リビング階段がある家は、開放感を得られるだけでなく、階段がインテリアのアクセントになるためおしゃれな雰囲気になります。リビングを通って2階に上がる必要があるため、必然的に家族とのコミュニケーションが取りやすくなる点も魅力です。
この記事では、リビング階段のあるマイホームを検討している方に向けて、以下の内容を解説します。
- リビング階段の概要
- リビング階段のメリット・デメリット
- リビング階段の間取りのパターン
ぜひ最後までご覧いただき、理想の家づくりの参考にしてください。
リビング・ダイニング・キッチンの間取りづくりについては「LDKの間取り」もご覧ください。
1.リビング階段とは?
リビング階段とは、リビングの「中」に設置された階段のことです。「リビングイン階段」と呼ばれることもあります。
従来の住宅における階段は、玄関ホールに設置する「ホール階段」が主流でした。ホール階段の場合、玄関から廊下(ホール)を抜けて、リビングを通らずに2階に上がれます。
これに対しリビング階段は、2階に上がる際に必ずリビングを通るため、家族とのコミュニケーションが取りやすい点が特徴です。また、吹き抜けとの相性も良く開放感のある間取りになるため、人気も高まっています。
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2.リビング階段のメリット
人気が集まっているリビング階段のメリットとして挙げられるのは、主に以下の5点です。
- インテリアのアクセントになる
- 開放感を得られる
- 吹き抜けとの相性が良い
- 家族とのコミュニケーションが取りやすい
- 家族の外出や帰宅を把握しやすい
各メリットを解説します。
2-1.インテリアのアクセントになる
リビング階段がインテリアのアクセントとなり、リビングをおしゃれな空間として演出する効果が期待できます。リビング階段の素材やデザインにこだわると、階段自体がインテリアとなり、空間のおしゃれ度がアップするでしょう。たとえば、デザイン性の高いらせん階段や、踏み板と骨組みのみで構成されるスタイリッシュなスケルトン階段にすると、より洗練された印象になります。
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2-2.開放感を得られる
リビング内に階段があると、その部分は2階までの開放的な空間となることがポイントです。リビング階段によって生まれた空間に庭へとつながる大きな窓を設ければ、さらに光を採り入れられ、明るさを感じられます。また、リビング階段を設置するには、少なくとも2帖程度のスペースが必要です。リビングが16帖の場合、その中に階段を作ることで18帖分の広さを感じられるでしょう。
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2-3.吹き抜けとの相性が良い
吹き抜けとの相性が良いことも、リビング階段のメリットといえるでしょう。そもそも吹き抜けとは、建物の内部にある、天井をなくして上下階をひと続きにした空間のことです。リビング階段と天井のない吹き抜けを組み合わせれば、明るさや開放感を得られます。
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2-4.家族とのコミュニケーションが取りやすい
1階にリビングがある「1階リビング」に階段があると、家族とのコミュニケーションが取りやすくなります。家族と顔を合わせて「行ってらっしゃい」「おかえり」などと、声を掛け合う機会が増えるためです。ただし、リビングが2階にあり、子ども部屋が1階にある場合は、リビングにいると子どもの外出や帰宅を把握できず、コミュニケーションの促進にはつながらない可能性が高いです。また、リビング階段にすると、家族の外出や帰宅を把握しやすくなる点もメリットといえるでしょう。従来のように玄関から家に入り、廊下を通って階段を上る間取りの場合、家族がいつ外出や帰宅をしたのかがわからないことも少なくありません。しかし、リビング階段なら、玄関から各自の個室に行く間に必ずリビングを通ります。家族で顔を合わせやすくなるだけでなく、家族の行動も把握しやすくなるでしょう。
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3.リビング階段のデメリットとその対策
リビングの多いリビング階段ですが、以下のようなデメリットも存在します。
- 冷暖房効率が悪くなることがある
- 音や臭いが伝わりやすい
- 上からホコリが落ちてくる場合がある
- プライバシーを保つのが難しい
それぞれのデメリットと対策について解説します。
3-1.冷房暖効率が悪くなることがある
リビング階段のデメリットとして挙げられるのは、冷房効率が悪くなることで、家全体が夏は暑くなりやすく、冬は寒くなりやすい点です。とくに冬になると、1階のリビングが寒くなりやすい点に注意が必要です。リビング階段を設置することで、空間が広がります。空間が広がることでエアコンの効きが悪くなることに加え、冷気は低い場所に降りてくる性質があるため、冬場は1階のリビングが寒くなってしまう可能性が高まります。
ただし、断熱性能の高い家であれば問題ないでしょう。また、階段の少し手前に、仕切り戸を設置するのも効果的です。仕切りは1階につけるのが望ましいものの、それが難しければ、2階に設置するだけでも効果が見込めます。
3-2.音や臭いが伝わりやすい
リビング階段には、音や臭いが伝わりやすいというデメリットもあります。
(音)とくに、子どもが2階の自室で勉強するような場合、1階のリビングから聞こえる音が気になって、集中できないという状況が起きやすいでしょう。
音対策としては、2階の各個室のドアを防音性の高いタイプにし、遮音する方法がおすすめです。防音ドアにはゴムパッキンが使用されているため、ドアの隙間を埋めることで音を遮断します。
(におい)また、1階のキッチンの料理の臭いが、2階の寝室や子ども部屋に伝わりやすいこともデメリットといえるでしょう。とくに献立が焼肉やお鍋などであった場合、長時間臭いが残ってしまう可能性があります。
臭いについては、高性能の換気扇をつけることで解決できます。換気扇は、モデルによって換気能力が異なるため、事前にしっかりとリサーチすると失敗を防げるでしょう。さらに、キッチンとリビング階段に距離があれば、2階の部屋に料理の臭いが届きにくくなります。
3-3.上からホコリが落ちてくる場合がある
階段にたまったホコリが、上り下りのたびにリビングに落ちてくることがあります。直接的の解決策は階段をこまめに掃除することですが、段差のある階段を綺麗に掃除するのはかなり手間がかかるでしょう。
しかし、衛生面からも、階段から舞ってきたホコリが、料理に入ってしまうような状況は防ぐには、階段の位置をキッチンから離すことを検討しましょう。キッチンと階段の位置を離すことは、臭い対策としても効果的です。
3-4.プライバシーを保つのが難しい
リビング階段のデメリットとして、プライバシーを保つのが難しいという点もあります。子どもが小さなうちは問題がなくても、成長して思春期になったときに、親子が接する時間が長いことが子どものストレスになってしまう場合があります。
リビング階段にすると、2階の自室に行くには必ずリビング階段を通らなければなりません。学校や会社で嫌なことがあり、家族といえども誰にも会いたくない日といった日があっても、必ず顔を会わさなければなりません。また、友達や恋人を部屋に招きにくいと感じる可能性もあります。
将来的な家族間のプライバシー問題を考慮すると、階段をリビングの入り口付近に設置するのが理想的です。入り口付近であれば、リビングの中央まで行かずに2階に自室に行けます。
この間取りであれば、家族と直接顔を合わせずに、お互いの気配は感じつつ生活することも可能です。それでも、一応はリビングを通らないと自室に行けないため、従来の玄関に階段を設置する間取りよりも、家族のコミュニケーションを確保できるでしょう。
あなたの希望に沿った形でリビング階段を取り入れるには、さまざまな条件や懸念事項を考えたうえで、それらがきちんと踏襲された間取りになっていることが大切なポイント。そして、よりよい間取りを設定するためには、数多くの人気の間取り事例にふれて、しっかりと比較をすることがおすすめです。そんなときに便利なのが『HOME4U(ホームフォーユー)プラン作成依頼サービス』あなたの希望が詰まった間取りを作成し、ご提案。おしゃれなリビング階段などを取り入れた、あなただけの理想のマイホームをイメージしやすくなり、具体な検討を進めることができます。
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4.リビング階段を設置する際にやるべき対策
リビング階段の設置で考えておきたいポイントは、主に以下の2点です。
- 寒さ対策
- 階段下スペースの活用方法
各ポイントを解説します。
4-1.寒さ対策
リビング階段によって広がった空間では冷暖房効率が下がるため、とくに冬の寒さ対策が重要です。家全体を高気密断熱仕様にしたうえで、窓についても2重サッシにしたり窓枠を樹脂製にしたりすると効果的です。高気密の家とは隙間のない家のことで、断熱性が高く外気の影響を受けにくい家を指します。
また、直接的な風力を起こし、部屋の空気を循環させるサーキュレーターを設置するのもおすすめです。サーキュレーターは温かい空気を下に、冷たい空気を上に効率的に循環させ、リビングの寒さを和らげます。
4-2.階段下スペースの活用方法
リビング階段の下は、デッドスペースになりやすいため、有効な活用方法を検討する必要があります。
リビング階段の場合、リビングから目に入りやすいこともあり、上手に活用することが望ましいでしょう。何も置かずに空間の広がりを楽しむ方法もありますが、スペースが空いていると知らない間にさまざまな物が置かれてしまいかねません。
その対策としては、階段下収納を設けるのが主流です。リビング階段の場合なら、リビングで使う物や日用品のストック場所にすると便利でしょう。そのほか、階段下にPC台を設置し、ちょっとした仕事や作業に使うのも人気のある活用法です。
おしゃれで開放感のある家づくりに取り入れたいリビング階段ですが、設置をする際には、上記のように事前に考えておくべきことや対策しておくべきことなどが多数あります。そんなときこそ、『HOME4U(ホームフォーユー)プラン作成依頼サービス』を頼ってみるのはいかがでしょうか。リビング階段を上手に取り入れるための最適な間取りプラン提案からハウスメーカー選び、費用面のご相談までしっかりとサポート。初めての家づくりは、わからないことや不安があって当然です。あなたの家づくりに関するお悩みをクリアにし、マイホームに取り入れたいこだわりポイントを整理。一緒に素敵な家づくりをスタートさせましょう。
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5.【位置別】リビング階段の人気間取り3選
ここからは、リビング階段の間取りを3パターンご紹介し、それぞれの特徴とメリット・デメリットを解説します。
5-1.リビングの「入り口付近」に階段を設置する
リビングの入り口付近に階段を設置する間取りにすると、2階に行くためにリビングを大きく横切る必要がありません。そのため、プライバシーにある程度配慮したい場合におすすめです。2階への来客がある際も、そこまで人の出入りが気になりません。
それゆえ、家族間のコミュニケーションは減ってしまう可能性があるかもしれませんが、従来の玄関から廊下を通り、そのまま階段を上る間取りよりかは、顔を合わせる機会は多くあります。
また、リビングにあまり広さがない場合も、リビングの入り口付近に階段を設置する間取りが向いています。リビングの中央に階段を設置した場合と比べて、階段への導線が短く、家具のレイアウトに制約が少ないためおすすめです。
▶【プライバシーを考えたリビング階段】理想の家づくりを叶える方法は?
5-2.リビングの「真ん中・中央」に階段を設置する
階段がリビングの中央にある間取りは、リビング階段のメリットを強く感じられるといえるでしょう。リビングにいれば、家族が階段で2階に上がる際には基本的に顔を合わせるため、会話を交わす機会が増えると考えられます。
またリビング中央に配置されていることで、階段の存在感が増すため、インテリアのアクセントとしても目立ちやすくなります。
しかし、リビングの中心に階段があるために、テーブルやソファなど大型家具の配置が制限されやすい点はデメリットです。あらかじめ、階段への導線を考慮した、家具のレイアウトを計画しておく必要があるでしょう。
▶【リビング階段がインテリアのアクセントに】理想の家づくりを叶える方法は?
5-3.リビングの「奥」に階段を設置する
リビングの奥に階段を設置する間取りの場合、部屋の隅に階段がある分、家具のレイアウトの自由度が高いことがメリットです。リビングの中を通らないと階段にたどり着かないため、家族とのコミュニケーションの機会も増えるでしょう。
ただし、プライバシーへの配慮は難しくなります。また、来客が多い家では、リビングにいてもくつろげないと感じる可能性があります。
▶【リビング階段でコミュニケーションがしやすくなる】理想の家づくりを叶える方法は?
まとめ
リビング階段の魅力は、開放感のある間取りを実現するほか、家族とのコミュニケーションを取りやすい点です。リビング階段がインテリアのアクセントとなるため、おしゃれな空間になることも、人気の理由です。
一方、リビング階段には、冷暖房効率が悪くなりやすい、1階の音や臭いが2階に伝わりやすい、階段からホコリが落ちてくるといったデメリットもあります。プライバシーが確保しにくい点にも、注意が必要といえるでしょう。
リビング階段が気になっている方は、メリットとデメリットの両方を確認したうえで、実際に設置するかどうか判断することをおすすめします。ただし、間取りを決める段階から対策を講じることで解決できるデメリットもたくさんあります。事前にしっかりと情報収集をするのがおすすめです。
リビング階段の設置を検討している方は、ぜひ本記事を参考に、理想の家づくりを実現させてください。