木造建築の特徴は?メリット・デメリットや向いているケースなどを解説

木造の家を建てたい 木造建築の基礎知識

注文住宅を検討中の方の中には、木造建築の住宅に関心があるという方も多いでしょう。

それもそのはず。
木造は古くから日本に親しまれてきた建築方法であり、以下のようなメリットがあります。

木造建築のメリット
  • 建築コストが安い
  • 断熱性や通気性が高く過ごしやすい
  • 耐火性能が高い
  • 設計の自由度が高い

しかし、「木造住宅は地震や火事に弱いのではないか」と悩んでいる方は多いです。
そこで、この記事では木造建築について、以下の内容を解説します。

この記事でわかること
  • 木造建築の基礎知識
  • 木造建築のメリット・デメリット
  • 木造建築が向いているケース

木造建築や他構造との違いについて正しく理解し、自分に合った構造で夢のマイホームを実現しましょう。

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1.木造建築とは

木造建築とは イメージ

木造建築とは、建物の柱や壁、骨組みといった主要構造部に木材を使用した建築のことです。

建物の構造には、木造や鉄骨造、鉄筋コンクリート造などがあります。
木造は、日本で古くから採用されてきた構造であり、日本の高温多湿な気候に適している、木材ならではのぬくもりを感じられるなど、さまざまな魅力があります。

以下より、木造建築の寿命や用いられる木材の種類、ほかの構造との違いについて見ていきましょう。

1-1.木造建築の寿命

一概に何年とはいえませんが、木造住宅の法定耐用年数は22年です。

木造建築の寿命は、使用する木材の質や建築方法、メンテナンスの有無などによって大きく異なります。

また、法定耐用年数イコール寿命ではありません。
適切に施工された住宅であり、こまめにメンテナンスを行う場合は、法定耐用年数を超えて何十年も住み続けられる可能性があります。

出典:国税庁「PDF 主な減価償却資産の耐用年数表

1-2.木造建築で用いられる木材

木造建築では、スギやヒノキ、マツなどが使われます。
木材の種類によって風合いが異なり、それぞれの木材が持つ雰囲気や温かみを感じられるのが魅力です。

主な木材ごとの特徴は以下のとおりです。

木材ごとの特徴
  • スギ:比較的安価、やわらかく加工しやすい、湿気やシロアリに強い
  • ヒノキ:高級、耐久性が高い、シロアリに強い、特有の香りにはリラックス効果がある
  • マツ(パイン材):密度が高く耐久性に優れている、種類が多い、樹皮に近い部分はカビが生えやすい

どの木材を使用するかによって、建築コストや仕上がりが異なります。
木造の住宅を建てる際は、使用する木材についても慎重に検討しましょう。

1-3.木造以外の構造との違い

建物の構造には、木造のほか、鉄骨造や鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造などがあります。
それぞれの特徴は以下のとおりです。

構造ごとの特徴
  • 鉄骨造(S造):耐震性や耐久性が高い、劣化しにくい
  • 鉄筋コンクリート造(RC造):耐震性や気密性が高い、建築コストが高い
  • 鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造):耐震性・耐火性・耐久性に優れている、建築コストや工期がかかる、自由な設計が難しい

木造以外の構造は、強度や気密性に優れている一方、湿気がこもりやすいという難点があります。
定期的な換気や除湿が必要です。

一方、木造は通気性が高く、木材には調湿効果もあるため、快適な湿度を保ちやすいというメリットがあります。
木造は、日本の気候に適した構造といえるでしょう。

1-4.木造建築にかかるコスト

国土交通省によると、木造住宅の1平米あたり工事費予定額の平均は、約17.6万円でした。

構造別にかかる平均コスト
  • 木造住宅:約17.6万円/平米
  • 鉄骨造住宅: 約24.2万円/平米
  • 鉄筋コンクリート造住宅: 約27.8万円/平米

出典:e-Stat「建築着工統計調査 建築物着工統計 建築主別、構造別/建築物の数、床面積、工事費予定額

上記のとおり、木造建築はほかの構造と比べて費用を抑えやすい傾向にあります。

ただし、これはあくまで平均です。
オーナーの要望やこだわりによっては、平均より費用がかさむこともあります。

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2.木造建築のメリット

住宅を木造建築にすることには、以下のようなメリットがあります。

木造建築のメリット
  • 建築コストが安い
  • 断熱性や通気性が高く過ごしやすい
  • 耐火性能が高い
  • 設計の自由度が高い

木造建築に「古い」「弱い」などのイメージを持っている方は少なくありません。
しかし、木造建築ならではのメリットは多く、近年では品質も向上しているため、安心して暮らせるでしょう。

以下より、木造建築のメリットについて詳しく見ていきましょう。

2-1.建築コストが安い

木造建築|建築コストが安い イメージ

木造建築は、建築コストが安いのがメリットです。

材料費は使用する木材の種類にもよりますが、鉄やコンクリートなどに比べて安く抑えられるケースが多いです。
また、木材は軽量であるため、基礎工事にかかる手間や人件費を抑えられます。

さらに、防サビ処理や耐火処理といった建材の下処理を施す必要もありません。
木は錆びない素材であり、種類や厚さを工夫することで耐火にもつながるためです。

建築コストが安い分、外装や内装、家具などにお金をかけられるでしょう。

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2-2.断熱性や通気性が高く過ごしやすい

木造建築|断熱性や通気性が高く過ごしやすい イメージ

木造建築は、断熱性や通気性に優れているのもメリットです。

木は、鉄やコンクリートと比べて熱伝導率(熱の伝わりやすさ)が低いという特徴があります。

熱伝導率が高いと、外気温の影響を受けやすくなります。
木材は熱伝導率が低いため、夏は涼しく、冬は暖かい室内をキープしやすいのが魅力です。

鉄やコンクリートに比べて、通気性が高いというメリットもあります。
熱や湿気がこもりにくいため、快適に過ごせるでしょう。
通気性に優れていると、カビやダニも発生しにくいです。

また、木自体に調湿効果があるのもポイントです。
湿度が高くなると、木材が室内の水分を吸収します。
一方、空気が乾燥している時には、木材に含まれる水分が少しずつ空気中に放出されるため、湿度を一定に保ちやすいです。

このように、木造住宅は断熱性や通気性が高いため、四季や梅雨がある日本でも快適に過ごせるでしょう。

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2-3.耐火性能が高い

木造建築|耐火性能が高い イメージ

木造建築は、耐火性能も優れています。

木材は鉄よりも燃えやすいため、火事に弱いと思っている方もいるでしょう。
しかし、木は熱伝導率が低いため、太い木材であれば内部まで火が通るまでにかなりの時間がかかります。表面が燃えても芯はなかなか燃えないため、火事でも強度を保ちやすいのです。

一方、鉄は燃えにくいものの、熱伝導率が高いため急激に熱されます。
熱によって変形しやすく、火事の際は骨組みが曲がって住宅が倒壊してしまうリスクが高いです。

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2-4.設計の自由度が高い

木造建築|設計の自由度が高い イメージ

木造建築は、設計の自由度が高いというメリットもあります。
構造がシンプルであるため、強度さえ確保されていれば、比較的自由にレイアウトできます。

特に木造軸組工法の場合は、柱や梁などの部材が独立しているため、さまざまな間取りに対応できるのが特長です。(工法については5章で解説)

また、増築や改築といったリノベーションもしやすいため、家族構成やライフスタイルの変化にも柔軟に対応できます。

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3.木造建築のデメリット

一方、木造建築で住宅を建てることには、以下のようなデメリットがあります。

木造建築のデメリット
  • 耐用年数が短い
  • 防音性・遮音性が低い
  • シロアリ対策が必要
  • 建築に技術力が必要

メリットだけでなく、デメリットも理解しておくと、住宅プランを立てる段階で対策を考えやすくなります。

ここでは、木造建築のデメリットについて詳しく解説します。

3-1.耐用年数が短い

木造建築は、耐用年数が短い点に注意が必要です。

国税庁によると、住宅用の構造別の法定耐用年数は以下のとおりです。

構造別の耐用年数
構造(住宅用) 法定耐用年数
木造 22年
鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造 47年
れんが造・石造・ブロック造 38年

出典:国税庁「PDF 主な減価償却資産の耐用年数表

法定耐用年数とは、国が定めた固定資産を使用できる期間のことです。
法定耐用年数が短いということは、税法上劣化が早いと判断されているということ。法定耐用年数をすぎると、税法上資産価値がないと判断されます。

ただし、耐用年数と寿命はイコールではないため、法定耐用年数を過ぎたからといって住めなくなるわけではありません。

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3-2.防音性・遮音性が低い

木造建築は、防音性・遮音性が低いというデメリットがあります。
木材は軽く、壁の間に空間ができやすいためです。

また、木材は季節によって伸縮するため、隙間ができやすい点も見逃せません。

防音性や遮音性が低いため、生活音が外に漏れてしまったり、車が通る音や工事音などが気になったりする可能性があります。特に、楽器を演奏したい方や、小さな子どもやペットと同居する方は注意しましょう。

防音性・遮音性を高めるためには、吸音性の高い断熱材を壁の中に充填する防音性の高い二重サッシを採用したり、防音ガラスを採用したりするなどの工夫が必要です。

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3-3.シロアリ対策が必要

木造建築では、シロアリ対策が欠かせません。

シロアリは木を主食とするため、食害によって柱や壁の内部がスカスカになってしまうおそれがあります。
1匹でも侵入すると、すぐに大群になります。放置すると、雨漏りが発生したり住宅の耐久性に影響を及ぼしたりするため、注意が必要です。

シロアリ対策として、定期的に薬剤を散布したり防蟻点検をしたりすることが必要です。
また、シロアリは乾燥している場所が苦手なため、床下を乾燥状態に保つことも効果的です。

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3-4.建築に技術力が必要

木造建築では、職人が手作業する工程が多いため、建築に技術力が必要という特徴もあります。
職人の技術力によって仕上がりが大きく左右される点はデメリットといえます。

マイホームの新築で後悔しないためには、信頼できるハウスメーカー・工務店に依頼することが大切です。

しかし、全国に数万社あるといわれているハウスメーカー・工務店から、自分に合ったたった1社を見つけることはなかなか大変です。

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4.木造建築が適しているケース

ここでは、木造建築が適しているケースを3つ紹介します。

木造建築が適しているケース
  1. コストを抑えたい
  2. ぬくもりのある家にしたい
  3. 環境に負荷をかけたくない

以下より1つずつ見ていきましょう。

4-1.コストを抑えたい

木造建築はコストを抑えやすいため、なるべく建築費用をかけたくない方におすすめです。

コストがあまりかからないものの、耐火性や断熱性、通気性などに優れており、快適な住空間を実現できるため、コストパフォーマンスは高いといえます。

建築費用をなるべく抑え、外装や内装に力を入れたい方、間取りにこだわりたい方などにもおすすめです。

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4-2.ぬくもりのある家にしたい

ぬくもりのある家にしたい方にも、木造建築が適しています。

木材は自然素材であるため、温かみのある落ち着く空間を実現できるのが魅力です。
木材ならではの独特の香りや手触りには、リフレッシュ効果も期待できます。

また、熱伝導率が低く断熱性が高いため、冬場でも冷たくなりにくいです。裸足でも快適に過ごせるうえ、経年変化で風合いが増すため、住めば住むほど魅力的な空間になるのもポイントです。

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4-3.環境に負荷をかけたくない

環境になるべく負荷をかけたくない方にも、木造建築がおすすめです。

木材は自然から得られる素材であり、鉄やコンクリートなどと比べると製造や加工に必要なエネルギーが少ないという特徴があります。

また、森林で吸収した二酸化炭素を内部に固定した木材が使用されるため、地球温暖化を防止する効果も期待できます。

再利用もしやすいため、低炭素社会に貢献したいと考えている方は木造建築を検討してみてはいかがでしょうか。

ちなみに、ZEH長期優良住宅であれば、補助金制度が適用されることもあります。
省エネ性の高いコストパフォーマンスに優れた住宅をお求めの方は、ぜひ一度調べてみてください。

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5.木造建築の主な工法

木造建築と一口に言っても、工法には主に2つの種類があります。

木造建築の工法の種類
  • 木造軸組工法(在来工法)
  • 木造枠組壁工法(ツーバイフォー工法)

最後に、各工法の特徴やメリットについて解説します。

5-1.木造軸組工法(在来工法)

木造軸組工法(在来工法)は、柱や梁を組み合わせて骨組みを作り、壁や床などを取り付ける工法です。

骨組みに加え、斜めに筋交いという建材を加えて補強することで、強度を保ちます。
「在来工法」とも呼ばれており、日本では古くから採用されている工法で、ほとんどのハウスメーカー・工務店が対応しています。

木造軸組工法(在来工法)のメリット

木造軸組工法は、間取りを自由に設計しやすいというメリットがあります。
柱や梁の組み方によって、空間の広さや形を自由に決められるためです。

また、面を抜きやすいため、開口部を大きくとって吹き抜けにしたり、大きな窓を設置できたりします。
変形地や狭小地であっても、比較的自由に設計できるでしょう。

また、リフォームの自由度が高いのも魅力です。

5-2.木造枠組壁工法(ツーバイフォー工法)

木造枠組壁工法(ツーバイフォー工法)は、木材パネルを組み合わせて壁や床などを作り、それらを組み立てて建築する工法です。

パーツのサイズが2インチ×4インチで統一されているため、「ツーバイフォー(2×4)工法」とも呼ばれます。

木造枠組壁工法(ツーバイフォー工法)のメリット

面を組み合わせて建築し、建物を面で支えるため、耐震性に優れているほか、断熱材を高密度で充填できるというメリットもあります。

また、使用するパーツのサイズや設計方法などが細かく決められているため、品質の差が出にくいのもポイントです。
マニュアル化されているため、短工期で住宅を完成させたい方にもおすすめです。

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まとめ

木造建築の住宅は、古くから日本で使われてきたとおり、日本の気候に適した構造です。

建築コストを抑えられる、断熱性や通気性が優れている、耐火性が高い、自然素材ならではのぬくもりがあるなど、多くの魅力があります。

木造建築ならではの魅力やほかの構造との違いを理解したうえで、どの構造を採用するか検討しましょう。

また、理想的な木造住宅を実現するには、あなたの要望を得意としたハウスメーカー・工務店を選ぶことも大切です。必ず複数のハウスメーカー・工務店を比較検討しましょう。

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