
一戸建て住宅はマンションと比べると、「窓や勝手口などの出入口が多い」「管理人が在駐していない」といった側面からセキュリティ面で不安があるといわれますが、実際はそうではありません。
防犯対策をしっかりと実施すれば、安心して暮らせる住まいに仕上げることは可能です。一戸建てに暮らす前に実施したい防犯対策について解説します。
- 一戸建ての侵入されやすい場所
- 一戸建てにおすすめの防犯対策
- 防犯対策を実施する際の注意点
大切な人と家財を守るためにも、ぜひご覧ください。
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Contents
1.一戸建ての侵入被害に関する基礎知識
まずは一戸建ての侵入被害についての現状を押さえておきましょう。
- 一戸建ての侵入窃盗件数
- 主な侵入経路
- 主な侵入手口
以下より1つずつ解説します。
1-1.一戸建ての侵入窃盗件数
警察庁が公開する「侵入窃盗の発生場所別認知件数」によれば、侵入被害の30.5%は戸建て住宅で発生しています。
一方、共同住宅は11.1%と、戸建て住宅と比べると被害件数は1/3程度です。
発生場所 | 認知件数の割合 | |
---|---|---|
一戸建て住宅 | 30.5% | |
共同住宅 合計 | 11.1% | |
3階以下 | 7.3% | |
4階以上 | 3.8% | |
一般事務所 | 9.7% | |
商店 | 6.3% | |
生活環境営業 | 8.1% | |
金融機関等 | 0.5% | |
その他 | 33.8% |
上記を見ると、戸建て住宅における侵入窃盗事件数は、人の目があったり、オートロックなどの設備が整っている傾向のあるマンションと比較しておよそ3倍ほど生じていることがわかります。
ただし、「令和5年住宅・土地統計調査」によれば、住宅のうち一戸建ての戸数が52.7%、共同住宅の戸数が44.9%と、やや一戸建てのほうが多いことがわかり、住まいとして人気なのも一戸建てといえます。
ゆえに、一戸建てに暮らす場合は、集合住宅以上に防犯を強化することが必要です。
1-2.主な侵入経路
一戸建て住宅の場合、侵入被害のうち、半数以上が窓からの侵入です。
玄関や勝手口からの侵入被害もありますが、窓のセキュリティを強化することで、より効果的な防犯対策が実施できるでしょう。
住居形態 | 1位 | 2位 | 3位 |
---|---|---|---|
一戸建て住宅 | 窓(55.2%) | 表出入口(20.2%) | その他の出入口(14.8%) |
共同住宅 (3階建て以下) |
表出入口(46.7%) | 窓(38.9%) | その他の出入口(2.9%) |
共同住宅 (4階建て以上) |
表出入口(61.5%) | 窓(24.3%) | その他の出入口(1.1%) |
一方、共同住宅では窓よりも玄関から侵入されるケースが多いです。
「共同玄関があるから安心」と過信せず、不在時だけでなく在宅時も玄関を施錠することが大切です。
1-3.主な侵入手口
住宅形態にかかわらず、無施錠の窓やドアから侵入されることが多いです。
普段から窓やドアに施錠する習慣を身に付けるだけでも、有効な防犯対策になります。
住居形態 | 1位 | 2位 | 3位 |
---|---|---|---|
一戸建て住宅 | 無締り(46.3%) | ガラス破り(35.8%) | 合鍵(2.6%) |
共同住宅 (3階建て以下) |
無締り(49.9%) | ガラス破り(18.5%) | 合鍵(13.5%) |
共同住宅 (4階建て以上) |
無締り(41.6%) | 合鍵(20.2%) | ガラス破り(10.2%) |
一戸建て住宅では、ガラスを破って侵入するケースも多いです。
以下のような工夫も検討してみてください。
- 窓やドアに割れにくいガラスを採用する
- 面格子やシャッターを取り付けて窓を保護する
2章以降で詳しく解説しますが、一戸建てでも工夫次第で「侵入されにくい住まい」にすることは可能です。
特に、自分たちでプランを1から作ることができる「注文住宅」であれば、防犯性と快適性・デザイン性の自由度が高い「あなたの好みに沿った家」を建てやすくなります。
防犯性の高い家づくりに関しては、まずは注文住宅のプロに相談することをおすすめします。
これまで多くの家づくりに携わってきたプロならではの視点で、あなたの住宅プランにあった防犯対策に関するアドバイスをもらうことができますよ。
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2.【場所別】一戸建てにおすすめの防犯対策
一戸建て住宅の防犯強化をするなら、まずは窓、次に玄関や勝手口などの出入口に注目して対策を進めていくことが必要です。
また、窓と出入口の周辺にも対策を実施することで、より効果的にセキュリティを強化できます。
ここでは、具体的な防犯対策を紹介します。
2-1.窓の防犯対策
何よりもまず、窓はしっかりと施錠することが効果的な防犯対策になります。
外出するときはもちろんのこと、在宅中も鍵をかけるようにしましょう。
換気のために窓を開放するときは、人がいる部屋のみ窓を開けるか、網戸を閉めて内側からロックをかけるのも1つの方法です。
そのほかの対策例としては、以下のとおりです。
割れにくい窓を選ぶ
ガラスを破って侵入されるケースが多いため、割れにくい窓を選ぶことが必要です。
例えば、ガラスとガラスの間に強靭な膜が入った防犯ガラスなら、通常の窓ガラスよりも割れにくく、ガラス破りによる侵入を回避しやすくなります。
また、「CPマーク」(参考:警察庁|防犯性能の高い建物部品の開発・普及に関する官民合同会議)に注目して窓ガラスを選ぶこともおすすめです。CPマークとは、侵入攻撃に5分以上耐えられることが確認された建物部品に付与されるマークです。
警察庁によれば、建物に5分以内に侵入できないときは、侵入者は諦めて別の建物を狙う傾向にあります。CPマークが付与された窓やドアを選び、ガラス破りに備えておきましょう。
特に「掃き出し窓」はベランダや庭への出入口としても利用できるため、侵入者が狙う可能性があります。施錠するのはもちろんのこと、割れにくいものを選び、防犯対策を強化しておきましょう。
防犯性の高い鍵を選ぶ
防犯性の高い鍵を選ぶことも重要です。
例えば、暗証番号付きの鍵を選んだり、2箇所以上に鍵を付けたりすることで、侵入までの時間を長引かせられます。
また、雨戸やシャッターも同様です。
施錠するだけでなく、補助錠を設置し、解錠しにくい状態にしておきましょう。
シャッターや面格子を取り付ける
夜間や外出時の防犯対策を強化する方法として、シャッターの設置を検討できます。
シャッターが閉まった状態から侵入するにはかなりの時間がかかるため、特に1階の窓や掃き出し窓などの侵入しやすい窓には設置しておきましょう。
また、腰窓や浴室・洗面所などの小窓には、面格子の設置がおすすめです。窓を割るだけでは侵入できなくなるため、防犯効果を期待できます。
2-2.出入口の防犯対策
玄関や勝手口などの出入口も、忘れずに防犯対策を実施しましょう。
窓同様、施錠することで侵入犯罪を防ぎやすくなりますが、鍵穴に工具を差し込んで解錠する「ピッキング」や、隙間から工具を差し込んで内側のつまみを回す「サムターン回し」などの手口もあり、施錠しても防犯効果が見込めるとは限りません。
おすすめの対策を紹介します。
こじ開けにくいドアを選ぶ
出入口からの侵入被害を防ぐためにも、こじ開けにくいドアを選ぶことが大切です。
5分以上抵抗できるCPマークの付いたものや、ガラスやプラスチックなどの破壊しやすい素材が使われていないものを選ぶことで、玄関や勝手口からの侵入を防ぎましょう。
鍵を2箇所以上に設置する
鍵が2箇所以上に設置されたドアを選びましょう。鍵が1つしかないドアを選んだ場合は、補助錠やドアガード、チェーンなどを後付けするのもおすすめです。
また、ドアが閉まると自動的に施錠されるタイプや二重認証タイプなど、ハイテクノロジーを搭載したドアもあります。1つのドアに2つ以上のセキュリティ対策を組み合わせて、防犯を強化しておきましょう。
防犯カメラやモニターを設置する
ドアそのものの防犯強化も大切ですが、防犯への取り組みをアピールすることも大切です。玄関や勝手口の周囲に防犯カメラを取り付け、警戒していることをアピールしましょう。
不用意にドアを開けることがないよう、モニター付きインターホンを設置することもおすすめです。宅配業者やデリバリーを装った侵入被害もあるため、モニターで確認してからドアを開ける習慣を付けておきましょう。
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2-3.室内の防犯対策
侵入被害に遭った場合に備え、室内にも防犯対策を実施しておくことがおすすめです。今すぐ実施できる対策を紹介します。
室内にも防犯カメラを設置する
屋外に防犯カメラを設置するだけでは十分とはいえません。
下見に来た侵入者が破壊したり、カメラの向きを変えたりする可能性があるため、侵入の様子が録画されない恐れがあります。
万が一に備えて、室内にも防犯カメラを設置しておきましょう。屋外からも見える位置に設置すれば、犯罪抑止力にもなります。
もしペットを飼っている家庭の場合は、ペットカメラなどでも十分対策はとれます。
ホームセキュリティを導入する
住宅を24時間体制で見守る「ホームセキュリティサービス」を導入するのも1つの方法です。
例えば、侵入や火災といったトラブルをセンサーで検知すると専門のスタッフが駆け付けるサービスや、外出先から施錠を確認するサービスなどがあります。
サービスの内容によって料金が異なるため、予算や必要性に合わせて選びましょう。
2-4.庭の防犯対策
庭にも防犯対策を実施すれば、玄関や窓にアクセスしにくくなり、侵入被害を回避しやすくなります。おすすめの防犯対策を紹介します。
死角を減らす
周囲から見えにくい死角は、侵入者にとって絶好の隠れ場所です。可能な限り、死角を作らないように庭を設計しましょう。
例えば、塀やフェンスは低いものを選ぶ、庭木はこまめに手入れして見通しの良い状態を保つなどの工夫ができるかもしれません。
特にドアや窓の近くには死角を作らないようにしてください。ドアや窓が周囲から見えにくくなることで、侵入しやすい状態になってしまいます。
また、高木の裏や駐車場などの死角になってしまう場所には、防犯カメラを設置しておくとよいです。
防犯砂利を撒く
死角になる場所や窓の付近に防犯砂利を撒くのもおすすめの方法です。防犯砂利とは踏むと大きな音が鳴る砂利のことで、撒いておくと敷地内への侵入者に気付きやすくなります。
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3.一軒家防犯対策実施時の注意点
一軒家の防犯対策は、以下のポイントに注意して進めていきましょう。
- 短時間の外出でも施錠を実施する
- 家の周囲に合鍵を置かない
- マーキングがないか確認する
それぞれの注意点を解説します。
3-1.短時間の外出でも施錠を実施する
破壊されにくいドアや窓を設置することも大切ですが、それ以上に施錠をすることが大切です。短時間の外出でも、必ず施錠をする習慣を身に付けましょう。
また、在宅中も目が届かない場所のドア・窓は施錠しておくことが大切です。侵入者は不在時のみにやって来るとは限りません。財産だけでなく命を守るためにも、普段から施錠するようにしてください。
3-2.家の周囲に合鍵を置かない
合鍵を使って侵入するケースも少なくありません。家の周囲に合鍵を置かないようにしてください。
例えば、郵便受けや植木鉢の下、傘立ての中など、家の周囲には鍵を隠せそうな場所が多数あります。上手に隠したつもりでも、侵入者にはすぐに気付かれてしまいます。
家の出入りを許可している相手には直接合鍵を渡し、各自で責任を持って管理してもらうようにしましょう。
3-3.マーキングがないか確認する
侵入者の中には下見に来たときに、住民の在宅時間や家族構成などの情報を何かしらの形で残すことがあります。
これを「マーキング」と呼びますが、タバコの吸い殻やチョーク、シールなどのさまざまな手法で残すため、一見したところでは気付かないかもしれません。
普段から玄関や門周辺を細かく観察し、異変が生じていないか調べるようにしましょう。チョークで数字や記号が書かれていたり、黄色や黒色のシールが貼られていたりすることもあります。異変を見つけたときは、すぐに取り除くようにしてください。
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まとめ
一戸建ては集合住宅と比べると出入口や窓が多い傾向にあるため、侵入犯罪に遭う可能性も高いといえます。
しかし、窓やドア、庭などに適切な対策を実施することで、防犯強化は可能です。ぜひ紹介した方法も参考に、安心して暮らせる家づくりを進めていきましょう。