【新築住宅設備事例】「ガルバリウム屋根」の参考事例&メリット・デメリット

ガルバリウム屋根 メリット・デメリット

初心者でもわかりやすい様、「屋根材別の特徴比較」といった基本的な事項に加え、「メリット・デメリット」「費用相場」を明記しているので、知識0から読み始めて、実際にガルバリウム屋根の設置をするかどうか判断できるようになっています。

この記事でわかること
  • ガルバリウム屋根の特徴やメリット、デメリット
  • ガルバリウム鋼板以外の屋根材について
  • どのような家にガルバリウム屋根が向いているのか

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1.ガルバリウム屋根の特徴

ここでは、ガルバリウム屋根の特徴を3つご紹介します。

  • 特徴1:金属系屋根の一種
  • 特徴2:錆びにくい
  • 特徴3:加工が容易

1-1. 特徴1 金属系屋根の一種

特徴1 金属系屋根の一種 イメージ

屋根材は、大きく分けると次の3種類があります。

  • 金属系(ガルバリウム鋼板など)
  • 粘土系(瓦など)
  • スレート系(スレートなど)
<表 屋根材別の特徴比較>
金属 粘土 スレート
メリット 軽くて丈夫
防水性が高い
耐用年数が長い
再塗装不要
価格が安い
色やデザインが豊富
デメリット 衝撃に弱い 重い メンテナンスが多い
施工価格(/m2) 6,000〜1万2,000円 9,000円~16,000円 4,000円~8,000円
耐用年数 30年~40年 50年以上 25年~30年

ガルバリウム屋根は金属系屋根の一つで、原料はアルミニウムと亜鉛、シリコンです。
さまざまな金属を混ぜたものを板状にしてその表面をコーティングすることで、金属の良さを活かし、デメリットを減らすように工夫されています。

ちなみにガルバリウム鋼板には、表面に細かな石粒を吹き付けることでザラっとした質感にした「ジンカリウム鋼板」というものがあります。
見た目は違いますが、こちらもガルバリウム屋根の一種です。

ジンカリウム鋼板のほかにも、金属系素材のデメリットを補うために、断熱材を塗ったり遮音材を入れたりしたガルバリウム鋼板もあります。

1-2. 特徴2 軽くて錆びにくい

特徴2 軽くて錆びにくい イメージ

ガルバリウム屋根は、金属系屋根のなかでも錆びにくいという特徴があります。

金属系の素材は概して軽くて丈夫ですが、一方で錆びやすいという欠点があります。
代表的なものがトタン屋根です。ガレージや倉庫などで使われているトタン屋根が錆びているのを見たことがある人も多いでしょう。

この「錆びやすい」という欠点を克服したのがガルバリウム屋根です。
耐食性、耐熱性、熱反射性のあるアルミニウムが混ぜられているため、金属であっても錆びにくくなっています。

さらに犠牲防食機能のある亜鉛も含まれているため、耐久性もアップしています。

1-3. 特徴3 加工が容易

特徴3 加工が容易 イメージ

粘土系やセメント系の素材は、曲げたり形を変えたりすることは基本的にはできません。
その点、ガルバリウム鋼板は金属でできているため、加工がしやすい点が特徴です。

そのため、瓦やセメント屋根では対応できないような複雑な形状の屋根であっても、ガルバリウム屋根であれば実現できる場合があります。

それぞれのパーツをつないで加工する際も、金属なので溶接ができるため、しっかり組むことが可能です。
つなぎ目が多くなる寄棟屋根などの場合に向いている屋根材だと言えるでしょう。

2. ガルバリウム屋根のメリット&デメリット解説

ここでは、ガルバリウム屋根を設置する際のメリットとデメリットについてご紹介します。

<表 ガルバリウム屋根のメリット&デメリット一覧>
メリット デメリット
  • 耐震性や耐火性に優れている
  • 雨漏りに強い
  • 加工しやすくさまざまな形の屋根に対応できる
  • 断熱性が低い
  • 遮音性が低い
  • 衝撃に弱い

2-1.ガルバリウム屋根のメリット

ここでは、ガルバリウム屋根を設置した際のメリットを3つご紹介します。

  • メリット1:耐震性や耐火性、耐風性に優れている
  • メリット2:雨漏りに強い
  • メリット3:加工しやすくさまざまな屋根の形状に対応できる

2-1-1. メリット1 耐震性や耐火性に優れている

メリット1 耐震性や耐火性に優れている イメージ

ガルバリウム屋根のメリットとして、まず挙げられるのが軽量な金属製なので耐火性があり、軽量なので耐震性に優れている点です。

特に、耐震性に関していうと、ガルバリウム屋根は瓦やセメントの屋根よりも軽く、建物にかかる荷重が少なくなるため揺れが軽減されるので、耐震性が高くなります。

2-1-2. メリット2雨漏りに強い

メリット2雨漏りに強い イメージ

ガルバリウム鋼板の2つ目のメリットとして、雨漏りに強い点があげられます。雨漏りに強いことは、屋根にとってとても重要なポイントです。

ガルバリウム屋根は、金属なので水を通さないだけでなく、屋根材に水が染み込むこともありません。
そのため、染み込んだ水が凍結する凍害によって屋根材が劣化することもないため、より雨漏りに強い屋根だと言えます。

2-1-3. メリット3 加工しやすくさまざまな屋根の形状に対応できる

メリット3 加工しやすくさまざまな屋根の形状に対応できる イメージ

ガルバリウム屋根の3つ目のメリットとしてあげられるのが、金属なので加工がしやすいため、さまざまな形状の屋根に使える点です。

寄棟屋根や差しかけ屋根などの継ぎ目が多い形状でも、薄い金属板のガルバリウム鋼板であれば瓦やセメント材の屋根よりも簡単に施工できます。

さらに、水はけが良い点も、屋根のデザインに好都合です。
瓦やセメント材の屋根よりも雨水を流すための勾配を緩くできるため、好みのデザインの屋根にしやすくなります。

2-2.ガルバリウム屋根のデメリット

ここでは、ガルバリウム屋根のデメリットを3つご紹介します。

  • デメリット1 断熱性が低い
  • デメリット2 遮音性が低い
  • デメリット3 衝撃に弱い

2-2-1. デメリット1 断熱性が低い

デメリット1 断熱性が低い イメージ

ガルバリウム屋根のデメリットとして、1つ目にあげられるのが、断熱性が低い点です。
金属でできているため熱伝導が高く、そのため外の温度が室内にすぐに伝わってしまいます。

夏の強い日差しを受けると、たちまち屋根から建物に熱が伝わってしまい、反対に冬の場合だと、室内の熱が屋根から外に逃げてしまいます。
このデメリットを補うためには、屋根の裏に断熱材を入れるなどの工夫が必要です。

ただし、断熱材一体型のガルバリウム鋼材屋根であれば、高い断熱性が期待できます。

2-2-2. デメリット2 遮音性が低い

デメリット2 遮音性が低い イメージ

2つ目のガルバリウム屋根のデメリットとしてあげられるのが、金属でできていることから非常に音が伝わりやすく、遮音性が低い点です。

特に表面に何も加工していない通常のガルバリウム鋼板だと、雨の音や風で飛んできたものが当たった音がかなり響きます。断熱性を高めるために断熱材を入れれば、遮音効果も期待できます。

同様に、断熱材一体型のガルバリウム鋼材屋根にすれば、遮音性の低さをカバーできると言えるでしょう。

2-2-3. デメリット3 衝撃に弱い

デメリット3 衝撃に弱い イメージ

ガルバリウム屋根のデメリットとして、3つ目にあげられるのが外部からの衝撃に弱い点です。何かが少し当たっただけでもへこんでしまいます。また、一度へこんだところを元に戻すことは実質的にできません。

強い風で飛んできたものが当たったり野球ボールが当たっただけで傷がついたりへこんだりすることがあり、傷がつくとそこから屋根が傷んでくるため注意が必要です。

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3.ガルバリウム屋根の費用相場

ここでは、ガルバリウム屋根の費用相場について説明します。瓦やセメントなど、ほかの屋根材とガルバリウム屋根とでは施工費やメンテナンス費がどれくらい違うのか気になっている人はぜひ参考にしてください。

3-1.屋根素材別の費用相場と耐用年数

ガルバリウム鋼板などの金属系屋根と、瓦などの粘土系素材の屋根、そしてスレートなどのセメント系屋根との施工費用の目安と大まかな耐用年数は、次の表のとおりです。

<表 屋根素材別、施工費用と耐用年数の目安>
施工費用(1m2あたり) 耐用年数
金属系 6,000〜1万2,000円 30年~40年
粘土系 9,000円~1万6,000円 50年以上
セメント系 4,000円~8,000円 25年~30年

こちらからわかるように、瓦などの粘土系素材の屋根は施工費用が高く長持ちし、セメント系素材の屋根は施工費用が安い代わりに耐用年数が短いです。
ガルバリウム屋根のような金属系素材の屋根は、その間に位置していると言えます。

3-2.ガルバリウム屋根の費用相場

次に、ガルバリウム屋根の材料と施工方法による費用の違いについて詳しく説明します。

3-2-1.材料費

板状のガルバリウム鋼板は、コイル状に巻かれて保管、運搬されます。このような状態のガルバリウム鋼板は、成型加工して破風部分に取り付けられます。コイル状になっているガルバリウム鋼板の価格は1㎡あたり1,000円程度です。

そして、金属建材メーカーなどがガルバリウム鋼板を屋根材として使えるように成型加工します。加工度合いによる価格の違いは、次のとおりです。

<表 屋根素材別、施工費用と耐用年数の目安>
加工度合い 価格(1㎡あたり)
加工なし 5,000~9,000円
断熱材入り 9,000~12,000円
断熱材入り・石粒表面仕上げ 12,000~2,0000円

加工度合いが高く、さまざまな機能が付けられているほうが、当然ですが価格が高くなります。但し工事代が含まれていないので注意してください。

3-2-2.施工費を含む工事費

ガルバリウム屋根の工事費には、材料費や施工費などすべての費用が含まれます。ガルバリウム屋根の施工方法は、大きく分けると地面に対して垂直に並べる「縦葺き」と平行に並べる「横葺き」の2種類です。

デメリット3 衝撃に弱い イメージ

縦葺きと横葺きの工事費の目安は、次のようになります。

  • 縦葺き 約6,000円~7,000円/㎡
  • 横葺き 約7,000円~9,000円/㎡

3-2-3.縦葺きと横葺き、どちらが良いのか

工事費であげたように、ガルバリウム屋根には縦葺きと横葺きがあり、工事費用は縦葺きのほうが安いです。
縦葺きと横葺きのメリットとデメリットは、次のとおりです。

<表 縦葺きと横葺きのメリットとデメリット比較>
費用 デザイン 機能
縦葺き 安い 少ない 雨水が流れやすく雨漏りしにくい
横葺き 高い 豊富 雨水が流れにくく雨漏りしやすい

縦葺きのほうが雨水が流れやすいため、屋根の角度を緩やかにできます。コストを抑えて雨漏りしにくい屋根にしたい場合は縦葺きがおすすめです。

横葺きはデザインやカラーバリエーションが豊富にあります。そのため、コストが多少かかっても、好きなデザインや色を選んでスタイリッシュ屋根にしたい場合は横葺きを選ぶと良いでしょう。

3-3.ガルバリウム屋根の家の費用シミュミレーション

【例】延床面積約33坪、3LDKの間取りの家をガルバリウム屋根で建てた場合
建築費用合計:約2,300万円
<内訳>

建築本体工事費:約1,700万円
別途、設備工事費:約630万円

※あくまでも編集部で試算したシミュレーションです。お住まいの地域によって変動するのでハウスメーカー・工務店に確認しましょう。

建築本体工事費のうち、屋根や外壁などの費用は約300万円です。
ガルバリウム屋根であっても、屋根の形状によって費用は違ってきます。希望する家の外観、そして屋根の形状やデザインを含めて、費用を算出することが大切です。

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4.ガルバリウム屋根を設置した際に想定できる事2選

ここでは、ガルバリウム屋根を設置した際に想定できる「良い点」「悪い点」を2つご紹介します。

4-1.【事例】狭小住宅にガルバリウム屋根を設置

20坪に満たない土地に、ガルバリウム屋根を用いた家を建てた際に想定できる「良い点」「悪い点」をご紹介します。

<想定事例>
階数 部屋数 延床面積 家族構成
2階建て 3LDK 約100㎡ 3人
想定できる「良い点」 想定できる「悪い点」
  • 狭小地でもすっきりとした外観の家を実現
  • 金属製のため断熱性が心配

良い点:狭小地でもすっきりとした外観の家を実現

敷地が狭いため、すっきりとしたデザインを希望してガルバリウム屋根を設置したケースを想定。

ガルバリウムの片流れ屋根と金属系の外壁で外観をまとめスタイリッシュなデザインを楽しむことができそうです。

悪い点:金属製のため断熱性が心配

悪い点:金属製のため断熱性が心配 イメージ

ガルバリウム屋根は金属系のため、断熱性、とくに真夏の暑さがやや心配です。

大きな吹き抜けから入る光を反対側の壁に反射させ、明るい室内になるように設計したケースを想定。
スタイリッシュな外観ですが、金属製ゆえに断熱性がやや心配です。下地に断熱材を入れるなどの工夫を行うとよいかもしれません。

4-2.【事例】屋根だけでなく外壁もガルバリウム鋼板を使用して建てたキュービックハウス

ガルバリウム鋼板を屋根だけでなく外壁にも使用して建てたキュービックハウスにおいて考えられる、「良い点」「悪い点」をご紹介します。

<想定事例>
階数 部屋数 延床面積 家族構成
2階建て 3LDK 約98㎡ 4人程度
想定できる「良い点」 想定できる「悪い点」
  • 理想的なキュービックハウスを実現
  • 窓に庇をつけない場合、雨風を防げず後悔する可能性がある

良い点:理想的なキュービックハウスを実現

家を建てるなら、モダンでかっこよく、コストも抑えられるキュービックハウスにしようと考えているため、ガルバリウム鋼板を外壁にも使い、モダンな印象の家を建築したケースを想定。

キュービックハウス独特の四角を基調とした間取りも、無駄なスペースがなく、機能的です。

悪い点:窓に庇をつけない場合、雨風を防げず後悔する可能性がある

キュービックハウスの外観を崩したくないため、玄関や窓の庇をつけていない場合は見た目には素敵ですが、雨や風が強い日など、やはりつけた方が良かったかもと後悔してしまう可能性はあります。

ここまで様々な観点から考えうる事例をご紹介しましたが、予算を考慮しながら仕様を考えるのは大変です。
理想のマイホームを建てるうえで後悔しないためにも、家づくりのとびらで複数社のプランを比較しながら検討を進めるとよいでしょう。

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まとめ

ガルバリウム屋根の特徴やメリット・デメリット、費用相場、事例などをお伝えしました。
ガルバリウム屋根を検討する際にはこれらをしっかり理解し、後悔のない選択をするようにしましょう。
それではおさらいです。

この記事のポイント

ガルバリウム鋼板の屋根の寿命は?

だいたい30年~40年が耐用年数とされています。耐震性や耐火性、耐風性に優れており、他にもさまざまなメリットがあります。
詳しくは「2-1.ガルバリウム屋根のメリット」をご覧ください。

ガルバリウム鋼板の屋根の特徴は?

ガルバリウム屋根は金属系屋根の一つで、原料はアルミニウムと亜鉛、シリコンです。
錆びにくく、簡単に加工できる点が特徴です。詳細は「1.ガルバリウム屋根の特徴」で解説しています。

ガルバリウムとスレートならどっちがいい?

それぞれにメリット・デメリットがあるため、一概にどちらが良いとは言えません。
1-1. 特徴1 金属系屋根の一種」でそれぞれのメリット・デメリット、施工価格、耐用年数を確認し、ご自身に合ったほうを検討しましょう。

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