも、不動産の一括査定サイト「不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)」での一括査定依頼サービスで申し込みをすると、信頼と実績のある複数の不動産会社に一度に査定依頼ができて、とても便利です。「不動産売却 HOME4U」は日本全国に対応しているので、査定するマンションが離れた場所にあっても申し込みができます。
3-2.【STEP2】マンション価格査定の依頼
一括査定プランなどで現地調査をお願いした複数の不動産会社に、現地まで調査に来てもらいます。調査時間は2時間程度です。日照の確認があるため、昼間に行います。複数社の訪問調査がすべて終わって、マンションの価格査定の結果が出るまでに2~7日ほどかかります。
3-3.【STEP3】不動産会社を決めて媒介契約を締結する
査定結果が送られてきたら、売却の媒介契約をする不動産会社を選びます。
準備の段階で売主が想定していた査定価格と大きくかけ離れている場合は、その金額が高くても低くても、金額の根拠を確認し、説明に納得がいかない会社は候補から外しましょう。媒介契約の仕方は大きく分けて2通りありますので、任意の方法を選択します。
- 一般媒介タイプ
複数の不動産会社と自由に媒介契約できます。このタイプは成約が他社で決まってしまうこともあるため担当者の売却活動があまり積極的ではないことがあります。ただし、売主が自分で売り先を見つけてきた場合(親族や友人など)は、不動産会社を通さずに売買ができます。
- 専任媒介タイプ
選択した1社のみとの契約をするタイプで、媒介契約した不動産会社以外とは売買契約ができません。成約が自社でしか成立しないので、販促活動が積極的で良い結果が期待できます。「専任媒介契約」と「専属専任媒介契約」があります。
売主が自分で売り先を見つけてきた場合(親族や友人など)は、不動産会社を通さないで売買ができるタイプと、できないタイプの契約方法があります。
3-4.【STEP4】売却活動の開始
不動産会社との媒介契約が決まったら、売却活動が開始します。理想は、可能な限り早く・高く売れることです。実際に売れるまでの期間は未知数ですが、転勤や転校に合わせて引っ越し先を探す1~3月と8~11月は不動産が大きく動く時期です。売却活動はマンション市場が活発化するタイミングに合わせてスタートできるほうがスムーズに売却できる可能性が高くなります。
3-5.【STEP5】購入申し込み、契約条件の交渉
マンションの購入の申し込みが来ると、購入希望者から「希望購入金額」「引き渡し日」「値下げ交渉」などが提案されますので、双方の不動産会社担当者を通じて交渉をします。この時点では購入は確約ではないので、交渉次第ではキャンセルされる可能性もあります。
3-6.【STEP6】売買契約の締結
購入希望者からの購入の意志が確定したら、成約です。契約に必要な書類などは不動産会社担当者が教えてくれますので、契約日までに準備をしておきましょう。売買契約の取り交わしは、一般的には、買主が融資を受ける金融機関で行われます。その際に、買主は手付金としてマンション代金の一部を支払います。売買契約には買主の融資審査期間などが含まれます。
3-7.【STEP7】引っ越し・引き渡し・残金決裁
買主の融資審査が下り、買主から手付金を差し引いたマンション売却代金の全額が振り込まれたことが確認出来たら、買主との売買契約が完了します。不動産登記の変更手続きなどを行い、所有権の移転を完了させます。
引き渡しに必要なすべての書類と鍵の受け渡しをして引き渡し作業が完了します。こちらも、一般的には買主が融資を受ける金融機関で行います。
売主は物件の明け渡し予定日までにすべての荷物を引き払います。不動産会社にすべての清算金額(代理で取得した法的書類などの代金、印紙代なども含む)と仲介手数料を支払って、すべての売買手続きが完了します。
まとめ
いかがでしたか。この記事では、マンションの査定について詳しく解説しました。
- マンションの査定には不動産会社が様々な視点からプラス点マイナス点を考慮して査定をしていきます。
- 同じマンションを査定しても、不動産会社によって査定額にばらつきが出てくることがあります。マンションの査定においては最初から1社に絞りこむのではなく、複数の不動産会社に査定してもらい、適正価格を把握したうえで、良いと思える会社と媒介契約を結びましょう。
査定をしてもらう不動産会社探しには、NTTデータグループが運営する不動産の一括査定サイト「不動産売却 HOME4U」での一括プラン請求がおすすめです。大手企業から地元の有力企業までを含めた全国約1,800社から、適格なマンション査定をしてくれる信頼と実績のある不動産会社を最大6社にまとめて査定依頼が可能です。
査定依頼を送る企業は、売主様がチェックをした会社のみですので、営業電話やたくさんのメールに困ることもありません。情報サービス事業で業界最大手であるNTTデータグループが運営していますので、セキュリティ面でも安心・安全にご利用いただけます。「不動産売却 HOME4U」で納得のいくマンション査定価格を得て、スムーズな売却につなげてください。