30代で住宅ローンを組むための基礎知識

住宅ローンの基礎知識 【30代編】メリット・デメリット

30代で住宅ローンを組むメリット・デメリットについて、年代別の平均値や基礎情報を交えて解説します。
30代で住宅ローンを組むメリット・デメリットは下記の通りです。

メリット デメリット
  • 借入期間を長く設定でき、毎月の返済額を少なく抑えることができる
  • 老後の資金を余裕を持って準備することができる
  • 審査が通りやすい
  • 転勤・転職といった不確定要素がある
  • 借入開始時の年齢によっては、定年退職後にも住宅ローンが残る

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1.平均値から見る!30代で住宅ローンを組む基礎情報

30代の平均年収から計算した借入金額・返済額の情報や、年代別の平均値、住宅の種類別の平均値についてご紹介します。

初めて家を購入した人の世代別の比率は下記の通りです。
30代は全体の44.7%と、全世代の中で一番多く住宅購入をしている年齢だということがわかります。

世代別 初めて家を購入した人の比率

国土交通省「PDF令和3年度住宅市場動向調査報告書

1-1.30代の平均年収から見る借入金額・返済額

国税庁が発表している「令和3年分 民間給与実態統計調査―調査結果報告―」では、30代の平均年収はおおむね400万円~500万円が基準とされています。
平均年収を50万円毎の金額に区切り、借入金額・返済額についてご紹介します。

計算の基準になる借入期間や金利の条件は下記の通りです。

  • 借入期間:35年
  • 金利:1.880%
  • 返済方法:元利均等
年収 400万円 450万円 500万円
借入金額 2,050万円 2,306万円 2,563万円
毎月の返済額 約6.7万円 約7.5万円 約8.3万円
返済負担率 20% 20% 20%

参考:住宅保証機構株式会社「住宅ローンシミュレーション」

借入金額など、詳細については「3. 20代で住宅ローンを組んだシミュレーション」で解説しております。

1-2.年代別の住宅ローンの平均値

ARUHIの「住宅購入に関する調査2021」の結果、30代では主に下記2つの特徴が見てとれます。

  • 住宅ローンの借入金額:30代と40代に大きな差はないが、毎月の返済額は30代のほうがやや安く抑えられている
  • 住宅ローンの借入期間:20代と30代のみ30年以上の期間で組まれている
【年代別の住宅ローンの平均値】
20代 30代 40代 50代 60代
住宅購入金額 約2,850万円 約3,680万円 約3,548万円 約3,684万円 約3,228万円
住宅ローンの借入金額 約2,256万円 約2,717万円 約2,146万円 約1,481万円 約588万円
毎月の住宅ローンの返済額 6万3,675円 7万4,114円 7万5,800円 9万4,723円 7万4,646円
住宅ローンの借り入れ期間 約31年 約33年 約28年 約23年 約23年
住宅ローンの完済予定期間 約29年 約30年 約23年 約20年 約19年

参考:ARUHI「20代の住宅購入額や借入金額の平均は? |ARUHI「住宅購入に関する調査2021」

住宅ローンの借入金額は収入の多さによって決まります。
借入金額は一般的に年収の約5倍~6倍の金額で設定しておくと無理なく返済を行うことができます。

家づくりにかかる費用内訳については「家づくりの資金計画を立てる|予算の立て方と費用の内訳【初級編】」こちらの記事で詳しく解説しております。

1-3.住宅の種類で区分した住宅ローンの平均値

国土交通省「PDF令和3年度住宅市場動向調査報告書」において、住宅ローンを利用して住宅を購入した人の割合は新築で約6割~8割、中古でも約5割以上となっています。
また、減税制度を利用・検討した人の割合は新築・中古全体で約7割以上と過半数を超えており、自分にあった制度をうまく活用しながら住宅を購入していることがわかります。

金利タイプは「変動金利型」「固定金利型」「固定金利期間選択型」の3つのタイプがあります。
中でも選ばれているのは「変動金利型」で、住宅ローンの金利タイプを選ぶ際に7割以上の人に選ばれています。

  • 変動金利型:一定期間ごとに金利を見直す
  • 固定金利型:返済期間中の金利が確定しており変動しない
  • 固定金利期間選択型:固定金利型と変動金利型を組み合わせている
【住宅の種類で区分した住宅ローンの平均値】
注文住宅 分譲戸建住宅 分譲マンション 中古戸建住宅 中古マンション
住宅ローンを利用した方の割合 78.6% 70.9% 63.2% 55.2% 53.5%
住宅ローン減税制度を利用・利用を検討している方の割合 91.7% 91.6% 85.9% 70% 75.7%
金利タイプ

変動金利型

  • 全国:64.2%
  • 三大都市:69.6%
変動金利型
89%
変動金利型
80.7%
変動金利型
73.3%
変動金利型
72.3%
平均世帯年収
  • 全国:779万円
  • 三大都市:909万円
719万円 912万円 687万円 745万円
平均返済期間

  • 住宅:32.9年
  • 土地:34.2年
34.1年 32年 29.2年 29.9年
平均年間返済額

  • 全国:約139万円
  • 三大都市:約169万円
約126万円 約150万円 約100万円 約101万円

参照:国土交通省「PDF令和3年度住宅市場動向調査報告書

30代では分譲マンションを選ぶケースが一番多く、分譲戸建住宅購入者のうち50.5%が30代という結果になりました。

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2. 30代で住宅ローンを組むメリット・デメリット

30代で住宅ローンを組むメリットとデメリットをご紹介します。

メリット デメリット
  • 借入期間を長く設定でき、毎月の返済額を少なく抑えることができる
  • 老後の資金を余裕を持って準備することができる
  • 審査が通りやすい
  • 転勤・転職といった不確定要素がある
  • 借入開始時の年齢によっては、定年退職後にも住宅ローンが残る

また、住宅ローンの失敗例については「住宅ローンの失敗実例10パターン!知っておきたい知識と回避する方法は?」の記事でも解説しております。あわせてご覧ください。

2-1.30代で住宅ローンを組むメリット

30代で住宅ローンを組むメリットは下記の3つです。

  • 借入期間を長く設定でき、毎月の返済額を少なく抑えることができる
  • 老後の資金を余裕を持って準備することができる
  • 審査が通りやすい

2-1-1.借入期間を長く設定でき、毎月の返済額を少なく抑えることができる

住宅ローンの返済年齢は多くの金融機関で80歳まで、借入期間は一般的に最大30年~35年で設定されているケースが多いです。
30代の場合は借入期間を長く設定できるため、毎月の返済額が少なく、無理のない返済プランが立てやすくなります。

例えば、2,500万円の借入をした場合、借入期間によって毎月の返済額を計算すると下記の通りになります。

【借入金額2,500万円における借入期間と毎月の返済額の関係(一例)】
借入期間 25年 30年 35年
毎月の返済額 約10.4万円 約9万円 約8.1万円

参考:住宅保証機構株式会社「住宅ローンシミュレーション」
※金利は1.880%、返済方法は元利均等で計算しております。

生活費など収支のバランスを考え、返済プランを立てることが大切です。
また、生活に余裕が出てきた際に使える、元金を前倒しで支払う「繰り上げ返済」なども検討するとよいでしょう。

2-1-2.老後の資金を余裕を持って準備することができる

30代で35年住宅ローンを組むと、定年前に住宅ローンの返済を行うことが可能です。
収入が減少する定年後に住宅ローンの返済として出ていくお金がないため、その分老後の資金としてしっかりと準備をすることができます。

2-1-3.審査が通りやすい

住宅ローンの審査のポイントとして、収入の他に完済年齢や健康状態が見られるケースが多いです。
安定した収入がある時期に返済が終わる30代は、50代・60代で借りるよりも審査が通りやすい傾向にあります。

2-2.30代で住宅ローンを組むデメリット

30代で住宅ローンを組むデメリットは下記の2つです。

  • 転勤・転職といった不確定要素がある
  • 借入開始時の年齢によっては、定年退職後にも住宅ローンが残る

2-2-1.転勤・転職といった不確定要素がある

住宅購入後に、転勤・転職といった予期せぬ自体が発生する可能性があります。
また、子どもが生まれるなど家族構成が変化した際に、家を手狭に感じてしまうことも考えられます。

2-2-2.借入開始時の年齢によっては、定年退職後にも住宅ローンが残る

30代後半で住宅ローンを組む場合、借入期間によっては定年退職後にも住宅ローンの返済が残る可能性があります。
収入が減少した後も返済が行えるように、収支のバランスを考えた返済プランを組むことが大切です。

また、資金面で余裕がある場合に前倒しで返済ができる「繰り上げ返済」があります。状況に応じて検討をしてみるのも良いでしょう。

繰り上げ返済について詳しくは「3-6.借入期間の決め方」で解説しています。

3. 30代で住宅ローンを組んだシミュレーション

30代で住宅ローンを組んだ際のシミュレーションを行います。

【30代で3,000万円の住宅を購入する際に住宅ローンを組んだシミュレーション(一例)】
住宅購入金額 3,000万円
年収 500万円
借入金額 2,800万円 2,500万円
頭金(購入金額との割合) 300万円(10%) 500万円(16.6%)
金利タイプとパーセンテージ 変動金利型(1.880%) 変動金利型(1.880%)
借入期間 35年 35年
毎月の返済額 約9.1万円 約8.1万円
総支払額 約3,824万円 約3,414万円
返済負担率 21.849% 19.508%

参照:住宅保証機構株式会社「住宅ローンシミュレーション」
一般財団法人住宅金融普及協会「住宅ローンシミュレーション」

以下、借入金額や借入期間、頭金、毎月の返済額など各項目について解説します。

3-1.住宅ローンの借入金額の決め方

借入金額は一般的に年収の約5倍~6倍の金額で設定しておくと無理なく返済を行うことができます。
住宅金融支援機構発表の「2021年度 フラット35利用者調査」では、所要資金・世帯年収・年収倍率は下記の通りです。

【住宅の種類ごとの所要資金・世帯年収・年収倍率】
住宅の種類 所要資金(建設費+土地代) 世帯年収 年収倍率
注文住宅(土地なし) 3,752万円 602.2万円 6.8倍
注文住宅(土地付き) 4,455万円 639.3万円 7.5倍
建売住宅 3,605万円 563.1万円 7.0倍
マンション 4,528万円 788.2万円 7.2倍
中古戸建 2,614万円 507.8万円 5.7倍
中古マンション 3,026万円 608.2万円 5.8倍

参照:PDF住宅金融支援機構「2021年度 フラット35利用者調査」

年収倍率とは、住宅の購入価格(所要資金)が住宅ローン申し込み時点で年収の何倍にあたるかを表した数値です。
住宅購入の際に手持ち金から支払う頭金を準備しない場合は、表の通り「5.8倍~7.5倍」の年収倍率での住宅ローンの借入が必要になります。

3-2.頭金の決め方

住宅ローンの頭金の金額は一般的に住宅購入金額の1割~2割を目安とします。
実際に住宅金融支援機構が2021年度に行った調査では、住宅ローンの平均的なデータは下記の通りの結果となりました。

【全国の平均的な住宅ローンのケース(一例)】
住宅購入価格
  • 注文住宅(土地なし):3,572万円
  • 注文住宅(土地付き):4,455万円
  • 建売住宅:3,605万円
  • マンション:4,528万円
  • 中古戸建:2,614万円
  • 中古マンション:3,026万円
世帯年収
  • 注文住宅(土地なし):602.2万円
  • 注文住宅(土地付き):639.3万円
  • 建売住宅:563.1万円
  • マンション:788.2万円
  • 中古戸建:507.8万円
  • 中古マンション:608.2万円
住宅ローンの借入金額
  • 注文住宅(土地なし):2,874.4万円
  • 注文住宅(土地付き):3,840.6万円
  • 建売住宅:3,120.9万円
  • マンション:3,562.2万円
  • 中古戸建:2,255.7万円
  • 中古マンション:2,437.7万円
手持ち金(頭金)
  • 注文住宅(土地なし):596.6万円
  • 注文住宅(土地付き):412.3万円
  • 建売住宅:270万円
  • マンション:785.9万円
  • 中古戸建:214.9万円
  • 中古マンション:418.9万円
1ヵ月あたりの予定返済額
  • 注文住宅(土地なし):98,300円
  • 注文住宅(土地付き):124,400円
  • 建売住宅:103,700円
  • マンション:123,600円
  • 中古戸建:78,000円
  • 中古マンション:87,000円

出典:PDF住宅金融支援機構「2021年度 フラット35利用者調査」

ここから、住宅購入価格と頭金の割合を見ていきます。

  • 注文住宅:16.7%
  • 土地付き注文住宅:13.3%
  • 建売住宅:16.5%
  • マンション:13.1%
  • 中古戸建:22.8%
  • 中古マンション:19.7%

おおよそ目安となる住宅購入金額の1割~2割の金額で支払われていることがわかります。
住宅購入金額における頭金の割合が多くなることで、借入金額を少なく設定でき、その分毎月の返済額を抑えることができます。

3-3.住宅ローンの金利タイプの決め方

金利タイプは「変動金利型」「固定金利型」「固定金利期間選択型」の3つのタイプがあります。中でも選ばれているのは「変動金利型」です。

  • 変動金利型:一定期間ごとに金利を見直す
  • 固定金利型:返済期間中の金利が確定しており変動しない
  • 固定金利期間選択型:固定金利型と変動金利型を組み合わせている

各金利タイプが向いている人・向いていない人は下記の通りです。

【各金利タイプが向いている人・向いていない人(全年齢)】
向いている人 向いていない人
変動金利型
  • 借入時より金利が上昇しても、月々の返済に金銭的余裕のある人
  • 金利動向の確認が負担ではない人
  • 毎月の返済額が上がる可能性があると困る人
  • 金利動向の確認が負担だと感じる人
固定金利型
  • 一定期間固定の返済額が決まっていたほうが、返済計画を立てやすい人
  • 金利動向の確認が負担だと感じる人
  • 少しでも金利を低く設定したいと考える人
固定金利期間選択型
  • 一定期間固定の返済額が決まっていたほうが、返済計画を立てやすい人
  • 金利動向の確認が負担だと感じる人
  • 少しでも金利を低く設定したいと考える人

金利タイプを返済途中で変更することができる借入先もあります。

3-4.住宅ローンの返済タイプの決め方

返済方法には、元利均等返済と元金均等返済の2種類があります。
それぞれの特徴、メリット・デメリットは下記の通りです。

特徴 メリット デメリット
元利均等返済
  • 毎月の返済額がほぼ一定
  • 元金均等返済に比べ、返済開始時の返済額が少ない
  • 元金均等返済と借入期間が同じ場合、総返済額が多くなる
元金均等返済
  • 元金の残高により毎月の返済額が変動する
  • 元金が減るにつれて毎月の返済額が少なくなる
  • 元利均等返済と借入期間が同じ場合、総返済額が少なくなる
  • 元利均等返済に比べ、返済開始時の返済額が多い
  • 審査の際、必要な収入が多くなる

元金均等返済は借入先によっては実施していないところもあります。
特徴やメリット・デメリットとあわせ、返済プランを決めながらどちらのタイプにするか検討することが大切です。

3-5.毎月の返済額の決め方

返済額は返済負担率から求めることができます。
返済負担率とは、年収のうち年間の返済額がどれくらいの割合を占めているかを表した数値です。下記の計算式から求められます。

返済負担率=年間返済額÷額面年収×100

返済負担率が20%程に収まっている場合、無理のない返済ができるひとつの目安となります。
高くても、返済負担率は25%~30%程に抑えておくと良いでしょう。

実際に住宅金融支援機構「2021年度 フラット35利用者調査」のデータでは、返済負担率は約19%~25%と適正な水準に収まっていることがわかります。

【住宅の種類ごとの所要資金・世帯年収・毎月の返済額・返済負担率】
住宅の種類 所要資金
(建設費+土地代)
世帯年収 毎月の返済額
(予定額)
返済負担率
注文住宅(土地なし) 3,752万円 602.2万円 98,300円 21.5%
注文住宅(土地付き) 4,455万円 639.3万円 124,400円 24.9%
建売住宅 3,605万円 563.1万円 103,700円 23.7%
マンション 4,528万円 788.2万円 123,600円 22.1%
中古戸建 2,614万円 507.8万円 78,700円 20.3%
中古マンション 3,026万円 608.2万円 87,000円 19.4%

参照:PDF住宅金融支援機構「2021年度 フラット35利用者調査」

また、年収に応じて返済負担率の上限が決められているケースもあります。
例えばフラット35の場合

  • 年収300万円未満:25%以下
  • 年収300万円以上400万円未満:30%以下
  • 年収400万円以上700万円未満:35%以下
  • 年収700万円以上:40%以下

上記の通り、上限が定められています。

住宅ローンの返済が滞ってしまった場合については「住宅ローンが払えないとどうなる?任意売却・競売等5つの対処法を解説」こちらの記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

3-6.借入期間の決め方

国土交通省「令和3年度住宅市場動向調査報告書」では、住宅ローンの借入期間は、約30年~35年がひとつの目安になっています。

【住宅の種類で区分した住宅ローンの平均返済期間】
注文住宅 分譲戸建住宅 分譲マンション 中古戸建住宅 中古マンション
平均返済期間

  • 住宅:32.9年
  • 土地:34.2年
34.1年 32年 29.2年 29.9年

参照:国土交通省「PDF令和3年度住宅市場動向調査報告書

一般的に完済年齢は80歳までを基準にしている借入先が多いため、借入開始年齢によっては、短い期間での契約となる可能性もあります。

同じ借入金額でも、借入期間が長くなればなるほど、毎月の返済額を少なく抑えることができます。

【借入金額2,500万円における借入期間と毎月の返済額の関係(一例)】
借入期間 25年 30年 35年
毎月の返済額 約10.4万円 約9万円 約8.1万円

参考:住宅保証機構株式会社「住宅ローンシミュレーション」
※金利は1.880%、返済方法は元利均等で計算しております。

住宅ローンの借入期間を考える時には、

  • 毎月の返済額が負担にならないかどうか
  • 予定外の支出があっても問題ないように余裕のある返済プランになっているか

借入先と相談しながら決めると良いでしょう。

また、契約期間内に前倒し払いを行う繰り上げ返済というシステムがあります。
繰り上げ返済には、返済期間短縮型と返済額軽減型の2種類があります。それぞれの特徴は下記の通りです。

【返済期間短縮型と返済額軽減型の特徴】
特徴
返済期間短縮型
  • 返済する期間が短くなる
  • 毎月の返済額は変わらない
  • 利息分の軽減効果が返済額軽減型よりも高い
返済額軽減型
  • 返済する期間は変わらない
  • 毎月の返済額を少なくする
  • 変動金利型の場合、金利によっては返済額の残金が少なくなるとは限らない

繰り上げ返済は契約期間内に複数回行うことも可能ですが、その都度手数料がかかります。
手数料は借入先によって異なるため、繰り上げ返済を希望する場合は、手数料の確認もしておくと良いでしょう。

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4. 住宅ローンを組んで失敗しやすいポイントと失敗しないコツ

住宅ローンを組む際に失敗しやすいポイントと失敗しないコツを6つのパターンに分けてご紹介します。

失敗しやすいポイント 失敗しないコツ
金利について
  • 固定金利と変動金利の選び方を間違えた
  • 金利タイプのメリット・デメリットを比較し、自分にあった返済プランを立てる
返済について
  • 年収が下がって返済が厳しくなった
  • 返済額が多すぎて家計に余裕がなくなった
  • 毎月の返済額を無理のない金額に設定する
  • 返済負担率は20%、高くても25%~30%にとどめておく
期間について
  • 返済期間が長すぎて老後資金に響いた
  • 返済完了までの期間と借入金額のバランスを考え、無理のない返済プランを立てる
審査について
  • 事前審査の後に車をローン購入し、本審査が通らなかった
  • 他のローンを完済してから住宅ローンの審査を受ける
  • 返済負担率はその他のローンも含めての計算となるため注意する
頭金について
  • 頭金の金額が適切でなかった
  • 多く支払いすぎると突発的な出費に対応できなくなる可能性があるため、ある程度余裕を見ながら金額を設定する
  • 少なく支払いすぎると毎月の返済額が増えるため、借入金額の見直しも視野に入れる
手数料について
  • 諸費用・手数料が思ったよりもかかった
  • 住宅購入金額以外にも諸費用が現金で必要になるため、手数料も含めたうえでの頭金・借入金額の設定をする

住宅ローンの失敗例については「住宅ローンの失敗実例10パターン!知っておきたい知識と回避する方法は?」こちらの記事でも解説しています。あわせてご覧ください。

5. 住宅ローンの審査の基準と落ちる理由

ここでは、住宅ローンの審査の基準と審査に落ちる理由をご紹介します。

5-1.住宅ローンの審査の基準

国土交通省が発表している「PDF令和3年度 民間住宅ローンの実態に関する調査 結果報告書」では、住宅ローンの審査では主に、下記項目が重視されています。

  • 完済時年齢
  • 健康状態
  • 担保評価
  • 借入時年齢
  • 年収
  • 返済負担率
  • 勤続年数
  • 連帯保証
  • 金融機関の営業エリア

特に完済時年齢は一番重視されているため、安定した収入が得られる定年退職前に返済が完了する見込みの20代・30代・40代は審査が50代・60代と比べ通りやすい傾向にあります。

また、住宅ローンの審査には「事前審査」と「本審査」があります。
「事前審査」を通貨した場合でも、状況によっては「本審査」を落とされてしまう可能性もあるので、注意が必要です。

5-2.住宅ローンの審査に落ちる理由

住宅ローンの審査に落ちる理由を5つご紹介します。

  • 借入時年齢が70歳以上、完済時年齢が80歳以上と一般的な上限年齢をオーバーしている
  • 年収が低く、安定した収入を見込めない
  • 物件の評価額が低い
  • 住宅ローン以外の借入とあわせた返済負担率が高い
  • 健康状態が悪く「団体信用保険」への加入が難しい

住宅ローンの審査基準で重視されている項目を満たしていない場合、審査に落ちる可能性が高くなります。

その他、信用情報に傷がついていた場合(直近数年間にクレジットの支払い遅れや債務整理、携帯料金の延滞などがあった場合)も審査が通りません。
不安な場合は事前に信用情報を開示し、確認しておくと良いでしょう。

6. 住宅ローンの返済負担を減らす補助金と減税制度

住宅ローンの返済負担を減らすことができる補助金や減税制度についてご紹介します。
下記補助金・減税制度は一定の公募期間をもって終了している可能性があります。一度公募が終了したものでも、期間を置いて再度募集をするケースもあるため、公式サイトなどで都度情報収拾しておくと良いでしょう。

【住宅ローンで使える補助金】
こどもエコすまい支援事業 概要

子育て世帯・若者夫婦を対象にした補助金

  • ZEHレベルの高い新築住宅の取得
  • 省エネ性能の高い住宅に既存住宅を改修
補助金額 100万円/1戸
期間 2023年3月下旬~2023年11月30日まで
※予算上限に達し次第終了
公式サイト https://kodomo-ecosumai.mlit.go.jp/
解説記事 https://ouchi-iroha.jp/house-208-31198
ZEH補助金 概要 高い省エネ性能を有する新築戸建を取得
補助金額 55万円~112万円/1戸
期間 2023年3月24日に終了済
公式サイト https://sii.or.jp/moe_zeh04/support/public.html
地域型住宅グリーン化事業 概要 国土交通省から採択を受けた事業者による省エネ性能・耐久性に優れた木造住宅を新築・中古で取得・改装
補助金額 90万円~140万円/1戸
期間 2022年6月6日に終了済
公式サイト http://chiiki-grn.jp/
長期優良住宅化リフォーム推進事業 概要 既存住宅を長く住める家に改修
補助金額 100万円~250万円/1戸
期間 2023年1月31日終了済
公式サイト https://www.kenken.go.jp/chouki_r/
【住宅ローンで使える減税制度】
住宅ローン減税 概要 住宅ローンを使用した新築住宅の取得、増改築
減税金額 住宅ローンの残高から0.7%を所得税などから控除
期間 最大13年間
公式サイト PDFhttps://www.mlit.go.jp/common/001490627.pdf

また、以下のような減税制度もあります。

  • 登録免許税の税率軽減
  • 不動産取得税の軽減
  • 固定資産税の軽減
  • 住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置

その他、補助金・減税制度の最新情報は「【2023年最新版】新築住宅の補助金・減税・優遇措置」や「【2023年最新】住宅用太陽光発電の補助金制度の一覧!金額や申請の流れも解説」の記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

まとめ

30代で住宅ローンを組むための基礎知識をお伝えしました。
住宅ローンを組む際には、これらをしっかり理解し、後悔のない組み方を選択しましょう。
それではおさらいです。

この記事のポイント

何歳で住宅ローンを完済しましたか?

ある調査によると、30代の住宅ローンの完済予定期間は約30年間が平均です。
詳細は「1-2.年代別の住宅ローンの平均値」をご覧ください。

30代の平均借入額はいくらですか?

借入金額は一般的に年収の約5倍~6倍の金額で設定しておくと無理なく返済を行うことができます。
3-1.住宅ローンの借入金額の決め方」を確認し、無理のない返済プランを立てましょう。

30代で住宅ローンを組むメリットは?
  • 借入期間を長く設定でき、毎月の返済額を少なく抑えることができる
  • 老後の資金を余裕を持って準備することができる
  • 審査が通りやすい

詳しくは「2-1.30代で住宅ローンを組むメリット」でお伝えしています。


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