折り上げ天井とは、中央部分が周囲より1段高くなった天井のことです。部屋に開放感が生まれスタイリッシュになる一方、デメリットもあります。後悔しないよう、事前にデメリットも理解しておくことが大切です。
この記事では、折り上げ天井について以下の内容を紹介します。
- 折り上げ天井のメリットとデメリット
- 折り上げ天井でおしゃれな部屋を作るポイント
- 折り上げ天井のおしゃれなインテリア事例
ほかの天井との違いやインテリア事例も紹介しています。折り上げ天井にするか迷っている方やマイホームの具体的な理想像を固めたい方は、ぜひ参考にしてください。
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1.折り上げ天井とは
折り上げ天井とは、中央部分を周囲より1段高く仕上げた天井のことです。天井が高くなるため、部屋に奥行きや開放感が生まれます。天井を全体的に高くすることが難しい場合でも、折り上げ天井にすることで部屋を広く見せられることがメリットです。
折り上げ天井は、主にリビングや玄関などに採用されています。
クロスの色や照明にこだわることで、さらにスタイリッシュでおしゃれな空間に仕上がるでしょう。
1-1.天井の6つの種類
天井には、折り上げ天井も含めて主に以下の6つの種類があります。
種類 | 特徴 |
---|---|
平天井 | 一般的な、平らな形状の天井のこと。 |
勾配天井 | 屋根の形に沿って傾いている天井のこと。 |
下がり天井 | 天井の一部が下がって階段状になっている天井のこと。 |
折り上げ天井 | 中央部分を周囲より高くした天井のこと。 |
掛込み天井 | 天井の一部が低く平らになっており、一部が斜めに張られている天井のこと。 和室に採用される。 |
船底天井 | 船の底を裏返しにしたような形状の天井のこと。 |
1-2.折り上げ天井と折り下げ天井の違い
折り下げ天井は、折り上げ天井とは対照的に天井の一部が下がっている構造の天井のことです。落ち着いた雰囲気を与えたり、空間にメリハリを与えたりする役割を果たします。
たとえば、ダイニングとキッチンがつながっている場合は、キッチンの天井をあえて下げることで空間にメリハリや立体感が生まれます。
ホテルのような落ち着いた空間に仕上げたい場合は、折り下げた部分と周囲の天井との間に間接照明を設置するのがおすすめです。
空間に立体感を出したい場合は、折り上げ天井や折り下げ天井など、天井を工夫してみるとよいでしょう。
1-3.折り上げ天井と吹き抜けの違い
吹き抜けとは、天井を作らず上の階と下の階をひと続きにした空間のことです。吹き抜けでは、下の階の天井がありません。天井が視界を遮らないため開放感が生まれ、部屋が広く見えます。
また、吹き抜けの上部に窓を作ることで、日光が部屋全体に広がり明るくなるのもメリットです。一方で、上の階の吹き抜け部分には部屋を作れず、床面積が狭くなってしまいます。
折り上げ天井では、吹き抜けと違って天井を作ります。吹き抜けほどの開放感は生まれませんが、天井の上の階に部屋を作れるのがポイントです。
2.折り上げ天井のメリット
折り上げ天井のメリットは以下のとおりです。
- 開放感が生まれる
- スタイリッシュでおしゃれな空間を演出できる
- 自然光が入りやすくなる
それぞれのメリットについて見ていきましょう。
2-1.開放感が生まれる
折り上げ天井は、天井が1段高くなっている分開放感が生まれるのが魅力です。天井が2段になることで、空間に奥行きも生まれます。玄関のように床面積が狭い場所も、折り上げ天井にすることで圧迫感をなくせるでしょう。
また、リビングやダイニングなど、家族が長い時間過ごす部屋の天井を折り上げ天井にするのもおすすめです。ゆとりのある空間で、快適な生活を送れます。
2-2.自然光が入りやすくなる
折り上げ天井の位置によっては、近くに天窓や高窓をつけられるため、自然光が入りやすくなるのもメリットです。採光がよくなり、部屋全体が明るく広々と見えるでしょう。自然光で十分な明るさを確保できれば、日中は照明をつける必要がなくなります。
風通しもよくなるため、湿気が溜まることなく爽やかに生活できるのも魅力です。
2-3.スタイリッシュでおしゃれな空間を演出できる
折り上げ天井は、スタイリッシュでおしゃれな空間を演出できるのもメリットです。
通常の平天井では、のっぺりとした印象になってしまうことがあります。一方、折り上げ天井は段になっているため、立体感があります。クロスや照明を工夫することで、デザイン性の高い空間に仕上げられるでしょう。
たとえば、折り上げた部分にアクセントクロスを貼ったり、間接照明や照明付きのシーリングファンを取り入れたりすることで、ほかの部屋とは違うおしゃれな空間を演出できます。
ここまで、折り上げ天井のメリットをご紹介しました。希望する間取りに折り上げ天井を導入したいと思われた方も多いのではないでしょうか。
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3.折り上げ天井で後悔する?デメリット
折り上げ天井には多くのメリットがある一方、以下のような点には注意がしましょう。
- 掃除が大変
- 冷暖房効率が下がってしまう
- 照明の交換が面倒
- 上の階の天井高が低くなる可能性がある
- 上の階の音が響きやすくなる
折り上げ天井にして後悔することのないよう、事前にデメリットも理解することが大切です。
ここでは、それぞれのデメリットについて解説します。
3-1.掃除が大変
折り上げ天井は、掃除が大変である点に注意が必要です。天井が高くなっているため、脚立を使わないと掃除用具が届かない可能性があります。また、折り上げた部分には埃が溜まりやすいため、定期的な掃除が欠かせません。
掃除に時間をかけたくない方や、高いところをなるべく掃除したくない方は、折り上げ天井にして後悔してしまう可能性があります。
3-2.冷暖房効率が下がってしまう
折り上げ天井は、冷暖房効率が悪いのもデメリットです。天井高が高い分室内の空気の体積も大きいため、冷暖房効率が下がってしまいます。快適な温度を保つために、電気代が高くなってしまうのも難点です。
折り上げ天井を導入する場合は、断熱効果が高い窓ガラスにしたり、シーリングファンを設置したりして対策しましょう。
3-3.照明の交換が面倒
折り上げ天井は、照明の交換が面倒というデメリットもあります。天井が高いため、家庭用のコンパクトな脚立では照明に手が届かない可能性が高いです。
脚立から転倒して怪我を負うリスクもあるため、注意が必要です。とくに、背が低い方や高所での作業に恐怖心がある方は、折り上げ天井を不便に感じるでしょう。
照明を交換する回数を減らせるよう、LEDを選ぶのがおすすめです。
3-4.上の階の天井高が低くなる可能性がある
折り上げ天井にすることで、上の階の天井高が低くなる可能性があります。
下の階の天井を折り上げ天井にすると、その分上の階の床が底上げされるため、上の階の天井高が低くなることが多いです。その結果、上の階の部屋に圧迫感が出てしまう恐れがあります。
折り上げ天井を取り入れる場合は、上の階への影響はないかを確認しましょう。また、上の階の天井を折り上げ天井にするのも1つの方法です。
3-5.上の階の音が響きやすくなる
上の階の音が響きやすくなるのも、難点の1つです。天井を上げているため厚みが薄く、通常の天井よりも防音性が低くなってしまいます。また、天井と上の階の床の距離が近いため、足音や生活音が下の部屋に響いて気になってしまう可能性もあります。
折り上げ天井にしたい場合は、下の階に書斎や寝室などを配置しないことがおすすめです。とくに、小さな子どもやペットがいる家庭は、足音や生活音が気になりやすいため注意しましょう。
折り上げ天井のデメリット5点、またそれぞれの対策や心構えも分かりましたね。上記の内容を踏まえた上でマイホームづくりにとりかかることで、より納得のいく理想のマイホームを実現することができるでしょう。
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4.折り上げ天井でおしゃれな部屋を作るポイント
折り上げ天井でおしゃれな部屋を作るためには、以下の6つのポイントを意識しましょう。
- 部屋全体のバランスを考慮して天井の高さを決める
- 白いクロスを使う
- アクセントクロスを張る
- 照明にこだわる
- シーリングファンを設置する
- モールディングで縁取る
折り上げ天井を活かしてインテリアのクオリティを高めたい方は、ぜひ参考にしてください。
4-1.部屋全体のバランスを考慮して天井の高さを決める
1つ目は、部屋全体のバランスを考慮して天井の高さを決めることです。
開放感を出したいからといって、折り上げ部分を高くすればするほどよいというわけではありません。折り上げ部分が極端に高いと、部屋全体のバランスが悪くなってしまいます。部屋の広さや窓の大きさ、窓の位置などのバランスを考慮して天井の高さを決めましょう。
段差は10〜15センチメートル程度、化粧梁をセットする場合は20センチメートル程度にするケースが一般的です。
4-2.白いクロスを使う
2つ目は、白いクロスを使うことです。白いクロスは光を反射するため、空間が明るくなります。白は膨張色であるため、空間に広がりが生まれて天井が高く見える効果もあります。折り上げ天井の開放感をさらに高めたい場合は、白いクロスを選びましょう。
また、白いクロスはシンプルであり、さまざまなテイストのインテリアとマッチするのも魅力です。シンプルゆえに飽きにくく、長く使えます。
4-3.アクセントクロスを貼る
3つ目は、アクセントクロスを貼ることです。白いクロスでは物足りないという方や、ほかの部屋とは違う個性的な空間にしたい場合は、折り上げ部分にアクセントクロスを取り入れてみましょう。
たとえば、天井全体には白いクロス、折り上げ部分に1トーン暗いアクセントクロスを貼ることで、立体感が生まれます。床のフローリングに合わせて、木目調のアクセントクロスを貼るのもおすすめです。個性を出しつつも、床との統一感によりまとまりのある空間に仕上がります。
アクセントクロスは、貼りすぎるとバランスが悪くなってしまいます。天井や壁全体の2〜3割程度を目安に、適度に取り入れましょう。
4-4.照明にこだわる
4つ目は、照明にこだわることです。照明を工夫することで、折り上げ天井のおしゃれな雰囲気を際立たせられます。
とくにおすすめの照明は、間接照明です。折り上げ部分に間接照明を取り入れることで、光が反射して温かみのある空間を演出できます。
また、天井が高くなっている部分にペンダントライトを設置し、ペンダントライトのデザインを目立たせるのも効果的です。
ほかにも、スピーカー付きの照明をつけて部屋をホームシアターにする、という方法もあります。このように、折り上げ天井と組み合わせる照明にこだわることで、よりおしゃれな雰囲気を演出できます。
4-5.シーリングファンを設置する
5つ目は、シーリングファンを設置することです。シーリングファンを取り付けることで、リゾートホテルやおしゃれなカフェのような雰囲気に仕上がります。
また、部屋の空気をかき混ぜて循環させてくれるため、冷暖房効率がよくなるのもメリットです。電気代の節約や省エネにもつながります。
このように、シーリングファンはインテリアとして活躍するだけではなく、折り上げ天井の冷暖房効率が下がってしまうというデメリットをカバーしてくれます。
4-6.モールディングで縁取る
6つ目は、モールディングで縁取ることです。モールディングとは、窓枠や家具などの縁取りに用いられる装飾です。繰型とも呼ばれ、光や影によってメリハリをつけられるようにかたどられています。
折り上げ部分をモールディングで縁取ることで、上品でデコラティブな印象に仕上がります。ホテルのようなおしゃれで高級感のある部屋にしたい場合は、モールディングを取り入れてみるのがおすすめです。
ただし、複雑なデザインのモールディングを選ぶと、掃除が大変になる点には注意しましょう。
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5.折り上げ天井のおしゃれなインテリア事例
最後に、折り上げ天井をうまく活かしたおしゃれなインテリア事例を3つ紹介します。
- 照明で折り上げ天井に濃淡をつけた事例
- 梁を見せることでデザイン性を高めた事例
- ダクトレールを活かしてスタイリッシュに仕上げた事例
折り上げ天井のあるマイホームの具体的なイメージを固めたい方は、ぜひ参考にしてください。
5-1.照明で折り上げ天井に濃淡をつけた事例
1つ目は、照明を使って折り上げ天井に濃淡をつけ、変化を持たせている事例です。折り上げた部分と高くなっている部分の間に間接照明を設置することで、中央部分は明るく、そのほかの部分は暗くなります。
濃淡により、まるでツートンカラーのクロスを使っているかのように見えます。高くなっていない部分のクロスをあえて暗い色にして、濃淡を強調させることも可能です。
5-2.梁を見せることでデザイン性を高めた事例
2つ目は、あえて梁を見せることでデザイン性を高めた事例です。本来は天井に隠される部材ですが、天井を上げて梁を見せることで、デザイン性の高い空間に仕上がります。
梁は存在感があるため、塗装を工夫することが大切です。ナチュラルで明るい雰囲気にしたい場合は梁を明るい色に、レトロな雰囲気にしたい場合はあえて色ムラを残すとよいでしょう。
5-3.ダクトレールを活かしてスタイリッシュに仕上げた事例
3つ目は、ダクトレールでスタイリッシュに仕上げた事例です。ダクトレールを設置することで、梁を見せるのと同様に個性的でおしゃれな空間になります。
梁にはナチュラルな雰囲気がありますが、ダクトレールを設置することでスタイリッシュな雰囲気を演出できるのが特徴です。
照明の位置や数も自由に決められるため、複数の照明を組み合わせたい方や頻繁に模様替えをしたい方にもおすすめです。
また、ダクトレール用のファンやプロジェクターを設置するという方法もあります。
まとめ
折り上げ天井は、中央部分を1段高くした天井のことです。天井が高くなるため、開放感が生まれ部屋が広く見えます。
また、照明を工夫したりアクセントクロスを貼ったりすることで、おしゃれでスタイリッシュな空間に仕上がるのもメリットです。部屋をなるべく広く明るく見せたい方は、折り上げ天井を選ぶのがおすすめです。
一方、掃除や照明の交換が大変である、冷暖房効率が悪い、上の階の天井高が低くなる可能性があるなど、デメリットもあります。メリットとデメリットを比較し、折り上げ天井にするかを慎重に検討しましょう。
ぜひ、本記事をご参考にしていただき、理想のマイホームを叶えてくださいね。
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