2025.06.26
2025.06.26
建売とは、建てて売ること、つまり完成した建物と土地をセットで販売するものを指します。
近年では購入者の希望をある程度反映できる建売もありますが、本来は仕上がった建物を購入するスタイルで、自由に設計できない分、建築コストが低く割安に購入できるメリットがあります。
- 建売住宅・分譲住宅・注文住宅の違い
- 建売住宅のメリットとデメリット
- 建売住宅の選び方、建売住宅がおすすめの人
住宅は決して安い買い物ではありません。
後悔のないマイホームを選ぶためにも、種類ごとの特徴や向き不向きを知っておくことは大切です。
ぜひこの記事を参考に、理想のマイホームを実現させてください。
まとめて依頼！
戸建てにしようかマンションにしようか、あるいは注文住宅にしようか…と、マイホームの種類に迷っている方は「家の種類」の記事もご覧ください。
Contents
1.建売住宅とは？読み方は「たてうり」「けんばい」？
建売住宅とは、土地と完成した建物をセットで販売するスタイルのことです。なお、建売は「たてうり」と読みます。
建売住宅では、原則として間取りや内装、外装、設備などは選択できません。
建材や設備などをまとめて発注し、同じ構法で建てるため、割安で購入できる点がメリットといえます。
近年では間取りや内装などをいくつかの選択肢から選べるケースもあり、従来よりは間取りやデザインの自由度が高まっています。
1-1.分譲住宅との違い
分譲住宅とは、ハウスメーカーや不動産会社などが土地を購入し、区画に分けて住宅を建て、建物と分割された土地をセットで販売するスタイルのことです。
土地と建物をセットで販売する点は建売住宅と同じですが、土地をまとめて購入して分割譲渡するかどうかが異なります。
ただし、近年では１戸分の土地を購入して建物とセット販売することを分譲住宅と表現することもあり、建売住宅との区別は曖昧になってきているようです。
1-2.注文住宅との違い
注文住宅とは、建築主が準備した土地に、ハウスメーカーや工務店に依頼して建てる住宅のことです。
予算や条例などの制限を受けることはありますが、土地・建物ともに高い自由度で決められる点が特徴です。
最近ではローコストハウスメーカーや、規格住宅プランを用意しているハウスメーカーも多いため、資金面がネックで建売住宅を選んでいる場合には十分選択肢に入るでしょう。
ただし、建築条件付きの土地を購入した場合は、指定されたハウスメーカーに建築を依頼しなくてはいけません。
好みに合うデザインや性能を提供しているハウスメーカーなら問題はありませんが、希望に合わないと思われる場合は、建築条件なしの土地を選ぶようにしましょう。
2.建売住宅を選ぶメリット・デメリット
建売住宅か注文住宅のどちらがご自身に合うのか決めかねるときは、メリットとデメリットを比較してみましょう。
| メリット |
|
|---|---|
| デメリット |
|
以下より詳しく解説します。
2-1.メリット
建売住宅の主なメリットは、以下をご覧ください。
- 資金計画を立てやすい
- すぐに入居できる住宅もある
- 内覧してから購入できる住宅もある
- 土地探しの時間を省略できる
各メリットを解説します。
資金計画を立てやすい
建売住宅では、販売時に土地込みの価格が提示されます。
外構工事も完了した状態で販売されていることが多いため、追加費用が必要になるケースはあまりありません。
資金計画が立てやすく、購入可能か判断しやすい点がメリットです。
すぐに入居できる住宅もある
すでに完成した状態で販売されている建売住宅なら、購入してすぐに入居が可能です。
また、建築プランが決まった状態で販売されている場合も、竣工予定日や入居可能日などがほぼ決まっているため、引っ越しの計画を立てやすくなります。
内覧してから購入できる住宅もある
完成した状態で販売されている場合は、内覧してから購入できます。
デザインや間取り、設備などを確認できるため、実際に住んだときのイメージをつかみやすいのも特徴です。
また、完成していない場合でも、類似する住宅を内覧できるケースもあり、おおよそのイメージをつかんでから購入するかどうかを決められます。
土地探しの時間を省略できる
建売住宅は土地と建物がセットで販売されているため、土地探しの時間を省略できます。
また、土地・建物の購入手続きをまとめて実施できるため、住宅にかける手間を減らせるのもメリットです。
2-2.デメリット
メリットの多い建売住宅ですが、以下の点はデメリットになるかもしれません。
- デザインや間取りを選べない・選択肢が少ない
- 工事の工程をチェックできないことがある
- 類似した外観の住宅が多い傾向にある
- 建物と土地の両方が気に入るとは限らない
各デメリットを解説します。
デザインや間取りを選べない・選択肢が少ない
建売住宅は、基本的にはデザインや間取り、設備などを選択できません。
選択できるタイプの建売住宅もありますが、選択肢は少なく、好みのデザインや設備がない可能性も想定されます。
工事の工程をチェックできないことがある
すでに完成している場合は、工事の工程をチェックできません。
工程が気になる場合は、完成前の時点で販売している建売住宅か、注文住宅を選ぶようにしましょう。
類似した外観の住宅が多い傾向にある
建売住宅は、コスト削減のために建材や設備などをまとめて仕入れることが一般的です。
そのため、同じハウスメーカーの住宅は外観や仕様などが類似する傾向にあります。
また、分譲住宅のように複数の住宅が一箇所にまとまっている場合は、さらに無個性に見えるかもしれません。
建物と土地の両方が気に入るとは限らない
建売住宅は建物と土地をセットで販売するスタイルのため、どちらか一方だけを購入することはできません。
建物は気に入っているものの土地が気に入らない、土地は良いが建物が納得できないといったケースもあるでしょう。
3.建売住宅を選ぶポイント
建売住宅を購入するときは、次のポイントに注目することでより満足度の高い住宅・土地を選択できます。
- 周辺環境
- アフターサービス
- 追加費用
それぞれのポイントについて解説します。
3-1.周辺環境
建物をチェックするのは当然ですが、周辺環境も詳しくチェックしておきましょう。
駅までのアクセスや、スーパーや医療機関が近くにあるか、子供がいる場合なら学区や通学路なども調べておく必要があります。
また、日中と夜間、平日と土日祝日というように時間や曜日を変えて何度か調べておくと、より環境を正確に把握できます。
3-2.アフターサービス
アフターサービスにも注目しておきましょう。
どのようなアフターサービスが提供されるのか、どの程度の期間利用できるのか調べておくと、より安心して購入できます。
問題がないように見える住宅でも、実際に暮らしてみると不具合が生じる可能性があります。
定期的な点検を実施しているのか、無償・有償のメンテナンス工事があるのかも確認しておきましょう。
3-3.追加費用
建売住宅は費用が明確な点がメリットですが、物件によって標準価格に含まれる範囲が異なり、追加費用が発生することもあるため注意が必要です。
例えば、照明器具やエアコン、カーテンレールなどがオプションになっている場合や、契約時の手数料が別途かかる場合も想定されます。
住宅ローンを組んでから追加費用を請求されると、現金で支払うことになるため注意が必要です。実際に支払う金額はいくらなのか正確に把握してから、住宅ローン審査を進めるようにしましょう。
4.建売住宅が向いている人
次のいずれかに該当する場合は、建売住宅に向いていると考えられます。
- 予算を抑えたい人
- 早く入居したい人
- 土地が決まっていない人
それぞれに該当する方が建売住宅に向いている理由を解説します。
4-1.予算を抑えたい人
建売住宅はまとめて建材や設備を仕入れているため、価格が割安に設定されている傾向にあります。
また、注文住宅と比べると自由度が低く、間取りや内装の選択肢が提供されているケースでも数種類からのみ選択できるようになっているため、設備の価格もある程度決まっていることが多いです。
予算を抑えたい方には、建売住宅が向いているといえるでしょう。
4-2.早く入居したい人
すでに完成している建売住宅なら、購入後すぐに入居できることもあります。
また、完成していない場合でも入居可能な日の目安がわかっているため、前もって引っ越しの予定を立てられます。
注文住宅は設計から着工、竣工までに早くとも６か月、長ければ１～２年程度かかることも珍しくありません。早く入居したい方は、建売住宅を検討してみましょう。
4-3.土地が決まっていない人
建売住宅なら、住宅だけでなく土地も同時に購入できます。
土地が決まっていない場合は、土地探しから始めなくてはいけませんが、手間がかかるだけでなく、家づくりにかかる時間や手間も別途必要です。土地が決まっていないなら、建売住宅も視野に入れてみましょう。
どのような住宅が良いか決めかねる場合は、一度無料のHOME4U（ホームフォーユー）プラン作成依頼サービスであなたに合った注文住宅プランを見比べてみるとよいでしょう。
自分たちの理想のイメージがつかみやすくなるので、どのような家が自分たちに向いているのか判断しやすくなりますよ。
5.建売住宅をおすすめできない人
次のいずれかに該当する場合には、建売住宅はおすすめできません。注文住宅をご検討ください。
- すでに建築用の土地を決めている人
- デザインや間取りにこだわりのある人
それぞれどのような方なのか、詳しく見ていきましょう。
5-1.すでに建築用の土地を決めている人
建売住宅は、土地と建物をセットで販売するスタイルのため、指定した土地に建物を建てることはできません。
すでに建築用の土地を持っている方や現在お住まいの場所に建て替える方、購入したい土地が決まっている方は、注文住宅を選ぶようにしましょう。
ただし、購入したい土地が建築条件付きの場合は、ハウスメーカーや工務店を自由に選択できません。
依頼したいハウスメーカーや工務店が決まっている場合や、建築条件によって指定されたハウスメーカーのデザインや性能が希望と合わない場合は、建築条件なしの土地を探しましょう。
5-2.デザインや間取りにこだわりのある人
デザインや間取りにこだわりがある場合は、建売住宅に向かない可能性が高いと考えられます。
建売住宅ではデザイン・間取りはすでに決まっているか、いくつかの選択肢から選ぶため、自由に変更することはできません。
ちなみに、こだわりがあっても、ご自身や一緒に暮らす方の好みに合うデザインや間取りが、どのハウスメーカー・工務店で実現できるのかわからないという方は非常に多いです。
ハウスメーカー・工務店の選び方に迷ったときは、ぜひ無料のHOME4U（ホームフォーユー）プラン作成依頼サービスをご利用ください。
厳選された優良企業から、あなたに合うハウスメーカー・工務店をピックアップ。気になるハウスメーカー・工務店があれば、実際の住宅プランや資金プランを複数社分比較することも可能です。
まとめ
建売住宅は住宅と土地がセットで販売されているため、購入手続きが簡便で、土地探しや家づくりの手間と時間を大幅に削減できます。
また、すでに完成している場合なら、内覧してから購入できるだけでなく、すぐに入居できるのもメリットです。
しかし、デザインや間取りにこだわりがある場合や、建築用の土地が決まっている場合には不向きです。
「注文住宅」も検討しながら、あなたにとって理想のマイホームを手に入れられるよう準備しておきましょう。
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