洗面所は、住宅の中でも家族の出入りが多いスペースです。水を使う場所でもあるため、使いやすくおしゃれな洗面所にするには、他の場所と違う工夫が必要となるでしょう。この記事では、おしゃれな洗面所を作るためにおさえておきたいポイント、洗面台や洗面ボウルなどの選び方、おすすめの間取り実例などをご紹介します。洗面所はもちろん、そのほかのおすすめ設備について知りたい方は「注文住宅の設備」の記事もぜひご覧ください。

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1.洗面所をおしゃれに作るポイント

1-1.洗面所の使い方を考える

洗面所はさまざまな役割を持っており、おしゃれな洗面所の実現は意外と難易度が高いもの。そのため、おしゃれな洗面所を作る際は、まず始めに洗面所の使い方を考えましょう。使い方を限定すれば、それ相応の洗面所のスペースを確保できるはず。

たとえば、手洗い場自体を玄関に設置すれば、洗面所から手洗いの役割を外すことが可能です。また、最近では洗面所と脱衣所を独立させるケースも増えている傾向があります。生活動線を重視するのであれば、洗濯機をバルコニーの近くに配置するのもよいでしょう。

また、十分なスペースを確保できるのであれば、洗面所にトイレを設置したり、アイロンがけのスペースを確保したりすることも可能です。洗面所単体ではなく、住宅全体のバランスを考慮したうえで、最適な洗面所を作ってみてください。

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1-2.必要なスペースを確保する

洗面所をどのように使うか決まったら、その使い方を実現できるだけの十分なスペースを確保しましょう。さまざまな役割を持っている洗面所では、役割ごとに必要なスペースを確保する必要があります。洗面所としての基本的な役割のみ持たせるのなら2帖前後の広さで十分ですが、ランドリースペースが欲しい場合は3帖以上の広さが必要です。

ただし、十分なスペースを確保できないにもかかわらず無理に広めの洗面所を作ってしまうと、洗面所以外のスペースが狭くなってしまうでしょう。住宅全体のバランスを考えつつ、使いやすい洗面所の広さを検討することが大切です。

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1-3.生活動線を考える

洗面所をおしゃれに作りたい場合は、使い方だけでなく、生活動線も考えてレイアウトしてみましょう。洗面所を使う際によく使用するものを適切な場所に収納しておけば、生活動線がスムーズになります。

また、洗面所の場所が他の生活動線と重なってしまうと、煩わしく感じる場面があるかもしれません。家族構成やライフスタイルに合ったレイアウトを考え、設計してみましょう。

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1-4.洗面所全体のカラーを統一する

洗面所全体のカラーを統一すると、おしゃれな空間を実現しやすくなります。多くの色を取り入れてしまうと、全体の雰囲気が整わず、おしゃれから遠ざかってしまうため注意が必要です。メインカラーを多くても3色程度に収め、近い色合いのものでまとめるとよいでしょう。

また、メインカラーのアクセントとして「差し色」を入れるのもおすすめです。メインカラーとは異なる差し色をさりげなく取り入れれば、おしゃれな洗面所を演出できるでしょう。

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1-5.洗面台や床の素材にこだわる

おしゃれな洗面所を実現したいなら、洗面台や床の素材にもこだわってみてください。使用されている素材によって、洗面所の雰囲気は大きく変化します。洗面台には木製やホーロー製のものがあり、木製の洗面台なら温かみのあるやわらかい印象、ホーロー製の洗面台なら清潔感のある印象となるでしょう。

床に使われる素材は、クッションフロアやフローリングなどです。クッションフロアは耐水性に優れており清潔感を保ちやすい、フローリングはインテリア性が高いという特徴があります。見た目のよさだけでなく、耐久性や掃除のしやすさなども考慮した洗面所づくりを意識してみましょう。

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1-6.照明の位置や色にこだわる

さらに、照明の位置や色にもこだわってみましょう。たとえば、鏡の裏に照明の隠し光を反射させると、眩しさが抑えられ、おしゃれな洗面所を演出できます。反射させる面の造作や仕上げ材にこだわれば、より個性が際立つでしょう。

照明の色は色温度で数値化されており、数値が高ければ青白く、数値が低ければオレンジ色の光になっていきます。洗面所は基本的に身だしなみを整える役割があるため、さわやかな色味の昼白色がおすすめです。高級感を演出したい場合は、あえて色温度が低い照明を選ぶとよいでしょう。

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1-7.洗面所の近くに収納スペースを作る

洗面所にものが溢れていると、おしゃれな空間を演出できなくなってしまいます。洗面所の雰囲気に収納棚を用意し、収納スペースを設けてみましょう。洗面所は水を頻繁に使う場所のため、耐水性に優れた収納棚がおすすめです。

収納スペースを確保し、デッドスペースをなるべく少なくしていけば、理想とするおしゃれな洗面所に近づけるでしょう。とくに洗面台の横や洗濯機の横、洗濯機と天井の隙間などはデッドスペースになりやすいです。デッドスペースがない、すっきりとした印象の洗面所を目指してみてください。

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1-8.窓を配置する

まず前提として、一昔前の住宅では換気目的の窓が必須でしたが、現在の住宅は湿気対策が十分なため、洗面所は窓がなくても実用面では問題ありません。しかし、窓を配置すれば洗面所のデザインに大きく影響するだけでなく、自然の光を取り入れられるようになります。

自然の光と照明の光では鏡に映る表情にも違いがでるため、基本的には窓を配置し、自然の光を取り入れられるようにしておきましょう。

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1-9.複数のコンセントを設置する

洗面所では、ドライヤーやヘアアイロンなどの家電を使う機会が多くなりがちです。コンセントが少ないと同時に複数の家電を使えなくなってしまうため、複数個所のコンセントを用意することをおすすめします。家電用のコンセントを用意しておけば、洗面所の利便性は大きく向上するでしょう。

また、コンセントの位置によっては延長コードが必要になる場合もあります。お洒落さを損なわないためにも、使いやすい場所にコンセントを用意しておきましょう。

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1-10.空調設備を整える

浴室と隣接していることが多い洗面所は、湿気がこもりやすい空間です。とくに冬は浴室と洗面所で温度に急激な差が生じる場合が多いため、空調設備を整えて洗面所を快適な空間にしましょう。

設置する空調設備は、洗面所に設置するために作られた「洗面所暖房機」がおすすめです。ヒーターの種類は、遠赤外線ヒーターと温風を発生させるセラミックファンヒーターの2種類があるため、お好みの種類を選びましょう。洗面所をなるべく早く暖かくしたい場合は、遠赤外線ヒーター搭載モデルをおすすめします。

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2.洗面台や洗面ボウルの選び方

洗面台や洗面ボウルにはさまざまな種類があり、種類によって特徴や雰囲気が異なります。どのような洗面台、洗面ボウルを選ぶべきか迷ってしまう場合もあるでしょう。ここからは、洗面台や洗面ボウルの選び方について詳しく紹介します。

2-1.洗面台の選び方

洗面台は、「ユニット洗面台」「システム洗面台」「カウンター洗面台」の3種類があります。ユニット洗面台は、洗面ボウルや鏡、水栓などが備わった一般的な洗面台です。比較的コンパクトなため狭いスペースにも設置でき、使い勝手のよさと価格の安さを兼ね備えています。

間口サイズは60cm、75cm、90cmの3種があり、自由に設定はできません。そのため、オリジナリティのある洗面台は作れませんが、洗面台に必要な機能が一通り揃っています。広いスペースの確保が難しい場合に適した洗面台といえるでしょう。

システム洗面台は、洗面ボウルや鏡、収納スペースなどを自由に選び、設計できる洗面台です。さまざまな素材、デザインを自由に組み合わせられます。その自由度の高さから、洗面所全体をまとめてコーディネートすることも可能です。

その分ユニット洗面台よりも費用は割高ですが、洗面所のデザインにこだわりたい場合はシステム洗面台をおすすめします。間口サイズを自由に指定できるため、洗面所の広さに適した洗面台を設置できる点も魅力です。

カウンター洗面台は、洗面ボウルや鏡、水栓などに加え、カウンターや照明、コンセントが備わった洗面台です。カウンターや鏡、照明を別々に設置でき、水栓や鏡のデザインも自由に選べます。ただし、設備が多い分収納スペースが少なめです。カウンター洗面台を設置する場合は、カウンターの下や壁などに収納棚を設置するとよいでしょう。

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2-2.洗面ボウルの選び方

洗面ボウルは、その形状によって「置き型」「埋め込み型」「半埋め込み型」の3種類に分類されます。置き型は、カウンターに洗面ボウルが載ったタイプです。水栓金具さえ通れば設置でき、デザイン性も高いため人気があります。

サイズが大きいものを選べば水が天板に跳ねにくくなるため、お手入れも簡単です。ただし、すり鉢状の洗面ボウルは洗面ボウルと壁の間にどうしても隙間が発生します。隙間ができることで、お手入れがやや難しくなってしまうでしょう。

埋め込み型は、カウンターに洗面ボウルが完全に埋め込まれたタイプです。設置する場合は、サイズに合うように天板に穴を空ける必要があります。カウンターに凹凸がないため全体的にすっきりとしており、拭き掃除も簡単です。洗面所を広く使えるため、ゆとりを持って身支度したい方や掃除の手間をなるべく少なくしたい方に向いています。

半埋め込み型は、カウンターの天板に途中まで洗面ボウルが埋め込まれたタイプです。あえてカウンターの途中まで埋め込むことで、洗面ボウルに存在感があります。カウンターの位置を高くしたい場合にもおすすめです。

カウンター下のスペースも確保しやすくなるため、デザインと収納にこだわりたい方向けの洗面ボウルといえるでしょう。

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3.おしゃれな洗面所の間取り実例

最後に、おしゃれな洗面所の間取り例を4つ紹介します。おしゃれな洗面所を作りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

3-1.洗面所を独立させた家族がいる方にもおすすめな間取り

扉を設置して脱衣所と洗面所を独立させることで、家族の誰かが入浴していても気兼ねなく洗面所を利用できます。洗面所単体で設置されているため、すっきりとしたデザインの洗面所を作りやすい点もメリットです。

ただし、この間取りは水回りの床面積が多めに必要になるため、ほかの部屋の面積を削らなくてはならない可能性があります。

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3-2.収納を充実させておしゃれな洗面所にできる間取り

広めのスペースに、たっぷりと収納スペースを設けた間取りです。収納スペースを充実させることで、タオルや衣類をすっきりと整理整頓できます。常にきれいに片付いた状態を保てるため、おしゃれな洗面所を演出しやすい間取りといえるでしょう。

すでに十分な収納スペースが確保されている間取りですが、さらに収納スペースを増やしたい場合は、壁や洗面台に収納棚を取り付けてみてください。

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3-3.洗面所がランドリールームを兼ねた洗濯をスムーズにできる間取り

洗面所がランドリールームを兼ねている間取りです。洗濯物をベランダや庭に干す場合はどうしても生活動線が長くなってしまいますが、ランドリールームを兼ねた間取りにすれば、洗濯物を洗い、干すまでの動作を洗面所内で完結できます。

十分な収納スペースを確保すれば、洗濯物を片付ける動作まで、洗面所の中でできるので便利でしょう。

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3-4.洗面所を家事動線に組み込んだおしゃれで実用性が高い間取り

洗面所を家事動線に組み込んだ間取りです。出入口を2か所確保することで、洗面所を自由に通り抜けられるようになっています。キッチンとサニタリーが直線的に配置されているため、料理と選択の同時進行も可能な効率のよい間取りです。

このような間取りなら掃除もしやすいため、見た目と実用性が両立された理想的なスペースといえるでしょう。

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まとめ

おしゃれな洗面所を作るには、カラーの統一や収納スペースの確保、空調設備の用意など、多くのポイントを意識する必要があります。洗面台や洗面ボウルにはさまざまな種類があるため、種類ごとの特徴を理解して思い描く洗面所に適した洗面台や洗面ボウルの選択も重要です。

洗面所は多機能なスペースのため、おしゃれな空間と機能性の両立はハードルが高いものの、今回紹介したポイントを踏まえることで、おしゃれな洗面所を実現できるはずです。洗面所の間取り実例も参考にしながら、理想の洗面所を実現してみてください。