5人家族の一戸建ての間取りを考える際は、書斎・仕事部屋や夫婦の寝室の有無・リビングの広さ・トイレの数などを検討しなければなりません。また、子どもの成長やライフスタイルの変化を考慮しておくことも大切です。
この記事では、新たに子どもが誕生して5人家族になった方や、5人家族で今の住宅が手狭になってきた方向けに、以下の項目を紹介します。
- 5人家族に適した広さの目安
- 5人家族が間取りを考える際のチェック項目
- 子ども部屋の間取りの考え方
ぜひ、家族みんなにとって快適な住宅を建てるための参考にしてください。
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Contents
1.5人家族に適した広さ(坪数)とは
5人家族に適した広さ(坪数)は、各家庭の生活環境によって異なります。ただし、住宅を建てるにあたって、日本の平均値や目安が参考になるでしょう。
ここから、日本の住宅の平均面積や5人家族に適した広さの計算方法を紹介します。
なお、「坪(つぼ)」とは不動産の広さを表す際に使われる指標で、1坪は3.30578平方メートルです。また、「畳(じょう)」も同じく不動産に使われる単位で、1畳は1.62平方メートル以上を指します。
1-1.日本の住宅の平均面積
総務省の「平成30年住宅・土地統計調査」によると、2018年における一戸建ての1住宅あたり延べ面積は126.63平方メートル(居住室の畳数は42.94畳)でした。1住宅あたり居住室数は5.77室、1室あたり人員は0.47人とのことです。
また、住宅金融支援機構が実施した「2022年度 フラット35利用者調査」によると、平均住宅面積は、注文住宅が122.8平方メートルで中古戸建は114.2平方メートル、土地付注文住宅が111.5平方メートルで建売住宅は101.9平方メートルでした。そのため、居住人数を考慮しなければ、約100平方メートルから約123平方メートルが日本の住宅の面積の目安といえるでしょう。
参考:総務省統計局「 平成30年住宅・土地統計調査p.5」
参考:住宅金融支援機構「 2022年度 フラット35利用者調査」
1-2.5人家族に適した広さの計算方法
5人家族に適した広さを計算するには、国土交通省の「住生活基本計画における居住面積水準」が役に立ちます。「住生活基本計画における居住面積水準」とは、国民の住生活の安定の確保および向上の促進に関する基本的な計画として策定された資料です。
同資料によると、2人以上の世帯では以下の式で最低居住面積水準を計算できます。
最低居住面積水準 = 10平方メートル × 世帯人数 + 10平方メートル
そのため、5人家族の最低居住面積は60平方メートルです(10平方メートル × 5 +10平方メートル)。ただし、最低居住面積は健康で文化的な住生活を営む基礎として必要不可欠な水準のことのため、快適に暮らすためには誘導居住面積水準も考慮しなければなりません。
2人以上の世帯における誘導居住面積水準(一般型)の計算式は、以下のとおりです。
誘導居住面積水準(一般型)= 25平方メートル × 世帯人数 + 25平方メートル
つまり、5人家族の誘導居住面積水準(一般型誘導居住面積水準)は、150平方メートルです(25平方メートル × 5 +25平方メートル)。また、都市中心部の場合は、以下の計算式で求めます。
誘導居住面積水準(都市居住型)= 20平方メートル × 世帯人数 + 15平方メートル
上記の式にあてはめると、都市中心部における5人家族の誘導居住面積水準は115平方メートルです。日本の住宅の平均面積と近い結果になりました。
なお、誘導居住面積水準とは、世帯人数に応じて豊かな住生活の実現の前提として多様なライフスタイルに対応するために必要とされる住宅の面積のことです。
参考:国土交通省「 住生活基本計画(全国計画)令和3年3月19日 p.28」
ここでは、5人家族に適した広さ(坪数)について解説しました。計算したうえで、理想の家探しや家づくりを始めたいけど、何から始めたらよいか分からない…という方もいるかもしれません。注文住宅で家づくりをする場合はどのくらいの予算になるのか知りたい、という方もいるでしょう。
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2.5人家族が間取りを考える際のチェック項目
5人家族が間取りを考える際、まずは以下の項目をチェックしましょう。
- 書斎・仕事部屋の有無
- 夫婦の寝室の有無
- リビングの広さ・個室の数
- トイレの数
各項目の有無や数によって、選ぶべき間取りも変わります。ここから、各チェック項目の内容を詳しく紹介します。
2-1.書斎・仕事部屋の有無
書斎(読書や書き物などをする部屋)や仕事部屋が必要か、あらかじめイメージしておきましょう。
週に数回、リモートワーク・テレワークの機会があるのであれば、仕事部屋はあった方がよいです。5人家族で子どもが3人いる場合、平日学校が早く終わったときなど騒音で会議や作業に集中できない可能性があります。
また、リモートワーク・テレワークの機会がなくても、書斎があれば趣味に没頭できる点がメリットです。親が使わなくなったら、子どもの勉強スペースにする方法があります。
なお、子どもが小さくて不安な場合は、あえて書斎・仕事部屋を設けずに、リビングを広くしてその一角に作業スペースを設けるとよいでしょう。
2-2.夫婦の寝室の有無
夫婦の寝室の有無も、5人家族の間取りに大きく関係します。夫婦の寝室を設けたことで、その分子ども部屋の数が少なくなることもあるでしょう。
子どもが小さいうちは、あえて夫婦の寝室を設けず、家族で寝る間取りにするケースがあります。また、生まれたばかりの子どもが一方の親と同じ寝室で寝て、幼稚園児・保育園児はもう一方の親と同じ部屋で寝るという間取りも可能です。
ただし、いずれの場合も、子どもが大きくなってからの間取りをどうするかも踏まえておかなければなりません。
2-3.リビングの広さ・個室の数
リビングの広さをどうするかも、大切なポイントです。とくに子どもが3人いる5人家族なら、できるだけ広いリビングの方が快適に過ごせます。
子どもが幼いうちは狭いリビングで支障がなくても、大きくなるにつれて不便になることがあるでしょう。また、自分や子どもの友だちを将来頻繁に招待したいと考えているのであれば、広い方がよいです。ただし、広いリビングを設置するためには、費用をかけて広い土地を入手するか、個室を狭くするなどを検討しなければなりません。
さらに、個室の数も重要です。子どもが小さいうちだけ居住するのであれば、個室が2部屋の2LDKで対応できることもありますが、5人家族で長く居住するなら3LDK〜5LDK(個室3〜5部屋)を検討した方がよいでしょう。
2-4.トイレの数
夫婦だけの暮らしであればトイレはひとつで十分ですが、5人家族であればトイレの数も考えなければなりません。
5人家族でトイレが2か所(1階と2階)にあれば、通勤・通学前にトイレの利用が集中しても混雑を防げます。また、幼い子どもが夜間に階段を上り下りする必要がなくなる点、万が一ひとつが故障しても対応できる点などもメリットです。
ただし、トイレが複数あると余分なスペースをとるため、その分部屋が狭くなります。また、掃除の手間もかかる点に注意が必要です。
3.3人の子ども部屋の間取りはどうするか
5人家族の構成が夫婦・子ども3人の場合、3人の子どもの部屋をどうするかも検討しましょう。子ども部屋は、必ずしも3部屋必要とは限りません。
子ども部屋の間取りを考える際のポイントは、以下のとおりです。
- 年齢差を考慮する
- 同性で共有を検討する
それぞれ解説します。
3-1.年齢差を考慮する
子ども部屋の間取りを決める際は、年齢差を考慮しましょう。
たとえば、上の子と下の子で年齢差がある場合は、下の子が幼いうちは両親と寝て、プライベートの確保が必要な上の子に子ども部屋を与える方法があります。上の子が進学・就職で一人暮らしを始めたら、子ども部屋を下の子が使用可能です。
なお、上記のように年齢差を利用して子ども部屋の数を決める場合は、上の子が地元で進学・就職して実家から通う場合に備え、書斎など下の子の子ども部屋に変えられる部屋をひとつ用意しておきましょう。
3-2.同性で共有を検討する
子どもの年齢差がない場合は、原則同性での共有を検討しましょう。まだ子どもが幼くても、いずれ思春期を迎えることを考慮し、異性での共有は極力控えた方がよいです。
これから5人家族になる予定で、まだ子どもの性別がわからない場合は、異性が生まれること(例:現在男の子ふたりであれば女の子が誕生)も踏まえて、部屋の間取りを検討した方がよいでしょう。
性別違和(男性として生まれるも内面が女性、或いは、女性として生まれるも内面が男性など)を抱える方も一定数いるため、上記の限りではありません。あらゆるケースを想定しておくことがポイントです。
ここでは、3人の子ども部屋の間取りの検討方法について解説しました。
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4.5人家族の間取りを考える際に大切なこと
5人家族の間取りを考える際は、以下の点も大切です。
- 子どもの成長やライフスタイルの変化を考えておく
- 収納を確保する
それぞれ解説します。
4-1.子どもの成長やライフスタイルの変化を考えておく
5人家族の間取りは、子どもの成長を考えることが大切です。
たとえば、子どもが幼いうちは友だちと遊ぶなどが子ども部屋の主な目的ですが、成長するにつれて勉強に集中させることや、プライベートな時間を確保させることも目的に加わります。とくに受験期には、子どもが集中しやすい状況にするため、同性でも子ども部屋の共有をしないなどの工夫が必要です。
また、ライフスタイルの変化を考えておくことも、5人家族の間取りを考える際に重要です。今は5人家族で手狭に感じている家でも、将来子ども3人が独立すると夫婦ふたりだけでは広く感じる可能性があります。子ども部屋を使わなくなったら、空いたスペースを何に活用するのか考えておくとよいでしょう。
4-2.収納を確保する
収納を確保できる間取りにすることも大切です。
幼いうちは、子どもに関する物が衣服・おもちゃなどに限定されます。しかし、成長するにつれて勉強道具・スポーツ用具・ゲーム機・パソコンなど必要な物が増えてくるでしょう。
そのため、子ども部屋に収納しきれるのか、リビングの一部に収納するのか、デッドスペースを活用するのかなどを踏まえて間取りを考えなければなりません。
5.5人家族の間取りは3LDK?4LDK?5LDK?
5人家族の間取りをどうすべきか悩んでいる方に向けて、3LDKにあっているケース・4LDKにあっているケース5LDKにあっているケースを紹介します。
5-1.3LDKにあっているケース
3LDKにすれば、その分部屋のスペースを確保できます。そのため、広いリビングで家族とのコミュニケーションを重視したい場合は5人家族でも3LDKにあっているでしょう。
また、子どもの年齢差がある場合や年齢差がなくても同性で共有できそうな場合は、子ども部屋を3つ用意しなくてもよいため、3LDKが可能です。
5-2.4LDKにあっているケース
4LDKにすれば、子ども3人それぞれに部屋を与えても1部屋余ります。そのため、子どもが勉強に集中できる環境を作りたい場合、それぞれにプライバシーを確保させてあげたい場合などに4LDKがあっています。
また、4LDKなら上の子どもが独立するにつれて、空いた部屋を書斎など趣味の部屋に変えて老後をゆったりと楽しめるでしょう。
5-3.5LDKにあっているケース
5LDKにすれば、状況に応じて臨機応変に快適な住宅にできます。仕事部屋も用意できるため、テレワーク・リモートワークの機会が多い5人家族には、5LDKがあっているでしょう。
また、将来自分たちの親世帯との同居を予定している場合も、5LDK向きです。たとえば5LDKなら、子ども部屋3部屋・夫婦寝室1部屋・両親寝室1部屋の間取りができます。
ただし、近い将来子どもが独立する上に、両親との同居も予定しない場合、夫婦ふたりだけなら5部屋を持て余してしまう可能性があるため注意が必要です。
6.5人家族の一戸建て間取り事例
ここから、5人家族の一戸建て間取りの一般的な事例を3LDK・4LDK・5LDKに分けて確認していきましょう。
まず、5人家族の3LDKであれば、1階にLDKと夫婦の寝室、2階に子ども部屋2室を設けるケースがあります。子ども部屋は、男の子(女の子)ふたりで共有、女の子(男の子)ひとりといった単独使用などで分けるとよいでしょう。
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また、4LDKであれば、1階にLDKと夫婦の寝室、2階に子ども部屋3室設けるケースがあります。子ども部屋の広さが異なる場合は、勉強などの利用機会の多い子に広い部屋を与えるなどの検討が必要です。
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さらに、5LDKであれば、1階にLDK・夫婦の寝室・仕事部屋、2階に子ども部屋3室設けるケースがあります。Web会議などに集中したい場合は、LDKから離れた位置に仕事部屋を設置するとよいでしょう。
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7.マンションより新築戸建ては間取りの自由度が高い(5人家族)
一般的に、マンションよりも新築戸建ての方が5人家族にあった生活を送れます。なぜなら、部屋数を増やしやすく、子どもの騒音が周辺に迷惑をかけることもマンションと比べると気にしなくてよいためです。
さらに、注文住宅ならより自由度が高く家を設計できます。自分がWeb会議に集中しやすい防音の作業部屋を作ったり、家族とのコミュニケーションをとりやすい広々としたリビングを設置したりできるでしょう。
まとめ
同じ5人家族でも、生活スタイルや何を理想とするかによって選ぶべき間取りは異なります。そこで、書斎・仕事部屋や夫婦の寝室の有無、リビングの広さ・個室の数・トイレの数から考えるとよいでしょう。
また、子ども部屋をどうするかも考えなければなりません。3部屋用意できなければ年齢差を考慮したり、同性で共有したりするなどの方法があります。
5人家族の理想の間取りは、自由度の高い注文住宅で実現しやすいです。気になる方は、まずはハウスメーカー選びから始めてみてはいかがでしょうか。
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