キッチンメーカーによって、システムキッチンの特徴が異なります。そのため、注文住宅を建てる際に自分でメーカーを選択できる場合は、価格帯を比較したり、機能性に注目したりすることがポイントです。
この記事では、注文住宅を建てる際、自分でキッチンメーカーを選ぶ方や、依頼予定のハウスメーカーが提携するキッチンメーカーで自分の理想を実現できるか気になっている方向けに、以下の項目を紹介します。
- システムキッチンメーカーの選び方
- システムキッチンメーカー10社の比較
- システムキッチンの種類やレイアウト
ぜひ、理想の住宅を実現する際の参考にしてください。
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注文住宅のおすすめ設備について知りたい方は「注文住宅の設備」の記事もご覧ください。
Contents
1.そもそもシステムキッチンとは
システムキッチンとはシンク・コンロ・収納設備・作業台などを組合せ、天板ですべての設備が一体化したキッチンのことです。一般的に、天板(ワークトップ)にコンロが埋め込まれている、サイズが大きい、継ぎ目がないなどの点が他のキッチンとの違いとされています。
また、システムキッチンにする主なメリットは、デザイン性・機能性が高い点、手入れが楽な点などです。本記事では、システムキッチンを前提に、キッチンメーカーについて解説しています。
2.失敗しないためのシステムキッチンメーカーの選び方
失敗しないためのシステムキッチンメーカーの選び方は、主に以下のとおりです。
- 価格帯を比較する
- 機能性や耐久性(長持ち)に注目する
それぞれ簡単に解説します。
2-1.価格帯を比較する
システムキッチンを選ぶ際に、価格帯を比較しましょう。ローンの借りすぎや貯金の取り崩しなどを防ぐため、他の設備や物件の価格などを考慮し、予算内におさまるか確認することが大切です。
システムキッチンの価格は、30万円台のものもあれば、100万円を超えるものまであります。また、同じキッチンメーカーでも、グレードやブランドによって価格が異なるでしょう。
2-2.機能性や耐久性(長持ち)に注目する
機能性に注目する点も、キッチンメーカー選びのポイントです。調理しやすいか、収納は十分なのかなどを比較するとよいでしょう。キッチンメーカーによって、蛇口を使わずセンサーで水を出したり止めたりできる製品や、デッドスペースを活用して収納力を高めた製品などが販売されています。
また、注文住宅を建てて長く住む予定であれば、耐久性も大切です。素材などを確認し、傷つきにくさ・汚れにくさなどをあらかじめチェックしておくとよいでしょう。
なお、ハウスメーカーによって、あらかじめキッチンメーカーやタイプが決められていることもあります。そのため、キッチンにこだわる場合は、依頼するハウスメーカーがどのキッチンを使用するのかも確認しておいた方がよいでしょう。
ここまで、失敗しないためのシステムキッチンメーカーの選び方をご紹介しました。希望するキッチンの導入を進めるにあたり、見比べなければならないポイントが多い……と感じた方もいるのではないでしょうか。
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3.人気システムキッチンメーカー10社を比較
主に機能に注目し、今回はシステムキッチンメーカー10社を比較しました。
キッチンメーカー | 主な特徴 |
---|---|
タカラスタンダード | 汚れが染み込まないホーロー素材を使用 |
LIXIL | タッチレス水栓で作業が捗る |
TOTO | 水ほうき水栓で洗浄力や節水効果を期待できる |
パナソニック | ワイドコンロシリーズで、鍋やフライパンの作業を同時進行できる |
クリナップ | 流レールで、シンクを綺麗な状態に保てる |
トクラス | スムースワークシンクで、水切り・茹でこぼしが楽 |
ウッドワン | 木のぬくもりを感じられる |
トーヨーキッチンスタイル | 洗練されたデザインで高級感がある |
ミラタップ(旧サンワカンパニー) | 通販で購入できる |
ニトリ | コストパフォーマンスが高い |
ここから、各キッチンメーカーの特徴や価格(2024年1月31日時点)を解説します。
3-1.タカラスタンダードの特徴・価格・おすすめ
汚れが染み込まないホーロー素材を使用している点が、タカラスタンダードのシステムキッチンの特徴として挙げられます。また、タカラスタンダードのブランドとそれぞれの価格は、以下のとおりです。
- LEMURE(レミュー)(76万3,000円〜)
- Treasia(トレーシア)(55万500円〜)
- Edel(エーデル)(37万6,000円〜)
- Refit(リフィット)(28万9,000円〜)
レミューは、キッチン全体が木目で統一されており、アートのようなおしゃれな雰囲気を演出できる点がおすすめポイントです。また、「家事らくシンク」でシンクの上で調理できるため、スペースが足りないときでも心配いりません。まな板は、横置きでも縦置きでも使えます。
3-2.LIXILの特徴・価格・おすすめ
さまざまな便利機能が搭載されており、調理が楽しくなる点がLIXILのシステムキッチンの特徴です。LIXILには、以下の種類・ブランドがあります。
- リシェルSI(101〜239万円)
- ノクト(79〜111万円)
- シエラS(59〜80万円)
- ウエルライフ(90〜133万円)
「タッチレス水栓 ナビッシュハンズフリー」が、LIXILのシステムキッチンのおすすめポイントです。手や物の動きを感知して、自動で水が出たり止まったりするため、リズムよく調理を進められます。
また、LIXILシステムキッチンのファン、「よごれんフード」もおすすめです。従来のレンジフードと比べ、油が付着しにくいため、10年間ファンやフード内部のお手入れをする必要がありません。
引用元:LIXIL「システムキッチン」
3-3.TOTOの特徴・価格・おすすめ
TOTOのシステムキッチンの特徴は、デザインにこだわりを見せている点です。また、面倒になりがちな洗い物や片付けが便利になる機能が搭載されている点も主な特徴として挙げられます。
TOTOのシステムキッチンのブランドと価格は以下のとおりです。
- ザ・クラッソ(110万円〜)
- ミッテ(83万円〜)
ザ・クラッソは、「レッドドット・デザイン賞2023」で最優秀賞の「ベストオブザベスト」を受賞しています。
TOTOのシステムキッチンのおすすめポイントは、「水ほうき水栓(ハンドシャワー式・エアイン)」「タッチレス水ほうき水栓LF」です。ほうきのように広がった水が出てくるため、高い洗浄力や節水効果を期待できます。
引用元:TOTO「キッチン」
3-4.パナソニックの特徴・価格・おすすめ
パナソニックのシステムキッチンの特徴は、調理がしやすい点や、物の出し入れがしやすく無駄なく収納できる点です。パナソニックには、以下の種類・ブランドがあります。
- L-CLASS(エルクラス)(136万円〜)
- Lacucina(ラクシーナ)(116万円〜)
- リビングステーション V-style(ブイスタイル)(95万円〜)
エルクラスには、鍋やフライパンを立てて収納できる「スタンドイン収納」があるため、出し入れが楽です。
パナソニックのシステムキッチンのおすすめポイントは、横並びで調理できる「ワイドコンロシリーズ」です。鍋やフライパンを使った料理を同時進行で作れるため、効率が上がります。
3-5.クリナップの特徴・価格・おすすめ
クリナップは1973年に日本で初めてシステムキッチンを開発したメーカーです。そのため、キッチン専業メーカーとしての実績を誇る点がクリナップのシステムキッチンの特徴として挙げられます。
クリナップのブランドとその価格は、以下のとおりです。
- CENTRO(セントロ)(127万3,800円)*
- STEDIA(ステディア)(75万9,000円)*
- rakuera(ラクエラ)(59万3,500円)*
*別途消費税
クリナップのおすすめポイントは、「流レール」機能を搭載したシンクです。調理に使う水が汚れやゴミを手前に集めながら排水口まで流すことにより、シンクを綺麗な状態に保ちます。
引用元:クリナップ「KITCHEN [キッチン(システムキッチン)]」
3-6.トクラスの特徴・価格・おすすめ
トクラスのシステムキッチンの特徴は、キッチンカウンターに人造大理石を用いている点です。トクラス(当時:日本楽器製造)は、1976年に国産で初めて人造大理石カウンターを搭載したシステムキッチンを発売しました。
トクラスのブランドと、それぞれの価格は以下のとおりです。
- Collagia(コラージア)(119万1,000円〜)*
- Bb(ビービ―)(95万9,000円〜)*
*別途消費税
コラージアの「スムースワークシンク」が、おすすめポイントです。折りたたみ式のアイテムを使い、シンクの上で調理できるため、水切り・茹でこぼしが楽にできます。また、魚の調理や粉を使う料理など、汚れやすい作業でもシンクの上であれば、すぐに洗い流せて便利です。
3-7.ウッドワンの特徴・価格・おすすめ
ウッドワンのシステムキッチンは、無垢の木にこだわっている点が特徴です。ウッドワンのシステムキッチンには、以下の種類やブランドがあります。
- su:iji(スイージー)
- ちっちゃいsu:iji(スイージー)
- su:iji select pack(スイージー セレクトパック)
*価格はスタイルによって異なります。
ウッドワンのシステムキッチンのおすすめポイントは、調理中に木のぬくもりを感じられる点です。また、木は風合いをそこなわない塗膜で守られているため、調理中に油がはねたり調味料をこぼしたりした場合でも、乾拭きか水拭きすることでシミを防げます。
引用元:WOODONE「キッチン」
3-8.トーヨーキッチンスタイルの特徴・価格・おすすめ
トーヨーキッチンスタイルのシステムキッチンは、洗練されたデザインで高級感がある点が特徴です。トーヨーキッチンスタイルには、以下のようにさまざまなブランドがあります。
- iNO(イノ)
- BAY(ベイ)
- BAY CUBE(ベイキューブ)
- BAY EXCLUSIVE(ベイエクスクルーシブ)
- FINESSE
- CARO2(キャロ2)
- PUTTON(プットン)
*価格はスタイルによって異なります。
トーヨーキッチンスタイルのおすすめポイントは、イノに搭載されたシンク「パラレロ」です。シンクが広く、基本的な調理作業(洗う・切る・盛り付ける)をシンク内で完結できる設計のため、余計な移動を省けます。
引用元:TOYO KITCHEN STYLE「PRODUCTS システムキッチン食からはじまるライフスタイル」
3-9.ミラタップ(旧サンワカンパニー)の特徴・価格・おすすめ
ミラタップ(旧サンワカンパニー)のシステムキッチンは、通販で購入する点が主な特徴です。そのため、ブランドによってお手頃な価格で購入できる場合があります。
ミラタップ(旧サンワカンパニー)のシステムキッチンのブランドと、それぞれの価格は以下のとおりです。
- グラッドLX(128万2,000円〜)
- グラッド45(40万6,000円〜)
- ウィッテ(31万5,180円〜)
- プレーンKミディアム(14万6,940円〜)
- オッソ(33万3,240円〜)
- クビレキッチン(30万1,640円〜)
- エレバート(62万8,100円〜)
- エレバートEX(68万1,200円〜)
おすすめポイントは、グラッド45のオールステンレスです。ワークトップ・水栓部裏貼・台輪芯材以外はステンレスで上質感があります。また、塗装はマットブラックで統一されているため、さまざまなインテリアにマッチさせやすいでしょう。
3-10.ニトリの特徴・価格・おすすめ
ニトリのシステムキッチンの特徴は、コストパフォーマンスが高い点です。他のキッチンメーカーの製品と比べて低価格ですが、機能も充実しています。
ニトリのシステムキッチンの種類や価格は、以下のとおりです。
- BSライトプラン(22万9,000円)
- BS2プラン(27万9,000円)
- セレクトプラン(34万9,000円)
ニトリのおすすめポイントは、セレクトプランのワークトップに使われているポリエステル系人工大理石です。高級感がある上に、掃除もしやすくなっています。
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4.システムキッチンの種類やレイアウトも理解しておく
システムキッチンの種類やレイアウトも理解しておいた方が、理想を実現しやすいです。それぞれ解説します。
4-1.システムキッチンの種類
システムキッチンの種類は、対面キッチンと壁付けキッチンに分類できます。
対面キッチンとは、調理中に周囲を見渡せるキッチンのことです。対面キッチンの主なメリットして、開放感がある点や、移動しやすい点などが挙げられます。
壁付けキッチンとは、コンロが壁に向かって設置されたキッチンのことです。壁付けキッチンのメリットとして、臭いが広がりにくい点や、調理に集中できる点などが挙げられます。
4-2.システムキッチンのレイアウト
システムキッチンは、レイアウトによって以下のような分類もできます。
- I型キッチン(コンロ・シンク・調理スペースが横1列に並んだタイプ)
- II型キッチン(I型と異なり、コンロとシンクを分けて2列にしたタイプ)
- U型キッチン(キッチンをU字型・コの字型にしたタイプ)
- L型キッチン(キッチンをL字型にしたタイプ)
- アイランドキッチン(壁に接さず、島(アイランド)のように独立したタイプ)
- ペニンシュラキッチン(半島(ペニンシュラ)のように、キッチンの片側が壁に接したタイプ)
レイアウトによって、メリットやデメリットがあります。生活スタイルなどに応じて、自分にあったレイアウトを選ぶとよいでしょう。
5.理想のキッチンが決まったらハウスメーカーを探す
理想のキッチンを実現するためには、キッチンメーカーや製品を決めるだけでなく、その製品に合う、その製品を設置できる間取りも考えなければなりません。そこで、水回りに強いハウスメーカーとの話し合いが必要です。
しかし、どのハウスメーカーに相談すればよいかわからないこともあるでしょう。そんなときは、HOME4U(ホームフォーユー)プラン作成依頼サービス(無料)を活用して、複数の工務店・ハウスメーカーとすり合わせしてみましょう。
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まとめ
システムキッチンとは、シンク・コンロ・収納設備・作業台などを組合せ、天板ですべての設備が一体化したキッチンのことです。システムキッチンメーカーによって特徴が異なるため、価格や機能性・耐久性などを比較した上で決めることが大切です。
また、注文住宅を依頼するハウスメーカーで、あらかじめキッチンメーカーが決められている可能性もあります。そのため、キッチンにこだわる際はキッチンメーカーだけでなく、注文するハウスメーカーのこともあらかじめ調べておくことが大切です。
ぜひ本記事を参考に、理想のマイホームを叶えてくださいね。
水回り編:詳細プラン解説記事集
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