- 鉄筋コンクリート造ハウスメーカー7社の比較一覧表・特徴
- 鉄筋コンクリート造ハウスメーカーの比較ポイント
- 鉄筋コンクリート造の基礎知識・デメリット対策
鉄筋コンクリート造が得意なハウスメーカーについて調べている方に向け、おすすめ7社の特徴をご紹介します!
鉄筋コンクリート造を採用する際に比較すべき項目もお伝えするので、この記事でさまざまなハウスメーカーを比較し、気になるハウスメーカーを整理していきましょう。
自分に合ったハウスメーカーを見つけるために、ぜひお役立てください。
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なお、注文住宅でおすすめの大手・中堅・ローコスト別について知りたい方は「ハウスメーカーを比較」の記事もご覧ください。
鉄筋コンクリート住宅といえば、耐久性の高い住宅として知られている住宅です。その反面、木造住宅に比べると建築コストが高い傾向があります。しかし、鉄筋コンクリート住宅のメリットは耐久性だけではありません。コストを考えても十分に検討の価値があります。
この記事では、鉄筋コンクリート住宅が得意なハウスメーカー7社の比較に加え、鉄筋コンクリート住宅のメリットや魅力的な注文住宅を建てるアイデアをご紹介します。
Contents
1.おすすめ鉄筋コンクリート造ハウスメーカー7社《比較一覧表》
ハウスメーカー | 坪単価 | 実績 | アフターサービス |
---|---|---|---|
ミサワホーム | 84.4万円 | 33年連続グッドデザイン賞受賞 |
|
大成建設ハウジング | 81.3万円 | 1969年から鉄筋コンクリート住宅「パルコン」の販売を開始 | 60年安心サポートプログラム(コンクリート系住宅) |
三菱地所ホーム | 106.7万円 | 1991年から全館空調システム、1993年から長期保証システムを実施 |
|
トヨタT&S建設 | 100万円 | コンクリートパネル製造においてISO9001とISO14001を取得 | 定期的な長期保証サポート |
百年住宅 | 95万円 | 鉄筋コンクリート住宅の着工棟数10年連続NO.1 |
|
レスコハウス | 75.8万円 | 1万5,000戸の建築実績 | 心配レス60年保証プログラム |
ウチヤマ建設 | 65万円 | 埼玉県を中心としたエリアに対応 | 要問合せ |
※坪単価は目安です。
※アフターサービスはプランによって異なります。
実際にハウスメーカー・工務店を選ぶ際には、鉄筋コンクリート造対応から、予算やそのほか細かなこだわりに対応したハウスメーカー・工務店に建築を依頼したいという方がほとんどでしょう。
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2.鉄筋コンクリート住宅でおすすめのハウスメーカー7社比較
鉄筋コンクリート造の戸建て住宅を請け負うハウスメーカーは多数ありますが、そのなかでも鉄筋コンクリート造が得意であることを前面的に打ち出しているハウスメーカーは限られます。
以下より1社ずつ、特徴を詳しく解説します。
2-1.ミサワホーム
出典:ミサワホーム 公式HP
坪単価 | 84.4万円 |
---|---|
実績 | 33年連続グッドデザイン賞受賞 |
アフターサービス |
|
※坪単価は目安です。
※アフターサービスはプランによって異なります。
ミサワホームの特徴
ミサワホームはデザインにこだわりがあり、33年連続でグッドデザイン賞を受賞しているハウスメーカーです。デザインにこだわった鉄筋コンクリート住宅を建てたい方におすすめです。
ミサワホームの鉄筋コンクリート住宅
ミサワホームであらかじめ用意されている住宅商品はすべて木造ですが、フルオーダーで鉄筋コンクリート造の住宅を建てることもできます。
精鋭のデザイナー集団「CENTURY DESIGN OFFICE」が鉄筋コンクリート造の注文住宅を担当しており、特定のデザインや商品に縛られない、自由な発想の家づくりを実現できます。
2-2.大成建設ハウジング
坪単価 | 81.3万円 |
---|---|
実績 | 1969年から鉄筋コンクリート住宅「パルコン」の販売を開始 |
アフターサービス | 60年安心サポートプログラム(コンクリート系住宅) |
※坪単価は目安です。
※アフターサービスはプランによって異なります。
大成建設ハウジングの特徴
大成建設ハウジングでは、構造体の品質にこだわり、基本となるコンクリートパネルをすべて工場で生産しています。
コンクリートパネルを工場生産しているため、天候に左右されずすべての住宅を高品質に仕上げることが可能になりました。
また、高い強度の固練りコンクリートを、振動装置を使って枠の隅々まで行きわたらせることにより、均一な密度のパネルが完成します。
大成建設ハウジングの鉄筋コンクリート住宅
大成建設ハウジングの主軸商品である「パルコン」は鉄筋コンクリート造で、地震に強い住宅です。
耐震性が高いだけでなく、耐火性、耐台風、耐水害などさまざまなリスクから守る強度を誇っており、住み始めてからの心強さを提供しています。
2-3.三菱地所ホーム
出典:三菱地所ホーム 公式HP
坪単価 | 106.7万円 |
---|---|
実績 | 1991年から全館空調システム、1993年から長期保証システムを実施 |
アフターサービス |
|
※坪単価は目安です。
※アフターサービスはプランによって異なります。
三菱地所ホームの特徴
三菱地所ホームでは、鉄筋コンクリート造の構造体を、壁式構造とラーメン構造の2種類から選択可能です。また、優れた耐震性能と遮音性能、そして1,000度の熱に2時間さらされても燃えない耐火性能で住む方の安全を守ります。
三菱地所ホームの鉄筋コンクリート住宅
三菱地所ホームの住宅商品のなかでも、「特別注文住宅(2×4工法以外)(EXTRA)」は鉄筋コンクリート造をはじめ、鉄骨造、木造在来工法など、希望に沿った最適な工法を選ぶことができます。独自の設計コンサルティングサービスを活用し、唯一無二の住宅を仕上げていきましょう。
2-4.トヨタT&S建設
坪単価 | 100万円 |
---|---|
実績 | コンクリートパネル製造においてISO9001とISO14001を取得 |
アフターサービス | 定期的な長期保証サポート |
※坪単価は目安です。
※アフターサービスはプランによって異なります。
トヨタT&S建設の特徴
トヨタT&S建設の住宅の外壁には、総磁器タイルを張り、コンクリートの弱点である雨染みのつきやすさを軽減しています。内部も外観も経年劣化しにくい住宅を目指すなら、トヨタT&S建設がおすすめです。
トヨタT&S建設の鉄筋コンクリート住宅
あらかじめ工場でコンクリート構造部材を作り、現場で組み立てるプレキャストコンクリート工法で鉄筋コンクリート造の住宅を仕上げています。
工場で部材を作ることにより、ひび割れをしにくい高い強度のコンクリートパネルを均一品質で実現しています。
2-5.百年住宅
出典:百年住宅 公式HP
坪単価 | 95万円 |
---|---|
実績 | 鉄筋コンクリート住宅の着工棟数10年連続NO.1 |
アフターサービス |
|
※坪単価は目安です。
※アフターサービスはプランによって異なります。
百年住宅の特徴
百年住宅は、鉄筋コンクリート住宅の着工棟数10年連続NO.1の実力派ハウスメーカーです。60mの中高層ビルと同じ基準で構造計算をしているため、強度に余力がある住宅を叶えることができます。
百年住宅の鉄筋コンクリート住宅
現場打ちコンクリートの2倍の強度があるとされる、プレキャスト鉄筋コンクリートを用いています。百年住宅のプレキャスト鉄筋コンクリートは水とセメントのバランスが良く、「自重で形状が変わらない」「コンクリートと鉄筋の圧縮度が高い」などの特徴があります。
2-6.レスコハウス
出典:レスコハウス 公式HP
坪単価 | 75.8万円 |
---|---|
実績 | 1万5,000戸の建築実績 |
アフターサービス | 心配レス60年保証プログラム |
※坪単価は目安です。
※アフターサービスはプランによって異なります。
レスコハウスの特徴
レスコハウスは、地震や台風などの災害に強い家づくりを目指すハウスメーカーです。
アフターサービスとして「心配レス60年保証プログラム」を実施しており、建てたあとにも定期的に家について話し合い、メンテナンスからリフォームまで任せられます。
レスコハウスの鉄筋コンクリート住宅
「CUBE FIT」は、コンクリートの質感を活かすスタイリッシュな外観を特徴とする鉄筋コンクリート造の注文住宅です。シンプルな直方体が、機能性と使いやすさ、美しさを演出します。
また、工場でコンクリートパネルを製造するプレキャスト工法を導入するだけでなく、高周波バイブレーターを用いてコンクリートをすき間なく充填することにもこだわっています。
2-7.ウチヤマ建設
出典:ウチヤマ建設 公式HP
坪単価 | 65万円 |
---|---|
実績 | 埼玉県を中心としたエリアに対応 |
アフターサービス | 要問合せ |
※坪単価は目安です。
※アフターサービスはプランによって異なります。
ウチヤマ建設の特徴
ウチヤマ建設の対応エリアは、基本的に埼玉県とその近隣です。地域密着型ハウスメーカーならではの、きめ細かなサポートと対応力が魅力のハウスメーカーです。
ウチヤマ建設の鉄筋コンクリート住宅
ウチヤマ建設では、鉄筋コンクリート造の住宅商品「COLUVO」を提供しています。自由度の高さに定評があり、大空間カスタマイズ、狭小・変形地、建築家コラボの3つから選択し、好みや用途に合う住宅をカスタマイズできます。
以上が、鉄筋コンクリート造でおすすめのハウスメーカー7社です。
「気になるハウスメーカーがいっぱいあって迷う!」「自分に合うハウスメーカーはどれだろう?」という方は、「HOME4U(ホームフォーユー)プラン作成依頼サービス」を活用ください。
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3.鉄筋コンクリート造ハウスメーカーの比較ポイント
数あるハウスメーカーを効率良く比較するには、以下の4点に着目してみましょう。
- 過去の建築実績
- 住み始めてから利用できるアフターサービス
- 坪単価
- 営業担当者
以下より詳しく解説します。
3-1.過去の建築実績
鉄筋コンクリート住宅のハウスメーカーを選ぶときは、ハウスメーカーごとの建築実績について調べておくことが必要です。どれほどの建築経験があるのか、着工棟数や過去の実例などを公式ホームページで確認しておきましょう。
過去の実例については、写真や間取りを公開しているハウスメーカーもあります。デザインや間取りなどが好みに合うかも見ておきましょう。
3-2.住宅の坪単価
鉄筋コンクリート住宅の坪単価目安は80万〜90万円です。
木造住宅の坪単価目安は50万~60万円、鉄骨造の坪単価目安は65万~80万円なので、住宅の中でも鉄筋コンクリート住宅の価格相場は高いといえます。
設備や資材、デザインなどにこだわって鉄筋コンクリート住宅を建てる場合は、相場よりもさらに高くなります。事前に綿密な資金計画を立てておくことが大切です。
3-3.アフターサービス
鉄筋コンクリート住宅は構造体が頑強で、耐久性が高い点が特徴です。しかし、定期的に点検し、必要に応じてメンテナンスをしなければ、本来の耐久性能を発揮できません。
ハウスメーカーを選ぶときは、どのようなアフターサービスを実施しているのか確認しておきましょう。長期保証を利用する条件(数年おきに有償点検を行なうなど)についても確認しておくと、より安心して住宅を建てられます。
なお、アフターサービスがしっかりしているハウスメーカーは坪単価が高くなりがちですが、その分アフターメンテナンス費用が抑えられることもあります。坪単価が安いからといって、ランニングコストを含めた全体的な費用が抑えられるわけではない点に注意しましょう。
3-4.営業担当者
営業担当者は一人ひとり得意分野が異なり、実績もバラバラです。そのため、ハウスメーカー自体の口コミや、インターネットの情報だけでは判断しづらいものです。
ハウスメーカーを比較する際には、営業担当者があなたの理想とする家を得意としているのかどうかも必ず確認しておきましょう。
自分に合った営業担当者を見つけるには?
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ハウスメーカーとコンタクトを取る際、一般的にはオーナー側が営業担当者を指名することはできません。
しかし、本サービスなら平屋や二世帯住宅、こだわりのインテリア・外観など建てたい住宅の知識・提案経験が豊富な営業担当者へご案内できます。
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4.そもそも鉄筋コンクリート造とは?
鉄筋コンクリート造とは、鉄筋で型枠を作り、コンクリートを流し込んで固めたものを床や壁に使った建物のことです。「RC造」と表記される場合もあります。
コンクリートそのものは圧縮には強いものの、引っ張る力には弱いという特徴があります。しかし、引っ張る力に強い鉄筋と組み合わせることで、鉄筋とコンクリートの長所が活かされ、高い強度を実現します。
鉄筋コンクリート造は、マンションや高層住宅などで採用されることが多いです。法定耐用年数は47年ですが、定期的にメンテナンスをすればさらに長く暮らすことができます。
なお、鉄筋コンクリート造には、柱と梁で構成されるラーメン構造と、柱や梁がなく、壁と床の面で建物を構成する壁式構造の2種類があります。
種類 | 特徴 |
---|---|
ラーメン構造 | 仕切りのない大空間を作れるので、間取りの自由度が高い |
壁式構造 | 断熱性や遮音性が高く、また、ラーメン構造よりも強度が高い |
5.鉄筋コンクリート造と他構造との違い
鉄筋コンクリート造と、ほかの鉄骨系の構造との違いは、以下のとおりです。
構造 | 特徴 |
---|---|
鉄筋コンクリート造(RC造) | コンクリートの中に鉄筋を入れた構造 |
鉄骨造(S造) | 柱や梁などの骨組みの部分に鉄を用いた構造 |
鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造) | 鉄筋コンクリートに鉄骨を内蔵した構造 |
軽量鉄骨造 | 厚さ6mm以下の鋼材を使用した構造 |
重量鉄骨造 | 厚さ6mm以上の鋼材を使用した構造 |
鉄骨造は建物の骨組に丈夫な鉄骨を使用するため、鉄筋コンクリート造に比べて、一般にコストが安い点が特徴です。また、事前に工場である程度の部材を組み立ててから現場へ搬入できるため、その分だけ現場での工程が少なくなり、竣工までの時間が短くて済みます。工期を短くしたい場合などに適しているといえるでしょう。
鉄骨造の種類は、軽量鉄骨造と重量鉄骨造があります。大きな違いは、建物の骨組みとして使われる鉄骨の厚みです。そのため、それぞれで建築可能な建物の大きさや形に違いが生じます。重量鉄骨造の建物は骨組の耐荷重が高く、大規模な建物の建築や大広間などで柱を少なくする設計がしやすい構造です。その反面、軽量鉄骨造よりも建築コストが高くなる傾向があります。
6.鉄筋コンクリート住宅の6つのメリット
鉄筋コンクリート住宅には以下、6つのメリットがあります。
鉄筋コンクリート住宅の6つのメリット |
---|
耐震性が高い |
耐火性が高い |
防音性・遮音性が高い |
断熱性が高い |
耐用年数が長い |
デザインの自由度が高い |
以下で詳しく見ていきましょう。
6-1.耐震性が高い
鉄筋コンクリート住宅の大きなメリットは、耐震性が高い点です。先に述べたように、鉄筋は引っ張る力に強く、コンクリートは圧縮力に強い性質を持っています。2つの性質を組み合わせることで、構造の強度を高めているのが鉄筋コンクリート造の住宅です。地震の際には、横方向を鉄筋が、縦方向をコンクリートが支えます。全体の重量を「面」で支える構造となり、重量の大きい建物であっても倒壊のリスクを低減するのです。過去に発生した大規模地震においても、鉄筋コンクリート住宅が最も被害が少なかったことで知られています。
6-2.耐火性が高い
耐火性の高さも鉄筋コンクリート住宅のメリットです。1,000度の高温にさらされても、数時間は燃え落ちたり強度が低下したりすることがない特性を持っています。そのため、住宅密集地などでは鉄筋コンクリート住宅を選択することで、万一の際の延焼に備えることが可能です。耐火性が高いことから、木造住宅よりも割安な負担(おおむね1/3)で火災保険に加入できます。
6-3.防音性・遮音性が高い
コンクリートは気密性が高くずっしりとした重みがあり、音が伝わりにくく振動しにくい性質を持っています。鉄筋コンクリート住宅は壁にコンクリートを流し込んで造るため、木造住宅よりも気密性が高く、防音性・遮音性に優れています。
国道沿いや住宅が密集している地域、隣家との距離が短い立地条件では音が気になるところですが、鉄筋コンクリート住宅なら外部の音が入ってきにくく、内部の生活音も外に漏れにくいため、快適な生活を送れる可能性が高いでしょう。
とはいえ、鉄筋コンクリート住宅は完全防音ではありません。より高い防音性・遮音性が必要なケースは別途、防音工事を検討する必要があります。
6-4.断熱性が高い
鉄筋コンクリート住宅は、断熱性にも優れています。先ほど述べたように、高気密のコンクリートを使っていることが要因の一つです。木造住宅に比べて柱と壁のすき間が生じにくい点も断熱性の高さにつながっています。高断熱となることで過ごしやすく、空調効率も高いため、夏場の冷房費や冬場の暖房費を低く抑えることが可能です。
6-5.耐用年数が長い
木造住宅よりも経年などによる劣化が少ない鉄筋コンクリート住宅の法定耐用年数は、木造住宅の2倍程度にもなります。木造住宅の法定耐用年数は22年で、鉄筋コンクリート住宅は47年です。法定耐用年数とは、税法上で定められた資産としての価値を持つ年数をいいます。
鉄筋コンクリート住宅は他構造に比べて建て替え周期が短く、一生涯、あるいは世代を超えて住み続けられるだけの耐久性をもっているといえるでしょう。
6-6.デザインの自由度が高い
鉄筋コンクリート住宅は、デザインの自由度の高さも特徴の一つです。構造としての強度が高いことから、柱の少ない大きな空間を作れます。丸い建物や曲線をイメージした建物、柱を極限まで減らした広いリビングのある建物など、木造住宅では見かけないような特徴的な建物を自由にデザイン可能です。
7.鉄筋コンクリート住宅のデメリットと対策
鉄筋コンクリート住宅のデメリットと対策を解説します。
7-1.結露が生じやすい
鉄筋コンクリート造は気密性が高く、冷暖房費を抑えることができます。しかし、気密性が高いということは、湿気がこもりやすいということです。結露が生じやすい点に注意しましょう。
なお、結露を放置しておくと、カビが発生することがあります。こまめに換気するだけでなく、建築時に断熱材を組み込むことで結露を防ぎましょう。
7-2.地盤改良工事が必要なケースもある
鉄筋コンクリート造は木造住宅と比べると重量が重く、地盤が緩い場合は地盤補強工事が必要になります。地盤補強工事は、表層改良で約50万円、杭打ちには約100万~200万円かかります。スムーズに工事を行なうためにも、予算を組むときに地盤補強工事に必要な費用も含めておきましょう。
7-3.建築費用が高い
鉄筋コンクリート造の坪単価は鉄骨鉄筋コンクリート造や重量鉄骨造と比べると低めですが、木造と比べると高いです。
耐久性が木造より高いため、長期的に見れば割高ではありませんが、予想よりも高額になるかもしれません。性能や予算のバランスを見ながら、適切な構造を選びましょう。
8.鉄筋コンクリートの魅力を活かした注文住宅を建てるアイデア
鉄筋コンクリートは丈夫で長持ちというだけでなく、防音性や耐火性、断熱性の高い住宅を作れる材料です。それだけに、建築コストが高くなる傾向にありますが、高い人気を維持しています。間取りの自由度やデザイン性の高い住宅を建てたいニーズに合致しており、特にデザインセンスの高い方や個性あふれる住宅づくりを望む方に好まれているといえるでしょう。
ここでは、鉄筋コンクリートの魅力を活かした自分らしい注文住宅を建てるアイデアをご紹介します。
- 柱や梁の少ない大空間で開放的な雰囲気に
- 曲線を活かしたデザインで印象的な外観に
- 質感を活かした「打放し」でモダンでクールな印象に
- 「本実仕上げ」で温もりのある空間に
8-1.柱や梁の少ない大空間で開放的な雰囲気に
大空間で開放的な住宅といえば、鉄筋コンクリート住宅ならではといえる物件です。一定間隔で柱や梁が必要な木造住宅ではできない間取りを実現できます。大きなリビングや広間をお気に入りのインテリアで飾れば、生活感を気にしないおしゃれさを演出できるでしょう。
また、大きな吹き抜けを作ったり、窓のサイズを大きくしたりできるため、室内でくつろぎながら外に広がる風景を楽しめます。屋内にいても開放感あふれる生活空間を希望する方にもおすすめです。
8-2.曲線を活かしたデザインで印象的な外観に
直線的な区画に曲線を活かした区画をミックスしたコンクリート住宅も人気です。直線と曲線の組み合わせ方や凹凸の配置は、デザインセンスを発揮する場にもなります。また、3次元の曲線を使った外壁や、傾斜のない屋根のデザイン、キューブを組み合わせたような外観など、木造住宅では見られない個性的な住宅の建築が可能です。
8-3.質感を活かした「打放し」でモダンでクールな印象に
打放しは、鉄筋コンクリート住宅のなかでも人気が高いといえます。コンクリートの質感をそのまま感じられる打放しは、モダンでクールな印象を重視したい方におすすめです。コンクリートで仕上げた表面は、天然石のような自然な雰囲気の色むらがあります。そのため、飽きのこないデザイン性豊かな表情を演出可能です。
また、打放しに木材などのほかの素材を組み合わせることで、変化に富んだ選択肢が生まれます。
8-4.「本実仕上げ」で温もりのある空間に
鉄筋コンクリート住宅は平滑な仕上げだけでなく、本実(ほんざね)仕上げ(※)と呼ばれる仕上げによる個性的な建築も可能です。コンクリートを流し込んで固める型枠の材料としてコンクリートパネルではなく杉板などを用いることで、木目がコンクリートに転写されて温もりがある豊かな表情に仕上がります。使用する板の加工によって、コンクリートの表情を変えることができるため、自分らしい個性を演出したい方におすすめです。
※本実仕上げとは、コンクリートを固める際の型枠に木目を強調した杉板を使い、コンクリートの表面に木目を転写する仕上げのこと
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まとめ
鉄筋コンクリート住宅は高耐久で高断熱、耐震性も高いなどメリットの多い住宅です。建築コストが高くなる傾向はあるものの、耐用年数の長さを考えればコストパフォーマンスが悪いわけではありません。また、高性能で設計の自由度が高く、個性的なデザインを追求できるメリットはコストを考えても大きいでしょう。デメリットに結露しやすい点がありますが、対応策もあります。自分らしさを発揮できる注文住宅を建築するなら、鉄筋コンクリート住宅の検討がおすすめです。
この記事のポイント
この記事では、以下のハウスメーカーの特徴をご紹介しています。
- ミサワホーム
- 大成建設ハウジング
- 三菱地所ホーム ほか
詳しくは「1.おすすめ鉄筋コンクリート造ハウスメーカー7社《比較一覧表》」以降をご覧ください。
鉄筋コンクリート造ハウスメーカーを比較する際には、以下の4項目に着目してみましょう。
- 過去の建築実績
- 住宅の坪単価
- アフターサービス
- 営業担当者
詳細は「3.鉄筋コンクリート造ハウスメーカーの比較ポイント」で解説しています。
「2.鉄筋コンクリート住宅でおすすめのハウスメーカー7社比較」では、上記ハウスメーカー7社の坪単価目安を解説しているので、ぜひ参考にしてください。
坪単価が安くても、アフターサービスが整っていないとランニングコストが多くかかるかもしれないので、アフターサービスもしっかり比較しながら検討しましょう。
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