注文住宅を建てる際、「リビング階段を取り入れようか悩んでいる」という方は少なくありません。リビングに階段があると2階まで吹き抜けになり、おしゃれさと開放感があるため人気を集めています。
しかし、デメリットやうまく取り入れるポイントがないか気になる方も多いでしょう。この記事では、リビング階段で後悔しないためのコツを解説します。
- リビング階段のメリットとデメリット
- リビング階段にした方が後悔した理由
- リビング階段を上手に取り入れるポイント
ぜひ最後までご覧になり、納得のいくリビング階段を取り入れてください。
注文住宅のおすすめ設備について知りたい方は「注文住宅の設備」の記事もご覧ください。
1.リビング階段とは?
リビング階段とは、その名のとおりリビングエリアに設置された階段のことです。通常、2階につながる階段が玄関や廊下に配置されるのに対し、リビング階段はリビングに直接組み込まれているのが特徴です。
これにより、住宅内での動線や空間構成が独特かつ機能的になります。
2.リビング階段のメリット
リビング階段は家のデザインに革新をもたらすだけでなく、上下階での生活を結びつけ、家族とのコミュニケーションが増えます。階段の配置により、家族が日常の中で自然な会話を楽しめ、絆が深く結ばれる空間となるでしょう。
上階での活動や作業と下階でのくつろぎが一体化し、居住環境が豊かで居心地のよいものになります。ここでは、リビング階段のメリットを3つ紹介します。
- 吹き抜けと合わせるとリビングがおしゃれで開放的になる
- 家族の出入りを把握しやすくなる
- 上下階でもコミュニケーションが取りやすい
それぞれ詳しく見ていきましょう。
2-1.吹き抜けと合わせるとリビングがおしゃれで開放的になる
リビング階段のメリット1つ目は、吹き抜けと合わせるとリビングがおしゃれで開放的になることです。たとえば、リビングエリアに設けた階段が吹き抜けに続くようなデザインでは、上階からの太陽の光がリビングを照らし、まるで空から注がれるような明るさが生まれます。
リビングに木製の階段を設け、その周りに吹き抜けを作り上げることで、自然の素材と太陽の光が調和した落ち着きのある空間を形成することも可能です。太陽の光が階段を透過し、床や家具に温かな影を落とす様子は、シンプルでありながらも洗練された雰囲気を醸し出すでしょう。
リビング階段にスケルトン階段やらせん階段を採用すれば、より開放感を演出できること間違いありません。
住宅内に吹き抜けを取り入れたい方へ、吹き抜けの参考事例やメリットとデメリットをまとめた内容を、以下記事にて紹介しています。
2-2.家族の出入りを把握しやすくなる
リビング階段のメリット2つ目は、家族の出入りを把握しやすくなることです。キッチンからリビングの様子を見ることが可能であれば、料理をしながら子どもたちが階段を上がったり下りたりする姿を確認できます。学校や塾から帰宅したときにもすぐに気づけるため、安心感にもつながるでしょう。
同居する家族に高齢者がいる場合は、その様子を常に見守ることで、転倒した際にもすぐに駆けつけられます。リビング階段が家族の絆を深められるのはもちろん、日常の生活をよりスムーズかつ安心して過ごせる要素となります。
2-3.上下階でもコミュニケーションが取りやすい
リビング階段のメリット3つ目は、上下階でもコミュニケーションが取りやすいことです。たとえば、リビングでくつろいでいるときに上階からの声が聞こえ、会話が生まれることがあります。
子どもに2階から降りてきてほしいときに1階から声を掛けたり、2階から取ってきてほしいものを頼んだりするときなどにも便利です。上階で趣味や作業をしている場合も、リビングの様子を感じながら参加しやすくなります。
以上のように、家族との会話が階層を超えて自然に行われ、空間全体が一体感を持てるでしょう。リビング階段は、上下の階を結ぶコミュニケーションの橋渡しとして機能し、居住環境を豊かにしてくれます。
ここまで、リビング階段のメリットをご紹介しましたが、実際に家を建てる際には
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- 経験豊富なプロと会話して、間取りのバランスを決めたい
という方もいるのではないでしょうか。
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3.リビング階段のデメリット
リビング階段には便利な面もありますが、デメリットも念頭に置くべきです。開放感があるからこそ冷暖房効率が低下しやすく、プライバシーの確保も難しくなります。また、リビングからの視線が気になることも少なくありません。
さらに、音や匂いがリビングから他の階に伝わりやすいため、静かな空間や個室でのプライベートな瞬間が損なわれるかもしれません。
ここでは、以下のリビング階段のデメリットを3つ紹介します。
- 冷暖房効率が下がる
- プライバシーの確保がしづらい
- 音や匂いが伝わりやすい
これらのデメリットを踏まえ、慎重に検討してください。
3-1.冷暖房効率が下がる
リビング階段のデメリット1つ目は、冷暖房効率が下がることです。リビング階段が導入されると2階まで吹き抜けになるため、開放的な空間を確保した結果、冷暖房効率が下がりやすくなります。とくに寒冷地域では、暖房効率の低下がエネルギーコストに大きく影響を及ぼすおそれが少なくありません。
解決策として、断熱性の高い窓やドアを導入するなど、適切な断熱対策を講じることが求められます。また、天井にファンを設置して、室内の暖かい空気を循環させる方法も有効です。これらの工夫により、リビング階段の利便性と冷暖房のバランスを取ることが可能になります。
3-2.プライバシーの確保がしづらい
リビング階段のデメリット2つ目は、プライバシーの確保がしづらいことです。たとえば、リビングエリアに設けられた階段が直接目に入ると、上階からの視線が気になり、居住者がくつろぐ空間でのプライバシーが損なわれるかもしれません。
来客がいる際は、とくに視線などが気になるでしょう。また、家族とけんかをしてしまったときにも必ず顔を合わせることになってしまいます。
対策の1つとして、プライバシーに配慮したデザインや簡易的な仕切りを導入することが挙げられます。フロア間に仕切りを設け、必要に応じて閉じることで、居住者が自分の空間をよりプライベートに保てるでしょう。
3-3.音や匂いが伝わりやすい
リビング階段のデメリット3つ目は、音や匂いが伝わりやすいことです。リビング階段を設置すると吹き抜けができるため、そこに縦空間をつくってしまいます。
そうすると、上階に音や匂いが伝わりやすくなってしまうのです。たとえば、リビングにあるテレビを視聴していると、その音が吹き抜けを通じて上階に響き渡りやすくなるため、2階で子どもが勉強をしている場合は邪魔になりかねません。
これに対処するためには、適切な防音設計や通気対策、配置管理が必要です。たとえば、階段周りに吸音材を配置することで、音の反響を軽減できます。また、キッチンから発生する匂いに対しては、排気システムや換気扇を強化するなどの対策が有効です。
4.リビング階段にした方が後悔した理由
注文住宅で家を建てた方の口コミやブログを見ていると、「リビング階段を設置して後悔した」という声を見かけることがあります。
リビング階段の導入は住宅デザインにおいて斬新であり、機能的な一面もありますが、一部の方々が後悔の念を抱くこともあるようです。ここでは、リビング階段にした方が後悔した理由を紹介します。事前に把握して気をつけましょう。
- 来客の度に人が通るため落ち着かない
- リビングが少し狭くなった
- 子どもが階段で遊んでしまう
詳しく見ていきましょう。
4-1.来客の度に人が通るため落ち着かない
リビング階段にした方が後悔した理由1つ目は、来客の度に人が通るため落ち着かないことです。リビング階段を導入すると来客の度に人が通り過ぎ、プライバシーが損なわれ、落ち着かない雰囲気が生まれてしまいます。
たとえば、子どもが友人を頻繁に招待する場合はリビングが通路となり、くつろいでいる住人が落ち着けず、ストレスをためてしまうことが少なくありません。
4-2.リビングが少し狭くなった
リビング階段にした方が後悔した理由2つ目は、リビングが少し狭くなることです。階段を置くことで多少はリビングの空間を制限するため、狭く感じられる場合があります。
しかし、リビングに階段を置かない場合だと廊下に設置することになるのが一般的です。そうすると必要になった廊下スペースをリビングスペースから割くことになるため、実はリビング内に階段を置いたほうが広さは確保しやすくなります。
実際にリビング階段を設置したあとに狭く感じないよう、プランニングには気をつけましょう。
4-3.子どもが階段で遊んでしまう
リビング階段にした方が後悔した理由3つ目は、リビング階段があると子どもが階段で遊んでしまうことです。子どもが階段で遊んでしまうと、転倒するなどして怪我をしないかという安全上の懸念が生じかねません。
とくにスケルトン階段の場合は子どもが小さいと、隙間から落ちてしまう恐れがあります。そのような親の不安とは裏腹に、リビング階段は子どもたちにとっては魅力的な遊び場となり得るため、滑り台のように使うこともゼロではありません。
しかし、考え方によって、リビング階段は安全ともいえます。廊下に設置された階段の場合、小さい子どもが勝手に階段を上り下りしてしまい、親の目の届かない場所で転んでしまうかもしれません。それならリビング階段のほうが見守りやすく、万が一のことがあってもすぐに対応できます。
安全対策の1つとして、階段用の落下防止ネットが有効です。スケルトン階段やらせん階段であっても使用できるため、不安な方はぜひ試してみてください。
リビング階段を取り入れて後悔する理由、その背景や対策が見えてきましたね。
検討する階段のデザイン、間取りだと、実際の予算はどのくらいになるだろうか、と考える方もいるかもしれません。
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5.リビング階段を上手に取り入れるポイント
ここまでリビング階段の特徴や後悔する要因について紹介しましたが、ここからは、リビング階段を上手に取り入れるポイントを6つ紹介します。
- 階段の形状や種類を考慮する
- 階段の位置は動線に配慮する
- 階段下を活用する
- 機密性の高い建物にする
- 全館空調も検討する
- 転落防止対策をする
それぞれ見ていきましょう。
5-1.階段の形状や種類を考慮する
リビング階段を上手に取り入れるポイント1つ目は、階段の形状や種類を考慮することです。コンパクトな空間にはらせん階段が適しており、広々としたリビングには直線階段やL字型階段がマッチします。
また、開放感を味わうためにスケルトン階段を採用するのも1つの選択肢です。適切な形状や種類を選ぶことで、リビング階段は空間に調和し、住まいに独自のアクセントを与えます。
5-2.階段の位置は動線に配慮する
リビング階段を上手に取り入れるポイント2つ目は、階段の位置は動線に配慮することです。キッチンやダイニングとの近接や、吹き抜けとの組み合わせなど、慎重な配置により快適な生活環境を築けます。
たとえば、キッチンとダイニングに近い位置にリビング階段を配置することで、家族が食事の準備や食事中にもスムーズに階段を利用できるでしょう。反対に、玄関から家に入ってきてテレビの前を通るような場所にリビング階段を配置すると、くつろぎ空間ではなくなってしまいます。
階段の適切な配置は、リビング階段を有効に活用するうえで不可欠であり、家族の快適な生活をサポートしてくれるでしょう。
5-3.階段下を活用する
リビング階段を上手に取り入れるポイント3つ目は、階段下を活用することです。リビング階段の階段下を活用することで、限られたスペースを有効に利用し、住まいの機能性やデザイン性を向上させることが期待できます。
たとえば、階段下をワークスペースにしたり、収納スペースを設け、子ども用のおもちゃや趣味道具などを片付けたりすることが可能です。また、本棚や飾り棚を設けることで、デザイン的な要素も追加できます。
住宅内にテレワークスペースを設けることを検討される方へ、テレワークしやすい間取りのポイントと注意点を以下記事にて紹介しています。
5-4.機密性の高い建物にする
リビング階段を上手に取り入れるポイント4つ目は、気密性の高い建物にすることです。
リビング階段を設置することで2階部分まで吹き抜けとなり開放感が増す代わりに、冬の寒さ対策が必要になります。家全体を高気密性の仕様にして、暖かい空気を逃がさないようにしましょう。
5-5.全館空調も検討する
リビング階段を上手に取り入れるポイント5つ目は、全館空調も検討することです。リビング階段があると階段周辺や各階での温度差が生まれることがありますが、全館空調の導入によって快適な室温が維持されることで、住まい全体がより居心地のよい空間となります。
コストは高くなりますが、寒さを気にせず生活できるため、寒さ対策を徹底したい方におすすめです。
全館空調を検討される方へ、全館空調が実現できるハウスメーカー12社や、見極めるべき大切な4項目をまとめた内容を、以下記事にて紹介しています。
5-6.転落防止対策をする
リビング階段を上手に取り入れるポイント6つ目は、転落防止対策をすることです。とくに、小さな子どもや高齢者がいる場合、階段での転倒は深刻な事故につながりかねません。
手すりの設置や滑りにくい素材の使用など、さまざまな対策が転落リスクを軽減してくれます。また、階段用の落下防止ネットによって階段の隙間から小さな子どもが転落することを防ぐことが可能です。
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まとめ
リビング階段を上手に取り入れることは、家づくりにおいておしゃれで機能的な空間を作り出す鍵となります。階段下の活用や転落防止対策など、さまざまな要素を考慮することで、リビング階段が住まいに魅力的なアクセントを加え、快適な生活を実現してくれます。
デメリットで述べた冷暖房効率やプライバシーの確保にも注意しながら、おしゃれなリビング階段を取り入れた家づくりを成功させましょう。
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