地盤調査とは?期間や費用は? 調査方法種類別の特徴や結果の見方をわかりやすく解説

「地盤調査」を徹底解説! 調査方法別の特徴や結果の見方も

地盤調査とは、建物の建築工事の前に行う、土地の地盤を確認することを目的とした調査のことです。具体的な調査項目は、土地の地形区分や造成の情報、地盤沈下の兆候などです。調査結果によっては、地盤改良の工事を実施する必要が出てきます。

この記事では、地盤調査の期間や費用に関する基礎知識、調査の流れ、地盤調査方法の種類別の内容やメリット、デメリット、さらに、地盤報告書で確認しておくべきポイントや、土地探しのコツなどをわかりやすく解説します。

ぜひ最後までご覧いただき、地震に強い、理想の家づくりの参考にしてください。

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1.地盤調査とは?

地盤調査とは、建物の建築工事を始める前に、その土地の地盤の状態を確認するために行う調査のことであり、建築基準法施行令38条と93条で実施が義務付けられています。地盤調査で地盤が軟弱であることを指摘された場合、必要に応じて地盤改良工事を行います。

参考:e-Gov法令検索「建築基準法
e-Gov法令検索「建築基準法施工令

1-1.地盤調査の必要性

地盤調査は、その土地に家を建てられるかどうかを確認することを目的に実施します。その土地が軟弱であったとしても、地盤調査をしなければわからないことがほとんどです。地盤改良の工事をしないまま住宅を建てると、地盤沈下を起こしたり家が傾いたりするリスクが高まります。

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1-2.地盤調査にかかる期間

地盤調査にかかる期間も調査方法によって異なるものの、半日から数日程度かかるのが一般的ですスウェーデン式サウンディング試験は比較的短く、1日程度で速報が出ることが多いです。一方、ボーリング調査の場合も1日程度で終わるケースもみられるものの、数日程度かかることも少なくありません。

メールなどで速報を出してくれる調査会社もあり、地盤改良が必要かどうかを暫定的に判断するのに役立ちます。ただし、正確な内容については後日発行される報告書を確認する必要があります

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1-3.地盤調査にかかる費用

地盤調査にかかる費用は、調査方法によって幅があります。

地盤調査にかかる費用は、スウェーデン式サウンディング試験5万円程度です。また、ボーリング調査では25万~30万円が目安とされます。

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2.地盤調査で調べる内容

地盤調査で調べることは、主に以下の3点です。地盤改良の必要性を把握するために、試験機を用いた調査を行うほか、その場所の地形区分や周辺に地盤沈下の兆候がみられないかなども調べます。

2-1.地形区分

地盤調査では、地形区分を確認します。地形は、山側から大きく「山地」「丘陵地」「台地」「低地」に分けられます。そのほか、人工的な地形である埋立地もあります。地下の地盤ごとに区分されているのが地形であるため、家を建てる予定の土地の地形がわかれば、地盤の状態をある程度予測することも可能です

2-2.造成の情報

周辺一帯を含めた同じような地盤の区分けである地形に加え、住宅を建てる敷地内や敷地境界の情報に関する調査も行います。敷地内の造成の履歴や、高低差のある土地や崖などで土が崩れるのを防ぐための「擁壁(ようへき)」があるかどうかについての調査も行うことが一般的です。

2-3.地盤沈下の兆候

地盤沈下の兆候の有無についても調査を実施します。地盤沈下は、敷地の付近ですでに沈下が始まっている場合、発生しやすいのが特徴です。周囲に深刻な沈下が複数みられる場合は、地盤沈下に注意する必要があります。

3.地盤調査の流れ

地盤調査は、家を建てる際にハウスメーカーや建設会社に依頼し、それらの会社から受託された専門の地盤調査会社が調査を行う流れが主流です。ただし、ハウスメーカーや建設会社が調査を行う専門の部署を持っている場合は、その会社で地盤調査を行うこともあります。

地盤調査の依頼から着工、調査報告までの一般的な流れは以下のとおりです。

  • 依頼者がハウスメーカーなどに調査の依頼をする
  • 現地調査で地質を想定する
  • 見積もりを作成する
  • 地盤調査を実施する
  • 調査報告を伝える

調査会社は地盤調査の前に現地調査を行い、地質の想定を行うほか、隣地や道路との高低差、作業環境の確認などを行います。現地調査を行ったらその結果などを踏まえて費用の見積もりを出し、地盤調査を実施した後は調査報告を伝えます。調査の結果によって地盤の改良が必要とされる場合は、依頼者に対して改良工事の工法についての提案を行うのが通常の流れです。

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4.地盤調査の調査方法・種類

地盤調査の方法には、主に以下の3つがあります。このうち、とくに多く用いられるのが「スクリューウエイト貫入試験」であり、次に多いのが「ボーリング調査」です。各調査方法の特徴と、メリット・デメリットを解説します。

4-1.スクリューウエイト貫入試験(旧スウェーデン式サウンディング試験)

スクリューウエイト貫入試験とは、地面にロッドと呼ばれる鉄の棒を貫入させ、おもりを乗せて回転させたときに沈み方によって地盤の固さを判定する調査法です。一般的な住宅の建築に際して用いられることの多い調査手法です

2020年10月のJIS改正により、正式名称が従来の「スウェーデン式サウンディング試験」から「スクリューウエイト貫入試験(SWS試験)」に変更されました。

4-1-1.スクリューウエイト貫入試験のメリット

スクリューウエイト貫入試験は、費用が5万円程度と安く済むほか、調査期間が半日~1日程度と短く済む点がメリットです。また、調査スペースが小さく敷地内で複数箇所の調査ができる点も、採用される理由として挙げられます。

4-1-2.スクリューウエイト貫入試験のデメリット

ほかの調査方法に比べて、費用が安く調査期間が短い点が魅力のスクリューウエイト貫入試験ですが、調査規模によってはおおよその土質しかわからず、正確性が確保できない点がデメリットです。

また、地層が固すぎたり、土の中に大きなコンクリート片などがあったり、そういった場合は、深部まで調査ができません。固い地盤層の下に軟弱地盤が続いていることを認識できず、沈下の原因となり得ます。

ただし、一般的な2階建ての木造住宅の場合、その重量から考えてボーリング調査ほど費用を投じて地盤調査をする必要はないといえるでしょう。そのため、一戸建ての多くはスクリューウエイト貫入試験を採用しています。

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4-2.ボーリング調査

ボーリング調査とは、ボーリング機械を使って地面に開けた穴にハンマーを落下させ、強度を測る調査方法です頑丈な地層までくり抜き、地盤の深部まで調査することが可能であるため、鉄筋マンションや規模の大きな建物の調査に用いられることが多いです

4-2-1.ボーリング調査のメリット

ボーリング調査のメリットは、地盤の強度や危険性を正確に把握できる点や、地面の表層だけでなく数十メートル以上の深部も調査できる点にあります。土を採取し、地盤に関する以下の情報も調査が可能です。

  • 地盤の土質
  • 地層構成
  • 地下水位
  • 液状化判定
  • 土壌汚染の状態

4-2-2.ボーリング調査のデメリット

ボーリング調査のデメリットとしては、調査費用が約25万円から30万円と、比較的高額な点が挙げられます。調査期間は1日~数日程度であり、スクリューウエイト貫入試験よりも長いこともデメリットです。また、調査機械が大きいため、1ヵ所の調査に約5メートル四方の面積及び高さが必要であり、建物があると調査できません。

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4-3.表面波探査法

表面波探査法とは、人がわずかに感じ取れる程度の小さな振動を起こし、その振動が地面に伝わる表面波の速さを計測・解析する方法です

穴を掘らず短時間で終わる調査であることから、小規模の建物を建てる際の簡易調査として用いられることが多いといえるでしょう

4-3-1.表面波探査法のメリット

表面波探査法のメリットは、他の方法よりも短時間で測定できる点や、費用が5万~8万円前後と比較的安い点などです。費用はスクリューウエイト貫入試験よりは高く、ボーリング調査よりかは安い相場感といえます。簡易的な調査方法でありながら、地盤の硬度を正確に調べられる点も特徴です。

また、大きな機械を必要としないため、機械が入りにくい場所でも問題なく調査できる点もメリットといえます。

4-3-2.表面波探査法のデメリット

表面波探査法はボーリング調査と違い、土を採取できないため、地質の種類までは調査できない点がデメリットです。また、地中に大きな石や空洞があると、振動の伝わり方が変わってしまい、正しい調査結果が得られない点にも注意しましょう。

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5.地盤調査報告書の確認ポイント

地盤調査を実施すると、報告書が作成されます。報告書を確認する際に、とくに以下の項目に注目すると、改良工事が必要かどうかを判断しやすくなるでしょう。

項目 ポイント
貫入状態
  • 「ストン」の数が多いと軟弱な地盤
  • 「ストン」→「スルスル」→「ジンワリ」→「ユックリ」→「打撃」→「打撃不能」の順番で地盤が固い
盛土・埋戻し
  • 「有」で、経過期間が短いと軟弱な地盤
半回転数
  • 半回転数「0」は、おもり(荷重)だけで沈むため軟弱な地盤といえる
    (貫入状態でいうと「ストン」〜「ユックリ」の状態に多い)
  • 半回転数が「0」より大きい部分は地盤が固い
荷重
  • 75kg以下が多いと軟弱な地盤

ただし、上記はあくまでも目安なので、正確な判断は専門家に仰ぐことをおすすめします。

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6.地盤改良の種類

地盤調査の結果、地盤改良の必要があると判断された場合、地盤改良の工事を検討しなければなりません。地盤改良の工事には、以下の3つの方法があります。

6-1.表層改良工法

表層改良工法とは、2メートルほどの土を掘った部分に、セメント系の固化剤を入れて地盤を強化する方法です。地盤が軟弱な層が2メートル以下の場合に用いられる手法であり、弱い層が深い場所にある場合に向きません。費用は1坪あたり2万~3万円が相場で、他の工法よりもコストを抑えられる点が特徴です。改良面積によるものの、一般的な戸建て住宅であれば、1~2日で終了する工法です。

6-2.柱状改良工法

柱状改良工法とは、コンクリートの柱を打ち込むことで、地盤を強化する方法です。軟弱な地盤が2~8メートルほどあり、表層改良工法では対応できない場合に採用されます。2〜8メートルほど軟弱な地盤が続き、表層改良では改善が難しい場合に用いられることが多いです。工事費用は1坪あたり3万~5万円で、3日~1週間程度で完了します

6-3.鋼管杭工法

鋼管杭工法とは、柱状改良と似た手法ですが、コンクリートの柱ではなく鋼管で地盤を補強する点が異なります。費用も形状改良工法とほぼ同じです。しかし、形状改良工法よりさらに深い、地中30メートル程度まで地盤補強が可能です。他の工法と比べて改良後の地盤がかなり強くなるため、重量鉄骨造などの重い住宅にも適しているといえるでしょう。

7.地盤がしっかりした土地探しのやり方・コツ

前述のとおり、地盤調査の結果によっては、地盤改良の工事が必要になり、別途工事費用がかかってしまいます。そのため、最初の段階から、大規模な地盤改良が不要な土地探しをすることで、地盤改良の工事を回避できる可能性があります。

しかし、土地の状態などを考慮しながら、自分たちだけで土地探しをするのはハードルが高いといえるでしょう。土地探しは、はじめからハウスメーカーや建築会社などの専門家の力を借りながら進めるのがおすすめです。

地盤の強い家を建てるなら、上記のように、専門家のサポートとともに家づくりをスタートさせることで、自分で一から調べる手間や時間を省くことができ、失敗のない、理想に近い形で家づくりを叶えることができるでしょう。そんなときにおすすめのサービスが、『HOME4U(ホームフォーユー)無料プラン作成サービス』。土地探しの提案や資金計画プランのご提案など、具体的な住宅プランをまとめて作成依頼することが可能。これらを事前にチェックし、効率的に知識を深めることが、「地盤のしっかりした家」ほか、あなただけの理想の住まいを実現する助けになるはず。土地を買ってから、家を建ててから後悔することのないよう、ぜひお早めにご活用ください!

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まとめ

地盤調査とは、建物の建築工事を始める前に実施する、土地の地盤の状態を把握するために行う調査のことです。地盤調査には、「スクリューウエイト貫入試験」「ボーリング調査」「表面波探査法」の3つがあります。一般的な注文住宅の場合、費用が比較的安く調査期間も短いスクリューウエイト貫入試験を用いる場合が多いです。

地盤調査で地盤が軟弱であることが判明した場合、必要に応じて地盤改良工事を行います。地盤が弱い状態であるにもかかわらず、地盤改良の工事をしないまま住宅を建ててしまうと、地盤沈下を起こしたり家が傾いたりするリスクが高まるでしょう。

自分たちだけで安心して住める土地探しをするのは、ハードルが高いといえます。地盤改良の必要のない、リスクの低い土地探しは、ハウスメーカーや建築会社などの専門家の力を借りながら進めるとよいでしょう。本記事を参考に、理想の家づくりを実現してくださいね。

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