間取り図の記号の意味や見方|理想の間取りづくりのための基礎知識

家の間取りは特有の記号が使われているため、実際に間取りの情報収集を始めると、よくわからないことも多いのではないでしょうか。

理想の間取りをつくるには間取りを正しく読み取ることが大切であり、そのためには記号の意味を理解しておくことが欠かせません。

「間取りの記号を把握して、家の間取りをしっかり読み取りたい」という方に向けて、この記事では間取り図や記号について紹介します。

この記事でわかること
  • 間取り図や記号でわかること
  • 間取り図で使われる記号の意味
  • 間取り図で見る広さの目安

ぜひ最後までご覧いただき、間取り図の内容を把握して家づくりのイメージを具現化してみてください。

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間取りの基礎知識に関する情報を集めている方は「間取りとは」もご覧ください。

1.間取り図や記号でわかること

間取り図の記号を把握することで、部屋のタイプや広さ、部屋の向きなどさまざまなことがわかります。

部屋のイメージをつかむためにも、間取りの正しい見方を覚えるとよいでしょう。

ここでは、間取り図や各記号でわかることを解説します。

1-1.部屋のタイプや広さがわかる

間取り図を見ることで、1LDKや2LDKなどの部屋のタイプがわかります。

具体的には、数字で部屋数を、アルファベットでリビング(L)・ダイニング(D)・キッチン(K)の有無を表しています。

間取り表記の一例
  • 1LDK…1つの居室+LDK
  • 2DK…2つの居室とDK

住む人数やライフスタイルによって必要な部屋数やタイプは変わります。
まずはどの部屋のタイプが自分たちに適しているかを大まかに把握しておくことで、その後の詳細なプランニングがはかどるでしょう。

間取り図の中には、各部屋の広さが書かれている場合もあります。
注文住宅のように1からプランを作れる場合は、あえて記載がない場合もあります。

間取り図における広さの単位
  • 帖(畳)
  • 平方メートル(平米)

同じパターンの間取りでも、居室やリビング・ダイニングの広さによって全体の面積は変わるため、間取り図で正確な広さを確認しておきましょう。

1-2.部屋の向きがわかる

間取り図により、部屋の向きもわかります。

間取り図には方位図が記され、東西南北のどちらに向いているのかを確認できることが多いです。
部屋の向きや窓の位置を知ることで、日当たりや風通しがよい間取りかどうかがわかるでしょう。

なお、方角は快適に住むために重要な要素であり、必ず確認したい項目です。
日当たりのよい間取りとして「南向き」が好まれる傾向にありますが、南側に大きな建物があったり、道路に面して騒音がしたりする場合は思ったとおりの日当たりが確保できないこともあります。

間取り図で向きを確認するだけでなく、実際に現地で確認することも大切です。

部屋の広さ同様、注文住宅の場合はあえて記載がない場合もあります。

1-3.扉や窓・収納の配置がわかる

間取り図では、扉や窓、収納の配置も確認できます。

扉や窓は日当たりや風通しにも関係するため、方角と一緒に必ず確認したい事項です。

収納の配置では、十分な収納スペースがあるか、使いやすい位置に配置されているかがわかります。

これらは家具の配置や生活のしやすさにも関わるので、部屋のタイプや向き同様、慎重に考える必要があります。

2.間取り図に使われる記号の意味は?

家の間取り図に使われる記号は、主に次のように分けられます。

家の間取り図の記号区分
  • 部屋の種類に関する記号
  • 主要な部屋・設備に関する記号

それぞれの意味を見ていきましょう。

2-1.部屋の種類に関する記号

部屋の種類に関する基本的な記号は、次の3つです。

部屋の種類の記号
  • L:リビング(居間)
  • D:ダイニング(食卓)
  • K:キッチン(台所)

これらを組み合わせて、次のような表記をします。

部屋の表記例
  • K:キッチン(Kが独立している)
  • DK:ダイニング・キッチン(DとKが一体になっている)
  • LDK:リビング・ダイニング・キッチン(L・D・Kが一体になっている)

ちなみに、多くの場合「LDK」の頭に数字がついていますが、これはLDK以外の部屋数を示します。

間取りの表記例
  • 1K:1つの居室とキッチン
  • 2DK:2つの居室と一体化したダイニング・キッチン
  • 3LDK:3つの居室と一体化したLDK

なお、1部屋でキッチンと部屋の間仕切りがない場合は、1R(ワンルーム)と表示されます。
1人暮らし用の賃貸マンションによくある間取りです。

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2-2.主要な部屋・設備に関する記号

LDK以外の、主要な部屋・設備に関する記号と意味は、次のとおりです。

間取り表記の意味一覧
表記 意味
DR 洗面脱衣室
PR 洗面室
WC トイレ
UB ユニットバス
W 洗濯機を置くスペース
R 冷蔵庫を置くスペース
BR(MBR) ベッドルーム(メインベッドルーム)
CL クローゼット
WIC ウォークインクローゼット
ENT 玄関
HALL 廊下
DEN 書斎や趣味の部屋
N 納戸
VOID 吹き抜けスペース
SR サンルーム
SB シューズボックス
SR サービスルーム(多目的スペース)
PS パイプスペース(配管やガス管などを収納)
SK スロップシンク(蛇口と深いシンクのセット)
MB メーターボックス

間取りを鮮明に読み解くには、上記のようなアルファベットの意味も頭の片隅に置いておくとよいかもしれません。

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3.窓や扉で使われる記号

2章では主要な部屋や設備に関する間取り図記号を解説しました。
ここではさらに細かく見ていきましょう。

住宅の窓や扉には多くの種類があり、間取り図ではこれらの種類を記号で見分けることができます。
使用されている記号を知ることで、どの位置にどのような種類の窓・扉があるのかわかります。

それぞれの種類を見ていきましょう。

3-1.窓の種類ごとの記号と特徴

窓には、主に次のような種類があります。

引き違い窓

特徴
  • 左右2枚のガラス戸をスライドして開閉する窓
  • どちら側を開くこともでき、換気・採光に効果的

片引き窓

片引き窓

特徴
  • 窓を左右どちらかにすべらせることで開閉する窓
  • 片側は固定されたサッシ、もしくは壁になっている

片開き窓

片開き窓

特徴
  • 窓枠の右端または左端を軸として、室外方向に押して開閉する窓
  • 室外に押し出す外開きと、室内に引き込む内開きがある

装飾窓(FIX)

装飾窓(FIX)

特徴
  • ガラスがはめ込まれただけの開閉機能がない窓
  • 防犯・防音に役立つ

縦すべり窓

縦すべり窓

特徴
  • 窓の軸がスライドし、左右どちらか一方に開閉する窓

面格子付窓

面格子付窓

特徴
  • 目隠しや防犯対策として取り付ける窓
  • 室内が見えにくくなる効果がある

シャッター

シャッター

特徴
  • 防犯・防火などの目的で窓や入り口に取り付ける

雨戸

雨戸

特徴
  • 防犯や断熱、遮音などを目的に、窓の外側に取り付ける

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3-2.扉の種類ごとの記号と特徴

片開き戸

片開き戸

特徴
  • 左右どちらか一方に開閉するタイプの扉

両開き戸

両開き戸

特徴
  • 左右2枚の戸が開閉するタイプの扉
  • 人の出入りが多いところや、大きな荷物の出し入れが必要な場所に設けられる

親子扉

親子扉

特徴
  • 両開きのドアで、2枚のドア幅が大小異なっている扉
  • 人や物の出入りが多い部屋に設置される

引き違い戸

引き違い戸

特徴
  • 左右2枚の戸をスライドして開閉する扉
  • 押入れの戸などに見られ、左右どちら側からでも出入りできる

片引き戸

片引き戸

特徴
  • 1枚の戸を左右どちらかに引くことで開閉する扉
  • 開き戸と違って、出入り口周囲にスペースがなくても設置できる

引き込み戸

引き込み戸

特徴
  • 戸をスライドさせて壁の中に引き込むタイプの扉
  • 開いたときに扉が見えなくなる

アコーディオンカーテン

アコーディオンカーテン

特徴
  • 蛇腹状に折りたたんで開閉できる建具
  • カーテンのように上から吊り下げて設置する

折戸

折戸

特徴
  • 扉を折りたたむように開けるタイプの扉
  • 室内ドアや間仕切りなどに用いられる

2枚折戸

2枚折戸

特徴
  • 2枚の戸を折りたたみながら横にすべらせて開く扉
  • クローゼットや浴室などに用いられる

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4.間取り図で見る広さの目安

間取り図で見る広さの目安_イメージ

間取り図を見るとき、KとDK、LDKの表記は、居間・台所の広さによって区別されます。

また、居室が1部屋の場合と2部屋以上の場合では、広さの目安が変わります。

最後に、それぞれの目安を確認しておきましょう。

4-1.部屋が1つの場合

居室が1部屋の場合、KやDK、LDKの広さは以下のように定められています。

部屋が1つ:広さ目安
  • 居間・台所が4.5帖未満は「K」
  • 居間・台所が4.5〜8帖未満は「DK」
  • 居間・台所が8帖以上は「LDK」

つまり、1DKであれば、居間・台所は4.5〜8帖未満のサイズ、1LDKの場合は、居間・台所が8帖以上ということになります。

より具体的なイメージをつかむために、「1LDK」の間取り例を見てみましょう。

1LDKの間取り例

1LDKの間取り例

※CL…クローゼット

1LDKの間取りは1〜2人暮らしの住まいに向いています。

間取りがシンプルになりやすい分、日当たりやエアコンの位置にはよく注意しましょう。
防犯面に配慮するために、窓の位置や数もチェックが必要です。

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4-2.部屋が2つの場合

2部屋以上の場合、KやDK、LDKの広さは以下が目安です。

部屋が2つ:広さ目安
  • 居間・台所が6帖未満は「K」
  • 居間・台所が6~10帖未満は「DK」
  • 居間・台所が10帖以上は「LDK」

一般的に、部屋数が多くなるほどLDKの面積は広くなる傾向にあります。
窓の位置や数がより重要になるでしょう。

2LDKのオーソドックスな間取りは、次のとおりです。

2LDKの間取り例

2LDKの間取り例

※CL…クローゼット

2LDKは、2人暮らしや、子どものいる3人家族などに向いている間取りです。

2部屋以上の間取りは、LDKと他の部屋の位置関係も大切です。
生活動線がスムーズになるよう、実際の暮らしをイメージしながら考えましょう。

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4-3.部屋が3つの場合

3部屋の場合、居間・台所の広さの目安は部屋が2つの場合と同じです。

部屋が3つ:広さ目安
  • 居間・台所が6帖未満は「K」
  • 居間・台所が6~10帖未満は「DK」
  • 居間・台所が10帖以上「LDK」

3LDKの間取り例も同様に見てみましょう。

3LDKの間取り例

3LDKの間取り例

3LDKは、2~4人程度で住むのに適しています。

上図はLDKを家の中心に配置し、家族と過ごす時間を確保できる間取りです。
リビングにウッドデッキを配置し、開放感のある空間を実現しています。

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お家のいろは コラム
“部屋の広さを表す単位は?”

間取り図では、部屋の広さを表す単位として以下のような単位が使われます。

  • 平方メートル(平米)
  • 帖(畳)

「平方メートル(平米)」は、縦×横の計算式で求めます。

「帖(畳)」とは、畳1枚分の広さ(約1.62平方メートル)を「帖」または「畳」という単位で表すものです。
「帖」と「畳」はどちらも「じょう」と読みますが、広さを表す部屋の種類が異なります。

日本では、古くから住宅の広さを表す単位に、畳(たたみ)1つ分の広さを表す「畳」が使用されてきました。
しかし、時代の変化とともにフローリングの洋室が増え、和室の広さを表す「畳」の表記ではなく、洋室にも使われる「帖」の表記が使われるようになったという経緯があります。

「平方メートル」より「帖(畳)」のほうがイメージしやすい場合、「面積(平方メートル)÷1.62」の計算式で、帖(畳)の単位に変換できます。

例えば、面積が12平方メートルの場合、12÷1.62=8帖(畳)となります。

まとめ

間取り図の記号を一通り把握すれば、間取りを読み取りやすくなります。

部屋のタイプや広さがわかり、部屋や設備の位置関係もわかるため、この記事をブックマークし、「この記号はどんな意味だっけ?」と疑問に思ったときに見返せるようにしておきましょう。

実際の間取りづくりはハウスメーカーや工務店が行いますが、どのような間取りが理想なのか相手に伝えることは大事な工程です。

時には無料サポートサービスも活用しながら、理想の間取りイメージが伝えられるよう準備しておきましょう。

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