この記事では、理想の間取りについて以下の内容を解説します。
- 理想の間取りの考え方・準備すること
- 理想の間取りを実現するために取り入れるべきポイントや作り方
- 人気の事例からみる理想の間取り図
ぜひ最後までご覧いただき、暮らしやすくおしゃれな注文住宅を実現してくださいね。
間取りをつくるコツや、人気の間取りランキングを知りたい方は「注文住宅の間取り」の記事もご覧ください。
Contents
1.「間取り」とはどういう意味?
間取り図を見たときに目につく「L」「D」「K」という文字。これらには意味があります。
主に部屋の配置を表現するものであり、原則英数字で構成されています。英語では部屋の種別を、数字はその部屋の数を表現しています。
理想の間取り図を考える上で重要な、この間取りの記述ルールを先におさらいしておきましょう。
1-1.L=「リビング」
Lは一般的な居室を指します。一定の窓が設けられ、採光面でも問題のない過ごしやすい部屋を指し、子供部屋などをはじめとした家族の部屋にしたり、客室や寝室などの利用も可能です。
1-2.D=「ダイニング」
ダイニングの名前の通り、食事をとる場所を指しています。大きなテーブルを設置したり、いすを置いても余裕のある空間を「ダイニング」として表記をしており、ほぼどの間取りでもキッチンが隣接しています。
1-3.K=「キッチン」
料理をする空間、台所を指すのが「K(キッチン)」です。たとえば「3LDK」という表記では、3つの居室があり、それ以外にリビング用・キッチン用の部屋がそれぞれ1つずつあることがわかります。
1-4.S=「サービスルーム(納戸)」
サービスルームはリビングとは異なり、建築基準法上で居室と定義できない部屋を指します。
- 採光のための窓が床面積の7分の1以上の大きさで設置されている
- 換気できる開口部が床面積の20分の1以上ある
- 窓の前に階段などの光を遮るものがない
上記を満たさない部屋が「S」と表記されるため、薄暗かったり、面積が狭く客間として使いづらかったりする空間が多いでしょう。
活用の仕方に関してはその部屋の面積・畳数により、様々ともいえる部屋の種別です。
ここまで間取りの用語を解説しましたが、以降より、理想の間取りの作り方・プロセスの説明に進みます。
2.「理想の間取り」とは?
理想の間取りとは、暮らす人全員が満足できる間取りのこと。ひとぞれぞれのライフスタイルや好み、こだわりを反映し、自分たちの心地よい生活スタイルを形にするために、間取り作りは重要なプロセスです。
3.「理想の間取り」の考え方・準備すること
3-1.現在の暮らしを書き出す
まずは、現在の暮らしを書き出してみてください。
- 一緒に暮らしている人数
- 現在の家の間取り
- リビングやダイニングでの過ごし方、過ごす時間
- キッチンやランドリールームを主に使う人
間取りや各空間での過ごし方、使う人がわかると、現在の暮らしの問題点や、どの空間を誰にとって使いやすくすべきかが見えてきます。
3-2.将来的なライフスタイル・人数の変化を書き出す
次に、新しい暮らしについて考えていきます。以下の事柄を書き出してみてください。
- 新しい家に暮らす人数
- 将来的に人数が変わることがあるか、増える・減るのか
- 将来的にライフスタイルが変わることがあるか、どのように変わるか
将来的に人数が変わる場合は、間仕切り壁のある部屋や多用途に使える部屋が必要になります。また、進学や結婚ほか各ライフイベントで人数の変動がある場合には、個室はそのまま残すのか、客間として使えるようにするのかなども考えておくことが必要です。
3-3.理想の暮らしを実現するための必要な要素をリストアップ
そこから、理想の暮らしを実現するための必要な要素をリストアップしていきます。現在の暮らしから分析した問題点や各空間の過ごし方と、将来的なライフスタイル・人数の変化を考え合わせると、新しい家に必要な要素が自ずとわかります。たとえば、次のような要素をリストアップできるかもしれません。
- 個室は4つ
- 客間や勉強部屋などの多用途に使える部屋が1つ
- 主寝室は1階に配置
- バリアフリーは必須
- ランドリールームがあると良い。ランドリールームとベランダの距離は近いほうが良い
- 玄関のそばにミニ洗面スペースがあると良い
- パントリーがあると良い
必要な要素と、あると良い要素をわけてリストアップすると、予算や敷地の都合ですべての要素を実現できないときに取捨選択しやすくなります。
3-4.住宅に求める要素に優先順位をつける
さきほどリストアップした要素に優先順位をつけていきましょう。優先順位を決めるときは、新しい家で暮らすすべての人で話し合うことが大切です。たとえ今まで長い間一緒に暮らしてきたとしても、考え方や住宅に対する思いは異なります。すべての人が理想の暮らし方を実現できるように、しっかりと話し合っておきましょう。
また、プライベートスペースと共有スペースのバランスにも注目してみてください。仲が良くても、やはり個人のスペースは必要です。しかし、個人のスペースを広く確保したことで、リビングや洗面所などの共有スペースが極端に狭くなってしまうのでは困ります。敷地の広さや建蔽率・容積率によって床面積が制限される中、最大限の暮らしやすさを実現するようにしましょう。
3-5.多くの間取り図にふれる
一緒に暮らす人の希望をまとめるだけでは、理想の間取りは完成しません。①から④のプロセスを通して具体的な間取りのイメージがでてきたら、ハウスメーカーや設計事務所で公開している間取り図を参考に、暮らしやすい間取りについて考えてみましょう。
優れた間取り図には、暮らしやすさのヒントが詰まっています。多くの間取り図を見ることで、基本となる型や人気の型を参考にできたり、変更したい点もが明らかになったり、より理想の間取りに近い形で家作りを実現できるはずです。ぜひ、インターネット検索やカタログを取り寄せるなど、自分たちの理想が詰まった素敵な間取りを完成させてください。
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4.「理想の間取り」作り方・進め方
4-1.間取りを決める前に予算を決める
間取りを先に決めてしまうと、予算オーバーした場合は、間取りを変更しなくてはいけなくなってしまいます。「理想の間取りだったのに予算不足で実現できなかった」という思いが残ってしまい、住宅が完成しても手放しでは喜べないかもしれません。
理想の間取りを予算内で完成するためにも、間取りを決める前に予算を決めておくことが大切です。あらかじめ「できること」と「できないこと」がわかっていれば、最初から実現可能な間取りを描けます。予算のために諦めることもなくなり、より満足度の高い住宅が完成するでしょう。
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4-2.人気の間取りをベースに、プランを取り寄せる
インターネットやカタログで間取りをチェックしていると、広さや設備などの違いはあれ、類似した部分が多数あります。ハウスメーカーや工務店で公開している間取りは、いずれも設計のプロが考え抜いているため、専門家としての知恵だけでなく、暮らす人の声が反映された人気の間取りと考えられます。
人気の間取りには、暮らしやすさのヒントが詰まっています。そんな人気の間取りをベースに共に暮らす人の要望を加え、オリジナルの暮らしやすい間取りを完成させてください。
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5.「理想の間取り」取り入れるべき3つのポイント
一緒に暮らす人と話し合うことは大切ですが、それだけでは理想の間取りには近づけません。下記のポイントを意識することで、各々の理想の暮らしを叶えつつ、家全体としての暮らしやすさも実現することができます。ここからは、理想の間取りを決めるうえで、具体的に取り入れていくとよいアイディアを解説していきます。
5-1.生活動線・家事動線・来客動線に配慮する
家が広いと、家の中を移動する時間が長くなり、生活が不便になることも。反対に家が狭いと、ほかの人の動きと重なる部分が生じ、ストレスが溜まってしまうかもしれません。暮らしやすい家を実現するためにも、次の3つの動線に注目して間取りを作りましょう。
生活動線 | 身支度を整えて外出するまでの動線や、帰宅から就寝までの動線など |
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家事動線 | 帰宅→収納の動線、調理→食事→後片付けの動線、洗濯→干す→畳む→収納の動線など |
来客動線 | 来客の行動に沿った動線。主に玄関→リビング(客室)→洗面所・トイレの動線 |
来客動線が生活動線と交わると、来客時に居心地が悪くなることがあります。特に来客が多い場合は、来客動線と生活動線がぶつからないように注意して、間取りを完成させましょう。
5-2.生活が楽しくなる要素を取り入れる
住宅は生活の場のため、間取りには実用性が求められます。しかし、実用性だけを追求した間取りでは、生活は味気なくなってしまうでしょう。遊びの要素を採り入れ、生活が楽しくなるように工夫してください。
ロフトやシアタールーム
ロフトやシアタールームなども、わくわくした日常を演出してくれる空間です。目的を限定しないスペースや動線を増やすことで、世界に1つのワンダーランドを作っていきましょう。また、階段下や踊り場などに小さなソファーを置けば、個室以外の場所でも一人の時間を楽しめるようになります。
5-3.収納スペースの位置と収納量にこだわる
収納スペースが少ないと、タンスやチェストなどの収納家具を増やす必要が生じるだけでなく、リビングや個室の床・テーブルに物があふれてしまうかもしれません。十分な量の収納スペースを確保し、すっきりと物が片付くようにしておきましょう。
パントリー
パントリーは食品や食器、災害用の備蓄品などを収納するスペースのことです。キッチン内や周辺に配置し、調理や配膳の際に行き来できるようにしておきます。パントリーを玄関とキッチンの間に配置すると、買い物から収納までの動線がシンプルになり、家事を時短できます。
シューズインクローゼット
シューズインクローゼットがあれば、靴を収納できるだけでなく、外出時に必要になるバッグやコート、アウトドア用品などもまとめて収納できます。物があふれがちな玄関周りをすっきりとさせたい方や、子どもの外遊びグッズの片付け場所に困っている方にもおすすめです。
玄関土間・土間収納
玄関土間を広めに確保すると、暮らし方の幅が広がります。たとえば、雨天時の洗濯物を干す場所として、趣味のDIYをする場所として活用するのもおすすめです。また、土間収納なら、アウトドア用品や自転車などの土がついた物の収納スペースにも活用できます。
また、適切な場所に収納スペースを設けることも大切です。たとえば、食料品や日用品はキッチンのそば、アウトドアや外出時に使う物なら玄関のそばに収納すると便利でしょう。必要なときにすぐに取り出せるように、収納スペースの位置と収納量を決めてください。
5-4.家全体の構図を考え設備やスペースの位置を決める
リビング階段を設ける
リビング内に階段を設置すると、リビングが縦に広がり、より広々とした空間に感じられるようになります。また、リビングを通って各個室に移動するため、一緒に暮らす人々とのコミュニケーションが増えるのもメリットです。
リビング隣接型の和室を設置
リビングに隣接するように和室を配置すると、リビングとして活用できるスペースが広くなります。また、リビングの過ごし方のバリエーションが増え、居心地の良い時間を共有できるようになります。ふすまで仕切れば、客用の寝室としても利用できるでしょう。
ランドリールーム・家事室(ユーティリティルーム)を作る
ランドリールームがあれば、洗濯・干す・畳む・アイロンをかける作業を一箇所で行え、家事効率がアップします。また、小さなテーブルと椅子を置いて、家事室(ユーティリティルーム)にするのもおすすめです。縫物や家計簿つけなどの家事だけでなく、読書や仕事の場としても活用できるでしょう。
ワークスペースをキッチンやリビングの近くに
在宅で働いている方なら、ワークスペースがあると便利です。キッチンやリビングの近くに配置すれば、家事をしながら仕事ができるようになります。また、子どもの勉強場所としても活用できます。
6.【延床面積別】理想の間取りおすすめ事例6選
最後に、延床面積30坪、35坪、40坪の人気の間取りをご紹介します。平屋や二階建てなど、各人気の間取り別でおすすめポイントや実現できるライフスタイルをご提案。ぜひ現在の暮らしと将来のプランを思い浮かべながら、理想の間取り作りの参考にしてください。
6-1.【延床面積30坪】理想の間取り
家事・育児の動線をコンパクトにした間取り
LDKから洗面所・浴室にダイレクトに移動できるため、赤ちゃんのお世話がしやすい間取りです。また、バルコニーのそばにウォークインクローゼットがあり、乾いた洗濯物をすぐに片付けられます。
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LDKと個室がつながる平屋の間取り
各個室がLDKとつながっているため、コミュニケーションを取りやすい間取りです。土間収納やウッドデッキも広く、家屋内外をシームレスに移動できます。
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6-2【延床面積35坪】理想の間取り
人気の設備をまとめた二階建て間取り
リビングとつながった和室や書斎、主寝室のオープンクローゼットなど、人気の設備が集まった間取りです。各個室の収納スペースが広いのも特徴です。
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買い出しが楽に! 平屋の間取り
玄関から直接パントリーに移動できるため、買った物をすぐに片付けられます。また、洗濯機とテラスの距離が近く、洗濯時の家事動線にも配慮しています。
6-3.【延床面積40坪】理想の間取り
プライベートを重視したい独立型間取り
玄関から直接個室に移動できるプライベートを重視した間取りです。パントリーや納戸などの収納スペースも広く、共用の物もすっきりと片付けられます。
完全分離型二世帯住宅の間取り
完全分離型の二世帯住宅です。玄関が離れているため、お互いに干渉せずに暮らせます。その一方で、子世帯の玄関ホールから親世帯のリビングに直接出入りでき、コミュニケーションが取りやすいように配慮されています。
まとめ
理想の間取りは、現在の暮らしと将来の暮らしをしっかりと見つめ、一緒に暮らす人全員で話し合うことが大切。進む方向性が決まったら、理想の間取りを手掛けてきた経験豊富な間取りの専門家と話すことで、より理想の間取りに近づけます。どのような間取りにするか迷ったときは、気軽に相談してみてください。ぜひ「HOME4U 家づくりのとびら」を活用して、あなたの理想を叶える、そして妥協しない暮らしを叶える、理想の家づくりをしましょう。
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