店舗併用住宅の住宅ローンは?銀行での融資方法や注意点を解説

店舗併用住宅のローン 適用条件やポイントを解説

サロンや美容室・理髪店、医院・動物病院、士業、コンサルティング、エステ店、カフェなど、自宅で開業する形の店舗併用住宅(店舗付き住宅・店舗兼住宅)を検討している方も多いでしょう。

一般的な住宅ではない分、気になるのはやはり資金面ではないでしょうか。
店舗併用住宅を建てる際にも、一定の条件を満たすと住宅ローンが利用できますが、一般的な住宅とは利用条件が異なります。

そこで、本記事では店舗併用住宅を新築する際の住宅ローンに関して、以下の内容を解説します。

この記事でわかること
  • 住宅ローンの適用条件やローンの選び方
  • 住宅ローン控除
  • 減価償却費を活用した節税
  • 住宅ローンをフル活用する店舗併用住宅の間取り

また、店舗併用住宅を建てるメリット・デメリット、店舗部分の費用相場や利用できる補助金制度、事業を成功させるために意識すべきポイントなども紹介します。

資金面の情報をしっかり整理し、住まいとしても店舗としても理想的な店舗併用住宅を目指しましょう。

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住宅ローンを組む際の全体像を把握しておきたい方は「住宅ローンの流れ」の記事もご覧ください。

Contents

1.店舗併用住宅とは?ローンを考える前に知っておくべき知識

店舗併用住宅とは、居住を目的とした居住部分と、カフェや美容院などの店舗部分が一つの建物の中に共存する住宅のことです。
店舗付き住宅とも呼ばれており、同じく店舗付き住宅と呼ばれる建物に「店舗兼住宅」というものもあります。

まずは、基礎知識として、店舗兼住宅との違いや、店舗併用住宅を建てられる場所について確認しましょう。

1-1.店舗併用住宅と店舗兼住宅の違い

店舗併用住宅と店舗兼住宅の大まかな違いは、以下のとおりです。

店舗付き住宅の種類と特徴
店舗併用住宅 店舗部分と居住部分が分離している
※建物内での店舗部分と居住部分の行き来については不問
店舗兼住宅 店舗部分と居住部分の行き来が建物内で可能

店舗併用住宅は、居住部分と店舗部分が明確に分かれており、それぞれのスペースを独立して使うことが可能です。建物内で店舗部分と居住部分で行き来する点は関係ありません。

一方、店舗兼住宅は建物内で居住部分と店舗部分の行き来が可能な住宅のみを指します。

1-2.店舗併用住宅を建てられる用途地域

用途地域とは、市街地を計画的に形成するために分けられたエリアのことです。
建物を新築する際には、その土地で理想の建物が建てられるのかどうかを「用途地域」の観点で確認する必要があります。

用途地域には13の種類がありますが、そのうち、第一種低層住居専用地域では原則、店舗を建てることができません。しかし、次の条件を満たしている場合は、店舗併用住宅を建てられることがあります。

  • 店舗の床面積:50平米以下で、建物の延床面積の1/2未満
  • 店舗部分の用途:事務所、おもに日用品の販売を行なう店舗・食堂、学習塾 など
  • 間取り:店舗部分と居住部分を建物内で行き来できる

ただし、これらの条件を満たすことができても、独自に店舗に関するルールを定めている地域もあり、業種や外観などに規制がかけられることもあります。

用途地域を調べるだけでなく、地域独自のルールも調べてから店舗併用住宅の計画を立てましょう。

また、上記の条件すべてを満たすことが難しいときは、第一種低層住居専用地域以外も視野に入れて検討できます。
例えば、第二種低層住居専用地域であれば2階以下の建物で床面積が150平米以内の店舗や美容院を建てることが可能です。また、第一種中高層住居専用地域では500平米以内の店舗や飲食店を建てられます。

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2.店舗併用住宅を建てる際に住宅ローンは利用できる!

住宅ローンの利用条件は金融機関によって異なります。
店舗併用住宅を建てる際に住宅ローンを利用できる金融機関もありますが、適用は居住部分のみとなり、店舗部分は事業用ローンなどで借りるケースもあるので注意が必要です。

ここでは、スムーズに店舗併用住宅の住宅ローンを利用するために、以下の内容を確認しましょう。

  • 住宅ローンを利用できるパターンと条件
  • 民間銀行とフラット35との違い
  • 住宅ローンが難しいときに検討すべきこと
  • 住宅ローン控除の適用条件

以下より詳しく解説します。

2-1.住宅ローンを利用できるパターンと条件

金融機関にもよりますが、店舗併用住宅で住宅ローンを利用できるパターンには、以下のようなケースがあります。

  • 居住部分のみ住宅ローンを利用できる
  • 居住部分・店舗部分にかかわりなく住宅ローンを利用できる

店舗部分に住宅ローンを利用できないときは、居住部分のみを住宅ローンとし、自己資金を準備するか、他のローンも併用するかのいずれかを検討することになります。

一方で、以下のような条件をクリアすることで、店舗部分に住宅ローンを利用できる金融機関・金融商品もあります。

店舗部分にも住宅ローンを利用する際によくみられる条件
  • 居住部分の床面積が全体の1/2以上であること
  • ご自身の店舗・事業で使用するためのものであること(テナントなどは不可)

金利の低い住宅ローンを活用できるのは、資金面でも大きなメリットとなります。希望する店舗・事務所の広さや用途などの条件が合う場合は、必ず検討してみてください。

※店舗併用住宅で住宅ローンを利用する際の条件は、各金融商品によって異なります。必ず各金融機関にご確認ください。

お家のいろは コラム
中古住宅の購入で住宅ローンを利用する際の注意点

住宅ローンの融資額は、担保価値によっても左右されます。
担保となる住宅の価値は築年数が経過すると下がる傾向にあるため、中古住宅の場合は希望する金額すべてを借りられない可能性もあります。

また、1981年5月31日以前に建築確認を受けた住宅は、現行の耐震基準を満たしていることを利用条件とする住宅ローンは借りられません。購入したい住宅の建築確認日を調べておくようにしましょう。

その他、違法な増改築をしている住宅も住宅ローンを利用できないことがあります。

住宅ローンによっては、中古住宅の購入資金を借りるときは新築住宅よりも返済期間を短く設定することがあります。返済期間が短くなると毎月の返済額が多くなるので、負担が増す可能性も想定されるでしょう。

2-2.民間銀行とフラット35との違い

フラット35とは独立行政法人 住宅金融支援機構が運営するローンで、民間銀行などの窓口から利用できますが、民間銀行独自のローンとは異なります。

フラット35は借入期間中の金利が変わらない全期間固定金利を特徴とするローンです。
店舗併用住宅でフラット35を利用する際には、以下の条件を満たしている必要があります。

店舗併用住宅でフラット35を利用する際の条件
  • 居住部分の床面積が店舗部分の床面積以上であること
  • 居住部分と店舗部分との間が壁、建具などにより区画されており、原則、相互に行き来できること
フラット35を利用するメリット
  • 固定金利型のローンは途中で金利が変わらないため、計画的に返済できる
  • 保証会社を通さずに利用できるため、保証料が発生しない
  • 保証人が不要なため、借入時の負担が少ない
  • 団体信用生命保険に加入せずに借りられる

民間銀行の住宅ローンの中にも保証料なしに利用できるものもありますが、借入金額の2%程度の保証料が請求されることもあります。
また、審査によっては連帯保証人を必要とするケースや、団体信用生命保険への加入を利用の条件としているケースもあり、状況によっては借りられないこともあります。

このような点から、フラット35は個人事業主の方や健康に不安のある方でも、比較的利用しやすい商品といえます。一方で、変動金利型ローンよりも金利が高めに設定されていることが多く、利息が割高になりがちである点には注意しましょう。

2-3.住宅ローンが難しいときに検討すべきこと

希望する金額を住宅ローンで借りられないときは、居住部分だけを住宅ローン、店舗部分を事業用ローンにすることも検討しましょう。
また、店舗部分を自己資金で払うことも検討できます。

物件の購入価格だけでなく、リフォーム資金も併せて住宅ローンで借入れる場合は、リフォーム工事の内容や資材、設備を見直すことで借入額を抑えられることもあります。
無理なく返済するためにも、一度計画を練り直しましょう。

2-4.住宅ローン控除の適用条件

住宅ローン控除の適用を受けると、最大13年間、所得税や住民税を節税することができます。
ただし、住宅ローン控除の適用を受けるためには、以下のすべての条件を満たしていることが求められます。

住宅ローン控除の条件
  • 住宅取得後6ヶ月以内に居住を開始すること
  • 控除を受ける年の12月31日まで居住していること
  • 控除を受ける年の所得金額が2,000万円以下であること
  • 住宅ローンの返済期間が10年以上であること
  • 床面積が50平米以上※であり、1/2以上が居住用スペースであること

※2023年末までに建築確認を受ける場合は、新築物件であれば床面積の条件は40平米以上

なお、住宅ローン控除が適用されるのは、居住部分のみです。

例:

  • ローンの借入額3,000万円
  • 居住部分70平米
  • 店舗部分30平米の場合

住宅ローン控除の対象額
3,000万円×70平米=2,100万円

税金控除・減税について詳しく知りたい方は「新築住宅の税金」の記事も合わせてご覧ください。現在の最新情報をまとめてお伝えしています。

なお、店舗併用住宅の予算や資金計画についてアドバイスを聞きたいという方は、無料オンライン相談サービス「HOME4U(ホームフォーユー)プラン作成依頼サービスをご活用ください。
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3.店舗併用住宅を建てるメリット

店舗併用住宅を建てることで、以下のようなメリットを享受できます。

  • 家賃が発生しない
  • 店舗部分の建築費やローンの利息分を経費計上できる
  • 固定資産税・都市計画税を節税できる
  • 相続税を節税できる
  • 通勤時間がなくなる
  • 仕事とプライベートを両立しやすい

各メリットの詳細も解説するので、きちんと押さえておきましょう。

3-1.家賃が発生しない

店舗併用住宅で開業するなら店舗用に別の物件(テナント)を借りる必要がないため、当然ながら家賃もかかりません。広い土地に一般住宅より大きな建物を建てるので、その分だけ建築費は高くなりますが、自宅と店舗を別々に分けるより費用が安くなる傾向にあります。

居住部分と店舗部分をまとめて建築する関係上、基礎工事や屋根工事にかかる費用を抑えられるのです。

3-2.店舗部分の建築費やローンの利息分を経費計上できる

資産(建物・設備)の取得にかかった費用は、それぞれの耐用年数に応じて「減価償却費」として経費計上でき、計上した年の課税所得額を減らすことができます。課税所得額が減ると所得税額も減るため、結果的に節税できるのです。

例えば、木造の飲食店の法定耐用年数は20年。店舗部分に2,000万円の取得費用がかかっているのであれば、定額法(毎年同額を減価償却する方法)では毎年100万円を減価償却費として計上できます。

その他にも、蓄電システム以外の電気設備や給排水・衛生設備であれば15年、金属製以外の日よけ設備であれば8年で減価償却でき、課税所得額の減額が可能です。

店舗併用住宅を建てた場合、店舗部分の面積に応じて建築費を経費計上できます。減価償却費として計上すれば、課税所得額を減らすことが可能です。

また、住宅ローンを利用する場合、店舗部分の面積に応じた利息分も経費として計上できます。ただし、住宅ローンの元金は対象に含まれないため、あらかじめ注意しましょう。

3-3.固定資産税・都市計画税を節税できる

店舗併用住宅の「居住部分」には、一般住宅と同じく各種税金の軽減措置が適用されます。特に固定資産税・都市計画税は毎年納めなければなりませんが、以下の軽減措置で節税することが可能です。

区分 小規模住宅用地 一般住宅用地
固定資産税 1/6 1/3
都市計画税 1/3 2/3

また、居住部分の面積割合によって土地の区分が変わるので、軽減措置の適用可否も変わります。

居住部分の面積割合 土地の区分
1/2以上 すべて住宅用地
1/4以上1/2以下 半分は住宅用地、残り半分は非住宅用地
1/4未満 すべて非住宅用地

3-4.相続税を節税できる

店舗併用住宅であれば、居住部分と店舗部分の土地が「小規模宅地等の特例」の対象になるケースもあります。特例を適用した場合、相続税を最大80%節税することが可能です。

居住部分と店舗部分の両方に対して特例を適用できた場合、一般住宅より高い節税効果を得られるケースもあります。

特例の対象となる土地は、以下のとおりです。

  • 居住用の土地
  • 事業用の土地
  • 賃貸事業用の土地

一方、空地として相続する場合は、小規模宅地等の特例は適用されません。相続税対策としても、店舗併用住宅の建築を検討できるでしょう。

参考:国税庁「No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)

3-5.通勤時間がなくなる

店舗併用住宅なら自宅と店舗が一つの建物に入っているので、通勤という行為自体もなくなります。猛暑日や悪天候の日に外出したり、混雑する電車に乗ったりする必要がないため、心身への負担を軽減できる点もメリットです。

また、通勤時間がなくなった分だけ時間的な余裕を得られるので、仕事やプライベートも充実しやすくなります。

3-6.仕事とプライベートを両立しやすい

自宅と店舗が同じ建物にある性質上、すぐ自宅に戻れるので、ちょっとした空き時間にも洗い物や洗濯などをこなすことができます。仕事終わりの疲れた状態で家事に追われることがなくなるため、仕事とプライベートを無理なく両立できるでしょう。

また、子どもや要介護者の世話がしやすくなるので、より安心して生活できるようになります。

4.店舗併用住宅を建てるデメリット

一方、店舗併用住宅には以下のようなデメリットもあります。

  • 売却が難しい
  • 建築費が高騰しやすい
  • 仕事とプライベートの線引きが難しい
  • 近隣住民のクレームが発生しやすい
  • 間取りの成約が生じやすい

各デメリットの概要も詳しく解説します。

4-1.売却が難しい

店舗併用住宅は一般住宅に比べると需要が低いので、スムーズに売却できない可能性が高い物件です。もし売却できたとしても、相場より安い価格で買い叩かれてしまうかもしれません。

また、値下げしたにもかかわらず、長期間売れ残ってしまう場合もあります。店舗部分を居住用にリノベーションするなど、事業を辞めたあとの売り方も考えておくことが重要です。

4-2.建築費が高騰しやすい

店舗併用住宅は建物自体が大きくなるうえ、駐車場や駐輪場のスペースも必要なので、なるべく広い土地を用意しなければなりません。さらに、業務用の設備や建材を使うケースも多いので、土地取得費や設備費なども含めたトータルの建築費が高騰しやすい傾向にあります。

テナントを借りて開業するケースと比較し、どちらが費用を抑えられるか事前に確認しておくことが大切です。

4-3.仕事とプライベートの線引きが難しい

店舗併用住宅は仕事とプライベートを両立しやすい一方、居住スペースのすぐそばで開業するので、プライベートに支障が出やすいという難点もあります。気軽に職場へ通えるため、仕事とプライベートの線引きがあいまいになり、休日や深夜まで仕事をしてしまう方も少なくありません。

また、各スペースが独立しているとはいえ、自宅と店舗が同じ建物に入っているので、家族のプライバシーが漏れてしまうリスクもあります。

4-4.近隣住民のクレームが発生しやすい

事業内容や店舗の構造にもよりますが、騒音や駐車場のトラブルで近隣住民からクレームが来る可能性もあります。特にレストランや居酒屋といった飲食店の場合、異臭や害虫が発生しやすいため、あらかじめ注意が必要です。

近隣住民との関係が悪化した場合、日常生活のみならず事業にも悪影響が生じかねないので、配慮を欠かさないようにしましょう。

4-5.間取りの制約が生じやすい

店舗併用住宅で住宅ローンを利用する場合、居住部分の床面積を大きくしないと、ローン適用の条件をクリアできない可能性もあります。居住部分の面積割合が増えると、必然的に店舗部分の床面積は小さくなってしまうため、思うような間取りを実現できないかもしれません。

5.店舗併用住宅を建てる際の費用と補助金

店舗併用住宅を建てる場合、大まかな費用相場は知っておきたいところです。また、補助金制度の探し方も把握しておきましょう。

5-1.費用相場は1坪当たり40万~100万円

内装のグレードや設備によっても異なりますが、店舗部分の費用相場は1坪当たり40万~100万円です。
一方、居住部分の費用相場は1坪当たり40万~80万円が目安となります。

例:

  • 店舗部分15坪
  • 居住部分20坪の場合

建築費の目安
坪単価40万~100万円×15坪=600万~1,500万円
坪単価40万~80万円×20坪=800万~1,600万円
店舗部分+居住部分=1,400万~3,100万円

ローコスト、中堅、大手などハウスメーカーのタイプ別に坪単価相場を知りたい方は「坪単価」の記事をご覧ください。

なお、自分が建てたい店舗併用住宅の建築費について詳しく知りたい方には、HOME4U(ホームフォーユー)プラン作成依頼サービスで、気になるハウスメーカーに査定依頼・プラン請求することをおすすめします。

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5-2.自治体の補助金制度を活用する

自治体によっては、子育て世帯やUターンした世帯に向けて、住宅建築時に活用できる補助金制度を実施していることがあります。

店舗併用住宅に適用できることもあるため、事前に自治体に確認しておきましょう。

なお、家づくりの際に利用できる補助金や減税制度については「新築住宅の補助金」の記事で詳しく解説しています。

6.住宅ローンをフル活用する店舗併用住宅の間取り

住宅ローンは他のローンと比べて金利が低いため、できれば店舗部分も住宅ローンで借りたいところです。

そのためには、店舗部分の床面積を建物全体の床面積の1/2以下に抑えつつ、集客性の高い間取りに仕上げる必要があります。
次の3つのポイントに留意して、店舗併用住宅の間取りを決めていきましょう。

店舗併用住宅の間取りポイント
  • 店舗部分の動線をコンパクトにまとめる
  • 店舗と住宅の玄関を分ける
  • 店舗部分は1階に作る

以下より詳しく解説します。

6-1.店舗部分の動線をコンパクトにまとめる

店舗部分の動線が複雑になればなるほど有効活用しづらい無駄なスペースが増えます。
廊下などの無駄な部分を減らし、動線をコンパクトにすることで、店舗面積を減らしましょう。
動線がコンパクトになることで、利便性を高めることもできます。

6-2.店舗と住宅の玄関を分ける

建物内で行き来できる場合でも、玄関は居住部分と店舗部分にそれぞれ設けるようにしましょう。
共通玄関にすると店舗部分に生活感が出てしまい、集客性に影響がおよぶ可能性があります。

6-3.店舗部分は1階に作る

1階に店舗を作ると、顧客の目に留まりやすくなり、集客性を高めることができます。
また、バリアフリー対応がしやすく、高齢者や車いす、ベビーカーを使うお客様も入店しやすくなるというメリットもあります。

店舗部分を1階に作る際には、庭とつながる間取りにしたり、吹き抜けや天井高を高くしたりすることで、開放的な空間を演出することが可能です。

以上が、住宅ローンをフル活用する店舗併用住宅の間取りポイントです。

住宅ローンについて理解できたら、「店舗併用住宅の間取り」や「店舗併用住宅が得意なハウスメーカー」の記事で店舗併用住宅の間取りやハウスメーカーについても調べ、より具体的に検討を進めていきましょう。

なお、実際にハウスメーカーから間取り図を提案してもらい、具体的なイメージのもと検討を進めたい方には、HOME4U(ホームフォーユー)間取り作成依頼サービスがおすすめです。

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7.店舗併用住宅を建てる際に意識すべきポイント

店舗併用住宅で事業を成功させるためには、以下のポイントを意識して建てることが大切です。

  • 立地条件
  • セキュリティ
  • 駐車場・駐輪場

それぞれ概要をまとめました。

7-1.立地条件

店舗経営が成功するかどうかは、立地条件に大きく影響されます。「周囲に競合他社が多い」「人通りが極端に少ない」といった問題を抱えている場合、いかに商品やサービスの品質が優れていても、集客は難しくなります。

事業内容によって集客のターゲットは変わるので、適切な立地条件も店舗ごとに異なります。また、立地条件は売却価格やクレームの発生頻度にも影響するため、慎重に検討しましょう。

7-2.セキュリティ

店舗部分はお客様が訪れる場所であり、金庫や商品も置いているため、セキュリティを万全にしなければなりません。監視カメラやID認証システム、入退室管理システムといった設備を導入したいところです。

また、店舗を営業している時間帯は自宅が留守になるケースもあるので、居住部分のセキュリティにも配慮する必要があります。

7-3.駐車場・駐輪場

車移動が多い地域で開業したり、遠方から集客したりする場合、広い駐車場が必要です。もし土地の広さが足りない場合、月極駐車場を借りる手もあります。

また、近隣住民をターゲットに集客するなら、駐輪場も整備したいところです。

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まとめ

店舗併用住宅を建てる際も住宅ローンを利用できるため、条件や種類を押さえたうえで、金融機関に相談したいところです。

また、店舗併用住宅のメリットや補助金制度、間取りや建築時のポイントなども把握しておきましょう。

この記事のポイント

店舗併用住宅と店舗兼住宅の違いは?

どちらも店舗付き住宅であることは同じですが、店舗併用住宅と店舗兼住宅の大きな違いは、居住部分と店舗部分を建物内で行き来できるか、不問とするかという点です。

両者の違い以外にも「1.店舗併用住宅とは?ローンを考える前に知っておくべき知識」では、店舗併用住宅で住宅ローンを組む際に知っておきたい基礎知識を解説しています。

店舗併用住宅の住宅ローンのポイントは?

店舗併用住宅で住宅ローンを利用する際、チェックすべきポイントは以下の4点です。

  • 住宅ローンを利用できるパターンと条件
  • 民間銀行とフラット35との違い
  • 住宅ローンが難しいときに検討すべきこと
  • 住宅ローン控除の適用条件

詳細は「2.店舗併用住宅を建てる際に住宅ローンは利用できる!」をご覧ください。

店舗併用住宅のメリットは?
  • 家賃が発生しない
  • 店舗部分の建築費やローンの利息分を経費計上できる
  • 固定資産税・都市計画税を節税できる
  • 相続税を節税できる
  • 通勤時間がなくなる
  • 仕事とプライベートを両立しやすい

詳細は「3.店舗併用住宅を建てるメリット」をご覧ください。

店舗併用住宅のデメリットは?
  • 売却が難しい
  • 建築費が高騰しやすい
  • 仕事とプライベートの線引きが難しい
  • 近隣住民のクレームが発生しやすい
  • 間取りの制約が生じやすい

詳細は「4.店舗併用住宅を建てるデメリット」をご覧ください。

店舗併用住宅にかかる建築費は?

内装のグレードや設備によっても異なりますが、店舗部分の費用相場は1坪当たり40万~100万円です。
5.店舗併用住宅を建てる際の費用と補助金」では、35坪程度の建物の場合をシミュレーションしているので、ぜひご覧ください。

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