一般的に、土間収納とは玄関から土間続きになった収納空間のことを指します。収納したものを手軽に取り出したり、収納したりできる点が、土間収納の主な特徴です。
この記事では、注文住宅を建てる際に土間収納を設置すべきか悩んでいる方や、設置方法がわからず困っている方に向けて、主に以下の項目を説明します。
- 玄関に土間収納を設置するメリットとデメリット
- 玄関の土間収納の広さの目安
- おしゃれな土間収納を実現するためのアイデア
ぜひ、理想の住宅を実現する際の参考にしてください。
さまざま収納方法を比較したい方は「収納方法別の間取り」もご覧ください。
Contents
1.そもそも土間収納とは?
そもそも土間収納とは、玄関から土間まで続く収納スペースのことです。一般的に、土間は室内を土足で歩ける空間を指します。
玄関収納は下駄箱のように主に靴を収納するスペースであるのに対し、土間収納はゴルフバックやベビーカーなど、より大きなものも収納できる点が違いです。また、土間収納は室内のスペースを活用する点で、室外を利用した物置とも異なります。
ここから、土間収納の種類や、広さの目安について確認していきましょう。
1-1.土間収納の種類
土間収納の種類は、さまざまです。その中でも、代表的な以下4種類の概要について、解説します。
- オープンタイプ
- クローゼットタイプ
- ウォークスルータイプ
- ウォークインタイプ
オープンタイプの土間収納とは、土間で扉のない棚に荷物を置いて収納するタイプのことです。それに対して、クローゼットタイプは、土間で扉がついた空間内に荷物を収納します。
ウォークスルータイプの土間収納とは、出入口が2つあるタイプです。一度土間に入ったら、玄関に戻らずに別の部屋へ抜けられます。
一方、ウォークインタイプの土間収納とは、出入口がひとつしかないタイプです。ウォークインタイプでは、基本的に都度玄関を通らなければなりません。その分、土地の面積が限られている注文住宅でも土間収納を実現しやすいです。
1-2.玄関の土間収納の広さの目安
一般的に、玄関周辺に設置する土間収納の広さの目安は、1〜2畳(およそ1.62〜3.24平米)です。ただし、必要なスペースは各家庭によって異なります。
たとえば、自動車のタイヤやベビーカー、アウトドア用具などさまざまな荷物を収納する場合は、土間に広いスペースが必要です。土間収納でギリギリまで詰め込むと、必要な際に取り出しにくくて不便に感じるため注意しましょう。収納する荷物のサイズに50cm加えた広さを想定しておけば、余裕を持って出し入れできます。
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2.玄関に土間収納を設置する3つのメリット
自宅の玄関に土間収納を設置するメリットは、主に以下の3つです。
- 盗難・損傷のリスクを軽減できる
- 屋外で使用したものを屋内で収納できる
- 玄関をおしゃれに演出できる
それぞれ解説します。
2-1.盗難・損傷のリスクを軽減できる
盗難のリスクや損傷のリスクを軽減できることが、土間収納のメリットです。
たとえば、高級な自転車を所有している場合、屋外に置いておくと盗まれる可能性があります。その点、ある程度のスペースを確保できる土間収納であれば、自転車を室内に収納できるため盗まれるリスクを軽減できるでしょう。
外に荷物を置いている場合、風雨にさらされて使えなくなる可能性がある点も気になる部分です。室内の土間で収納しておけば、天候によって大切なものが損傷する心配もいりません。
2-2.屋外で使用したものを屋内で収納できる
屋外で使用したものを、屋内で収納できることも、土間収納のメリットです。
一般的に、土間はタイル・コンクリート・モルタルなど硬く表面が傷つきにくい床材が使われており、土足で活動できます。そのため、室内であっても外で使った荷物を収納する際にきれいにする必要がありません。
帰宅時にベビーカーや自転車の車輪を拭く手間を省ける分、時間を有効に活用できるでしょう。また、土間の中を土足で歩き回れる分、スムーズに収納作業を進められます。
そのほか、キッチンに置いたままにすると臭いが気になる場合や、外に置いておくと猫やカラスに狙われないか不安な場合に、ゴミ置き場として活用できる点もメリットです。
2-3.玄関をおしゃれに演出できる
玄関をおしゃれに演出できる点も、土間収納のメリットです。
世帯人数が多い場合やお気に入りの靴が多くある場合など、靴を玄関の下駄箱に収納しきれず、数足を玄関に出したままにせざるを得ないこともあります。
靴を出したままの状態にしておくと、すぐに外出できて便利ですが、玄関全体の見栄えはあまりよくありません。来客に、散らかった家の印象も与えてしまうでしょう。
玄関収納よりもスペースの広い土間収納なら、玄関に置いたままの靴も手軽に収納できます。その結果、玄関全体に開放感が生まれ、おしゃれな雰囲気になるでしょう。
ここまで、土間収納のメリットを解説しました。
マイホームに土間収納を導入するか検討中の方は、複数メーカーの間取りプランを比較検討したり、住宅のプロに相談してみたりすることが後悔しない大切なポイントになります。その上で、まず家づくりのとびらを活用してみることをおすすめします。
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3.玄関に土間収納を設置する際の3つのデメリット
玄関に土間収納を設置すると、以下のようなデメリットが生じる可能性もあります。
- 隣接する部屋が狭くなる可能性がある
- 移動や道具の使用が面倒になることがある
- 玄関の汚れや臭いが気になる場合がある
ここから、3つのデメリットを確認していきましょう。
3-1.隣接する部屋が狭くなる可能性がある
隣接する部屋が狭くなる可能性がある点が、土間収納のデメリットです。基本的に、土間を設置する場合はその分、玄関かリビングなどの居住空間を狭くしなければなりません。
玄関が狭くなると、ベビーカーや車椅子などの出し入れがしにくくなります。また、居住空間が狭まることで圧迫されているように感じてストレスを抱えたり、自分が思い描くインテリアを実現できなくなったりすることもあるでしょう。収納するものが少ない場合は、土間収納の代わりに玄関収納のみで対応することも大切です。
なお、自由に設計できる注文住宅であれば、ある程度の居住空間を確保しつつ、ゆとりのある土間を設置できる場合があります。
3-2.移動や道具の使用が面倒になることがある
室内で移動しにくくなる可能性がある点も、土間収納のデメリットです。動線(人や物の移動経路)をあらかじめ決めずに土間収納を設置すると、土間を通るたびに荷物が邪魔に感じるでしょう。
また、置き方次第で道具の使用が面倒になることがあります。とくに、置き場所に困ったものをとりあえず土間に収納するようになると、使いたいものが奥のほうにある場合に取り出しにくくなってしまうでしょう。
土間収納を活用する場合は、定期的に収納物を見直して空間にゆとりを持たせることが大切です。
3-3.玄関の汚れや臭いが気になる場合がある
土間収納は自転車やベビーカーなど汚れがついたまま収納できる分、玄関・土間の床が汚れやすい点がデメリットです。土間収納を活用しつつ快適に暮らすためには、定期的に清掃することを心がけなければなりません。
また、ゴミ置き場として活用したり、雨で濡れた荷物を収納したりすると、臭いが気になりやすい点もデメリットです。とくに、通り抜けができない土間にする場合は、換気対策を考えなければなりません。換気がうまくいかないと、冬場に結露ができてカビが発生しやすくなります。
ここまで、土間収納のデメリットとその対策をご紹介しました。実現したい収納のイメージがついたのち、肝心なのは家づくりにおける信頼できるパートナー探しです。
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4.おしゃれな土間収納を実現するためのアイデア
おしゃれな土間収納を実現するために、以下のようなアイデアがあります。
- 照明にこだわる
- 窓を設置する
それぞれ、確認していきましょう。
4-1.照明にこだわる
室内の照明にこだわるだけでも、おしゃれな土間収納を実現できます。用途や好みの雰囲気にあわせて、照明の種類を選ぶとよいでしょう。
土間収納に使える主な照明の種類は、以下のとおりです。
ライトの名称 | 特徴/メリット | 画像 |
---|---|---|
シーリングライト | ひとつで広範囲を照らせる | |
ダウンライト | 天井に埋め込むことで、すっきりとした印象を与えられる | |
ペンダントライト | 個性的なタイプを選べば、おしゃれなインテリアを実現できる | |
間接照明 | 光が直接目に入らず、落ち着いた雰囲気を演出できる |
なお、明るく落ち着いた雰囲気を演出するためには、暖色系やLEDの電球を選ぶとよいでしょう。
4-2.窓を設置する
開放感のあるおしゃれな土間収納を目指すには、窓の設置が欠かせません。土間に窓があれば、太陽の自然な光が室内に差し込むため、心地よい気分で片付けや作業ができます。
ただし、設置する窓の大きさには注意が必要です。窓が大きいと、冬場に断熱性が下がる可能性があります。また、太陽の光を多く取り込むことで、収納している荷物が日焼けしてしまうこともあるでしょう。
5.注文住宅で土間収納を設置する際のポイント
注文住宅で土間収納を設置する際のポイントは、主に以下のとおりです。
- コンセントは床から離れた高さに設置する
- 棚のスペースを確保する
- 入口・ドアをどうするか考える
- カビ対策として換気扇を設置する
ここから、各ポイントについて解説します。
5-1.コンセントは床から離れた高さに設置する
土間収納を設置する際、床から離れた高さにコンセントを設置することがポイントです。
土間は、雨の日に使った自転車やベビーカーなどを持ち込むことで、床が濡れることがあります。低い位置にコンセントを設置していると、濡れた床と接して漏電する可能性があるため危険です。極力、高い位置にコンセントをつけるよう配慮しましょう。
なお、土間のコンセントは電気自動車・自転車を所有している場合や、工具を使った作業をする場合、掃除機を使用する場合などさまざまな場面で使用する機会があります。
5-2.棚のスペースを確保する
棚のスペースをあらかじめ確保しておくことも、土間収納を設置する際のポイントです。
土間に靴やアウトドア用品をきれいに収納する際に、棚が役に立ちます。棚の用途を決めた上で、必要な横幅・奥行きを考えておきましょう。
また、棚を設置する場合は、可動式にするか固定式にするか決めておくことも大切です。固定式よりも、可動式を選んだほうが臨機応変に対応できます。ただし、固定式のほうが安定性や強度が高いことが一般的です。
今後、生活スタイルや家族構成に変化が生じる場合は可動式、重い荷物を収納することを予定している場合は固定式を検討するとよいでしょう。
5-3.入口・ドアをどうするか考える
ドア(入口)をどうするか、考えることもポイントです。土間収納の用途によって、横にスライドして開閉する「引き戸」にしたほうがよい場合と、ドアノブを使って前後に開閉する「開き戸」にしたほうがよい場合があります。
たとえば、限られたスペースでできるだけ広く土間収納したい場合は、引き戸を選ぶとよいでしょう。引き戸の場合、換気対策でドアを開けっ放しにもしやすいです。
一方、気密性や防音性を重視する場合は、開き戸を選択するとよいでしょう。また、開き戸の場合、ドアノブにこだわることでおしゃれな雰囲気を演出できます。
さらに、ウォークスルータイプにするか、ウォークインタイプにするかも重要です。
5-4.カビ対策として換気扇を設置する
カビ対策として、換気扇を設置することも検討しましょう。なぜなら、雨や土のついた荷物を収納する機会の多い土間には、結露が発生しやすいためです。
とくに窓を設置できない場合には、風通しをよくするために換気扇が欠かせません。あわせて、除湿剤や除湿機を設置するなど万全な対策を取れば、より快適な土間にできます。
6.快適な土間収納を実現する間取り例
快適な土間収納を実現する主な間取り例は、以下のとおりです。
- 土間収納とキッチンをつなげる
- 土間収納をウォークスルーにする
それぞれ解説します。
6-1.土間収納とキッチンをつなげる
快適な土間収納を実現する間取りのひとつが、キッチンとつなげる例です。
玄関・土間・キッチンをつなげれば、買い物した食料品も靴を脱がずにそのままキッチンのほうまで持ち込めます。また、土間をパントリー(食品や食器を収納する空間)にすれば、まとめ買いした食料品の保存場所に困りません。
さらに、キッチンで発生したゴミを、収集日まで土間に収納する活用もできるでしょう。ただし、ゴミを収納する際は、臭いがこもることを防ぐため、十分な換気対策に努めることが大切です。
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6-2.土間収納をウォークスルーにする
出入口を2か所設置して、土間収納をウォークスルーにする間取り例もあります。
ウォークスルーにした場合、玄関に戻らずスムーズに居住空間へ移動できる点がメリットです。土間に衣服やコートを収納するようにすれば、外出時や帰宅時に手軽に着脱できます。
ただし、土間収納をウォークスルーにする場合は、玄関に2つの動線を設けなければなりません。動線がひとつしかないと、ゲストを自宅に招く際に衣服などを収納している土間を見られてしまいます。
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まとめ
土間収納とは、玄関から土間まで続く収納スペースのことです。土間は表面が傷つきにくい床材を使用しているため、基本的に土足で中を移動できます。
自宅に土間収納を設置することのメリットは、盗難・損傷のリスクを軽減できる点や屋外で使用したものを屋内で収納できる点などです。一方、隣接する部屋が狭くなったり、玄関の汚れが気になったりする点がデメリットとして挙げられます。
土間収納を設置する際は、コンセントを床から離れた高さに設置することや、換気対策を徹底することなどがポイントです。何を自宅に収納するかを十分に検討した上で、注文住宅を建てる際に土間収納を設置するかを判断してください。
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