シングルマザーが家を買うメリット・デメリット|注意点を解説

シングルマザーの家購入 メリット・デメリット

シングルマザーの中には、戸建ての購入を検討しているものの審査で不利になるのではと悩んでいる方もいるのではないでしょうか。住宅ローンの借り入れでは、ひとり親を理由にローンの審査が不利になることはありません。この記事では、シングルマザーにとっての持ち家と賃貸物件それぞれのメリットおよび、ローン審査に備えてできることを解説します。

この記事でわかること
  • シングルマザーが戸建てを買うメリット・デメリット
  • シングルマザーが賃貸を選ぶメリット・デメリット
  • 家を買う際の注意点・ローンに通すコツ

最後までご覧いただき、住宅購入の参考にしてください。

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1.シングルマザーでも戸建てを買える?

住宅ローンを借り入れるうえで重要なのは、借入審査に通過できるか、つまりは契約者の返済能力です。
返済能力があると判断されれば、シングルマザーでも問題なく住宅ローンを組むことができます。返済能力を測るために審査されるポイントは、以下のとおりです。

  • 借入時の契約者の年齢および健康状態
  • 完済時の契約者の年齢
  • 勤務先および勤続年数
  • 年収
  • 住宅ローン以外の借り入れ
  • 購入する物件の担保評価

住宅ローンの契約において金融機関が危惧するのは、途中で返済が受けられなくなることです。そのため、契約者の年齢や健康状態、年収に関すること、現在の資産状況に関することなどをもとに、返済能力の審査が行われます。審査の結果、完済できると判断されればシングルマザーでも住宅ローンを利用したマイホーム購入が可能です。

2.シングルマザーが家を買うメリット

シングルマザーが家を買うメリットは、以下の4つです。

  • 子どもに資産を残せる
  • ローン完済後は住居費がかからない
  • 同額の賃貸に比べて設備などが良い傾向にある
  • リフォームもDIYも楽しめる

持ち家には、賃貸物件にはない魅力があります。家の購入を悩んでいるなら、まずは持ち家ならではのメリットを確認しましょう。

2-1.子どもに資産を残せる

メリットの1つめは、家を資産として子どもに残せる点です。賃貸物件の場合、親に何かあったときに引き継げるのは家を借りる権利のみです。そのため、賃貸料が支払えなければ家を出ざるを得ません。一方持ち家なら、親に何かあっても子どもが住み続けられます。シングルマザーの場合、親に万が一のことがあると、子どもだけで生活をするのが難しくなるケースも少なくありません。そのようなときに住む場所の確保ができるのは、持ち家の大きなメリットだといえます。

なお、住宅ローンの返済途中に万が一があったときには、団体信用生命保険(団信)で住宅ローンの残高がゼロになります。そのため、持ち家なら住宅ローンの残高に関わらず資産として家を残すことが可能です。

2-2.ローン完済後は住居費がかからない

メリットの2つめは、住宅ローンを完済すれば住居費がかからない点です。賃貸物件に住むなら、毎月の家賃を支払い続けなければなりません。そのため定年退職などで収入が減少したときには、家賃の支払いが家計の負担になるケースもあります。一方、持ち家であればローン完済後の住居費がほとんどかからない点は、大きな魅力の一つだといえるでしょう。

ただし、ローンを払う払っていないにかかわらず、住居にはメンテナンス費用が発生します。
主に生じる費用としては、マンションは管理費・修繕積立金・駐車場代など、戸建て住宅では修繕費用がかかります。

長くマイホームに住んでいれば、必ず傷みや不具合がでます。快適な住まいを維持するためには、経年劣化や災害時の破損などに備えて自身で修繕資金を貯めておく必要があるでしょう。住宅を購入するにあたっては、住宅ローン以外に必要な資金も把握し用意しておくことが重要です。

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2-3.リフォームもDIYも楽しめる

メリットの4つめは、リフォームなどを自由にできる点です。写真や子どもが作った作品のほか、好きなインテリアを壁掛けにしたりと自由がききます。一定年数がたったらリノベーションを検討して、大きく内装をアレンジすることも将来は視野にいれられるでしょう。
ただし、賃貸物件では、床や壁に傷が付く可能性があることはできません。

子どもの成長やライフスタイルの変化に合わせて、リフォームやDIYができるのも分譲住宅の魅力です。ほかの家にはない機能や魅力、独自性を好む家庭は賃貸より持ち家のほうが満足度の高い暮らしができるといえます。

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3.シングルマザーが賃貸を選ぶメリット

シングルマザーが賃貸を選ぶメリットには、以下の2つが挙げられます。

  • 転居がしやすくなる
  • 家賃以外の費用があまりかからない

家を買うか悩んでいる場合は、持ち家と賃貸のそれぞれのメリットを確認したうえで比較検討をしてみましょう。

3-1.転居がしやすくなる

賃貸の大きなメリットは、転居がしやすい点です。転勤や転職、子どもの独立など何らかの理由で転居が必要になったとき、即座に持ち家を売却して引っ越すのは簡単ではありません。場合によっては持ち家を残したまま賃貸物件に住むことになり、ローンの返済と賃貸料の両方が必要になるケースもあります。

3-2.家賃以外の費用があまりかからない

家賃以外の費用がかからないのも、賃貸のメリットです。賃貸で家賃以外に必要なおもな費用は、管理費および共益費、火災保険料です。一方、持ち家では住宅ローンの返済のほかに管理費や火災保険料、固定資産税、修繕費の積立などがかかります。持ち家を購入するなら、住宅ローン以外にかかる費用を確認し、しっかりと資金を用意することが肝心です。

4.シングルマザーが家を買う際の注意点

マイホームは通常、20年や30年など長期で住むものです。購入した後に後悔しないためには、いくつかのポイントを踏まえた物件選びが重要です。シングルマザーが家を買う際の注意点としては、以下の4つが挙げられます。

  • ライフスタイルの変化を考慮する
  • 立地は便利さを重視する
  • 価値が下がりにくい土地を選ぶ
  • 防犯を意識したエリア選びをする

4-1.ライフスタイルの変化を考慮する

物件を選ぶ際には、ライフスタイルの変化を考慮する必要があります。現状にぴったりの家を購入しても、子どもの成長などによりズレが出てくるかもしれません。たとえば広い家を購入すると、子どもが家を出た後の部屋の管理が大変になるなどです。物件を購入するにあたっては、将来予想されるライフスタイルの変化を考慮した物件選びをしてください。

4-2.立地は便利さを重視する

購入物件を選ぶ際には、立地の良さもポイントです。働きながらの子育ては、時間に追われることも多いです。少しでも時間に余裕を持たせるためには、子育てしやすい立地の物件を選びましょう。子育てに適したおもな立地条件には、以下が挙げられます。

  • 勤務先が近い
  • 駅が近い
  • 小児科や耳鼻科など病院が近くにある
  • スーパーが近くにある
  • 保育園が近い
  • 学校が近い

勤務先が近いことは、物件選びで重要です。たとえば会社まで1時間かかると、往復で2時間も移動時間が必要になります。できるだけ時間を節約したいなら、勤務先の近くの物件を選ぶと良いでしょう。特に子どもが小さいうちは、不測の事態により急に自宅に帰らなければならないこともあります。そのような時も、自宅と勤務先が近いと安心です。

駅や病院、スーパーなど生活に必要な施設が近くにあると、移動にかかる時間を節約できます。また、学校が近くにある物件なら、登下校時の危険を軽減できるでしょう。長く住むことを考えれば、併せて学校の評判も確認してください。

4-3.価値が下がりにくい土地を選ぶ

価値が下がりにくい土地を選ぶのも、物件選びのポイントです。将来のライフプランを考えて購入しても、再婚や転勤などで家の売却を余儀なくされるケースもあります。土地や物件の価値が下がっていると、思うような価格で売却できないかもしれません。価格の下がり方によっては、売却してもローンが残ってしまうケースも考えられます。そのような事態を防ぐために、価値が下がりにくい物件を選ぶことはとても重要です。

価値が下がりにくい物件の条件には、以下が挙げられます。

  • 流行り廃りがないオーソドックスな間取り
  • 日当たりが良い
  • 耐震性が高い
  • 地盤が良い
  • 駅や商業施設が近い

上記のほか、長期優良住宅や治安の良いエリアの物件は価格が下がりにくいといわれます。家を選ぶ際には、ぜひこれらのポイントを確認してください。

4-4.防犯がしっかりしているところを選ぶ

お母さんが仕事に出ている間はどうしても子どもが1人で家にいる時間が長くなりがちです。近場に祖父母が住んでいるなど、家族の協力が得られやすい場所か、そうでない場合は地域の犯罪発生率や繁華街までの距離などを把握しながらエリアの選定をするとよいでしょう。

将来のこと・資産価値などを考慮した物件選びが重要ということがわかりますが、仕事をしながらこれらの情報収集をし、決断を一人でこなすのはとても大変です。
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5.シングルマザーがローンに通るためにできること

最後に、シングルマザーがローンに通るためにできる4つのポイントを紹介します。

  • 頭金を多めに用意する
  • 返済負担率を抑える
  • 金融機関選びは慎重にする
  • 利用できる制度がないか調べる

ローンに通りやすくなるポイントを事前に押さえ、スムーズな借入を目指しましょう。

5-1.頭金を多めに用意する

住宅ローンの審査に通りやすくするには、頭金を多めに用意しましょう。金融機関によっては頭金なしのフルローンも可能ですが、借入額が大きくなるため審査が厳しくなります。家の購入を考えているなら、計画的に頭金を貯蓄してください。

一般的に頭金は、物件価格の10~20%といわれます。仮に3,000万円の物件を購入するなら、300万円は頭金で用意するのが望ましいです。さらに頭金額を増やせば、借入額を圧縮できるため審査に通りやすくなります。

5-2.返済負担率を抑える

住宅ローン審査に通るには、返済負担率を抑えた借入額にすることも重要です。なぜなら返済負担率は、金融機関が審査でチェックする項目の一つだからです。返済負担率とは収入に対し年間返済額が占める割合のことで、以下の式で計算します。

適正とされる返済負担率(%)=年間のローン返済額÷年収(手取り額)×100

一般的に金融機関の審査が通る返済負担率は、25~35%以下といわれます。仮に年収が550万円とすると、3,000万~4,000万円台の借入が適正とされます。借入金額を検討するにあたっては、返済負担率にも気を配ってください。

5-3.利用できる制度がないか調べる

住宅ローンを検討するなら、住宅購入に対する補助金や貸付制度も確認したいところです。補助金や貸付制度を上手に利用し、住宅ローンで増える家計の負担を少しでも軽減しましょう。
たとえば、シングルマザーが利用できる制度の一例としては、以下が挙げられます。

  • ひとり親控除:年収500万円以下なら所得から35万円が控除される
  • ひとり親家庭等医療費助成制度:18歳に達する日以降の最初の3月31日まで医療費の助成が受けられる
  • 就学援助制度:義務教育諸学校への就学を奨励。学用品費・給食費・修学旅行費等を受給できる

ひとり親に対する補助金などの制度は、市区町村によって差があります。利用を希望するなら、居住する市区町村の窓口で相談してください。

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5-4.金融機関選びは慎重にする

住宅ローンの借り入れでは、金融機関選びもポイントとなります。住宅ローンの審査基準は、金融機関によって異なります。そのため、選ぶ金融機関によって審査結果に違いが出る可能性があることは押さえておきましょう。一般的にメガバンクは審査が厳しいといわれます。そのほかの金融機関には、以下の特徴があります。

  • フラット35:年齢制限がなく持病があっても審査を受けられる
  • 信用金庫・地方銀行:個別相談が受けられる
  • 労働金庫:フルローンが利用できる

住宅ローンの借り入れを検討しているなら、ぜひいくつかの金融機関で相談してください。

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まとめ:家を買うか賃貸が良いか見極めて理想の住まいを探そう

シングルマザーでも住宅ローンを利用した家の購入は可能です。借入にあたっては、年収や勤務先、資産状況等をもとに審査が行われます。審査に通りやすくするなら、頭金や諸費用など自己資金を計画的に準備しておくことが重要です。

持ち家と賃貸物件には、それぞれメリットとデメリットがあります。違いをよく確認し、どちらを選ぶかを決めることが肝心です。一般的にマイホームは20年や30年など、長期で居住します。そのため、今後のライフステージの変化に対応できる家を選ぶことが重要です。家族と一緒に将来のライフプランを話し合い、理想の住まい探しを実現しましょう。

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