共働きにおすすめの間取り例と費用相場|失敗例に見る4つの注意点

女性の社会進出や賃金水準の変化によって、年々共働きをする夫婦が増えています。実際、総務省が実施している「労働力調査特別調査」では、1980年と2021年を比較すると、共働きの世帯が約2倍の1,247世帯まで増加しています。

共働きを選択する夫婦は生活リズムが異なるため、注意して家を建てないと家事が負担になる、家を空けている間の子供が心配などの不安が残ります。

本記事では、共働きをする夫婦におすすめの間取りや留意するべきポイントについて解説します。

※出典:総務省「労働力調査特別調査」

共働きに合う間取りの特徴
  • 家事動線が整っている
  • 一人の時間を確保できる部屋がある
  • 子供部屋がある
  • 収納が多い
共働きに合っていない間取りの特徴
  • 家事動線と生活動線のバランスが悪い
  • 設備機器が整っていない
  • 収納が少ない
  • 部屋が少ない

共働きの住まいづくりで機能的な間取りとは

•家事が楽にできる間取り
共働きの夫婦に重視されるのが「家事のしやすさ」です。日々仕事で忙しい夫婦が、家事で疲弊することがないように、ワークトライアングルが整っている作りにする。共働きの家づくりでは、水回りの動線を整えて「ながら家事」ができる間取りを整えるとよいでしょう。

1-1.【家事の手間を最小限にできる】共働きにおすすめ間取り例

•プライバシーが守られている間取り
外からの視線はプライバシーの面で気になるだけでなく、防犯の面でも悩みの種です。特に、家の中を広く見せるために大型の窓を採用している場合は、子供たちのみでの留守番を任せづらくなります。このため、開放感を演出するのであれば、防犯面に問題のない間取りにするのがおすすめです。

1-2.【外からの視線を気にする必要がない】共働きにおすすめ間取り例

•収納が豊富な間取り
共働きの夫婦にとって、収納容量は大事な要素です。子供ができた時にスペースが足りない、と家が散らかりやすくなり、片付けが大変です。このため、共働きの間取りでは、実際に必要な収納量や、ライフステージの変化も考えた収納のある間取りにするとよいでしょう。また、子供がお手伝いしやすい収納もおすすめです。

1-4.【収納スペースで困らない】共働きにおすすめ間取り例

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1.共働きにおすすめの間取り例5選

共働きの家庭におすすめの代表的な間取り例を、工夫したポイントと共に解説します。費用やどんな人に人気かもご紹介しますので参考にしてください。

1-1.【家事の手間を最小限にできる】共働きにおすすめの間取り例

大きなダイニングキッチンが魅力的

【家事の手間を最小限にできる】共働きにおすすめの間取り例
【家事の手間を最小限にできる】共働きにおすすめの間取り例

こんな人に人気 家事を楽にしたい人
世帯 夫婦
延床面積 31坪
間取り 2階建て2LDK(+家事室+納戸+バルコニー+ウォークインクローゼット)
本体価格 2,400万円

この間取りでは、洗面室の横に家事室を設置しています。

洗濯後すぐに干したり、アイロンがけができたりするため、家事の負担を減らせるでしょう。
また、2階に上がるためには必ずリビングを通るようになっており、共働きでも家族間のコミュニケーションが自然生まれる家が実現できています。

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1-2.【外からの視線を気にする必要がない】共働きにおすすめの間取り例

2階にリビングがあるので外の目線が気にならない

【外からの視線を気にする必要がない】共働きにおすすめの間取り例
【外からの視線を気にする必要がない】共働きにおすすめの間取り例

こんな人に人気 外部からの視線を気にせずのびのび過ごしたい
世帯 夫婦
延床面積 36坪
間取り 2階建て2LDK(+ウォークインクローゼット+パントリー+バルコニー)
本体価格 約2,800万円

外部からの視線を気にせず過ごしたい人には、2階にリビング・ダイニングを作ることがおすすめです。

1階に主婦室や子供部屋を設置すれば、2階の広いスペースを活用して開放的なリビング・ダイニングを作れます。

このほか、空いた場所にフレキシブルスペースを作っておけば、子供のための勉強スペースとしても柔軟に活用できます。

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1-3.【将来子供が生まれても安心】共働きにおすすめの間取り例

物置部屋を子供部屋に変更できる

【将来子供が生まれても安心】共働きにおすすめの間取り例
【将来子供が生まれても安心】共働きにおすすめの間取り例
【将来子供が生まれても安心】共働きにおすすめの間取り例

こんな人に人気 将来子供を持つことを考えている人
世帯 夫婦
延床面積 36坪
間取り 3階建て3LDK(+シューズクローク+畳コーナー+ウォークインクローゼット+インナーバルコニー)
本体価格 約2,000万円

1階を家族団欒のスペースとして活用し、2階はプライベートな空間として寝室や洗面所を設けると、寝るまでの準備が2階だけで完結するため便利です。

また、2階で洗濯の工程が全て完了するようになっているため、水で重くなった服を持ちながら1階、2階と移動をする必要もありません。

3階は物を置くスペースとして使用可能ですが、子供ができたときは専用の部屋にもなるので、将来子供を持つことを考えておる夫婦にもおすすめできる間取りです。

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1-4.【収納スペースで困らない】共働きにおすすめの間取り例

平屋でも小屋裏収納で荷物が収まる家

【収納スペースで困らない】共働きにおすすめの間取り例

こんな人に人気 平屋でも収納スペースを増やしたい人
世帯 夫婦
延床面積 36坪
間取り 平屋1LDK(+小屋根裏部屋+インナーガレージ)
本体価格 約1,500万円

平屋でも小屋裏収納を設ければ、広いLDKと、大容量の収納スペースを設けることができます。

小屋裏収納やインナーガレージなど、趣味を多く持っても十分な収納スペースが複数あるため、共働きであっても休日に趣味を楽しむことができるでしょう。

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1-5.【開放感のある家】共働きにおすすめの間取り例

吹き抜けが開放感を演出

【開放感のある家】共働きにおすすめの間取り例
【開放感のある家】共働きにおすすめの間取り例

こんな人に人気 窮屈さを感じない家でゆっくり過ごしたい
世帯 夫婦
延床面積 35坪
間取り 2階建て3LDK(+シューズクローク+ウッドデッキ+パントリー+ウォークインクローゼット+書斎+バルコニー)
本体価格 約2,500万円

共働きの人のなかには「家事動線も大事だけど、開放感のある家を目指したい」と思っている人もいるのではないでしょうか。

収納をしっかり確保しても、ウッドデッキ吹き抜けを上手く活用することで、部屋の隅々まで光が行き届く家が完成します。開放感がある家のため、将来子供たちも気持ちのよい空間の中で過ごすことができるでしょう。

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2.共働きに合う注文住宅の費用相場とシミュレーション

2-1.共働きの人が家を建てる費用相場はどのくらい?

国土交通省住宅局の調査によると、注文住宅を購入する平均世帯年収は全国で801万円でした。そして、一次取得者の注文住宅購入資金のうち、平均的な自己資金は3,772万円です。
※住宅を初めて購入する人

夫婦で貯金に余裕がある場合や、世帯年収が平均よりも多いのであれば、4,000万円以上でも家を建てることは可能です。また、地方に家を建てたい人や将来的に子供を作る予定がない場合は、相場よりも低い2,000万円以下でも家を建てることができます。

※参考:国土交通省住宅局PDF「令和4年度住宅市場動向調査」

2-2.共働きしやすい注文住宅の費用シミュレーションは?

【例】31坪で2階建て2LDKの家の費用相場シミュレーション
建築費用合計:約2,400万円
<内訳>

建築本体工事費:約1,680万円
付帯工事費、別途工事費:約480万円
その他諸費用:約240万円

ネットに掲載されている注文住宅の費用相場やシミュレーションは、あくまで目安です。

注文住宅は1戸1戸住宅プランが異なるため、人によって総額が異なる点は念頭に置いておきましょう。

「思った以上に費用がかかった」「予算オーバーした」など、せっかく建てるマイホームで後悔しないためにも、注文住宅を検討する際にはハウスメーカー・工務店が提案する実際の資金計画を複数比較しましょう。

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3.共働きに合う注文住宅を建てる前に!失敗例からわかる注意点

3-1.【計画段階】充分な収納スペースがない

部屋の広さだけを考えていました

開放感のある家にしようとするあまり、収納スペースを十分に設けるための余裕がありませんでした。
家族が増えたときのことを考えて、もっとゆとりのある間取りを採用するべきだったと後悔しています。

注意点:事前に収納するものを具体的に書き出しておく

家が完成した後に、意外と収納する物が多くて困る、といったケースはよく起こります。床面積に対して10%程度を目安に収納を設けるとよいとされているので、事前に収納するべき物を洗い出して適切なスペースを設置しましょう。

また、今は十分なスペースがあっても、子供が成長するにつれてものが増える自体はしばしば発生するため、余裕を持った収納スペースを用意することをおすすめします。

3-2.【計画段階】生活音が気になる

木造で温かみのある家にしようとしたのが裏目に出ました

新築で家を建てたのですが、2階の部屋や隣の部屋から音が漏れてきます。テレワークに集中できないため、イヤホンや耳栓が不可欠な状況になってしまいました。私だけであればまだマシですが、将来、子供が受験を迎える際などに、勉強に集中できなくなってしまうのではないかと不安になっています。

注意点:ほかの材質も検討する

木造は、建築コストが抑えられることや断熱性が高いメリットがある反面、ほかの材質と比べると防音性が低い傾向にあります。

防音性を高めたくて、費用に余裕がある場合は、軽量鉄骨や鉄筋コンクリートを活用することも考えてみましょう。

3-3.【計画段階】外からの視線が気になる

外からの目線が気になってしまいます

共働きであっても家族とのコミュニケーションはしっかり取りたいので、リビングに家族が集まれるLDK部分が広い平屋にしました。ところが、広々した平屋にしたくて窓の開口を大きくしたため、外からの目線が気になってしまいます。子供が小さいので、万が一、大人の帰りが遅くなったとき、子供たちが犯罪に巻き込まれないか心配です。

注意点:天窓を利用する

平屋は家族のコミュニケーションが取りやすい家として、近年人気です。しかし、平屋の良さを生かすウッドデッキとつながる窓などがあると、防犯面が不安…と思う方が多いようです。

防犯用の照明を多くつける、窓は天窓を利用する、などの対策が取れますので、計画段階で本当に大きな窓が必要なのか検討するとよいでしょう。

3-4.【生活面】家事動線が確保されていない

家事がしにくいように感じます

家づくりをする際、いろいろな間取りを見て、「いいとこ取り」で家の間取りを決めたのですが、設計士さんのいうことはあまり聞いていませんでした。その結果、実際に住んでみると家事動線が悪く、住みづらい家に…。とても後悔しています。

注意点:間取りは計画段階で設計士に相談する

新しく物件を建てる場合には、間取りにこだわる方が多くいます。「友人の家がお洒落だったから…」などの理由で間取りを考えてしまうと、後になって自分の生活に合った家事動線が整わず、後悔してしまうことは多々あります。

そもそも間取りを考える際は、玄関口から設計をしていくことが多いので、ほかの家と全く同じ作りにしたからといって動きやすいわけではありません。このため、希望は伝えつつも、必ず設計士のアドバイスも聞きながら進めるのがよいでしょう。

以上が、共働き世帯の注文住宅の失敗例と注意点です。夢のマイホームを建てるなら「絶対に後悔したくない」ですよね。

失敗を避けながら間取りプランを考える際には、自分たちだけで間取り図を考えるよりも、注文住宅の専門家にアドバイスをもらいながら詰めていくほうが、よりよい間取りに仕上がりやすいです。

しかし、ハウスメーカーや工務店にいきなり問い合わせると、営業担当者の営業トークや自社アピールによって正確な判断が難しくなることもしばしば…。
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4.共働きに合う注文住宅でおすすめのハウスメーカー3社

4-1.セキスイハイム

セキスイハイムは1971年から事業を営む老舗のハウスメーカーです。

「一歩先にある未来の住まいづくり」をブランドの精神として掲げており「2021年度省エネ大賞」省エネルギーセンター会長賞を受賞しています。

エネルギー自給自足型の生活をしたい人や、大手の安心感が欲しい人におすすめです。

鉄骨系住宅「パルフェ-bjスタイル」

共働きにおすすめなのが、音が伝わりにくい鉄骨系住宅です。家族の生活時間が違っていても、ほかの家族の睡眠を妨げず過ごせます。

特に「パルフェ-bjスタイル」はデザイン性がよい都会的な生活スタイルにおすすめのブランド。家族の時間を自由にデザインできるので、平日の家事のしやすさや子育てにも快適な工夫を取り入れることができます。

出典:セキスイハイム 公式ホームページ
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4-2.ヤマダホームズ

ヤマダホームズは、ヤマダ電機グループのハウスメーカーです。

優れた強度と耐久性を強みにしており、建物の強度に自信があるからこそ、業界内でも長期の補償を掲げています。

60年のサポートシステム住宅設備10年の長期補償システムが魅力です。

Felidia

Felidiaは、室内環境の健康について配慮した高性能注文住宅です。
特に、断熱性に力を入れており、アルゴンガス入りLow-E複層ガラスを導入することで、太陽の熱線を約60%カットすることに成功しています。

ハイクリンボードや全熱交換型24時間換気システムで、快適なだけでなく、アレルギーのもととなるPC2.5 や花粉もカット。忙しい共働き夫婦や子供の健康も守ります。

出典:ヤマダホームズ 公式ホームページ
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4-3.クレバリーホーム

クレバリーホームは地震に強い「プレミアム・ハイブリッド構法」を強みにしているハウスメーカーで、木造建築を得意としています。

また「クレタイル」と呼ばれているオリジナルの外壁タイルを採用していることも特徴です。

費用を抑えつつも、仕事を終えた後にすぐ帰りたくなるおしゃれな家を作りたい共働き夫婦におすすめのハウスメーカーです。

CXシリーズ

CXシリーズは、長く使い続ける「住まい」だからこそ強さと美しさにこだわりたい人に向けた商品です。

「プレミアム・ハイブリッド構法」を用いた基本性能の高さとタイルの美しさにより、災害時に家族を守るための耐久性とデザイン性を両立しています。

家事、子育て空間にゆとりの暮らしをデザインしてくれる自由設計が可能なので、家族の生活にあった住まいづくりが可能です。

出典:クレバリーホーム 公式ホームページ
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まとめ

共働きの家族は、平日は仕事と子供の通園・通学、家事に追われますよね。だから快適な家事動線や生活動線が必須。けれど、休日は家族でゆったり過ごせるような癒しの空間であることも大切です。

この記事では、共働きにおすすめの5つの間取り事例をご紹介しました。費用や注意点、おすすめのハウスメーカーなどもぜひ参考にして、理想の住まいを手に入れてくださいね。

この記事のポイント

共働きにおすすめの間取りは?
共働きの人が家を建てる費用相場は?

共働きで家を建てる場合の費用相場は1,500万〜3,500万円程度が目安です。その根拠や実際の注文住宅の費用シミュレーションは「2.共働きに合う注文住宅の費用相場とシミュレーション」で解説しています。

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