土地売却に境界確定測量が必要なケースとは?費用の相場と手順を解説

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知っておきたい!土地売却に必要な測量、費用の相場と手順

土地を売却する際にかかる諸費用のひとつに「測量費用」があります。「どうしてわざわざお金をかけて測量しなければならないのか?」と疑問に思う方もいるかもしれません。

測量の目的は、土地の面積や境界線、権利関係を明確にすることです。土地の情報は登記簿謄本で確認することができますが、謄本の情報は古く、現在の状況とは異なるケースが多くあります。そのため、土地の取引では、隣接する土地の所有者との境界をめぐるトラブルが多く、それを回避するために事前の測量を求められるのが一般的となっています。

今回は、土地売却を考えている方のために、測量にかかる費用や土地ごとの測量の必要性、測量の手順についてわかりやすく解説します。ぜひ参考にしてください。

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1.測量は誰に依頼するの?

測量は土地家屋調査士や測量士が行います。

土地の売却に関わる測量の場合、仲介を依頼している不動産会社から紹介される土地家屋調査士が行うことが多いようです。
自分で業者を探すことも可能ですが、手間がかかること、ネット検索や電話依頼だけでは評判がわからないなど不安な点もあるかもしれません。わからない場合は不動産会社から紹介してもらうことをおすすめします。

なお、依頼先によっては費用が若干異なる場合があります。何社か見積もりを取って比較してからどこに依頼するか決めてもよいでしょう。具体的にかかる費用(金額)については4章をご覧ください。

2.土地売却に関わる3種類の測量図

土地売却に関わる測量図は下記の3種類があります。このうち、売買契約の際に使用されるのは主に(1)の確定測量図になります。

測量図の種類 内容 売買契約での使用の可否
(1)確定測量図 隣接するすべての土地と道路の所有者の立ち合いのもとに、境界確認および民間査定を行って作成された信頼できる測量図と言えます。
(2)地積測量図 土地の登記記録に付随して法務局で取得できる図面で、面積やその計測、計算方法などが記載されています。 不可
(3)現況測量図 境界確認なし 隣地の所有者からの境界確認を得ずに作成された測量図です。 不可
官民査定省略 民有地のみ隣地の所有者の立ち合いのもとに境界確認を行って作成された測量図です。
(売主、買主の承諾が得られた場合のみ)

(3)の現況測量図については2種類あり、「土地の所有者が認識している境界線を元に作成されただけの測量図」では売買契約に使用できません。

しかし、土地の境界線トラブルのほとんどは隣接する民有地の所有者の間で発生するもので、官民立ち合いを必要としないケースもあります。そのため、「隣接しているすべての民有地の所有者の立ち合いのもとに境界確認を行って作成された測量図」については、売主、買主の双方が合意すれば、売買契約に使用することができます。

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3.測量にかかる費用の相場と測量費が高額になるケース

測量を行った場合には、どのくらいの費用がかかるのでしょうか。ここでは、一般的な測量にかかる費用の相場、費用と、高額になるのはどんなケースなのかを説明します。

3-1.一般的な測量の相場

売買契約に用いることができる測量の費用の相場は、一般的にはおよそ以下のとおりです。

官民査定省略の現況測量費用  官民立ち会いありの確定測量費用 
 35万円~45万円  60万円~80万円

この費用は100m2以下の土地を想定して提示しています。

だいたいどの土地でも道路に面していれば官民立ち合いが必要ですが、境界線トラブルのほとんどは隣接する民有地の所有者間で発生するものなので、時間も費用もかかってしまう官民査定を省略した現況測量図で取引をすることがあります。

3-2.測量費用が高額になるケース

売買契約で主に用いられるのが、確定測量です。しかし、下記のように確定測量は条件次第では、高額となってしまうケースがあります。

(1)土地が広大な場合
土地が広ければ広くなるほど、測量の手間がかかり、隣地の所有者も増えるため、費用が高額になります。

(2)土地の形状が複雑な場合
同じ面積でも、途中に段差があるなど土地が複雑な形状をしている場合、木々や雑草が生い茂っている場合、数多くの境界標を設置しなければならない場合などは、測量をするために技術や手間がかかるため、費用が高額になります。

(3)行政の所有地に隣接する場合
国有地など、行政機関の所有地に隣接している土地の場合には、行政職員の立会いが必要となります。

立ち合いの調整や申請手続きなどに手間がかかり、費用が高額になります。会社や社会福祉法人などの法人が所有している場合でも、それぞれの法人によって、手続きが異なるため、手間がかかり費用が高額になる場合もあります。

(4)隣接する土地が多い場合
隣接する土地が多い場合にも、隣地の権利者の立会いの調整などに手間と日数を取られるため、費用が高額になります。

(5)隣人との争いがある場合
隣地の権利者と境界トラブルがある場合には、測量作業や立ち合いへの協力が得られにくく、測量期間が長期化して費用が高額になります。

境界について裁判で係争中の場合には、弁護士に依頼して話を進めなければならないため、測量以外にも弁護士報酬などの費用が必要です。

隣地の所有者が行方不明の場合や、長期間にわたり相続登記がなされておらず相続人が不明の場合には、不在者財産管理人制度を活用することになります。その場合には、弁護士報酬や裁判所への預託金などの費用が必要です。

(6)土地を共同相続した場合
隣地の権利者が共同相続などで複数いる場合には、所有者全員の同意が必要です。そのため、手間がかかり費用が高額になります。

(7)登記が必要な場合
測量により実測の面積に登記簿の面積を実測の面積に更正登記したり、相続対策のために分筆登記したりするなど、将来のトラブルなどに備えて測量を行い、登記手続きをする場合には、測量費用だけでなく登録免許税や司法書士報酬などの登記費用がかかります。

4.土地売却のケースごとの測量の必要性

この章では土地の状況別に、測量の要不要について説明します。

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4-1.土地の境界が明確でない場合:必要

隣接する土地や道路との境界を示す位置に打ち込まれた杭のことを境界杭といいます。しかし、道路工事や建物工事などが原因で、以前の測量時に打ち込んだ境界杭がなくなってしまっていることがあります。このような場合には測量が必要です。

また、垣根やフェンス、ブロック塀など、境界杭の代わりとなるものがない場合にも、測量を行って境界を明確にする必要があります。

4-2.分筆して売却する場合:必要

分筆をして売却をする場合には、必ず確定測量図が必要になります。

分筆とは1つの土地として登記された土地をいくつかに分けることです。大きな土地の一部だけを売るときに分筆を行いますが、元になる土地の境界確定がされていないと分筆の登記手続きが行えません。

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4-3.相続税を物納する場合:必要

相続税の納付は、現金による一括納付が原則です。一括納付ができない場合には、相続税額を分割して毎年少しずつ支払う延納が認められます。さらに、延納も難しい場合には、不動産などを物納して相続税に充てることができます。

しかし、境界が確定されていない土地の物納は認められません。土地を物納するためには、相続税の申告・納付期限までに、境界線確認書と測量図を税務署に提出する必要があります。

4-4.都市部以外で広大な土地を売却する場合:不要

都市部以外で広大な土地を売却する場合は、測量を省略する(不要)ことがあります。地価が低い郊外の土地は紛争が発生しにくく、また、面積の広い土地の測量には莫大な費用がかかってしまうためです。

このようなケースでは、売主、買主の合意のもと公募面積(測量せず、登記簿に記載されている面積)で取引をすることがあります。

4-5.都市部などで高額な土地を売却する場合:必要

東京都心など、地価の高い都市部の土地を売却する場合は、わずかな面積の差でも売却価額に大きな差が生じます。このような高額な土地を売却する予定がある場合には、事前に測量を行っておく必要があります。

4-6.登記簿の面積が不正確な場合:必要

法務局の登記簿の面積が、実際の面積よりも明らかに小さい場合には測量が必要です。測量をした結果、登記簿の面積と実測の面積に差があることが明らかになった場合には、登記簿の面積の更正登記を申請して、登記簿の面積を実測の面積に更生します。

4-7.建物を新築する場合:必要

建物を新築する際には、建築基準法などの法規制に抵触しないように設計しなければなりません。建物を設計する上で、間口や奥行き、敷地の形状、面積などを正確に把握するための測量が必要です。

5.測量の手順

測量は以下の図のような流れで進んでいきます。依頼してから完了するまでの期間はおよそ3~4ヵ月です。

測量の流れ

5-1.調査

法務局や役所で公図、登記簿謄本、地積測量図、その土地の周辺で過去に行われた境界確定の資料などを取得します。隣接地の所有者や過去に境界トラブルがあったかなどの調査をし、測量にかかる費用の見積もりが出されます。

5-2.隣接地の所有者へのあいさつ

現地での測量を行う前に、隣接地の所有者へ測量の主旨を説明し、協力依頼を兼ねてあいさつをします。

5-3.現地測量

現地の調査、塀やフェンス等の設置状況を確認し測量を行います。

5-4.関係者の立ち会いのもと境界確定

官民や隣接地の所有者が現地に集まって境界確認を行い、境界確定の承諾書をもらいます。このときに関係者全員から承諾がもらえないと境界を確定することはできません。

地域によっては隣接地以外にも道路を挟んで隣接する土地の所有者からも承諾を得る必要がある場合もあります。

5-5.境界杭(境界標)を埋設する

関係者全員の承諾を得て、境界を示す杭(標)を埋設します。コンクリート杭や金属プレートなど土地の状況によって埋設方法が異なります。

5-6.書類、測量図の作成

測量調査によって明らかになった情報に基づいて図面の作成や登記申請に必要な書類を作成します。

境界の確定は隣接している土地の所有者全員の立ち会いもとに行われますので、隣地が複数の所有者に分かれていたり、人数が多かったり、遠方にいる場合はさらに時間がかかります。

過去に何かトラブルがある場合には、なかなか協力が得られず境界確定の協議が長引く恐れもあります。早めに測量を依頼しておくことをおすすめします。

まとめ

いかがでしたか。この記事では、土地を売却する前に行う「測量」について、土地を売却する際の測量を依頼先(方法)、測量費用の相場、測量費用が高額になるケース、測量の手順を解説しました。

測量は任意ですが、隣地の所有者と境界をめぐるトラブルは多く、売却時には測量を求められるのが一般的です。スムーズに土地を売却し、売却後のトラブルを避けるためにも、費用を準備して測量を行っておきましょう。

測量をする場合には、一般的な土地でも30万円以上の費用がかかります。さらに、売買契約で主に用いられる確定測量を行う場合には、60万円以上の費用がかかりますので、売却にかかる諸費用として予算に組み込んでおきましょう。

また、測量にはおよそ3~4か月の時間がかかります。特に境界の確定には、隣接する土地の所有者全員の立ち会いと承諾が必要です。売却することを決めたら、早めに測量の準備を始めましょう。

この記事を参考に、土地売却に必要な測量へ向けて準備を進めてくださいね。

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