- 「周りの子育て世帯がどのような点を重視して家選びをしているのか」
- 子育てに「おすすめの間取り事例」
- おすすめのハウスメーカー・工務店
1.【調査】「子育てしやすい家の条件」ランキング
まず「周りの子育て世帯がどのような点を重視して家選びをしているのか」について知るために、子育て世代に聞いた「子育てしやすい家の条件ランキング」について解説します。
以下は国土交通省国土技術政策総合研究所が実施した子育て世帯の住環境に関するニーズ調査を行った結果をまとめたものです。
ご自身のお子様の年齢期に合わせて以下を参考に、間取りや設備を考える基準にしても良いでしょう。
乳児期・3才まで | 4才~小学校入学前 | 小学校低学年 | 小学校高学年 | 中学生 | |
---|---|---|---|---|---|
1位 | 転落防止の工夫 | 子どもの様子を把握しやすい間取りの工夫 | 小・中学校などが近い | 子どもの個室がある | 子どもの個室がある |
2位 | 危険箇所への侵入防止の工夫 | 転落防止の工夫 | リビングの広さ・使いやすさ | 小・中学校などが近い | 小・中学校などが近い |
3位 | リビングや子ども部屋の日当たりや風通し | 子どもがよく利用する病院が近くにある | リビングや子ども部屋の日当たりや風通し | リビングの広さ・使いやすさ | リビングや子ども部屋の日当たりや風通し |
4位 | 子どもの様子を把握しやすい間取りの工夫 | リビングや子ども部屋の日当たりや風通し | 安心して遊ばせられる公園が近くにある | リビングや子ども部屋の日当たりや風通し | 子どもの様子を把握しやすい間取りの工夫 |
5位 | 健康的な材料の使用 | 子育て支援施設が近くある | 子どもの様子を把握しやすい間取りの工夫 | 防犯対策がある | 防犯対策がある |
お子様が小さければ「安全性を重視した設備や間取り」が人気となり、成長するにつれて「お子様用の個室や日当たり・風通し」にニーズがあることが分かります。
2.子育てしやすい家のおすすめ間取り事例
子育てしやすい家にするためにはいくつか抑えておくべきポイントがあります。
ポイントは下記の4つです。
- 十分な「広さ」を確保する
- 「収納」スペースを確保する
- 「家事動線」を確保する
- 家族との「コミュニケーション」を確保する
上記のポイントを押さえながら作成した、間取り事例を以下でご紹介します。
2-1.【2LDK】料理を作りながら子どもの様子が見える!対面キッチンありの間取り例
居住者の感想 | 対面キッチンは家族とコミュニケーションを取れて、小さな子どもがいても安心です。 |
---|---|
世帯(想定) | 夫婦+子ども1人 |
延べ床面積 | 33坪 |
間取り | 2階建て 2LDK(+土間収納) |
費用 | 約1,700万円 |
カウンターキッチンやアイランドキッチンなどの対面式キッチンであれば、調理中もリビング全体を見渡せます。
キッチンはリビング側にカウンターがついており、料理をしながら子どもの宿題を見守れたり、夫婦の晩酌タイムにも使えたりして便利です。
家族のコミュニケーションが取りやすく、目が離せない子どもがいても家事を行える間取りです。
費用相場
キッチンはデザインによって価格の幅があります。
一辺が壁に付いた対面型のキッチンの相場は、おおよそ80万~100万円です。
また四方すべてが壁に付いていないアイランドキッチンは、150万~200万円と相場が高額になります。
キッチンはメーカーやオプション、オーダーメイドにするかなどによって価格が変わってくるので、あくまでおおよその相場だと認識しておきましょう。
▶【2LDK】料理を作りながら子どもの様子が見える!対面キッチンありの間取りプランを比較する(無料)
2-2.【3LDK】小上がりを活用して収納スペースを確保しつつ、間仕切りの少ない空間を実現した間取り例
居住者の感想 | LDKと土間、畳コーナーまでが1つにつながる大空間が心地良いです。 |
---|---|
世帯(想定) | 夫婦+子ども2人 |
延べ床面積 | 30坪 |
間取り | 2階建て 3LDK(+ウォークインクローゼット+ヌック) |
費用 | 約2,000万円 |
玄関ドアを開けると、土間・小上がりの畳コーナー・LDKが一続きになった開放感ある一戸建てです。
コンパクトな敷地でありながら、間仕切りが少なく心地の良い大空間になっています。
小上がりの畳コーナーはお客さんスペースや子どもの遊び場、お昼寝スペースとして役立っています。
また畳の下は収納になっており、大きな荷物も収納できて便利です。
費用相場
小上がりは3畳、4.5畳、6畳のなかから選ぶのが一般的です。
小上がりを作る際の費用相場は3畳で15万円〜、4.5畳で20万円〜、6畳で25万円〜が目安です。
ただしこれは、あくまで床下収納を作らないシンプルな小上がりの場合です。
引き出しなどの収納を作ったり、畳の素材にこだわったりすると費用が上がるので注意しましょう。
▶【3LDK】小上がりを活用して収納スペースを確保しつつ、間仕切りの少ない空間を実現した間取りプランを比較する(無料)
2-3.【5LDK】ベビーカーや三輪車までしまえる!土間収納がある間取り例
居住者の感想 | 以前の集合住宅では玄関から靴がはみ出すほどでしたが、今はスッキリして嬉しいです。 |
---|---|
世帯(想定) | 夫婦+子ども4人 |
延べ床面積 | 36坪 |
間取り | 2階建て5LDK |
料金 | 約1,800万円 |
子どもが小さいうちは、ベビーカーや三輪車など大型の荷物が多くなります。
また砂遊びの道具やボールなど、室内には持ち込みたくないものを収納する場所も必要です。
この時に役立つのが土間収納です。
「土間」は、住居内でありつつも、土足で歩いてもよい空間をさします。
土間収納があれば大家族のたくさんの靴や三輪車、ヘルメット、おもちゃなどをたっぷり収納できます。
土間収納から玄関ホールにつながる扉を設置しているので、玄関に靴が散らかる心配もありません。
費用相場
土間収納を作る場合、費用は50万~100万円ほどが相場です。
土間収納には子ども用品だけでなく靴なども収納するため湿気や匂いの対策が必要となり、換気扇を設置するための費用は最低でも50万円は見ておいたほうがよいでしょう。
価格を抑えたい場合は仕切りの壁のみ設置してもらい、市販の棚を使ったりDIYしたりするのもおすすめです。
「子育てしやすい」家の間取りが知りたい方は、複数のハウスメーカー・工務店から間取り図を提案してもらえるHOME4U(ホームフォーユー)間取り作成依頼サービス(無料)が便利です。
▶【5LDK】ベビーカーや三輪車までしまえる!土間収納がある間取りプランを比較する(無料)
2-4.【4LDK】家事に充てる時間を短縮!ランドリールーム設置で効率重視の間取り例
居住者の感想 | とにかく洗濯が苦手なので、洗濯動線にはこだわりました。 |
---|---|
世帯(想定) | 夫婦+子ども2人 |
延べ床面積 | 35坪 |
間取り | 2階建て 4LDK |
費用 | 約1,600万円 |
家事の時間を短縮するために便利なのが、「洗う・干す・畳む」という一連の動作を一か所で完結できるランドリースペースです。
こちらの間取りのように、脱衣室から「洗面室→ランドリールーム→収納部屋」に動線を繋げれば、洗濯から収納するまでの手間が省けます。
ランドリールームには物干し竿を設置しているので、雨の日でも室内干しができて便利です。
費用相場
ランドリールームを作る場合、費用相場は20万〜40万円です。
ただし、造作家具の有無や換気システムの導入、広さなどによって費用は変動します。
▶【4LDK】家事に充てる時間を短縮!ランドリールーム設置で効率重視の間取りプランを比較する(無料)
2-5.【3LDK】「年齢や性別に合わせて仕切りを変えられる子ども部屋」がある間取り例
居住者の感想 | 4人の子どもを育てながらも生活感が出ない間取りの工夫をしています。 |
---|---|
世帯(想定) | 夫婦+子ども4人 |
延べ床面積 | 37坪 |
間取り | 2階建て3LDK |
料金 | 約1,750万円 |
子どもの成長に合わせて、フレキシブルに間取りを変更していきたいのが子ども部屋です。
子どもが小さいうちは、2人以上兄弟がいても個室はいらないことも多いでしょう。
しかし成長するにつれて自分だけの空間が必要になり、子どもの人数分の個室が必要になります。
一方で独立した後は子ども部屋の使い道がなくなってしまう場合もあるので、子どもの成長とともに間取りを変更できるようにすることをおすすめします。
こちらの間取りは2階に広々とした子ども部屋を作り、将来真ん中で壁を仕切れば2部屋にできるようにしています。
あらかじめドアや照明、収納などを2つずつ設けています。
費用相場
子ども部屋を間仕切りできるようにする場合、可動式の仕切り収納を使ったり、下地を入れておいて後からリフォームをしたりする方法があります。
後から可動式の仕切り収納を購入する場合、新築時に費用はかからず、可動式の仕切り収納はおおよそ5万〜30万円が相場です。
新築時に下地を入れるには、おおよそ3万円ほどかかります。
また後からリフォームで簡易的な壁を作る時には、10万〜30万円ほどかかります。
▶【3LDK】「年齢や性別に合わせて仕切りを変えられる子ども部屋」がある間取りプランを比較する(無料)
2-6. 【3LDK】リビングから子どもが勉強している姿が見える!間取り例
居住者の感想 | 同じ空間にいながらも、それぞれが居心地のよい場所で自由に過ごせて快適です。 |
---|---|
世帯(想定) | 夫婦+子ども2人 |
延べ床面積 | 40坪 |
間取り | 2階建て3LDK |
料金 | 約2,800万円 |
リビングやダイニングの一角に子どもが勉強できるスペース、「スタディコーナー」を設置すると、親目線では家事をしながら子どもの勉強を見守れるといったメリットがあります。
一方で子ども目線からでも、わからないことがあったときすぐ相談できることがメリットとして挙げられます。
ただし、子どもが大きくなるとひとりで勉強に集中したいといった要望が出る可能性も高いです。
その場合子ども部屋が必要になり、反対にスタディコーナーが不要になるため、子どもが大きくなったときのことも考慮しながら柔軟に対応できる間取りを決めると安心です。
費用相場
スタディコーナーはカウンターのみなので2万〜5万円あれば設置できます。
しっかりした周囲を壁や棚に囲まれたカウンターや素材にこだわった場合、30万~100万円程度かかる場合もあります。
書斎など個室を作る場合、ドアや壁、窓などを追加しなければいけないので高くなりますが、スタディコーナーなら価格面のハードルは低くなります。
3.子育てしやすい家づくりにおすすめのハウスメーカー・工務店
子育てしやすい家を作るなら、施工実績やプランが豊富なハウスメーカー・工務店を選ぶことが大切です。
以下で、おすすめのハウスメーカー・工務店を3社ご紹介します。
3-1.ミサワホーム
1つ目におすすめのハウスメーカー・工務店は、ミサワホームです。
ミサワホームは木質系パネルの「モノコック構造」を採用し、高い強度を実現する技術力のあるハウスメーカー・工務店です。
家の収納力に強みがあり、主力商品の1つである「蔵のある家」は、中2階などに収納庫を作ることで限られた面積でも収納力を大幅に上げることができます。
子育て世帯向けの住宅商品も多く、なかでも「GENIUS Link-Age・with Kids」は子育てから家事、収納、快適な暮らしまでトータルに考えた間取りが特徴です。
3-2.ダイワハウス
2つ目におすすめのハウスメーカー・工務店は、ダイワハウスです。
ダイワハウスは、天井が高く開放的なデザインや狭小地など限られた敷地のなかで最大限の空間を実現するプランニングを強みとするハウスメーカー・工務店です。
子育てをしやすい家の提案にも定評があり、人気育児雑誌が選ぶ子育てトレンドの第11回ペアレンティングアワードを受賞しています。
効率のよい家事動線や子どもの自由な発想を養う間取りなど、細部まで工夫が凝らされているプランニングがあります。
3-3.パナソニック ホームズ
3つ目におすすめのハウスメーカー・工務店は、パナソニック ホームズです。
パナソニック ホームズは鉄骨造を得意とし、都心住まい向けの高層住宅「Vieuno(ビューノ)」などの商品を展開するハウスメーカー・工務店です。
子育てをしやすい家の商品として幼児教育の学研グループと考えた「子育て提案 KODOMOTTO」を展開しています。
「まなび、あそび、そだつ家」をコンセプトにしており、家族とコミュニケーションを取りやすい間取りやアウトドア派向けの間取りなどさまざまなプランを提案しています。
▶【パナソニック ホームズ】などの住宅プランを比較する(無料)
ぜひHOME4U(ホームフォーユー)間取り作成依頼サービス(無料)を活用して、あなたに合うハウスメーカー・工務店複数社からプラン資料を入手、比較検討してみてください。
この記事のポイント まとめ
子育て世代へのアンケートによると、下記の表の様に皆さん考えている様です。
乳児期・3才まで | 4才~小学校入学前 | 小学校低学年 | 小学校高学年 | 中学生 | |
---|---|---|---|---|---|
1位 | 転落防止の工夫 | 子どもの様子を把握しやすい間取りの工夫 | 小・中学校などが近い | 子どもの個室がある | 子どもの個室がある |
2位 | 危険箇所への侵入防止の工夫 | 転落防止の工夫 | リビングの広さ・使いやすさ | 小・中学校などが近い | 小・中学校などが近い |
3位 | リビングや子ども部屋の日当たりや風通し | 子どもがよく利用する病院が近くにある | リビングや子ども部屋の日当たりや風通し | リビングの広さ・使いやすさ | リビングや子ども部屋の日当たりや風通し |
4位 | 子どもの様子を把握しやすい間取りの工夫 | リビングや子ども部屋の日当たりや風通し | 安心して遊ばせられる公園が近くにある | リビングや子ども部屋の日当たりや風通し | 子どもの様子を把握しやすい間取りの工夫 |
5位 | 健康的な材料の使用 | 子育て支援施設が近くある | 子どもの様子を把握しやすい間取りの工夫 | 防犯対策がある | 防犯対策がある |
子育てしやすい家にするためには、以下のポイントを押さえておくことが大切です。
- 十分な「広さ」を確保する
- 「収納」スペースを確保する
- 「家事動線」を確保する
- 家族との「コミュニケーション」を確保する
この記事では、子育てしやすい間取りを6つご紹介しています。
2-1.【2LDK】料理を作りながら子どもの様子が見える間取り例
2-2.【3LDK】大容量の収納がありながら、子どもものびのび遊べる空間の間取り例
2-3.【5LDK】ベビーカーや三輪車までしまえる土間収納がある間取り例
2-4.【4LDK】家事に充てる時間を短縮!効率重視の間取り例
「3.子育てしやすい家づくりにおすすめのハウスメーカー・工務店」では、以下のハウスメーカーが子育てしやすい家におすすめな理由や具体的な内容をご紹介しています。
- ミサワホーム
- ダイワハウス
- パナソニック ホームズ
工夫が光る!暮らしに合わせた間取り特集
- 【新築住宅の間取り事例】プライバシーに配慮した家のメリット&デメリットとおすすめ間取り
- 【新築住宅の間取り事例】介護しやすい家のメリット&デメリットとおすすめ間取り
- 【新築住宅の間取り事例】バリアフリー住宅のメリット&デメリットとおすすめ間取り
- 【2024年版】ママ&パパに人気の新築間取り10選!家事や子育てがしやすい流行りのアイデアも公開
- 【新築住宅の間取り事例】家事動線・回遊動線を考えたおすすめ間取り
- 【新築住宅の間取り事例】子育てしやすい家づくりのメリット&デメリットとおすすめ間取り
- 【実例あり】テレワークしやすい「間取り」のポイントと注意点
- 豪邸のような邸宅がほしい!注文住宅の間取り・施工ポイント4選
- 【新築住宅の間取り事例】採光・風通しがよい家のメリット&デメリットとおすすめ間取り
- 店舗兼住宅の間取り実例7つ【業態別、階数別・狭小地】ポイントや注意点も解説 ▶間取り事例をもっとみる