35歳で家を買うのは遅い?買ってはいけない年齢は?住宅ローンの平均値も解説

35歳で家を買うのは遅い? 住宅ローンシミュレーション

「35歳で家を買うのは遅いのでは?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。

家を買うのに年齢は関係ありませんが、住宅ローン審査では年齢を問われるため、あまりにも年齢が高くなると審査に不利になることがあります。

この記事では、家を買うのに適した年齢について以下の内容を解説します。

この記事でわかること
  • 家を買う平均年齢
  • 住宅ローン開始・完済の年齢
  • 頭金なしで住宅ローンを組む場合の返済額シミュレーション

ぜひ最後までご覧いただき、家づくり計画の参考にしてくださいね。

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1.家を買う平均年齢は35歳~45歳

国土交通省が実施した調査によれば、一次取得(初めて住宅を取得すること)から1年以内の世帯主の年齢は35歳~45歳でした。

住宅の種類別の平均年齢については以下をご覧ください。

住宅の種類別:世帯主の平均年齢
住宅の種類 世帯主の平均年齢
新築注文住宅 39.5歳
新築建売住宅 37.5歳
中古戸建て住宅 43.6歳
新築マンション 39.9歳
中古マンション 43.7歳

参考:国土交通省「PDF 令和4年度 住宅市場動向調査 報告書

新築は30代後半、中古は40代前半が平均です。
個人差はありますが、35歳以降で家を買う方が多いと考えられます。

家を買うときは、あらかじめ予算をしっかりと立てておくことが大切です。
予算を見誤ると、家を建てた後の家計を圧迫したり、最悪せっかく建てた家を手放さなくてはいけない状況になったりしかねません。

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2.35歳の住宅ローンの平均値

住宅ローン審査では、年齢についても確認されます。

国土交通省の調査によると、住宅ローン審査において「完済時年齢」を考慮する金融機関は全体の98.5%、「借入時年齢」を考慮する金融機関は96.0%でした。(参考:国土交通省「PDF 令和5年度 民間住宅ローンの実態に関する調査 結果報告書」)

つまり、ほとんどの金融機関では、借入時と完済時の年齢が審査の対象となっています。

実際にどの程度の年齢なら住宅ローン審査に通過するのか、住宅ローンを組んだ方の平均年齢から探っていきましょう。

2-1.住宅ローンを組む平均年齢は40代

まずは、フラット35を利用して住宅ローンを組んだ方の平均年齢を見てみましょう。

住宅の種類別:フラット35利用者の平均年齢
住宅の種類 平均年齢
新築注文住宅(土地なし) 46.2歳
新築注文住宅(土地付き) 39.6歳
新築建売住宅 41.7歳
中古戸建て住宅 44.3歳
新築マンション 45.7歳
中古マンション 45.2歳

参考:住宅金融支援機構「PDF 2022年度 フラット35利用者調査

なお、上記のデータは住宅ローンを2回以上組んだケースも含んでいます。
初めて住宅ローンを組んだケースに絞ると、上記よりも少し平均年齢が下がる可能性もあります。

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2-2.住宅ローンの平均返済期間は28年~35年

住宅ローンの平均返済期間は28年~35年でした。
中古戸建て住宅や中古マンションは28年程度、新築住宅では32年~35年程度になります。

住宅の種類別:住宅ローンの平均返済期間
住宅の種類 平均返済期間
新築注文住宅(建物) 32.8年
新築注文住宅(土地) 34.5年
新築建売住宅 32.7年
中古戸建て住宅 28.4年
新築マンション 29.7年
中古マンション 28.5年

参考:国土交通省「PDF 令和4年度 住宅市場動向調査 報告書

35歳で住宅ローンを開始すれば、平均では63歳~70歳に完済する試算です。

勤務先の定年や再雇用制度も考慮に入れ、老後資金を圧迫しない形でローンプランを立てていきましょう。

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2-3.住宅ローンの平均借入額は2,300万~4,000万円

フラット35を利用した方の平均借入額は2,300万~4,000万円でした。

融資割合(住宅購入にかかった費用に占める借入額)は約76~86%です。

住宅の種類別:住宅ローンの平均借入金額
住宅の種類 平均借入金額 平均融資割合
新築注文住宅(土地なし) 2,967.2万円 17.3%
新築注文住宅(土地付き) 4,017.7万円 9.6%
新築建売住宅 3,184.9万円 8.5%
中古戸建て住宅 2,291.9万円 10.1%
新築マンション 3,691.8万円 20.4%
中古マンション 2,509.4万円 16.8%

参考:住宅金融支援機構「PDF 2022年度 フラット35利用者調査

住宅購入に必要な資金を全額借りる(フルローン)ことも検討できますが、いくらか頭金を準備するほうが借入額を減らせるだけでなく、審査にも有利になることがあります。

平均融資割合から、頭金として約15~20%程度を準備している方が多いと推測されます。
必要な資金の15~20%程度の頭金を準備できたら、住宅ローンについて前向きに検討してみてはいかがでしょうか。

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以上が、住宅ローンの平均値です。

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3.35歳でも頭金なしで住宅ローンを組める?

35歳でも頭金なしで住宅ローンを組める? イメージ

年齢にかかわらず、頭金なしで住宅ローンを組むことは可能です。

頭金があるかどうかよりも、住宅ローン審査の際には「返済比率(年収に占める年間の返済額の割合)」や、「完済時年齢」が注目されるため、金融機関の担当者とも話し合って適切なローンプランを組むようにしましょう。

なお、返済比率を下げるためには、住宅ローン以外のローンを完済しておくことや、毎月の返済額を低めに設定することなどが検討できます。

ただし、毎月の返済額を低めに設定すると返済期間が長引き、利息が増えてしまうため、適宜「繰上返済」を検討し、短期間での完済を目指してみてください。

4.35歳の頭金なし住宅ローンをシミュレーションしてみよう

頭金なしで住宅ローンを利用することは珍しいことではありません。

頭金がないと借入額が増えるため、返済期間が長引く傾向にありますが、20代や30代なら完済時年齢が高くなり過ぎることもなく、無理なくローンを組めるケースが多いです。

ここでは、35歳で頭金なしの住宅ローンを組んだケースをいくつかシミュレーションしてみましょう。

【シミュレーション条件】
  • 返済期間:35年(完済時年齢70歳)
  • 金利タイプ:固定金利型(全期間)
  • 金利:2.0%/年
  • 返済方式:元利均等
  • ボーナス払い:なし

以下より借入金額別に解説します。

4-1.住宅ローンで2,000万円を借りる場合

マイホーム用の土地を持っている場合や、中古物件を購入する場合なら、2,000万円程度で家を買えることもあります。

ペアローンも検討できるので、物件の持分を按分してそれぞれが住宅ローンを組むなら、より高額な物件を購入することも可能です。

住宅ローン2,000万円のシミュレーション
借入額 2,000万円
毎月の返済額 6万6,252円
利息総額 782万5,861円
総支払額 2,782万5,861円

※住宅保証機構株式会社「住宅ローンシミュレーション」で試算

35歳で2,000万円の住宅ローンを組む場合、返済期間を35年とすると毎月の返済額は6万6,252円となります。

場合によっては、家賃よりも低い負担で返済できるかもしれません。

4-2.住宅ローンで3,000万円を借りる場合

3,000万円の住宅ローンを組む場合、以下のようなシミュレーションができます。

住宅ローン3,000万円のシミュレーション
借入額 3,000万円
毎月の返済額 9万9,378円
利息総額 1,173万8,968円
総支払額 4,173万8,968円

※住宅保証機構株式会社「住宅ローンシミュレーション」で試算

返済期間を35年とすると毎月の返済額は9万9,378円です。
現在の家賃が10万円を超えている場合なら、住宅ローンを組んで家を買うほうが住宅費を抑えられるかもしれません。

ただし、返済期間が長いため、利息が高くなる点には注意が必要です。
可能な限り返済期間を短縮したい場合は、ボーナス払いや繰上返済も検討しましょう。

4-3.住宅ローンで4,000万円を借りる場合

4,000万円の住宅ローンを組んで家を買う場合、以下のようなシミュレーションが可能です。

住宅ローン4,000万円のシミュレーション
借入額 4,000万円
毎月の返済額 13万2,505円
利息総額 1,565万1,862円
総支払額 5,565万1,862円

※住宅保証機構株式会社「住宅ローンシミュレーション」で試算

返済期間を35年とすると毎月の返済額は13万2,505円です。

返済負担率(年収における1年間の返済額の割合)を30%とすれば、年収530万円以上の方なら無理なく組める計算になります。

ただし、住宅ローン以外にも借入れがある場合は、530万円を超える年収が必要になるかもしれません。

4-4.住宅ローンで5,000万円を借りる場合

5,000万円の住宅ローンを組んで家を買う場合、以下のようにシミュレーションできます。

住宅ローン5,000万円のシミュレーション
借入額 5,000万円
毎月の返済額 16万5,631円
利息総額 1,956万4,969円
総支払額 6,956万4,969円

※住宅保証機構株式会社「住宅ローンシミュレーション」で試算

返済期間を35年とすると毎月の返済額は16万5,631円です。

返済負担率を30%とすれば、年収が660万円を超える方なら無理なく組める計算になります。

借入額が大きく、なおかつ返済期間が長いため、利息だけでも2,000万円弱になってしまう点に注意が必要です。
可能な限り繰上返済を実施して、返済期間を短縮し、利息を減らすとよいでしょう。

また、固定金利ではなく変動金利を検討するのも利息額を減らす1つの方法です。

変動金利は将来的に適用金利が高くなる可能性がありますが、借入当初の適用金利は固定金利よりも低いケースが多いです。

適用金利が低い間に多額を返済するように心がけると、利息を抑えやすくなり、返済の負担も軽減しやすくなります。

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5.家を買うなら何歳まで?買ってはいけない年齢はあるの?

家を買いたいと思ったとき、理想的な家や間取りプランと出会ったときは、年齢を問わず購入のタイミングといえます。

ただし、住宅ローンを組んで家を買うときは、年齢に左右されることがあります。

ほとんどの金融機関では、住宅ローン審査において申込者の年齢や完済時の年齢をチェックしているため、完済時の年齢があまり高い場合には、審査に不利になるかもしれません。

以下より住宅ローンのポイントを押さえ、自分にとってちょうどよいタイミングで家が買えるよう準備しておきましょう。

5-1.完済時年齢に注目してみよう

各住宅ローンでは申込条件として、申込時の年齢と完済時年齢を定めていることが一般的です。
申込時の年齢は70歳以下であること、完済時年齢は80歳未満であることが条件になっていることが多いです。

しかし、あくまでも条件のため、70歳以下で申し込めば審査に通過する、完済時の年齢が80歳未満ならばよいというものではありません。

住宅金融支援機構「PDF 2022年度 フラット35利用者調査」によると、年齢別の住宅ローン利用者の割合は以下のとおりでした。

年齢別の住宅ローン利用者の割合(平均42.8歳)

30代で住宅ローンを組んだ方がもっとも多く(34.2%)、次いで40代(27.4%)となっています。

50代以上で住宅ローンを組む方もいますが、50代(15.6%)・60歳以上(10.9%)と合計しても全体の1/4程度です。

このことから、50代以上で住宅ローンを組む方は多くはなく、また、住宅ローンに申し込んでも審査に通過しにくくなる可能性が高くなることがうかがえるでしょう。

住宅ローンを組んで家を買うなら、遅くとも40代の間には申し込むことをおすすめします。

5-2.年齢が若いときは年収の低さがローン審査に響くことも!

一方、年齢が若ければ住宅ローン審査に有利というわけでもありません。

実際に、30歳未満で住宅ローンを組む方(11.9%)は多くありません。(住宅金融支援機構「PDF 2022年度 フラット35利用者調査」)

「家を買う必要性を感じない」「頭金が準備できていない」などの理由も想定されますが、年収が低く、多額のローンを組めないことも1つの理由と考えられます。

住宅ローンの審査では返済負担率がチェックされることも多いため、年収が低いと借りられる金額が少なくなり、希望する金額の融資を受けられない可能性も高まります。

家を買ってはいけない年齢というものはありませんが、住宅ローンを組むなら一般的には30代~40代が適切といえるでしょう。

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まとめ

家を買うのに遅すぎる年齢はありません。

しかし、住宅ローンを組んで家を買う場合は、年齢に左右されることがあります。

20代では年収の低さが、50代以上では完済時年齢の高さがローン審査に響くこともあるため、30代~40代で申し込むことがおすすめです。

35歳なら35年ローンでも70歳には完済できるため、家を買うのに適切な年齢といえるでしょう。

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