
マンションを売るなら、できるだけ高く売りたいものですよね。
この記事では、マンションを高く売るコツや、高く売れるタイミングをわかりやすくご紹介します。
売却の手順や注意点もお伝えするので、最後までお読みいただくと、損しないマンション売却の方法がわかります。
「相場より高くマンションを売りたい」「絶好のタイミングで売り出したい」と考えている方は、ぜひ参考にしてください。
- 「マンションを売りたいけど、どうしたらいいか分からない方」は、まず不動産会社に相談を
- 「不動産一括査定」なら複数社に査定依頼でき”最高価格”が見つかります
- 「NTTデータグループ運営」のHOME4Uなら、売却に強い不動産会社に出会えます
Contents
1. マンションを相場より高く売る9つのコツ
マンションを相場より高く売るためには、次の9つのポイントを押さえておきましょう。
- 相場を知る
- 値下げ交渉を想定して価格を高めに設定する
- 売却希望価格と売りたい時期を明確にする
- 瑕疵担保保険を付ける
- 複数の不動産会社の査定を比較する
- 売却期間は「3ヶ月」以上余裕を持つ
- 室内をきれいにする
- 写真でアピールする
- 内覧で来客応対を丁寧にする
ひとつずつご説明します。
1-1. 相場を知る
マンションを高く売るには、まず相場を知る必要があります。
売値を相場より低く設定すると損をしてしまうし、あまりにも相場とかけ離れた高値に設定しても売れ残ってしまいます。
このような失敗を避けるため、周辺にあるマンションの相場を知るところから始めましょう。
相場を調べる方法はいくつかあります。
- 「レインズ・マーケット・インフォメーション」で調べる
- 「公示地価」を調べる
- 「路線価」を調べる
ここでは、もっとも手軽な「レインズ・マーケット・インフォメーション」で調べる方法をご紹介します。
「レインズ・マーケット・インフォメーション」にアクセスしたら、次の3ステップで必要な情報を入力しましょう。
- 「マンション」の検索設定画面で「都道府県」と「地域」を選び「検索する」ボタンをクリック
- 取引情報一覧ページで「追加条件」(築年数や間取りなど)を入力
- 再度「検索する」ボタンをクリック
すると、一覧情報が更新されます。ここで「単価」を確認していけば、おおよその相場感がつかめます。
1-2. 値下げ交渉を想定して価格を高めに設定する
マンションを売買する際は、ほとんどのケースで購入希望者から値下げ交渉されます。
そのため、値下げ交渉を想定して、売り出し価格を相場や希望価格より少し高めに設定するのがおすすめです。
とはいえ、ずっと価格が高いままにしておくのは避けましょう。
購入希望者の有無や人数で販売状況をこまめに確認し、反応を見ながら少しずつ価格を修正していく必要があります。
仲介を依頼する不動産会社の意見も聞きながら、長期的な販売戦略をしっかりと立てましょう。
1-3. 売却希望価格と売りたい時期を明確にする
マンションを高く売るためには、「希望価格」と「売りたい時期」を明確にしておきましょう。
希望価格があいまいだと、値下げ交渉で提示された安値に妥協してしまいがちです。
売りたい時期が明確でないと、売り出すタイミングを間違えて損をするおそれがあります。
「思ったより安値になってしまった」「いつになっても売れない」といった失敗を防ぐため、「希望価格」と「売りたい時期」をはっきりとイメージしておきましょう。
マンション売却の詳しい流れは以下の記事で解説しています。
1-4. 瑕疵担保保険を付ける
瑕疵担保保険が付いている物件は「安心」という付加価値が付くため、同条件の瑕疵担保保険が付いていない物件より高く売れる可能性があります。
痂疲担保保険とは、中古住宅を売却したあとに万が一、瑕疵が見つかった場合に補修費用を保障してくれる保険です。
瑕疵担保保険は買主の安心を保障するだけでなく、売主も瑕疵担保責任から守ってくれます。瑕疵担保責任について詳しくは、以下の記事でご紹介しています。売主にとっても重要なことなので、ぜひ読んでみてくださいね。
1-5. 複数の不動産会社の査定を比較する
マンションを高く売るうえで重要になるのが、マンションの査定を複数の不動産売却に出してもらい、比較することです。
マンションの査定価格は、依頼する不動産会社によって差があります。複数社に査定を依頼することで、自分のマンションを高く評価してくれる不動産会社を見つけることができますよ。
ただし、相場より高過ぎる価格だとなかなか買い手がつかない可能性も。複数社の査定価格を比較して、適正な価格を付けることが大切ですよ。
複数社に査定を依頼するなら一括査定サービス「HOME4U」がおすすめ。サイトに売りたいマンションの条件を入力するだけで、あなたのマンション売却に適した不動産会社を数社へ、一度に査定依頼ができますよ。
なお、不動産会社の仲介手数料には上限があるので、それ以上取られることはありません。不動産会社の仲介手数料やマンションを売る際にかかる費用については以下の記事をご覧ください。
1-6. 売却期間は「3ヶ月」以上余裕を持つ
マンションを高く売るためには、3ヵ月以上の余裕を持って販売活動をするのがおすすめです。
マンションを早く売ろうと焦ると、値下げ交渉や、不動産会社の値下げ提案に応じて、希望価格より安く売ってしまう失敗を招きかねません。
マンションを売却するときは、仲介を依頼する不動産会社と「媒介契約」結びます。
「媒介契約」の期間は3ヵ月が標準的です。
3ヵ月経っても売却できない場合は契約を更新するため、そこからさらに3ヵ月期間を延長します。
焦って安売りしないよう、あらかじめ契約更新を視野に入れて、3ヵ月以上の販売戦略を練るのがおすすめです。
ただし、1年以上経っても売れ残っているときは、何らかの問題がある可能性があります。
売れ残った場合は、価格設定や販売戦略の見直しが必要です。
1-7. 室内をきれいにする
マンションの室内をきれいにしておくと、内覧に訪れた人の購買意欲が高まります。
そのため、内覧前には室内の物を片付け、きちんと掃除を済ませておきましょう。
よりよい印象を与えるには、内覧が決まった時点で清掃業者にハウスクリーニングを依頼するのがおすすめです。
ハウスクリーニングをするべき場所は、キッチン、浴室、トイレ、洗面所などの水回り。水回りを清潔にすれば、内覧者に部屋の価値を高く見せられます。
1-8. 写真でアピールする
マンション情報のインターネット広告で写真を多く掲載すると、購入希望者が見つかりやすくなります。
写真を多く載せると、次のようなメリットがあります。
- 購入希望者がその部屋での生活をイメージしやすい
- 情報公開がしっかりされている安心感・信頼感を与える
- 内覧で「イメージと違った」とがっかりさせない
写真を撮る際は、家具のある部屋を写したり、照明を明るくしたりし、見た人によりよい印象を与えられるよう工夫しましょう。
1-9. 内覧で来客応対を丁寧にする
マンションを高く売るためには、内覧で来客を丁寧にもてなすことも大切です。
好印象を与えて「この人となら安心してやりとりができそう」と思わせれば、売買のステップへ進む可能性が高くなります。
内覧で来客によい印象を与えるためには、次の3つがポイントです。
- 人数分のスリッパを用意する
- 部屋を換気しておく
- 全室の照明を点灯させておく
ただし、過度に丁重なおもてなしをするとありがた迷惑と思われ、逆効果になってしまう場合もあるので、過剰な応対にならないよう注意しましょう。
2. マンションを高く売る6つの最適なタイミング
前章ではマンションを高く売るポイントをお伝えしました。
ここからは、より高くマンションを売るタイミングについて詳しくご紹介します。
マンションを高く売るためには、以下の6つに該当するタイミングを狙いましょう。
- マンション価格高騰の時期
- 「3月」「9月」を狙う
- 築年数が10年、20年を超える前
- 同じマンションで競合が出ていないタイミング
- 住み替えは「売り先行」がおすすめ
- 大規模修繕のあと
ひとつずつご説明します。
2-1. マンション価格高騰の時期
マンションを相場より高く売るには、マンション価格が上昇しているタイミングを狙いましょう。
たとえば、東京近郊のマンションの成約価格は以下のようになっています。
出典:REINS TOWER 公益財団法人東日本不動産流通機構
ご覧の通り、千葉県の2022年の数値が横ばいではあるものの、全体的には2019年から2022年にかけて右肩上がりに伸びています。
2022年は全国的にも地価が上昇傾向にあるため、マンション価格も上がっています。
2022年3月22日に国土交通省から発表された公示地価によると、全国全用途平均が2年ぶりに0.6%上昇。とくに東京圏、大阪圏、名古屋圏の三大都市圏がいずれも上昇に転じています。
このようにマンション価格が高騰している時期を狙うと、相場よりも高値が付きやすいでしょう。
2-2. 「3月」「9月」を狙う
マンションの購入は、「3月」と「9月」に需要が増加します。
転勤や就職、学校への入学で新生活を始める人が多くなる時期のため、相場より高く売る絶好のタイミングです。
反対に、「3月」「9月」を逃すと、買い手がなかなか見つからないこともあるので注意しましょう。
2-3. 築年数が10年、20年を超える前
マンション特有の事情として、築10年くらいのタイミングで修繕積立金が値上がるということがあります。
修繕積立金はマンションを買う際、「毎月かかる固定費」として、購入検討要素の1つになります。このため修繕積立金が値上がりする前のほうが、良い評価で売れやすいのです。
また、築年数が古くなるほど価格が下がっていくため、10年や20年という区切りを超えるかどうかもポイントになりますよ。
2-4. 同じマンションで競合が出ていないタイミング
同じマンションや近隣で、似た条件の物件が売り出されていないタイミングで販売を開始するのがおすすめです。
類似物件が近くで売られていると比較検討されるため、マンション価格は下がります。
高く売るためには、付近に競合物件が存在しないかどうかを確認してから売り出すようにしましょう。
2-5. 住み替えは「売り先行」がおすすめ
住み替えの場合は、新居の購入よりも、今のマンションを先に売る「売り先行」がおすすめです。
先に新居を買ってしまうと、転居の手続きで忙しくなり、販売活動に集中できなくなるおそれがあります。
今のマンションを売ったお金で新居の購入計画を立てられるメリットもあるので、タイミングを「売り先行」にしたほうが住み替えはスムーズに進むでしょう。
2-6. 大規模修繕のあと
大規模修繕直後は、マンションの共用部がきれいになり、マンションの価値が上がります。
また、大規模修繕中は足場によって窓がふさがれたり、工事の騒音がしたりするなど住み心地が下がりますが、直後であれば当面はその心配もありません。
さらに大規模修繕を行うには全世帯の合意が必要なので、意思決定だけでも手間や時間がかかります。そうした心配がしばらなくないということも、査定価格のプラスポイントとなるでしょう。
3.マンションを売るときの手順
マンションを売るときは、以下のようなステップです。
ここからは、それぞれについて解説していきますね。
3-1. 相場を調べて査定を依頼する
まずは、マンションがいくらで売れるのか、不動産会社に査定を依頼します。
3-1-1. 大まかや目安を知るには「机上査定」
一括査定サービス「HOME4U」に情報を入力して行くと、「机上査定」または「訪問査定」を選ぶところが出てきます。
大まかや目安を知るには、このうち「机上査定」を利用します。
机上査定とは、不動産会社の実績や類似物件の傾向から「おおよそこのくらいで売れる」という売却価格の目安が分かるサービスです。
ネットにいくつかの情報を入れるだけなので、とても手軽な方法です。一度に複数の不動産会社の査定結果が出るので、比較してからさらに「訪問査定」を依頼するのに役立ちます。
3-1-2. 物件の状態を加味した価格を知るには「訪問査定」
机上査定はあくまでも簡易的な目安です。訪問査定を行い、実際の物件を見て査定してもらうことで、より具体的な査定額が分かります。
条件のみの査定では安いと感じた査定価格も、訪問査定では上がることがありますよ。特に築年数が浅かったり、物件を大切にしながらきれいに住んでいたりする場合には、机上査定よりもプラスの評価がつく可能性があるでしょう。
マンションをできるだけ高く早く売りたい人は、早めに訪問査定を行い、売却の計画を立てることをおすすめします。
不動産会社の訪問による査定は、実際の間取り、設備、方角、採光などの確認がメインなので、特別なハウスクリーニングをしておく必要はありません。
ご親族やご近所さんが遊びに来るときと同じ程度に片付いていれば良いので、気軽に申し込んでください。
3-2. 不動産会社を決め、契約や価格を決定する
複数社に訪問査定をしてもらったら、仲介を依頼する不動産会社を選び、契約を結びましょう。売買契約には、「一般媒介契約」「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」の3種類があります。
契約名 | 売主の契約条件 | 不動産会社の義務 |
---|---|---|
一般媒介契約 | 複数社と同時に契約できます。 | 契約期限はなく、不動産会社の「レインズ」※への登録期限、販売状況の報告は任意です(依頼は可能)。 |
専任媒介契約 | 1社のみと契約します。自分で買主を見つけて売ることができます。 | 契約期限は3か月。契約後7日以内にレインズに登録。2週に1度の販売状況の報告義務があります。 |
専属専任媒介契約 | 1社のみと契約します。自分で買主を見つけて売ることはできません。 | 契約期限は3か月。契約後5日以内にレインズに登録。1週に1度の販売状況の報告義務があります。 |
※レインズとは、不動産流通機構が運営する全国不動産取引情報検索サイトです。不動産会社などプロがこの情報を閲覧することができます。
3-3. 販売活動・内覧を行う
不動産会社と契約できたら、販売活動が始まります。不動産会社は自社の店舗に来るお客さんや近隣エリアへのチラシの配布、ホームページなどで物件情報を流します。
またレインズに登録していると、全国の不動産会社でこの物件の情報を閲覧できるため、遠方の人にもマンションの情報を届けることができます。
売主は購入希望者が部屋の内覧を希望した場合、準備・対応します。金額が大きな取引になるため、売主の印象も大切ですよ。
事前準備としては清掃やハウスクリーニングを行い、部屋全体をきれいにしておくと印象がよく、買い手が付きやすくなります。設備が故障していたり、内装が剥げていたりする場合は修繕を行っておくと安心です。
なお、リフォームの必要はありません。詳しくは下記の記事でご確認ください。
3-4. 売買契約を結び、引っ越す
買主が見つかったら売買契約を結び、手付金と購入申込書を受け取ります。購入申込書には、買主の情報や売買価格、引き渡しスケジュール、住宅ローンの予定などが記載されています。不動産会社を通じてそれぞれの希望の調整を行っていきます。
また、物件の引き渡し日までに引っ越しをしておきましょう。引っ越し会社を利用する場合は、複数社に見積もりを出してもらい、最適な引っ越し会社を選んで依頼します。
3-5. 決済して引き渡す
引き渡し日に残りの売却価格を受け取ります。固定資産税を売主と買主で分担する場合は、その精算も行いましょう。
また、売却価格から不動産会社に契約成立の成功報酬として仲介手数料を支払います。
仲介手数料には上限価格は以下のように決まっています。
- 販売価格の200万円以下までは取引額の5%
- 販売価格の200万円~400万円以下までは取引額の4%
- 販売価格の400万円超の部分は取引額の3%
それぞれの金額を計算し、それぞれ出した金額を合計したものが上限です。
引き渡し時点で住宅ローンが残っている場合は完済し、家に付いている抵当権(金融機関が住宅ローンの担保として付けているマンションを売却できる権利)を抹消して、マンションの所有権移転登記を行います。
所有権移転登記は、マンションの所有権が移動したことを法務局に申請するものです。自分でも行えますが、司法書士に依頼するのが一般的です。
3-6. 確定申告する
マンションを売ったら、翌年に確定申告を行います。マンションを売って利益が出た場合は、譲渡所得とみなされ課税されますが、控除申請をすることで、税金を減らしたり非課税にしたりすることができますよ。
詳しくは以下の記事を参考にしてくださいね。大きな金額になりますので、必ず使える節税制度はぜひ活用しましょう。
4. マンションを売るときに損をしないための注意点
ここからは、マンションを売るときに損をしないために押さえておきたい注意点をお伝えします。
- 税金や仲介手数料がかかる
- 住宅ローンの残債や権利証・登記を確認しておく
- 必要書類を早めに集めておく
- 不動産会社とこまめなやりとりが必要
- 内覧の準備をしっかりする
- 買主がローン審査に通らないと売れない
詳しく見ていきましょう。
4-1. 税金や仲介手数料がかかる
マンションを売るときには、「税金」と「仲介手数料」がかかります。
それぞれ詳しくご紹介します。
マンション売却時の税金
マンション売却時にかかる税金は以下の3つです。
- 登録免許税
- 印紙税
- 譲渡所得税
マンション売却時には、登録免許税の納税が必要です。
抵当権抹消登記により、不動産1件につき1,000円の登録免許税がかかります。
マンションの登録免許税は、土地1,000円、建物1,000円で2,000円となるのが一般的です。
出典: 法務省法務局 抵当権の抹消登記に必要な書類と登録免許税
印紙税の納税も必要です。
マンションの売値によって印紙税は異なります。
印紙税は軽減税率の対象です。軽減税率適用後の税率は以下のようになります。
金額 | 印紙税 | 軽減税率 |
---|---|---|
50万円超100万円以下 | 1,000円 | 500円 |
100万円超500万円以下 | 2,000円 | 1,000円 |
500万円超1,000万円以下 | 10,000円 | 5,000円 |
1,000万円超5,000万円以下 | 20,000円 | 10,000円 |
5,000万円超1億円以下 | 60,000万円 | 30,000円 |
1億円超5億円以下 | 100,000円 | 60,000円 |
5億円超10億円以下 | 200,000円 | 200,000円 |
10億円超50億円以下 | 400,000円 | 320,000円 |
50億円超 | 600,000円 | 480,000円 |
金額の記載のないもの | 200円 | 200円 |
出典:国税庁 不動産の譲渡、建設工事の請負に関する契約書に係る印紙税の軽減措置
なお、印紙税の適用期間は、平成26年4月1日から令和6年3月31日までとなります。
出典:国税庁 「不動産譲渡契約書」及び「建設工事請負契約書」の 印紙税の軽減措置の延長について
マンションの売却益(譲渡所得)が出ると、譲渡所得税がかかります。
譲渡所得税の計算式は以下の通りです。
譲渡所得 = 収入金額 – 特別控除額
マンション売却時にかかる税金は、以下の記事で詳しく解説しています。
マンション売却時の仲介手数料
マンション売却時には、取引額に応じて以下の仲介手数料がかかります。
取引価格(税別) | 仲介手数料 |
---|---|
200万円以下の金額 | 5%内の額(+消費税) |
200万円~400万円以下の金額 | 4%以内の額(+消費税) |
400万円を超える金額 | 3%以内の額(+消費税) |
仲介手数料の上限額や計算方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
4-2. 住宅ローンの残債や権利証・登記を確認しておく
マンションを売る前に住宅ローンの残債と権利証、登記が誰になっているかを確認しておかないと、売却がスムーズに進められないことがあります。必ず早めに確認しておきましょう。
それぞれの場合の注意点をご紹介します。
- 住宅ローン
- 不動産会社に査定を依頼する前に住宅ローンの残債がどのくらいあるのかが分かっていると、売却方法や価格設定が決められるので、スムーズな売却活動につながります。
- 住宅ローンの残債がある場合、売却したお金で完済できないと通常の方法による売却ができません。住宅ローンが残っているマンションの売却については、以下の記事で詳しく解説していますので参考にしてくださいね。
- 権利証
- マンションの権利証(登記済証)、または登記識別情報通知書がない場合には、権利を証明する制度が用意されていますが、その手続きには時間がかかるため少しでも早く確認しておく必要があります。
権利を証明できるものはマンションを売る際に絶対必要になるので、マンション売却を考えたらすぐに探しておきましょう。
マンションの権利を証明するものとして、2005年(平成17年)の不動産登記法の改正前は「登記済証」、以降は「登記識別情報通知書」が認められています。2005年以降も「登記済証」は有効です。

“万が一、権利を証明するものがない場合の対処法”
- (1)資格者代理人による本人確認情報制度
- 弁護士や司法書士に身分証明書を持って面談してもらい、権利を証明できる法的書類を作成して法務局に登記してもらう方法です。依頼には専門家報酬が発生します。
- (2)事前通知制度
- 登記申請後に法務局から送られてくる「事前通知」をもとに、2週間以内にマンション所有者本人が「事前通知に基づく申出書」を法務局に提出する方法です。
引渡し前に売主が登記申請を行い、事前通知を受け取っておく必要があります。また、事前通知に基づく申出書の提出は、引渡と同日に行う必要があります。 - (3)公証人による本人確認認証制度
- 引渡・決済日の前に売主が公証人役場で公証人と面談し、売主が不動産の所有者であることを公証人に認証してもらう方法です。
所有権移転登記自体は通常のマンション売却と同じく、引き渡し当日で大丈夫ですが、事前に公証人役場で面談が必要になります。
4-3. 必要書類を早めに集めておく
権利証以外にも、売却に必要な書類を早めに揃えておくことは、早くマンションを売ることにつながります。
必要書類は複数あり、もらう場所もさまざまです。ここではマンションを売る際に必要になる主な書類を確認しておきましょう。
書類の名称 | ポイント・注意点 |
---|---|
身分証明書 | 共有名義になっている場合は全員分 |
印鑑登録証明書 および実印 |
発行してから3カ月以内のもの。共有名義になっている場合は全員分 |
固定資産税証明書 | 最新のもの。毎年春ごろに税務署から送付 |
口座情報のわかるもの | 売買代金の振込先にする口座 |
マンションの管理規約 | 不動産会社に見せるもの。また、マンションの管理費や修繕積立金額がわかるものも必要 |
ローン残高証明書 | 残債額がわかるもの |
このほかにも、マンションを購入したときの売買契約書や重要事項説明書、パンフレットもあれば用意しておくとよいですよ。
4-4. 不動産会社とこまめなやりとりが必要
マンション売却を成功させるためには、不動産会社への連絡をこまめにするのが大切です。
不動産会社はいくつもの物件を同時に扱っているため、任せっきりだと、忘れられてしまうおそれがあります。
そのため、週に1度は不動産会社に進捗確認の連絡をしましょう。
こまめにテコ入れして販売戦略を更新していくことが、売却成功への近道です。
4-5. 内覧の準備をしっかりする
内覧が決まったら、予定日に向けてしっかり準備をしておきましょう。
「片付けや掃除が間に合わない」「スリッパの数が足りない」といった不備があると、売却のチャンスを逃しかねません。
売却成功率を高めるため、内覧時には入念な準備が必要です。
4-6. 買主がローン審査に通らないと売れない
住宅ローンで購入される場合は、買主がローン審査に通らないと売買が成立しません。
ローン審査に落ちてしまうと手付金が放棄され、契約は白紙解除になってしまいます。
ローン審査は1カ月程度かかる場合もあります。
売買の話が進んでも契約が不成立になるケースもあると心得ておきましょう。
この記事のポイント
相場より高くマンションを売るためには、次の9つのポイントを押さえておきましょう。
- 相場を知る
- 値下げ交渉を想定して価格を高めに設定する
- 売却希望価格と売りたい時期を明確にする
- 瑕疵担保保険を付ける
- 複数の不動産会社の査定を比較する
- 売却期間は「3ヶ月」以上余裕を持つ
- 室内をきれいにする
- 写真でアピールする
- 内覧で来客応対を丁寧にする
詳しくは「1.マンションを相場より高く売る9つのコツ」をご覧ください。
マンションを高く売るためには、以下の6つに該当するタイミングを狙いましょう。
- マンション価格高騰の時期
- 「3月」「9月」を狙う
- 築年数が10年、20年を超える前
- 同じマンションで競合が出ていないタイミング
- 住み替えは「売り先行」のタイミング
- 大規模修繕のあと
詳しくは「2. マンションを高く売る6つの最適なタイミング」をご覧ください。
マンションを売るときの手順は以下の通りです。
- 相場を調べて査定を依頼する
- 不動産会社を決め、契約や価格を決定する
- 販売活動・内覧を行う
- 売買契約を結び、引っ越す
- 決済して引き渡す
- 確定申告する
詳しくは「3. マンションを売るときの手順」をご覧ください。
マンションを売るときの注意点は以下の通りです。
- 税金や仲介手数料がかかる
- 住宅ローンの残債や権利証・登記を確認しておく
- 必要書類を早めに集めておく
- 不動産会社とこまめなやりとりが必要
- 内覧の準備をしっかりする
- 買主がローン審査に通らないと売れない
詳しくは「4. マンションを売るときに損をしないための注意点」をご覧ください。