ジューンベリーは小さな赤い実が6月ごろになる木で、庭木やシンボルツリーとしても使われます。人気がある半面、「後悔した」という声もあり、選ぶべきか迷っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ジューンベリーについて以下の内容を解説します。
- ジューンベリーを庭木にして後悔するケース
- 庭木・シンボルツリーを選ぶときの注意点
- 庭木・シンボルツリーのおすすめ
ぜひ最後までご覧いただき、素敵な庭やエントランスを実現してくださいね。
その他の設備の詳細を知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
Contents
1.ジューンベリーとは?
ジューンベリーとは、小さな赤い実がなるバラ科の落葉小高木です。6月に実がなることから「June Berry」と呼ばれていますが、アメリカザイフリボクとも呼ばれます。
もともと欧米でも庭木として人気でしたが、狭い庭でも育てやすいことから、日本でも人気があります。樹高は5~6mになることもありますが、品種によっては2~3m程度にしか育たないため、剪定の必要がなく、メンテナンスも比較的簡単です。
ジューンベリーを庭木やシンボルツリーにして後悔している方もいますが、満足している方も多くいます。ジューンベリーを植えて良かったという意見をいくつか紹介します。
- ゆっくりとまっすぐ育つため、剪定する必要がほとんどない
- 果実はそのまま食べても、ジャムや果実酒として加工してもおいしい
- 自家受粉するため、1本のみ植えても収穫できる
- 数千円程度で苗を購入でき、多く植えても高額になりすぎない
- 4~5月には白い花が、6月には赤い実がつき、華やか
2.ジューンベリーを庭木・シンボルツリーにして後悔したケース
人気のジューンベリーですが、庭木やシンボルツリーにして後悔したという方もいるようです。
ここでは、検討時の参考になるよう、後悔した方の主な意見を紹介します。
2-1.「落葉の掃除が大変!」
ジューンベリーは落葉樹のため、落葉の季節になると掃除が大変です。隣家との境界の近くに植樹すると、落葉が隣家の敷地に入る可能性があり、迷惑をかけるかもしれません。
ただし、落葉の季節は限られているため、1年中掃除が大変なわけではありません。落葉が始まったらこまめに掃除を心がけ、家の周りを美しく保ちましょう。
2-2.「鳥が飛んでくる!糞害も!」
ジューンベリーの実は人間が食べてもおいしいですが、鳥にとってもおいしいようです。そのため、実がつく時季になると鳥が飛んでくることもあります。人によってはさえずり声がうるさく感じるかもしれません。また、隣家から苦情が来る可能性もあります。
鳥が飛び立つときには、糞をすることもあります。ジューンベリーの木の周りに糞が落ち、場合によっては周辺の外壁、塀、車に付着するかもしれません。
2-3.「ベリーの色がコンクリートに……」
ジューンベリーの実は色が濃く、なっている様子は大変かわいらしいのですが、染色力が強い点に注意が必要です。コンクリートの上にベリーが落ちると、赤い果汁で染まってしまうこともあります。
こまめな掃除が難しい場合は、ジューンベリーの木の周りに広めに土を残しておくほうが良いでしょう。土の上にベリーが落ちれば、果汁の色が目立ちにくく、不潔な印象を回避できます。
2-4.「害虫が増えて、ほかの木にも被害が……」
ジューンベリーは適切に手入れをしないと、害虫がつくこともあります。ジューンベリーについた害虫が増えて、ほかの木にも被害が生じるかもしれません。
なお、桜や梅などのバラ科の木は、一般的に毛虫がつきやすいとされています。しかし、バラ科の中でもジューンベリーは比較的害虫がつきにくく、手入れも難しくありません。夏になる前に防虫剤で害虫対策を行い、被害が広がらないようにしておきましょう。
2-5.「冬は殺風景……」
白い花と赤い実が華やかなジューンベリーですが、落葉樹のため冬は葉がほとんど落ち、殺風景になってしまいます。
大きな窓の前に植樹した場合なら、冬には目隠しとしての役割を果たせません。冬も落葉しない木を植えたい場合は、オリーブやヒイラギ、ヒイラギモクセイ、シキミなどの常緑樹を選びましょう。
しかし、冬に殺風景になるのは、デメリットともいえません。春には花、夏には果実と青葉、秋は葉の色が変わり、冬は枝ぶりを楽しめると考えてみてはいかがでしょうか。
3.後悔せずにジューンベリーを植えるコツ
ジューンベリーは成長が比較的ゆっくりで剪定する必要が少なく、庭木やシンボルツリーに向いている木の一つです。また、花や実が愛らしく、家の周りが華やぐのも魅力です。
後悔せずにジューンベリーを庭木・シンボルツリーとして植えるためにも、次のコツを実践してください。
- 隣家から離れた場所に植える
- こまめに害虫駆除を実施する
- 防鳥対策を実施する
それぞれのコツを解説します。
3-1.隣家から離れた場所に植える
隣家とのトラブルを回避するためにも、葉や実が隣家の敷地に落ちないようにする必要があります。境界線のそばではなく、十分に距離を置いて植樹するようにしましょう。
3-2.こまめに害虫駆除を実施する
こまめに害虫駆除を実施することも大切です。ジューンベリーは害虫がつきにくい木ですが、イラガやカミキリムシなどがつくこともあります。
また、ジューンベリーは葉の表面に白いカビが生え、果実がつかなくなったり、木が枯れたりすることもあるうどんこ病にかかることもあり、もし予防をしたい場合は、専用の薬剤を散布することも考えておくとよいでしょう。
3-3.防鳥すべき時期を把握する
ジューンベリーに鳥がやってくるのは、基本的には果実が熟す時期だけです。果実は最初は赤色で酸味が強いですが、徐々に黒紫色に変わり、甘みも増していきます。鳥が寄りやすいタイミングを把握しておくと防鳥対策も練りやすいです。
なお、ジューンベリーは苗木から育てると、花が咲くまでには7年ほどかかるため、その間は防鳥対策をする必要はありません。花がつくまでに剪定をすると、ジューンベリーが枯れる原因となることもあるため注意が必要です。
ここまで、ジューンベリーを植えるときに気を付けるべきポイントを紹介しましたが、実際に家を建てる際は経験豊富なプロと会話して、庭木やシンボルツリーを決めたいという方もいるのではないでしょうか。
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4.後悔しない庭木・シンボルツリーの選び方
庭木やシンボルツリーで迷ったときは、次のポイントに注目して樹種や植樹場所を決めてください。
- 隣家との距離に注目する
- 常緑樹を選ぶ
- 鉢植えを選んで大きくしない
- 虫がつきにくい木を選ぶ
それぞれのポイントを説明します。
4-1.隣家との距離に注目する
落葉や実が隣家の敷地に入らないように、十分な距離を空けて植樹しましょう。隣家や道路からの目隠しとして庭木を植える場合は、落葉しない木を選ぶか、塀を立てるほうが良いかもしれません。
松やツバキのように冬に落葉しない木でも、枯れた葉や花が落ちることもあるため、境界線のすぐそばに植えるのは避けておくべきです。
4-2.常緑樹を選ぶ
強風や西日対策、目隠しを目的として植樹する場合は、冬に葉が落ちる落葉樹は不向きです。落葉しない常緑樹を選びましょう。
ただし、常緑樹を植樹すると1年中日陰になるため、冬場は暗く、湿気がこもってしまうかもしれません。夏場だけ直射日光を遮りたいときは、秋に葉の落ちる落葉樹を選んでください。
エントランスに落葉樹を植えると、冬場は見た目が寂しくなってしまいます。冬も華やかにエントランスを彩りたい方は、木の周囲にカラーリーフや冬に咲く花を植えてみてはいかがでしょうか。
4-3.木に合わせた仕様の鉢植えを使用する
成長速度が速い樹木を植えると、何度も剪定が必要になるだけでなく、家の周りが暗くなったり、害虫駆除の手間が増えたりすることもあります。ジューンベリーのようにゆっくりと成長する木を選ぶか、鉢植えの樹木を置く方法も検討してみましょう。
鉢植えならば、根が大きく広がらないため、木の成長をコントロールしやすくなります。ただし、樹木の種類によっては、鉢植えでも大きく成長し、根詰まりを起こすことがあるため注意が必要です。樹木を購入するときに、鉢植えに適しているのか、定期的に植え替えが必要なのか確認しておきましょう。
一方、大きく成長してほしい樹木には、鉢植えは不適切です。隣家との距離やどの程度の陰になるのかも考えて、適切な場所に植樹しましょう。
4-4.虫がつきにくい木を選ぶ
虫がつきにくい木を選んで植樹すれば、害虫駆除の頻度が減り、管理しやすくなります。たとえば、セイヨウニンジンボクやエニシダ、フェイジョアは虫がつきにくいことで知られています。
一方、ツバキ系の樹木はチャドクガの幼虫がつきやすく、注意が必要です。チャドクガの幼虫が直接手に触れると腫れることもあるため、もしついてしまったときも手で触れないようにしてください。
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5.おすすめの庭木・シンボルツリー
ジューンベリーも庭木やシンボルツリーに適していますが、ほかにもおすすめの樹木があります。たとえば、次の樹木は虫がつきにくく、庭木やシンボルツリーにおすすめです。
- サルスベリ
- セイヨウニンジンボク
- オリーブ
それぞれの特徴を紹介します。
5-1.サルスベリ
サルスベリは、夏から初秋までの長期にわたって花が咲きます。赤やピンク、白、藤色の美しい花が咲くため、シンボルツリーにすればエントランスが華やぎます。
サルスベリブラックパールは、サルスベリの中でも樹高が低く1.5~2m程度です。剪定も簡単で、管理しやすいため、庭木やシンボルツリーとしても人気です。
ただし、サルスベリは落葉樹のため、冬場は葉が落ちて少し寂しくなります。夏場の直射日光を避けたいときや、花の色を楽しみたいときに選ぶようにしましょう。
5-2.セイヨウニンジンボク
セイヨウニンジンボクは、夏場に爽やかなラベンダーブルーの花が咲く樹木です。樹高は90~180cmと低めで、管理しやすいのが特徴です。
縦にはあまり大きくならないセイヨウニンジンボクですが、横には広がり、丸みのある樹形に育ちます。周囲に間隔を空けて植え、かわいらしい形も楽しんでください。
また、セイヨウニンジンボクはシソ科で、花や葉に特有の香りがあることも特徴です。チェストツリーやチェストベリーの名前で、ハーブティーの原料として使われることもあります。
5-3.オリーブ
オリーブの表側は落ち着いたグリーン、裏側はシルバーの美しい葉が特徴の樹木です。冬でも葉が落ちない常緑樹のため、年中寂しい印象にはなりません。
また、初心者でも育てやすく、手間がかからないのもオリーブの魅力です。ただし、地面に植えると高さが5mを超えることもあるため、あまり大きく育てたくない場合は鉢植えにしましょう。
オリーブは温暖で日光がよく当たるところで成長する樹木です。できれば日が当たりやすい場所に植えるようにしてください。また、枝葉が混みあったときは、適度に剪定すると新芽が増えます。冬の寒さが厳しい地域で育てるときは、地面ではなく鉢植えにして、冬場は軒下や屋内に置くほうが良いでしょう。
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まとめ
ジューンベリーは虫がつきにくく、育てやすい樹木です。花と実の両方を楽しめる点も、ジューンベリーの魅力です。庭木やシンボルツリーにも適していますが、隣家との境界線近くは避け、落葉や実が隣家に入らないように配慮してください。
また、植樹の目的によっても、適した樹種は変わります。目隠し目的なら、常緑樹が適切です。一方、木の変化を楽しむことが目的なら、ジューンベリーのような落葉樹が良いでしょう。
庭木やシンボルツリーで迷ったときは、注文住宅の専門家に相談するのも一つの方法です。ぜひ住宅を建てるときに、外構や庭についても相談してみましょう。
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