土間コンクリートとは?施工手順や費用の目安、メリットとデメリットを解説

土間コンクリートとは メリットとデメリット

「土間コンクリート」とは、駐車場やアプローチなどに使用されるコンクリート舗装のことです。メンテナンスが楽で、見た目がおしゃれに仕上がるというメリットがあります。外構工事はもちろん、室内にも取り入れられる施工法です。

この記事では、土間コンクリートについて以下の点を紹介します。

この記事でわかること
  • 土間コンクリートの施工や手順
  • 土間コンクリートのメリット、デメリット
  • 土間打ちの施工がおすすめの場所

ぜひ最後までご覧いただき、マイホーム建設の参考にしてください。

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1.外構工事の基本「土間コンクリート」とは

外構工事の基本「土間コンクリート」とは イメージ

土間コンクリートとは、住居の庭や外構部分に用いられるコンクリート舗装のことです。「土間打ち」とも呼ばれ、主に駐車場やカーポートに使用されます。

土間コンクリートは、優れた機能性とスタイリッシュな見た目が人気です。まずは、土間コンクリートの基本構造や施工手順について紹介します。

1-1.土間コンクリートの基本構造

土間コンクリートは、下から「地面」「砕石」「コンクリート」の三層でできています。コンクリート層に、鉄筋のワイヤーメッシュが入っているのが特徴です。鉄筋を間に挟むことで、土間コンクリート全体の強度が高まります。

砕石とは、細かく砕いた天然の石のことです。サイズに決まりはないものの、コンクリート層が厚い場合は大きめの砕石が用いられます。また、上に重なるコンクリート層と同じ厚さを敷き詰めるのが一般的です。

敷き詰めるコンクリートの厚さは、目的に応じて異なります。重いものを乗せる場合は80~100mmの厚さが必要です。駐車場として利用するのであれば150mm近くの厚さが求められます。

1-2.土間コンクリートとアスファルトとの違い

土間コンクリートとアスファルト舗装は、似ているようでいくつかの違いがあります。例えば、耐久性はアスファルトに比べ、土間コンクリートのほうが優れています。駐車場に用いられることが多いのもそのためです。

一方で、施工期間はアスファルトのほうが短縮できます。アスファルトが数時間で硬化するのに対し、土間コンクリートは最低でも1週間程度の養生期間が必要です。

また、費用はアスファルトのほうが安く、工事費が抑えられます。ただし、耐久性の低さからひび割れや凹みが生じれば、メンテナンス費用が必要です。

後々のことを考えると、強度が高く、耐久性に優れた土間コンクリートのほうが外構工事には適しているといえるでしょう。

1-3.土間コンクリートの施工手順

土間コンクリートの一般的な施工手順は、以下のとおりです。

  1. 残土を処分する
  2. 砕石を敷き詰める
  3. ローラーで地盤を固める
  4. 型枠を付ける
  5. ワイヤーメッシュを入れる
  6. コンクリートを流し込む
  7. コンクリートに目地を入れる
  8. 表面を仕上げる

目地入れは、コンクリートの収縮やひび割れ防止が目的です。また、あらかじめ目地を入れることでコンクリートの美しさが保たれます。駐車場として利用する場合は、車止めの設置もあわせて検討してください。

1-4.土間コンクリートの施工期間

土間コンクリートは、一定の養生機関が必要です。工事自体は1~3日で終了するものの、養生に10日前後、完全に固まるまでは1か月程度の期間を要します。

駐車場の場合、しっかりと固まる前に車を停めると、急ハンドルや急ブレーキなどでコンクリートが崩れる恐れがあります。駐車場に土間コンクリートの施工を施す際は、養生期間中の駐車スペースを確保しておきましょう。

1-5.土間コンクリート施工費用の目安

ワイヤーメッシュの種類や施工方法により異なるものの、土間コンクリートの相場は1坪あたり3~4万円前後といわれています。また、コンクリート打設以外に重機や目地などの費用が必要です。

車1台分の駐車場面積を15~17㎡とした場合、費用は打設のみで約17万円になります。業者や地域によって相場は異なるため、土間コンクリート施法を検討する際は、複数の見積りを比較検討するのがおすすめです。

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2.土間コンクリートのメリット

土間コンクリートのメリット

土間コンクリートの主なメリットは、以下の3点です。

  • 車の汚れを防げる
  • 耐久性に優れメンテナンスが楽
  • 見た目がおしゃれに仕上がる

耐久性だけでなく、見た目やメンテナンスの面でメリットが得られる土間コンクリートは、住宅購入や外構リフォームにおすすめです。

2-1.車の汚れを防げる

土間コンクリートは、地面のように土埃が舞う心配がありません。そのため、駐車場に使用すれば車の汚れが防げます。

また、水たまりで地面がぬかるみ、泥ハネでボディが汚れるといった悩みを解消できます。雨や雪の多い地域でもタイヤが汚れる回数が減り、洗車の負担を軽減できるでしょう。

2-2.耐久性に優れメンテナンスが楽

耐久性が長い土間コンクリートは、メンテナンスの頻度が少ないというメリットがあります。また、に施工すれば雑草が生えにくくなることも利点のひとつです。

除草作業は重労働なだけでなく、定期的に行わなくてはいけません。除草剤を使用するなど、費用や手間に頭を悩ませることもあるでしょう。

土間コンクリートを使用すれば、それらの悩みが一度に解消されます。土汚れも水で流すだけと手入れも簡単です。

また、コンクリートは水はけが良いという特徴があります。そのため、雨の日でも靴が汚れにくく、玄関の美しさをキープしやすいこともメリットのひとつです。

2-3.見た目がおしゃれに仕上がる

土間コンクリートは、工夫次第で見た目がおしゃれに仕上がります。アスファルトにはない、スタイリッシュな雰囲気が魅力です。

例えば、細かい目地に芝生やレンガを敷けばコンクリートにアクセントが加えられます。他の施工法と組み合わせることで、デザイン性を高めることもできるでしょう。外構工事はもちろん、室内での使用もおすすめです。

加えて、土間コンクリートの施工はバリアフリー化にもつながります。庭やカーポートに段差があり、玄関からのアプローチが難しい場合に検討してみてください。見た目の美しさを実現するとともに、安全性や快適性を確保できます。

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3.土間コンクリートのデメリット

土間コンクリートのデメリット イメージ

複数のメリットがある土間コンクリートですが、施工にあたりいくつかのデメリットも考えられます。

  • 初期費用やリフォーム費用が高額
  • ひび割れのリスクがある
  • ガーデニングができない

土間コンクリートは、アスファルトに比べ費用が高めです。また、場合によっては雑草が生えないという利点がデメリットにつながる可能性があります。理想の住まいを実現するためにも、事前にメリットとデメリットを比較したうえで、土間コンクリートの施工を検討してください。

3-1.初期費用やリフォーム費用が高額

土間コンクリートは耐久性に優れている分、初期費用が高額です。コンクリート打設以外にも、砕石や鉄筋の費用が必要になります。施工前に、重機の費用や人件費なども確認しておくとよいでしょう。

また、土間コンクリートはリフォームにも手間と費用がかかります。やり直しは簡単ではないため、生活スタイルと照らし合わせながら検討してください。

室内に使用する場合は、底冷えの問題がネックになるかもしれません。その場合、床暖房の導入や間仕切りの工夫が問題解消につながります。

3-2.ひび割れのリスクがある

土間コンクリートに生じるひび割れは、「クラック」と呼ばれます。クラックの原因は多様ですが、主にコンクリートの膨張や収縮により生じるといわれています。

ひび割れ防止のために用いられるのが、鉄筋や収縮目地です。ただし、これらで100%ひび割れが防止できるわけではありません。丁寧に施工しても、ひび割れのリスクは存在します。

耐久性に優れた土間コンクリートですが、施工の際はこうしたデメリットの可能性も確認しておきましょう。

3-3.ガーデニングができない

庭でガーデニングをしたい場合、雑草の生えないメンテナンスのしやすさがデメリットになり得ます。庭の景観で季節の移ろいを感じたい方にとっても、不向きな施工といえるでしょう。

夏は日差しの照り返しがきつく、より暑く感じられるかもしれません。コンクリートは熱を蓄える性質があるため、夏場は打ち水がおすすめです。

土間コンクリートのメリットとガーデニングの楽しさを両立したい場合は、庭づくりの専門業者への依頼をおすすめします。植物の影響のない範囲内で、庭の一部分を土間コンクリートに造り替えるなどの方法を検討してみてください。

ここでは、土間コンクリートのデメリットを解説しました。家を建てるうえでは、まず予算や希望に合った住宅プランを複数社から入手し、比較検討してみることが大切です。
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4.土間コンクリートがおすすめの施工場所

土間コンクリートがおすすめの施工場所 イメージ

土間コンクリートがおすすめの施工場所は、エクステリアのみにとどまりません。リビングやサンルームに使用すれば、快適な室内空間が広がります

スタイリッシュな見た目や掃除のしやすさも魅力です。住宅購入の際は、ぜひ土間コンクリートの施工もあわせて間取りを検討してみてください。

4-1.駐車スペース

駐車スペースに土間コンクリートを使用すれば、土埃や水たまりによる車の汚れが防げます。耐久性に優れ、重たい車を停める場所に適した素材であることもおすすめしたいポイントです。

見た目がシンプルすぎて味気ないと感じる場合は、他の素材との組み合わせを検討してみてください。木製の目地や、インターロッキングと呼ばれるカラーバリエーション豊富な目地を使えば、好みに応じた空間が実現できます。

なかには、コンクリートそのものにデザイン加工する、「スタンプコンクリート」と呼ばれる施工もあります。まるで、モザイク画のような独特のデザインも可能です。天然石のように割れる心配がない、個性的な駐車スペースが造り出せます。

4-2.玄関および玄関アプローチ

玄関や玄関アプローチは、家のイメージを印象付ける大切な場所です。土間コンクリートを使用することで、おしゃれな見た目を実現できます。

コンクリートで造られたインターロッキング(ギザギザにカットされたブロックをかみ合わせて造り上げる施工スタイル)をはじめ、自然石を敷き詰める施工や、表面を洗い出す施工など、コンクリート打設の種類は多彩です。また、他素材と相性の良い土間コンクリートは、さまざまな組み合わせを検討できます

土間コンクリートはアスファルトより高額になるものの、素材によってはタイルやレンガより安価です。組み合わせ次第では、施工費の節約につながります。

4-3.リビング

土間コンクリートを使用すると、リビングにシンプルでモダンな印象が生まれます。温かみのある木の素材とも相性が良く、木目のナチュラルな雰囲気と合わせれば、やわらかなイメージのリビングに仕上がるでしょう。

また、コンクリートならではの蓄熱性の高さも魅力です。昼間に取り入れた太陽の熱がコンクリート内部に取り込まれ、部屋全体に温もりが感じられます。冬場は床暖房とセットで利用することで、コンクリート特有のひんやりとした感触を軽減できるでしょう。

汚れが気になりにくくメンテナンスが簡単な土間コンクリートは、リビングの一部に設けるという方法もあります。ペット専用スペースにしたり、子どもの遊び場にしたりと活用法はさまざまです。庭へと続くスペースに設ければ、アウトドアグッズを出し入れする際に役立ちます。

4-4.サンルーム

サンルームは、天井や壁などから太陽光が射し込む多目的な空間です。洗濯物を干すスペースとして活用するほか、くつろぎのセカンドリビングとして利用できます。

床を土間コンクリートにすれば、コンクリートの蓄熱効果が期待できます。降り注ぐ自然光の熱をコンクリートが蓄え、寒い季節も温もりが感じられるでしょう。夏場は熱線を吸収する屋根材などが、暑さ対策に役立ちます。

サンルームをガーデンルームとして利用する際も、土間コンクリートはおすすめです。土で汚れても手軽に掃除でき、庭との一体感を感じながら快適に過ごせます。

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まとめ

土間コンクリートは、耐久性に優れた施工法です。メンテナンスがしやすく、駐車スペースに活用すれば車の汚れが防げるというメリットがあります。

工夫次第で、スタイリッシュなイメージに仕上がることも魅力です。他素材と組み合わせや、施工法を検討することで、コンクリートの良さを活かした空間が生まれます。

また、外構工事に用いられることの多い土間コンクリートを室内に取り入れれば、個性的でおしゃれな住まいを実現できます。さまざまなケースを参考に、土間コンクリートのあるマイホームを検討してみてはいかがでしょうか。

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