ガラス張りの家は開放的でおしゃれですが、耐震性が劣ったりプライバシーが確保できなかったりとデメリットもあります。ガラス張りを取り入れる場合は、いくつかのポイントを押さえることが大切です。
この記事では、ガラス張りの家を建てる際の注意点を詳しくご紹介します。
- ガラス張りの家で得られる6つのメリット
- ガラス張りの家で起こりがちな6つのデメリット
- ガラス張りの家を建てる際に考えるべき注意点
ぜひ最後までご覧いただき、理想のガラス張りの家を手に入れてくださいね。
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1.ガラス張りの家とは?
ガラス張りの家とは、全面ガラスを並べた空間のある家のことです。ただし、通常のガラス窓のように開閉はできません。そのため、FIX窓やはめ殺し窓(開閉できない固定された窓)ともいわれます。
壁面がガラスになるため、採光が非常に良く、家の中が明るいのが大きな特徴です。開放感のある風景を楽しめますが、耐震性や断熱性などをよく考えて設計する必要があります。
2.ガラス張りの家のメリット
見た目が印象的なガラス張りの家には、さまざまなメリットがあります。主なメリットは、以下の6つです。
- 外観が開放的でおしゃれになる
- 部屋が明るくなる
- おしゃれなインテリアとも相性が良い
- 外の展望が開ける
- 家族の様子が見やすくなる
- 子どもが誤って開ける心配がない
次に、それぞれのメリットについて詳しくお伝えします。
2-1.外観が開放的でおしゃれになる
ガラス張りの家はデザイン性が高く、人目を引きやすいのが特徴です。外観が開放的で、おしゃれな印象を与えます。外観は、家の第一印象を決める大きな要素です。家のデザイン性や洗練さにこだわる方も、その見た目に満足できることでしょう。
壁面全面をガラスにするのに抵抗を感じる方には、部分的に取り入れるのもおすすめです。バランス良く取り入れることで、耐震や断熱などの機能性も上がります。
2-2.部屋が明るくなる
ガラス張りの家のメリットは、何といっても部屋が明るくなることです。とくに全面ガラスであれば、透過率が高くなり、採光性を格段にアップできます。
立地や間取りによって部屋が暗い場合には、ガラス張りを取り入れるのも一つのアイデアです。家族が集まるリビングがガラス張りであれば、いつも明るい場所で家族団らんを楽しめます。
2-3.おしゃれなインテリアとも相性が良い
ガラス張りの家は、全体として洗練された印象があるため、おしゃれなインテリアとも相性が良いのがメリットです。北欧インテリアやヴィンテージ家具など、自分好みのインテリアを用いて、ガラス張りの家ならではの空間演出が可能です。
2-4.外の展望が開ける
高台にある家や海に面する家であれば、壁一面をガラス張りにすることで、外の展望が大きく開けます。眺望の優れた家の場合、素晴らしい景色を独り占めできるでしょう。
お客様が訪れたときや家族団らんのときに、美しい景色を見ながら優雅に過ごせます。
2-5.家族の様子が見やすくなる
ガラス張りの家は、家族の表情が見えやすいのもメリットです。積極的に、家族とのコミュニケーションが図れます。リビングとキッチンとの間の間仕切りにガラス張りを取り入れると、子どもやペットの様子を確認しながら家事ができます。家族との時間を大切にしたい方に、とくにおすすめです。
2-6.子どもが誤って開ける心配がない
ガラス張りに使われるガラスは壁にはめ込むタイプのため、安全性が高いのがメリットです。子どもが間違って窓を開けて、落下するといったリスクを減らせます。小さな子どものいるご家庭でも、安心して取り入れられます。さらに、防犯性に優れた強化ガラスであれば、自宅のセキュリティーを高めることも可能です。
ここまで、ガラス張りの家のメリットをご紹介しましたが、実際に家を建てる際には
- ハウスメーカー複数社のプラン資料から比較検討したい
- 経験豊富なプロと会話して、全体のバランスやデザインを決めたい
という方もいるのではないでしょうか。
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3.ガラス張りの家のデメリット
ガラス張りの家は、メリットばかりではなく、デメリットもいくつかあります。主なデメリットは、以下の6つです。
- 耐震性は劣る
- プライバシーの確保が難しい
- 防犯面でやや不安が残る
- 意外にメンテナンスが必要
- 冷暖房効率が悪い
- 換気が難しい
ガラス張りの家に住みたい方は、後々後悔しないように、デメリットを事前に押さえておくことが重要です。次に、一つずつ詳しくお伝えします。
3-1.耐震性は劣る
ガラス張りのFIX窓は、柱や壁に比べて強度が落ちるため、耐震性が低くなるのがデメリットです。ガラス部分を増やせば増やすほど、家全体の耐震性が落ちます。ガラス張りを取り入れる場合は、耐震性とのバランスをよく考えて採用すると良いでしょう。
耐震性について情報を集めておきたい方へ、地震に強いハウスメーカー15選と選び方をまとめた内容を、以下記事にて紹介しています。
3-2.プライバシーの確保が難しい
プライバシーの確保が難しいのも、ガラス張りの家のデメリットです。道路や住宅街に面した部分がガラス張りの場合、外から家の中が丸見えとなります。
とくに夜間は、明るい家の中は外からはっきりと見えてしまうため、早めにカーテンを閉めるといった対策が必要です。せっかく素敵なガラス張りの家に住んでいても、プライバシーが保てずストレスを感じてしまうようであれば本末転倒です。
プライバシーに配慮した間取りを参考にされたい方へ、おすすめの間取りや、プライバシーに配慮した家のメリットとデメリットをまとめた内容を、以下記事にて紹介しています。
3-3.防犯の面でやや不安が残る
ガラス張りの家は、防犯の面でやや不安が残ります。ガラス張りの家の場合、外から家の中の様子をうかがえるため、人の気配を察知されやすいのが特徴です。
いつ不在なのかがわかりやすく、空き巣の被害に遭う可能性も自ずと高くなります。長期間、家を空ける場合は、いくつかの電気を点けておくなどの対策が必要です。
3-4.意外にメンテナンスが必要
ガラス張りは、メンテナンスに手間と費用がかかります。ガラス周りのコーキング剤やゴムパッキンは劣化が早く、5年に1回程度はメンテナンスが必要です。メンテナンスをきちんと行わないと、雨漏りの原因になってしまいます。
また、ガラスを支えている部分が激しく劣化すると、ガラスの落下という事態も生じかねません。さらに、ガラスについた汚れや手垢は目立つため、こまめな掃除が必須です。
手の届かない部分については、定期的に業者に依頼する必要もあります。通常の壁であればメンテナンスはしなくても良いため、ガラス張りの家を建てる場合は、何を重視するのかをよく考えなければなりません。
3-5.冷暖房効率が悪い
冷暖房効率が悪いのも、ガラス張りの家のデメリットです。ガラス部分が広くなるにつれて断熱性能は落ちるため、夏は熱く冬は寒いといった住環境が生じやすくなります。
とくにシングルガラスは断熱性能が悪く、あまりおすすめできません。全面ガラス張りにする場合は、断熱性に優れたペアガラスやトリプルガラスが適しています。
このように、ガラス張りの家は冷暖房効率が悪く、電気代が余計にかかるのが難点です。ガラス張りを取り入れる場合は、ガラス張りの良さを確保しつつ、さらに快適さを維持するために方角や位置をよく考える必要があります。
3-6.換気が難しい
ガラス張りの家は、換気が難しいのもデメリットの一つです。空気の循環が上手くいかず、家の空気が淀む傾向にあります。
通気口やシーリングファン、吹き抜け構造などを取り入れ、空気を巡回させる設計が必要です。ただし、このような設備を取り入れるには、別途費用がかかります。
ガラス張りの家にこだわるのではなく、窓をかなり大きく取りながらも、耐震性を維持できる工法を持つハウスメーカーや工務店に依頼するのも一つの手です。
そういった工法は大手ハウスメーカーが得意としている領域でもあります。
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4.ガラス張りを取り入れるならどんな部屋?
ガラス張りを取り入れる場合は、どの部屋の壁をガラス張りにしようかと悩む方は多いのではないでしょうか。ここでは、以下の4つの部屋にガラス張りを取り入れるメリットや例をご紹介します。
- リビング
- ダイニング
- コンサバトリー
- 寝室
4-1.リビング
ガラス張りのリビングに憧れる方は、多いのではないでしょうか。家族が集い、家の中でも長く過ごす場所のため、ガラス張りにする部屋としておすすめです。陽の光を十分に取り入れられ、心地のよい空間を演出できます。
リビングにテラスが併設されている場合は、間仕切りにガラス張りを用いることで、奥行きのある空間を作り出せます。リビングが庭に面しているのであれば、四季折々の自然を身近に感じられるでしょう。
道路側に面している場合でも、レースカーテンやブラインドを利用すれば、リビングをガラス張りにすることも選択肢の一つになり得ます。
4-2.ダイニング
食事を取るダイニングも、ガラス張りの部屋としておすすめです。リビングとダイニングが一体になっている場合は、より大きなガラス張りの空間を作り出せます。
ただし、ダイニングは食べ物の匂いがこもりがちなため、換気良く設計する必要があります。大きなガラス張りの部屋を設けるときは、暑さや寒さ対策も必須となるでしょう。
4-3.コンサバトリー
コンサバトリーとは、壁面や屋根がガラス張りになったスペースのことで、もともとは「ガラスで囲まれた温室」という意味です。リビングや書斎など、多目的に利用できます。同じような役割を持つスペースとして、サンルームやガーデンルームが挙げられます。
最近、人気のあるコンサバトリーですが、壁面だけでなく屋根もガラス張りのため、通常よりも外気の影響を受けやすい点に注意しなければなりません。
快適な空間を維持するために、気温や湿度、日光などへの対策は必須です。高機能のガラスを用いたり断熱効果のあるフレームを利用したりと、素材や建材もあわせて考える必要があるでしょう。
コンサバトリーは多目的なスペースのため、リビングの延長として設置すれば、簡単にリビング空間を拡張できます。ガラスから差し込む太陽光を存分に取り入れられ、より開放的な空間を作り出せます。
また、洗濯物干しのスペースとして実用的に用いるのも一つのアイデアです。雨や雪など、天候に影響を受けずいつでも洗濯物を干せます。大家族であれば、専用の洗濯物干しスペースは重宝することでしょう。
ほかにも、ガーデニングカフェや子どもの遊び場など、さまざまな利用方法が考えられます。ガラス張りの空間を自分の思い通りに利用できる点が、コンサバトリーの醍醐味です。
4-4.寝室
寝室がガラス張りであれば、朝も自然光を浴びて快適に目覚められます。しかし南に寝室がある場合は、夏の日差しが入らないように軒を設置するなどの工夫が必要です。庭に面した寝室であれば、外から部屋を見られる心配もありません。壁の圧迫感を感じることもなく、ガラス張りの良さを存分に味わえます。
また、寝室とバスルームが直結している間取りなら、寝室とバスルームの間仕切りにガラス張りを取り入れるのも良いアイデアです。バスルームがより広く感じられ、開放感を満喫できます。
5.ガラス張りの家を建てる際のポイント
ガラス張りの家を建てる際には、次の4つのポイントを押さえましょう。ガラス張りの家のデメリットを最小限に押さえて、より理想に近い家を手に入れられます。
- すりガラスを取り入れる
- 耐震ガラスや高強度の木材を採用する
- 全面ガラス張りでなく一部は開閉可能にする
- エクステリアで目隠しをする
次に、一つずつ解説します。
5-1.すりガラスを取り入れる
ガラス張りの家で気になるのが、人の視線です。人の視線を遮る場合は、ガラスをすりガラスに替えるのがおすすめです。
すりガラスであれば、外からシルエットや色は認識できますが、細かいところまではっきりとは見えません。ガラスの開放感を保ちつつ、プライベートを確保するのに役立ちます。
5-2.耐震ガラスや高強度の木材を採用する
ガラス張りを取り入れる場合、耐震ガラスや高強度の木材を採用するのがポイントです。グレードの高い耐震ガラスを用いれば、面積が広くても安心です。また、高強度の木材を使って家を建てるSE構法を選ぶと、耐震性をぐっと上げられます。
地震の多い日本でも、工夫次第でガラス張りの家を楽しめます。
5-3.全面ガラス張りでなく一部は開閉可能にする
家の換気が気になる場合は、全面をガラス張りにするのではなく、一部を開閉可能なガラス窓にするのがおすすめです。下半分だけガラス張りにしたり、壁面の一部に通気用の開閉窓を取りつけたりと、さまざまな施工バリエーションが考えられます。
換気に重点を置きながら設計することで、デザインと機能性の両方を享受できます。
5-4.エクステリアで目隠しをする
ガラス張りにおけるプライバシー問題は、エクステリア(外壁や庭など建物の外観)を工夫することで、ある程度目隠しが可能です。スペースがあれば、大きな木を植えたり生け垣を設置したりすることで外からの視線を遮れます。庭をおしゃれに整えれば、外観がより洗練され、さらに家の中からも庭の美しい緑や花々を楽しめます。
スペースに限りがある場合は、ブラインドを取りつけのも良いアイデアです。ほかにも、透明と不透明を瞬時に切り替えられる瞬間調光ガラスという製品を利用するのも一つの手です。ただし、全面ガラスに取り入れる場合は、かなり費用がかかってしまうため、予算に余裕がある場合に限られるでしょう。
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まとめ
ガラス張りの家は外観がおしゃれで、家の中が明るくなるなどさまざまなメリットが得られます。しかし、プライバシーの確保が難しかったり耐震性が劣ったりとデメリットもあるため、取り入れる際には注意が必要です。
ガラス張りを採用する場合は、耐震ガラスを採用する、また一部は開閉可能な窓ガラスにするなど工夫することで、デザインと機能性の両方を確保できます。こちらの記事でご紹介したポイントを押さえて、理想のガラス張りの家を手に入れてください。
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