
- ハザードマップの種類・各マップの特徴
- ハザードマップの見方と確認すべき4つのポイント
- 災害に強い土地探し・家を建てる手順とコツ
ハザードマップの見方を理解しておくことで、災害に遭いにくい土地を選んで家を建てたり、事前に万が一のときの避難場所や避難ルートを確認したりすることができます。また、災害に強い家づくりを検討中の方は、ぜひ参考にし、後悔しない土地購入・家の新築を実現してくださいね。
Contents
1.ハザードマップの種類とは?
ハザードマップとは、災害の際にどのような危険が想定されるのか、また、どこに避難すれば良いのかなどの情報をまとめた地図を指します。
国土交通省や自治体で作成し、国土交通省のポータルサイトで公開しているので、誰でも無料でチェックすることが可能です。
ハザードマップには次の2つの種類があります。
- 重ねるハザードマップ
- わがまちハザードマップ
それぞれのハザードマップで何を確認できるのか、詳しく見ていきましょう。
参考:国土交通省「ハザードマップポータルサイト」
1-1.重ねるハザードマップ
「重ねるハザードマップ」とは、洪水や津波などのリスクに関する情報、道路防災情報などの情報を航空写真や地図と重ねて表示できる国土交通省のハザードマップです。
各災害のリスクが高い場所を全体的に理解するだけでなく、ピンポイントで地域を選び、どのようなリスクが想定されるのかチェックすることもできます。
また、土地の成り立ちなども地図と重ねて表示できるので、災害に関してだけでなく地域の地理的な理解を深めるためにも用いることができるでしょう。
「重ねるハザードマップ」は、パソコンだけでなくスマートフォンからもチェックできます。インターネットの接続がないときでも確認できるように、ご自宅周辺やよく行くエリアのハザードマップのスクリーンショットを撮影し、画像フォルダに入れておくのもおすすめです。
1-2.わがまちハザードマップ
「わがまちハザードマップ」とは各自治体が作成したハザードマップです。市町村単位で災害リスクを確認したいときに活用できるでしょう。
自治体によっては、オフラインでも利用できるようにPDFファイルでハザードマップを提供していることがあります。土地探しの際にも、便利に活用できるでしょう。
災害が起こったときにすぐに確認するためにも、お住まいの地域のハザードマップをチェックし、必要に応じてダウンロードしておきましょう。また、ダウンロードできないものはスクリーンショットを撮影し、オフラインでも確認できる状態で保存しておきます。
実際に災害が起こった際など、万が一に備えて、スマートフォンに頼らずにハザードマップを確認できるように、紙媒体のハザードマップを取得しておくことも検討してみましょう。市区町村では紙媒体のハザードマップを配布していることもあります。また、パソコンでダウンロードして印刷しておくのもひとつの方法です。
- パソコンなどがなくてもすぐに確認できる
- 電波やインターネット回線が使えない状態でも見ることができる
- スマートフォンのバッテリーの節約ができる
「一人でハザードマップを見ているだけだと不安・・」という方は、ぜひ一度「HOME4U 家づくりのとびら」の無料相談サービスがおすすめです。経験豊富な専門アドバイザーが土地探し・ハウスメーカー選び・資金計画など、あらゆる家づくりの相談にのってくれます。
2.「重ねるハザードマップ」で確認できる4種類のハザードマップ
「重ねるハザードマップ」では、次の4つのハザードマップを確認することができます。
それぞれのハザードマップの特徴と見方について紹介します。
2-1.「洪水ハザードマップ」の特徴と見方
「洪水ハザードマップ」では、浸水リスクの高さを色分けして確認することができます。カーソルを合わせると想定される最大規模の水深が表示されるので、被害が生じたときのおおよその様子を想定することが可能です。
なお、浸水リスクは河川や海、湖からの距離や、地域の最大降雨量などを考慮して分析されています。
家を建てたいエリアの洪水被害のリスクがわかります。また、浸水リスクが高い場所を理解することで、避難する際にもスムーズに安全なルートを選ぶことができるでしょう。
2-2.「土砂災害ハザードマップ」の特徴と見方
「土砂災害ハザードマップ」では、土砂災害のリスクが想定される場所を調べることができます。また、過去に土砂災害があった場所や、万が一、土砂災害が起こったときの避難所についても確認できるので、崖地の近くなどにお住まいの方はチェックしておきましょう。
なお、一部の市区町村では、土砂災害について調べられないことがあります。これは土砂災害警戒区域などに指定されている場所がないケースで、その地域においては元々土砂災害ハザードマップを作成していません。
また、土砂崩れなどの対策として、擁壁工事が必要な土地もあります。詳細は以下関連記事をご参照ください。
2-3.「津波・高潮ハザードマップ」の特徴と見方
台風などにより高波や河川の氾濫が想定される地域を「高潮ハザードマップ」で確認することができます。作成基準は自治体にもよりますが、満潮時に大規模な台風が直撃したことを想定して作成されていることが一般的です。
また、地震などにより津波が想定される地域は「津波ハザードマップ」で確認できます。津波が起こると一部の河川が氾濫することも想定されるので、大規模地震が起こったときのために「洪水ハザードマップ」と合わせて確認しておきましょう。
2-4.「道路防災情報ハザードマップ」の特徴と見方
自然災害によって土砂崩れや落石などが起こると、交通規制が実施されることもあります。「道路防災情報ハザードマップ」では、交通規制が実施される道路や、洪水などにより冠水が予想される道路を表示しているので、万が一のときにスムーズに避難できるかどうかがわかります。できるだけ早い避難を行うためにも確認しておきましょう。
道路防災情報については、自治体のハザードマップでも詳細情報が提供されていることがあります。有事に備えて、紙媒体のハザードマップを入手して車内に保管しておきましょう。
3.ハザードマップの見方!確認すべき4つのポイント
ハザードマップは、次の4つを確認するために用いることができます。
- 地形
- 災害の危険性
- 避難先
- 避難経路
それぞれどのように確認するのか、詳しく見ていきましょう。
3-1.「地形」を確認する
ハザードマップでは、地形を確認できます。周囲よりも低くなっている土地なども一目でわかるので、土地選びの際にも活用しましょう。また、津波の影響があるエリア、河川が氾濫した際に浸水しやすい場所、土砂崩れが起きやすい場所なども確認できるため、同時に確認しましょう。
3-2.「災害の危険性」を確認する
ハザードマップは、元々災害によって引き起こされる被害を示すための地図です。海に近い場所であれば津波、河川が近い場所であれば洪水、崖地などであれば土砂崩れなどの被害について調べることができます。
過去にどんな災害があり、どのエリアがどれぐらいの規模の被害を受けたのかをマップ上で確認します。その情報は、土地探しやどんな家を建てるかという面でも有効に活用することができます。
また、先に災害の危険性を理解することで、住んだのちも、万が一の状況に備えやすくなります。
例えば土砂崩れのリスクが想定される地域であれば、大雨が降ったときに、過去に被害を受けたエリアを避けて、早めに安全な地域に避難する決断を下すことができます。
災害の危険性も考慮した土地探し・間取りプランを一度に知りたい
新築する住宅の災害対策は、その土地によって、異なります。そのため、土地の特徴や災害リスクをしっかりと考慮した住宅プラン・間取りプランであるかを比較することが大切です。
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3-3.「避難先」を確認する
ハザードマップでは、災害が起こったときの避難先の情報についても記載されています。避難先が近くにあるかどうかも、災害に強い土地かどうかを考える目安となるでしょう。
「歩いて行けるところか」「車がなくてはいけないのか」なども考慮しておきましょう。
また、災害の種類によって緊急避難先は異なります。地震・津波・大雨・台風など、ケースによってどこに避難をするのかを確認しておきましょう。
災害が起こったときは、家族全員が避難先について理解しておけば、万が一のときにも迷わず避難することができ、スマートフォンなどで連絡が取れないときでも避難先で会うことができるでしょう。
3-4.「避難経路」を確認する
避難先までの経路もハザードマップで確認できます。その土地に少しでも災害のリスクがある場合は、土地を購入する前に、しっかりと避難経路を見て、安全なルートがあるかどうかを確認する必要があります。
複数の経路があるときは、どのルートを選べばより安全に避難できるかを考えましょう。
赤ちゃんや小さな子供がいる場合、高齢者がいる場合など、ご自身の家族の状況に応じて、ベストの経路を考えることが大切です。
また、災害の種類によって安全なルートが異なることもあります。洪水が予想されるときのルートや土砂崩れが予想されるときのルートなど、考えられる災害をシミュレーションして最善の避難経路を選び、何度か歩いて距離感をつかんでおきましょう。
土地を購入する前、また住み始めてすぐなど、早いタイミングで、家族で避難先まで歩いてみることもおすすめです。どの経路で行けば早いか、歩いてどの程度の時間がかかるのかなど、事前に確認しておきましょう。
また、事前に避難するルートについても確認できます。災害時に危険性から通行が規制される道路もあるため、それを避けたルートを先に確認しておき、土地の利便性として考慮しておきましょう。
4.災害に強い土地選び・住宅を建てる手順とコツ
家を建てる際に、災害に強い住環境を意識した家づくりをするのは、毎年災害が起こっている日本では当然のことです。
災害を避けることはできません。しかし、災害による被害が少ない地域に住宅を建てることは可能です。次の手順で災害リスクを回避し、安心できる家づくりを進めていきましょう。
- 災害が起こりにくい土地を選ぶ
- 地震や災害に強いハウスメーカーを選ぶ
それぞれの手順について、詳しく解説します。
4-1.災害が起こりにくい土地を選ぶ
ハザードマップでは、災害が起こりやすい場所を色分けして示しています。
住宅を建てる候補地がいくつかあるときは、ハザードマップ上でそれぞれの土地を確認してみてください。津波や浸水、土砂崩れなど災害のリスクがなければ、安心して暮らせる家を建てやすくなります。
候補地のいずれもが何らかの災害リスクを有するときは、別の土地を探したり、避難所に近い土地を選んだりすることができるかもしれません。
以下の関連記事では、理想の土地を選ぶ方法について詳しく解説しています。プロ目線の土地選びのコツも紹介しているので、ぜひ参考にして納得できる土地を選んでください。
4-2.地震や災害に強いハウスメーカーを選ぶ
地震の場合、土地を選ぶことによって、地震によって生じる土砂崩れや津波などの被害のリスクは減らすことができます。
しかし、地震による建物の倒壊は、土地だけでは防ぎきれないため、地震に強い住宅を建てることが大切です。
次の記事では地震に強いハウスメーカーと選び方について詳しく解説しています。ぜひご覧いただき、地震に備えた家づくりを進めてくださいね。
土地探しから地震に強い家づくりまで一括で安心して任せられるハウスメーカーをお探しの方は、ぜひ「HOME4U 家づくりのとびら プラン作成依頼サービス」にご相談ください。
希望条件によってハウスメーカーを絞り込み、その中から気に入ったハウスメーカーに土地探し・資金計画・間取りプランの作成を依頼することが可能です。
複数のハウスメーカーに作成依頼することで、具体的なプランを比較することができるため、しっかりと理由をもってハウスメーカーを決めることができます。テンポよく新築住宅の計画を進めたい方にもおすすめです。
どうぞお気軽にお問い合わせください。
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まとめ
ハザードマップには、災害に備えるために必要な情報が豊富に記載されています。地形や災害リスクが高い場所、避難所などについて詳しく紹介されているので、土地の購入前に確認しておきましょう。
また、住んだ後も、災害が起こったときにすぐにハザードマップを確認できるよう、お住まいの地域や職場近辺、普段からよく行くエリアのマップをオフラインで閲覧できるようにしておくことも大切です。
PDFファイルであればダウンロードしておき、ファイル化されていないときはスクリーンショットを撮って画像フォルダに入れておけば、インターネットが利用できない環境になっても確認できます。
また、自治体に問い合わせて紙媒体のハザードマップを取り寄せておくのもよいでしょう。車で避難する場合には車内に、徒歩で避難する場合には玄関に置いておけば、慌てずスムーズに避難できるかもしれません。
住宅を建てるときは、災害リスクを意識した土地選び、地震に強いハウスメーカー選びをすることが大切です。ハザードマップや「HOME4U 家づくりのとびら プラン作成依頼サービス」を活用し、安心できる家を作っていきましょう。
この記事のポイント
ハザードマップは以下の2つの種類があります。
- 重ねるハザードマップ:複数の災害リスクを確認できる
- わがまちハザードマップ:各自治体の情報にリンク
また、重ねるハザードマップでは以下の情報をひとつのマップにまとめて確認することができます。
- 洪水
- 土砂災害
- 津波・高潮
- 道路防災情報
詳しくは「1.ハザードマップの種類とは?」「2.「重ねるハザードマップ」で確認できる4種類のハザードマップ」で解説しています。
ハザードマップでは以下の4つの点を確認してください。
- 地形
- 災害の危険性
- 避難先
- 避難経路
家を建てた後ではなく、土地を購入する前に確認することで、建てるべき家の性能を間違えずに計画することができます。詳しくは「3.ハザードマップの見方!確認すべき4つのポイント」をご覧ください。
- 災害が起きにくい土地を選んで購入する
- 地震に強いハウスメーカー・工務店、災害に強いハウスメーカー・工務店を選ぶ。
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