一軒家売却の査定を決めるポイント|相場価格やアピールのコツを解説

一軒家の売却で最初に行うことは査定です。この記事では一軒家の売却で一番重要な意味を持つ「査定」で決めるポイントから高く売るためのコツまで、解説していきます。

一軒家の売却は、売り出し価格の設定や選ぶ不動産会社で高額売却できるかが決まります。そこに大きな影響を及ぼすのが「査定」です。査定は一番重要な手順といえます。

一軒家を高値で売却するための正攻法を知り、スムーズに売れて、かつ少しでも高い査定額を引き出しましょう。ぜひ最後までお読みいただき、できるだけ高く売れるよう、上手に査定を受けてくださいね。

家の売却について基礎から詳しく知りたい方は『家を売る方法』も併せてご覧ください。

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Contents

1. 一軒家の売却で査定が重要!その理由は?

一軒家の売却は、最初に査定を行うことからスタートします。まずは、一軒家の売却で査定が重要な理由を解説します。

1-1. 売却価格が決まっていないから

不動産一括査定サービスを利用する 査定結果

中古の一軒家を売却する際には、定価は定まっておらず、買い主が売却価格を決める必要があります。それを決める際に参考にするのが、不動産会社の出す「査定価格」です。

土地価格は景気変動により上下し、建物価格は築年数とともに下落しています。

一軒家を損をせずに確実に売却するためには、しっかりとした査定を参考に、適正な売却価格で売りに出すことが条件となります。

ただし、査定価格とは、あくまでも売却できる予想価格であるというのが特徴で、売却を必ず保証するものではありません。予想である以上、当然、外れることもあり得ます。

不動産会社は高い査定価格を出した方が、仲介の契約が取りやすいため、査定価格は一般的に高く設定する可能性もあります。そのため、査定価格が高過ぎる方向に外れることは少なくありません。

高過ぎる価格を妄信して売り出し価格を設定すると、一軒家が売れなくなってしまいます。売却する一軒家の相場価格適正価格を理解するために、査定金額を比較することが大切です。

1-2. 一軒家の状況や環境に全く同じものはないから

一軒家の売却に査定が重要な理由として、建物の状況や周囲の環境など個別の条件が多いという特徴もあげられます。

立地や土地の形、築年数、リフォームの有無、損傷状態、顧客ニーズなど、不動産は一つとして同じ物件は存在しません。そのため、それぞれの物件を確認して査定することが必要です。

また、各社の経験や知識、感性によって物件の価値判断は異なります。各社の査定価格には差ができるため、一軒家の売却には必ず各社の査定価格を比較する必要があります。

1-3. 査定金額の差が高額になるから

売却価格比較

一軒家の売却金額は大きいからこそ、いい加減に売却するわけにはいきません。しかし、査定価格は、不動産会社により、各社でバラつくという特徴があります。同じ一軒家でも、査定する不動産会社によって4,200万円だったり、4,300万円だったりするのです。

このように各社の査定金額の差は数百万円になるため、適正価格の中で、しっかりと査定価格を比較する必要があります。そこで大切なのは、複数の不動産会社に査定を依頼して比較することです。査定価格は、何かの公式を使って算出しているものではないので、不動産会社の経験値や感性によってバラつきが生じます。

逆に、経験豊富で実績も十分にある不動産会社同士が査定する場合、その差は縮まり、同等程度の価格帯に固まる可能性があることも理解しておきましょう。

利用者としては、査定価格のバラつきが大きいと、適正な査定額を判断しにくくなりますが、実績や実力のある不動産会社同士であれば、あまり差が開くことはないため、適正な査定額を把握しやすくなります。

お家のいろは コラム
“最終的には訪問査定が必要となる”

査定には簡易査定と訪問査定の2種類がありますが、最終的には訪問査定が必要です。

簡易査定(机上査定)とは、物件を実際に見ることなく、過去の周辺事例や地図等の情報を用いて行う査定です。

それに対して訪問査定は、簡易査定の情報に加え、不動産会社が現地に訪れて行う査定となります。

不動産は、騒音や臭気、高低差、日照、高圧線の通過、管理の状態、不法占拠等、実際に見てみないと分からない部分が多く、一軒家の場合は最も顕著に現れます。

これらを実際に見ないと分からない部分を価格に反映させるためには、訪問査定が必要となります。

訪問査定を行うと、簡易査定の結果よりも高くなったり、安くなったりすることも起こり得ます。

訪問査定をしない限り適正な査定価格は出ませんので、売却前には必ず訪問査定を依頼するようにしてください。

信頼できる査定額を知るには、不動産会社の査定を比較する必要があります。
NTTデータグループが運営する不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)なら、最大6社の不動産会社にまとめて査定依頼できるため、簡単に査定額を比較できます。
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査定の基礎や流れについては、『家の査定で知っておきたい!3つの査定方法とチェックポイント』をご覧ください。

2. 一軒家の査定価格を決める点とは

一軒家の査定時に見られている点から査定額を決めるポイントについて解説していきます。

建物 築年数
構建物の造
間取り(部屋数や生活・家事動線など)
屋根・外壁の材料や破損状況
内装の材料や破損状況
設備(水回りなど)
庭や駐車場スペースの有無
収納の多さなど
周囲の環境 立地条件(交通の便や生活の利便性)
公園、学校、デイケアなど教育・福祉施設の充実
採光・眺望の良さ
騒音・異臭・振動・排気ガスなど
土地 面積や形状
水道やガスなどインフラ環境
道路や接道(土地と接する道路)の状況
地盤の強度や埋設物の有無

一軒家の査定には、まず建物の個別の状況が大切なポイントとなります。また、一軒家のニーズは一般的にファミリー層に多いため、家事のやりやすさや生活環境の良さはプラスの要素として働くことが多いでしょう。

売却したい一軒家のニーズを見極めるために、周囲に住んでいる方々にどんな特徴があるのかを日ごろから観察しておくとよいでしょう。

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3. 一軒家の査定時に伝えるべきアピールポイント

この章では一軒家を高く査定してもらうために、査定時に伝えたいアピールポイントについてご紹介します。

3-1. 保守メンテナンスの実施状況

シロアリの定期防除や外壁塗装等の保守メンテナンスの実施状況は、大きなアピールポイントとなります。

一軒家の保守メンテナンスには、以下のようなものがあります。

メンテナンス箇所 理想的な期間の目安
外壁塗装 10~15年
屋根塗装 15~20年
軒先・軒裏塗装 15~20年
樋・床下メンテナンス 15~20年
シロアリ防除 5年
クロス貼替 7~10年
サッシまわりコーキング※ 7~10年

※コーキングとは、窓等のサッシまわりにおいて、気密性や防水性向上を目的として、隙間を目地材などで充填した部分のこと。

シロアリ防除なら5年、外壁塗装なら10~15年に一度程度のペースで行っていることが理想です。しかしながら、実際にはこのようなペースでしっかりとメンテナンスを実施している一軒家は多くはありません。

そのため、保守メンテナンスを実施している一軒家は、それだけで大きなアピールポイントになるのです。自信をもってアピールしましょう。

3-2. リフォームの実施状況

もし、リフォームを直近5年以内に行っていれば、十分なアピール材料になりますので、リフォームの実施状況はぜひ伝えるようにしてください。

特に評価を上げるようなリフォームは、デザイン性の高いキッチンのリフォームです。
具体的には、以下のような例が挙げられます。

  • キッチンの天板をステンレスから人工大理石に変えた
  • 蛇口をおしゃれな水栓金物に変えた

また、在来工法で作られていた浴室をユニットバスに変更している場合も良い評価を得る傾向にあります。

ここでのユニットバスとは、工場などで予め防水性の高い素材を用いて天井・浴槽・床・壁などを成型して作られた箱形の浴室のことです。トイレや洗面が一体となっているユニットバスのことではありません。

在来工法で作られたバスは、床がタイルや石の仕上げになっており、足がとても冷たく感じ、敬遠されやすいです。もしユニットバスに変更していたら、そこもしっかり見てもらってください。

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3-3. 耐震改修の実施状況

耐震改修の実施状況もアピールポイントとなります。昭和56年(1981年)5月31日以前に建築確認申請を行った建物は旧耐震基準です。
それに対して、昭和56年(1981年)6月1日以降に建築確認申請を行った建物は新耐震基準となります。

耐震改修とは、旧耐震基準の建物を新耐震基準の建物に改修する工事のことを指します。旧耐震の一軒家が新耐震になっていれば、買主は耐震上の安全性のみならず、様々な税制メリットの恩恵を受けることが可能です。

新耐震基準に適合する建物は、「登録免許税の軽減」「不動産取得税の軽減」「住宅ローン控除」「贈与税の住宅取得等資金の非課税制度」など節税に有利な特例を適用できるようになります。

耐震改修は、税金に関して買主が受けるメリットも大きく、明確に価値のあるリフォームなのです。もし、耐震改修をしているのであれば必ずアピールしてください。

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3-4. 各種検査・診断等の実施状況

住宅性能評価など各種検査・診断等を実施している場合にはアピールポイントとなります。

一軒家の価値を高める検査や診断には以下のようなものがあります。

建設住宅性能評価書

建設住宅性能評価書とは、「現況検査により認められる劣化等の状況」や「個別性能に関すること」に関し、専門家が評価して作成する書面です。

等級が1以上だと新耐震基準に適合していることが証明されますので、買主が「登録免許税の軽減」等の税制メリットを受けることができます。

耐震診断結果報告書

耐震診断結果報告書も、新耐震基準に適合していることを証明できる書類です。
昭和56年(1981年)5月31日以前の建物でも、新耐震基準並みの耐震性を備えている建物は存在します。そのような建物は、わざわざ耐震改修をしなくても、耐震診断を行えば、新耐震基準に適合していることを証明することが可能です。

参考:財務省「登録免許税に関する資料」・国土交通省「PDF令和3年度 不動産・建設経済局関係税制改正結果概要

瑕疵(かし)担保保険

瑕疵(かし)担保保険の保険付保証明書も物件価値を上げます。瑕疵担保保険とは、売却後、物件に瑕疵が発見された場合、その補修費用の一部を保険料によってカバーすることができる保険です。

瑕疵とは、雨水の浸入等、売買の目的物が通常の品質を欠くことを指します。

木造の一軒家は築20年超になると買主が「登録免許税の軽減」等の税制優遇を利用することができません。つまり、昭和56年(1981年)6月1日以降の建物であっても、築20年超であれば税制優遇は利用できないことになります。

しかし、たとえ築20年超の一軒家であっても、瑕疵担保保険を付保している物件であれば、「登録免許税の軽減」や「不動産取得税の軽減」、「住宅ローン控除」、「贈与税の住宅取得等資金の非課税制度」等々の適用が可能となるのです。

瑕疵担保保険は、買主に保険という安心感を与えるのみならず、税制メリットの恩恵も生み出すため、大きなアピールポイントとなります。

建物状況調査(インスペクション)の結果報告書

建物状況調査(インスペクション)の結果報告書も価値をアピールできる書類です。

建物状況調査(インスペクション)とは、主に柱や基礎、壁、屋根などの構造耐力上主要な部分や、外壁や開口部などの雨水の浸入を防止する部分について、専門家による目視や計測等の調査のことを指します。

瑕疵担保保険を付保するには、一軒家が「耐震基準を満たしていること」と「建物状況調査(インスペクション)に合格していること」の2つの要件が必要です。

そのため、昭和56年(1981年)6月1日以降の建物で建物状況調査(インスペクション)に合格していれば、あとは瑕疵担保保険を付保するだけで物件価値を上げることができます。

瑕疵担保保険は買主側でも付保が可能のため、建物状況調査(インスペクション)に合格しているだけでも価値があります。

お家のいろは コラム
“瑕疵担保保険に加入できるインスペクションを実施しよう”

建物状況調査(インスペクション)は瑕疵担保保険に加入できる要件を満たしたものでないと、あまり価値がありません。

瑕疵担保保険に加入するには、既存住宅状況調査技術者の資格者」であり、かつ「住宅瑕疵担保責任保険法人の登録検査事業者」が行うインスペクションであることが必要です。

しかし、インスペクションの中には、各社が類似の名称で独自の住宅検査サービスを行っている場合があり、瑕疵担保保険に加入する資格条件を満たしていないケースもあります。

こうしたトラブルを防止するために、不動産会社に「瑕疵担保保険に加入できるインスペクションをしたい」と伝え、条件に即した検査事業者を紹介してもらいましょう。

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3-5. 境界確定・越境の覚書の締結状況

土地の境界確定・越境の覚書の締結状況もアピールポイントのひとつです。

境界確定とは、隣地所有者との間で境界ラインを確認しあい、筆界(ふでかい)確認書と呼ばれる覚書を締結することを指します。

売主には、売却時に土地の境界明示の義務があります。境界確定や越境の覚書は、物件価値を上げるものではありませんが、境界確定等がしっかりとなされていない物件は、間違いなく不動産会社からの評価が下がります。

境界が確定しておらず境界明示ができない状態の場合、まず境界確定から始めることが必要となってきます。

越境の覚書とは、境界を超える庭木や塀などについて隣接する土地の持ち主とかわす覚書のことを指します。これは必須ではありませんが、買主にとっては安心材料となります。

境界確定や越境の覚書の締結が終わっていれば、売却しやすい状態の物件として評価がされるため、不動産会社に伝えることを忘れないようにしてください。

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4. 査定額に大きな差が出やすい一軒家の特徴

一軒家はマンションと比べると、不動産会社が行う各社の査定額に差が出やすい傾向があります。この章では特に査定額に差が出やすい一軒家の特徴について紹介します。

4-1. 昔から持っている土地に注文住宅を建てているケース

昔から持っている土地に注文住宅を建てているケースは、査定額に差が出やすい傾向があります。

まず、昔から持っている土地は、分譲地のようにほぼ真四角に整形された地型となっていないことが多くあります。形状や高低差等の個性が強い土地の場合、土地価格の査定に差がつきやすくなります。

また、注文住宅は建売住宅と比べると個性が強くなります。万人受けしない特殊な間取りとなっている場合、評価が二分することもあるでしょう。

「個性の強い土地」と「個性の強い建物」の組み合わせになった場合、特に査定額の差が大きく生じやすくなるでしょう。

4-2. 家をリフォームしているケース

リフォームしているケースも査定額に差がつきやすいです。リフォームは、物件価格を上げてくれます。しかし価格の上げ幅には決まりはないため、不動産会社によって価格は異なります。

リフォームには、設備面の向上を目的とするものばかりではなく、デザイン性を高めるために行うものもあります。デザイン性の部分は感性の問題なので、査定する不動産会社によって差が出やすい傾向が高くなります。

4-3. 築20年を超える一軒家のケース

中古戸建住宅の築年帯別平均価格

引用元:公益財団法人 東日本不動産流通機構 レインズタワー「PDF築年数から見た 首都圏の不動産流通市場(2019年)

上記のグラフはレインズ*に登録された一軒家の件数と売却金額をグラフにしたものです。築20年超えたあたりから、一軒家の売却の成約数や売却金額が下降傾向にあることがわかります。

木造住宅は築20年超になると、建物部分について銀行の担保価値の評価額がほぼゼロとなります。また、築20年超の物件は瑕疵担保保険の付保等がない限り、買主が住宅ローン控除を利用することができません。

そのため、築20年を過ぎると一軒家は「制度上の価値」が急落し、売却しにくくなります。昔は築20年超の物件は価値をゼロとする査定も少なくありませんでした。

しかし、近年の住宅は、築20~30年くらいであれば、それなりに綺麗で、十分に住める物件がたくさんあります。

築20年超の一軒家についても、従来通り価値を見出さない不動産会社だけでなく、実態的な価値を十分に見出す不動産会社も増えてきました。つまり、築20~30年程度の中途半端に古い一軒家は、不動産会社の判断が分かれやすく、同時に査定額にも差が出やすくなってきているのです。

査定額に差が出る理由としては、査定根拠や会社の営業方針の違いが影響しています。

営業上、媒介契約の欲しさから根拠なしに査定価格を高くするケースもありますが、「高い価格を提示している具体的な買主がいるケース」や「直近に取引した類似物件が高く売れたケース」など、合理的な理由があって査定価格が高くなることがあります。

きちんとした理由があって高く査定されていることもありますので、査定結果を受け取るときは、査定根拠の説明をしっかり受けることがポイントです。

ちなみに、築40年を超えるような一軒家だと、多くの不動産会社は取り壊し前提で査定を行うようになり、判断が分かれないため、査定額には差は生じない傾向となります。

*レインズとは、国土交通省から指定を受けた不動産流通機構が運営するネットワークシステムです。全国の不動産物件の情報を共有することができます。

5. 査定結果の説明を受け取るときのチェックポイント

この章では、査定結果の説明を受け取るときのチェックポイントについて紹介します。

5-1. 査定根拠を確認する

査定結果の説明を受ける際は、査定根拠を確認するようにしてください。不動産各社の査定額に開きが生じている場合には、なぜそのような価格になったのか、各社からしっかりと説明を受けることが重要です。

不動産会社に、高い査定額を出してもらったとしても、なぜ高いのか理由を聞くようにします。高い査定額でも、根拠があやふやな場合や、説明に納得感がない場合は、その価格は採用すべきではありません。

売主を納得させられないような価格は、そもそも買主を納得させることはできず、売却も上手く行かないケースが多くなります。

特に高い査定価格ほど販売事例や根拠を見せてもらうなど、査定根拠を慎重に確認するようにしてください。

5-2. 査定の根拠となった事例の類似点を確認する

事例を見せてもらう場合には、類似点を確認することが重要です。例えば、一軒家の事例の場合、土地が広ければ総額は当然に高くなり、逆に土地が狭ければ総額は当然に安くなります。

つまり事例として教えられた土地が自分の土地よりも広ければ、価格は高いのが当たり前です。

「周辺にはこんなに高く売れている物件がありますよ」という説明があっても、その事例は注意して見る必要があります。

参考になるのは、似たような広さの土地や、似たような築年数の建物の事例です。査定根拠の説明を受ける際は、土地と建物の両方の類似点を気にしながら話を聞くようにしてください。

具体的には以下の点に気を付けて、確認をするとよいでしょう。

  • 土地の広さ
  • 建物の築年数
  • リフォームの有無
  • 周囲にある施設や駅の近さ
  • キッチンや水回りなどの設備
  • 庭や駐車場の有無

6. 査定は複数の不動産会社に依頼した方が良い理由

一軒家の査定は1社だけではなく、複数の不動産会社に査定を依頼した方が良いとされています。

この章では、一軒家を売却する際に複数の不動産会社に査定を依頼したほうが良い理由について解説します。

6-1. 適正な価格帯が見えてくるから

査定は少なくとも3社以上の不動産会社に依頼すると、適正な価格帯が見えてきます。

例えばA社だけから上記のような査定結果を受けても、それが高いのか安いのか分かりません。次に、B社に依頼してA社よりも高いという査定結果を受けました。この時点では、A社が安く、B社が高いという事実しかわかりません。さらにC社やD社にも依頼して査定結果を受けることで、ようやく適正な価格帯が見えてきます。

このように、複数の不動産会社に査定依頼をすることで、はじめて一軒家を売る方でも適正な査定額が見えてきます。

6-2. 良い不動産会社を選ぶことができるから

複数の不動産会社に査定の依頼をすると、その中から良い不動産会社を選ぶことができるというメリットもあります。

不動産会社は査定価格だけで選ぶものではありません。一軒家を高く売るには、不動産会社の専門性やアドバイスをくれる積極性などが、欠かせません。

複数の不動産会社から査定結果の説明を聞くと、各社の対応力の違いがよく分かります。

査定結果の説明はしっかりと聞き、一番納得感のある良い不動産会社を選ぶようにしてください。

6-3. 自分が納得感を得られるから

査定価格は予想価格であるため、1社だけの査定価格だと「本当にこの金額で適正なのか」を自ら納得することができません。複数の不動産会社に査定を依頼することは、売主の間では昔から良く行われています。

査定は複数の不動産会社にも依頼しても全く問題はありません。自分が納得いくまで、査定を行い、悔いのない売却を行いましょう。

不動産会社を比較する3つのポイントと売却依頼先の具体的な選び方

7. 一軒家の査定を複数の会社に依頼する方法

複数の不動産会社に査定を依頼するなら、「不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)」がおすすめです。

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不動産売却 HOME4U」は簡単な操作で最大6社の不動産会社に査定の依頼ができるサービスです。

査定は、複数の不動産会社に依頼すべきですが、実際に店舗を回って査定依頼することは、大変な労力を要します。しかし、査定は出来るだけ複数、最低でも3社以上は必要となります。

HOME4U」を使えば、自宅にいながら楽に最大6社までの査定依頼ができます。一括査定サービスは、複数の不動産会社への査定依頼の手間を大幅に削減してくれます。

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また、「HOME4U」には大手から地元の不動産会社まで全国2,100社の不動産会社が登録されています。

一軒家の売却に強い不動産会社も多く、物件の種類で「一戸建て」を選択するとその地域での一軒家の売却に強い不動産会社に査定が依頼できます。

実績や実力のある不動産会社は、あなたの一軒家をきちんと評価し、高く売却してくれます。

HOME4U」は、安心して査定を依頼できるだけではなく、良い不動産会社探しにも利用できるのです。信頼できる良い不動産会社が見つけるために、一軒家の査定には、ぜひ「HOME4U」を利用してみてください。

8. 仲介する不動産会社の選び方

ここでは、不動産会社の選び方について解説します。

8-1. 査定価格だけでは選ばない

不動産会社は査定価格だけでは選ばないことが重要です。特に高い査定価格に飛びついてしまうと、その選択が一軒家の売却を難しくしてしまう原因となることがあります。

高い査定価格の場合には、十分に査定根拠の説明を受け、納得感が得られなければ選ばないようにしてください。

査定価格だけでは選ばないためにも、査定結果の説明をきちんと受けることは、非常に重要です。

8-2. 専門性を感じる不動産会社を選ぶ

不動産会社は、専門性を感じる会社を選ぶようにしてください。査定結果の説明を受ける際、色々質問すると、なんとなくその不動産会社の力量が分ってきます。

査定根拠もしっかりしており、理路整然と説明してくれる不動産会社は専門性の高さがうかがえます。何よりも買主を納得させる力があります。

買主が値引きしたいといっても、買主に価格の妥当性をきちんと説明できる営業担当者であれば、値引きも防ぐことができます。買主を納得させられるだろうと感じる営業担当者がいる不動産会社を選定してください。

8-3. アドバイスをくれる不動産会社を選ぶ

不動産会社は、アドバイスをくれる会社を選ぶことも重要です。査定の説明を受ける際は、遠慮なく疑問に思っていることは全て聞くようにしてください。

例えば、一軒家には設備の故障や床に傷などもあったりします。これらの故障等について、「これくらいなら直さなくても大丈夫ですよ」とか、「これは直した方が良いですね、修理会社も紹介しますよ」など、明確なアドバイスをくれる不動産会社を選ぶことをおすすめします。

明確なアドバイスをくれるような不動産会社なら、仮に売却に苦戦したときでも自らアイディアを出してくれるなど積極的な対応が期待できます。

「どちらでも構いません」といった曖昧な回答をする不動産会社に依頼すると、困ったときに頼りになりません。不動産会社は、専門性を感じ、積極的にアドバイスをくれるような親切な会社を選んでください。

9. 選んだ不動産会社との媒介契約・付き合い方

一軒家は、不動産会社に依頼したら必ず売れるというものではありません。売却を依頼する不動産会社を選んだら、次はどのように進めていくべきなのでしょうか。
ここでは、不動産会社との付き合い方についてみていきます。

9-1. 媒介契約の3つの形態

まず一軒家を売却する際、不動産会社との契約には、「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」「一般媒介契約」の3種類があることを押さえておいてください。

専任媒介契約

ひとつの不動産会社だけがあなたの家を取り扱う契約です。ほかの会社に先を越されることがないので、売り急ぐ必要がなく、じっくりと時間をかけて販売してもらうことが期待できます。

専属専任媒介契約

ひとつの不動産会社だけが取り扱う点は専任媒介契約と同じですが、専属専任媒介契約では必ず契約した不動産会社を通さなければならないという決まりがあります。もしも自分で買い手を見つけたとしても、不動産会社を通して売却しなければいけません。

一般媒介契約

ひとつの不動産会社に限らず、複数の会社が同時に売却に向けた営業活動をしてくれます。多くの方にアピールできるので自由度が高く、売却の可能性が高まるように思えますが、それぞれの不動産会社に積極的に動いてもらえない場合もあります。手間をかけても、結果として他社が売ってしまえば利益にならないからです。

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9-2. 媒介契約の選び方

一軒家を積極的に売ってほしいとお考えならば、信頼できる不動産会社を見つけて「専任媒介契約」を結ぶのがおすすめです。自分でも買い手を探す予定があれば、専属専任媒介ではなく、専任媒介契約にしておいた方がよいでしょう。

手間をかけなくても売れるような条件の良い一軒家の場合なら、一般媒介契約もおすすめです。いくつかの不動産会社を天秤にかけたい場合にも有用です。

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9-3. あらゆる情報を引き出そう

当然ですが、不動産会社は一軒家の売買についてさまざまな知識や情報を持っています。手続き面や金銭面での不安や問題について相談すれば、豊富な専門知識をもとに的確なアドバイスがもらえるでしょう。

売却についても不動産会社に任せっきりにするのではなく、些細なことも相談して「どうすればより納得した条件で進められるのか」も考えるようにしてください。活発な情報交換は不動産会社側にとっても、情報収集の場となり、販売戦略に生かせるはずです。効率よく情報を交換して、売却を有利にすすめましょう。

10. 一軒家を希望額で売却する方法

一軒家は大切な資産ですから、できるだけ希望額で売却したいですよね。最後に、希望額で売却するためのポイントを解説します。

10-1. 自分でも相場を調べる

希望額が査定額より低くても、すぐにあきらめてしまう必要はありません。一軒家の相場は自分でも調べられます。例えば、今は周辺の相場が下がっていても、過去にはそれなりの価格がついていた場合など、売却のタイミングによっては現在の査定額よりも高く売却できる可能性があります。
ご自身で一軒家の相場を調べるには、以下のようなサイトが便利です。

  • レインズマーケットインフォメーション
    実際の不動産取引の成約価格を検索できます。

  • 不動産取引価格情報検索

    実際の成約価格を検索できます。国土交通省が運営している土地総合情報システムというサイト内にあります。

  • 全国地価マップ
    土地の公的評価情報が調べられます。家屋にほとんど価値がない場合などに活用できます。公的評価と実勢価格は異なります(固定資産税路線価は実勢価格のおよそ7割・相続税路線価は実勢価格のおよそ8割)ので注意してください。
不動産売却の「相場」とは?高く確実に売るために知っておくべきこと

10-2. 物件の魅力を高める

一軒家の売却価格をアップするには、物件の魅力を高めるのも手です。一軒家を欲しいと思っている方が、「実際に住みたい」「手に入れたい」と思うような家になれば、おのずと価格は上昇するでしょう。

庭があれば庭の手入れ、清掃は必須でしょう。家の中を整理して念入りに掃除するだけでもかなり印象が良くなります。また、前述のインスペクションも効果的です。

空き家の場合は、ステージングと呼ばれる照明や家具を設置してみることできるでしょう。

リフォームをすれば一軒家の魅力は飛躍的に上がりますが、それなりの費用がかかるため、コスト面の検討が必要です。まずは不動産会社に相談することをおすすめします。

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まとめ

この記事では、一軒家売却の査定のときに大切なポイントについて解説してきました。

一軒家の査定額の決める項目やアピールすべきポイントを理解し、損をすることのない査定額を引き出しましょう。

また、査定結果の説明をしっかりと受けることは、不動産会社選びにも役立ちます。不動産会社は高い査定価格だけで選ぶのではなく、専門性を感じ、アドバイスもくれる信頼できる不動産会社を選ぶようにしてください。

一軒家の売却を依頼する会社を選んだら、物件に合った媒介形態を選択し、不動産会社を最大限に利用するようにしてください。

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