年収200万円で住宅ローンを組むコツ!返済額や審査基準など家を建てる基礎解説

年収200万の物件購入 ローン審査の注意点

年収200万円でも家を建てられるのか、気になっている方もいるでしょう。この記事では、そもそも年収200万円で住宅ローンを組めるのか、住宅ローンを組んだ際の返済額や住宅ローンに通りやすくなるコツなど、以下の内容について解説します。

この記事でわかること
  • 年収200万円で住宅ローンは可能なのか
  • 年収200万円で住宅ローンを組む場合の返済額について
  • 住宅ローン審査に通りやすくなるコツ
  • 住宅ローンを組む場合に注意すべき点

記事を参考にして、家を建てるうえで必要な知識をしっかり身につけましょう。

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自分が建てられる家の予算を把握したい方は「家を建てられる年収の目安」の記事もご覧ください。

1.年収200万円で住宅ローンは可能?

年収200万円で住宅ローンは可能? イメージ

そもそも年収200万円の方は、住宅ローンを組むことが可能なのでしょうか。ここでは、年収200万円の方が住宅ローンを組めるのかについて解説します。

基本的に、年収200万円の方でも利用できる住宅ローンがあるため、審査に通れば年収200万の方でも住宅ローンの利用は可能です。同じ年収であっても、年齢や正社員なのかアルバイトなのかなど仕事の状況、頭金をいくら用意できるかなどによっても変わってきます。

年収200万円の方で住宅ローンを検討中であれば、まずはこの記事を参考に現在の状況や将来の計画などを整理して、自分に合ったローンを選ぶようにしましょう。

1-1.金融機関による年収の最低基準

金融機関は、住宅ローンの審査をする際に年収基準を設けています。多くの金融機関で住宅ローンは取り扱われていますが、すべて同じ基準で判断しているわけではありません。

最低基準は各金融機関で異なるため、可能なかぎり「年収200万円でも利用可能」と明示している金融機関を選ぶと審査に通る可能性が高くなるでしょう。2024年5月現在でいうと、有名どころでは「イオン銀行」「auじぶん銀行」「三菱UFJ銀行」などが代表的です。

1-2.年収以外の基準

金融機関の住宅ローンの審査基準には、年収以外にも以下のような項目があります。

  • 年齢(借入時/完済時)
  • 勤続年数
  • 健康状態
  • 連帯保証
  • 物件の担保評価
  • 返済負担率

国土交通省の「民間住宅ローンの実態に関する調査」によれば、上記の項目はいずれも90%以上の金融機関で実際の審査項目として設定されていました。住宅ローン審査は年収以外に上記のさまざまな面を対象にして実施されるため、金融機関ごとの基準を細かくチェックしておくようにしましょう。

参考:国土交通省住宅局「PDF 令和4年度 民間住宅ローンの実態に関する調査 結果報告書

1-3.ひとり親家庭やパート・アルバイトの場合

シングルマザーやシングルファーザーなど、ひとり親家庭の方やパート・アルバイトの方もいるでしょう。住宅ローンの審査においては、シングルマザーやシングルファーザーといった家族構成が不利に働くようなことはありません

前述の「民間住宅ローンの実態に関する調査」によると、家族構成を重視する金融機関は全体の3割以下となっており、審査にはそれほど影響しないことがわかります。

一方でパートやアルバイトの方の場合は、正社員と比べて収入の安定性が低いと判断されるため、審査では不利になってしまうケースもあるようです。そういったケースの方は、フラット35の利用を検討してみるといいでしょう。

2.年収200万円で住宅ローンを組む場合の返済額は?

年収200万円で住宅ローンを組む場合の返済額は? イメージ

では、年収200万円の方はどれくらい住宅ローンで借り入れができるのでしょうか。借入金額を検討する際に目安となるのが、年収倍率と返済負担率の2つです

年収倍率とは、物件価格が年収の何倍にあたるのかを示した数値で、一般的に5〜6倍が無理なく返済できる目安とされています。そのため、年収200万円であれば、1,000万〜1,200万円が妥当な借入金額といえるでしょう
一方の返済負担率とは、収入に対するローン返済額の割合のことです。自動車ローンなどほかのローンも含めて20~25%以内に抑えると、家計への負担が少なくなるといわれています

そのため、年収200万円なら毎月の返済額は約4万2,000円以内(200万円÷12か月×25%)が、目安といえるでしょう。その額をべースに35年ローンとした場合、元利均等・金利2%でシミュレーションすると、借りられる金額は約1,200万円となります

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ただし、ここで理解しておきたいのが、年収200万円の方が分譲戸建て住宅を購入する場合、土地もあわせて買わなければならない場合は1,200万円の住宅ローンではほとんどの場合で不足するという点です。

国土交通省の「住宅市場動向調査」によると、分譲戸建住宅の購入資金の全国平均は、4,214万円となり、中古の場合でも、3,340万円とされています。年収200万円の方が土地・住宅込みで戸建てを建てるのであれば、住宅ローン以外に親の贈与があったり、貯金を用意できていたり、土地をすでに持っている、といったケース以外では厳しいことを理解しておきましょう。

戸建てを建てることは現実的ではありませんが、住宅ローンを利用して購入できる物件もあります。

参考:国土交通省住宅局「PDF 令和4年度 住宅市場動向調査 報告書

3.審査が通りやすい「フラット35」について

審査が通りやすい「フラット35」について イメージ

年収が低くて住宅ローンを借りられるか不安な方もいるでしょう。その場合におすすめなのが、「フラット35」です。

フラット35とは、民間金融機関と住宅金融支援機構が提携して提供する最長35年の全期間固定金利の住宅ローンのことです。

フラット35には、借入条件の中に最低年収は設定されていません。そのため、諸条件を満たせば年収200万円の方でも住宅ローンを借りられます。また、条件を満たしていれば、アルバイトや派遣社員、契約社員などでも申し込み可能です

実際にフラット35利用者調査によると、世帯年収400万円未満(申込本人および収入合算者の年間収入の合計)の利用割合は、19.9%を占めています。また、固定金利のため途中で金利が変わることがないため、安心して返済に集中できるほか、保証人や繰上返済手数料も不要な点が特徴です。

年収400万円未満の人がフラット35を利用する場合の、主な条件は以下のとおりです。

  • すべての借り入れに対して年間合計返済額の割合が30%以内(年収400万円以上は35%以内)
  • 申込時の年齢が満70歳未満
  • 契約者が日本国籍である
  • 永住許可を受けている

これらの条件をすべてクリアした場合に限って、年収に関係なく借り入れ可能です。

参考:住宅金融支援機構「PDF 2022年度 フラット35利用者調査

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4.ローン審査に通りやすくなる3つのコツ

年収200万円の方が、ローン審査に通りやすくなるための3つのコツをご紹介します。押さえておきたいコツは、以下のとおりです。

  • 金融機関の年収基準をチェックする
  • 頭金を増やせないか検討する
  • 収入合計金額を増やす

4-1.金融機関の年収基準をチェックする

住宅ローンの年収基準は、申し込む銀行によって異なります。数多くの金融機関で住宅ローンを取り扱っていますが、すべて同じ基準で判断しているわけではありません。そのため、年収基準を高く設定している金融機関もあれば、低めに設定されている金融機関もあることを理解しておくことが重要です。

年収200万円の方は、年収基準が低い金融機関をあらかじめ調査しておいて、手続きがスムーズに進むように準備しておきましょう。

4-2.頭金を増やせないか検討する

頭金を増やすことで住宅ローンが通りやすくなるため、増やせないか検討してみましょう。一般的に金融機関は貸し出す資金が多くなるほど、返済リスクを考えて審査が慎重になりがちです。

その点、頭金が多くなればなるほど、借りる金額を減らせるため金融機関に対してのアピールになります。年収があまり高くない場合は、頭金を多く入れて借りるお金を少なくして、住宅ローン審査に通りやすくなるようにしましょう。

4-3.収入合計金額を増やす

パートナーや親などと収入を合算して、住宅ローンの申し込みを行うのも一つの手です。金融機関は住宅ローンを貸し出す際に、借り手の家計状況を参考に返済できるかを判断し、融資の可否を決定します。

ここで重要なのは、住宅ローン契約者本人の収入だけで必ずしも判断材料となるとは限らないことです。共働き世帯で配偶者にも収入がある場合などには、収入合算の連帯債務型住宅ローンを組むことで審査に通りやすくなります。

収入合算の連帯債務型ローンとは、世帯収入のすべて、または配偶者の収入の一部を合算して住宅ローン審査を受ける方法です。たとえば、年収200万円の夫と年収200万円の妻の収入を合算できれば、世帯年収400万としてローンを組めるため、借入可能額アップも期待できます。

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5.年収200万円の方がローンを組む場合に注意すべき点とは

年収200万円の方がローンを組む場合に注意すべき点とは イメージ

年収200万円の方がローンを組む場合に、注意すべき点もあります。注意すべきポイントは、以下の3つです。

  • 大きな出費に気をつける
  • 生活が不安定になりやすい
  • 給料が上がらない可能性も考えておく

年収200万円で住宅ローンを組めたとしても、大きな出費があって途中で返済が滞る可能性があることを念頭においておきましょう。

そもそも年収200万円の場合、毎月の手取り月収は約13万円です。毎月の返済額を6万円とすると、残った7万円でやりくりする必要があります。光熱費や通信費、食費を抑えたとしても残額は3万円程度と考えると、生活を送る中で病気やケガによる入院などで、大きな出費が発生した場合は住宅ローンの返済が遅滞・延滞することになるかもしれないため、日頃から出費に気をつけながら生活していくことが求められます。

そのため家の購入など、重要な決断をする前こそプロに一度相談して、現実的な支払のペースを確認することがおすすめです。
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6.年収200万円で家を買うときの物件の選び方

それでは、年収200万円で実際に購入できそうな家を見つけた際、購入時の注意点としては、住宅購入後は固定資産税や都市計画税などの維持費が毎年かかるため、その費用についても把握しておきましょう。

一軒家の維持費は平均いくら?毎年・毎月どのくらいかかるのかシミュレーション!

また、費用が抑えられる物件として中古住宅を選択する場合は、築年数が50年を超える旧耐震基準に該当する物件も多いため、物件を選ぶ際は耐震性も含めてチェックしましょう。

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まとめ

年収200万の方が家を建てられるのか、住宅ローンを組めるのかについて解説しました。年収200万円でも住宅ローンは可能です。しかし、戸建てを建てるとなると、金融機関から借りられる上限額の3~4倍近くのお金が必要になるため。現実的には厳しいといえます。

ただし、200万円でも家を購入すること自体は可能なため、こちらでご紹介したポイントやコツを参考にして、家選びを進めていきましょう。

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