マンションを売ることを検討しているのに、「高く売れる時期」と「高く売るコツ」がわからず困っていませんか?
マンションの価格は年々変化しています。
せっかく売るなら絶好のタイミングで売り出したいものですよね。
この記事では、マンションの価格が上昇する「売り時」と高額売却を実現させる秘訣をご紹介します。
マンション売却の流れや手数料、注意点もあわせてお伝えするので、ぜひ最後までお読みください。
Contents
- 1.マンションはいつ売るべき?絶好のタイミングを解説
- 2.マンションを高く・賢く売る方法
- 2-1.売却希望価格と売りたい時期を明確にする
- 2-2.大規模修繕後のタイミングで売る
- 2-3.売却時期は3月か9月
- 2-4.売る前にマンションの相場を調べる
- 2-5.同じマンション・近隣物件の競合を避けて売る
- 2-6.立地条件・周辺環境のメリットをまとめておく
- 2-7.複数の不動産会社に査定を比較する
- 2-8.優良な不動産会社を選ぶ
- 2-9.媒介契約は「専任媒介」または「専属専任媒介」を選ぶ
- 2-10.室内をきれいにし内覧で丁寧な応対をする
- 2-11.ホームインスペクションをする
- 2-12.リフォームせずに売る
- 2-13.売り出し後の3カ月の販売活動は全力で行う
- 2-14.売却期間は3カ月以上かける
- 2-15.値下げ交渉を想定して価格を高めに設定する
- 2-16.住み替えなら「売り先行」にする
- 2-17.売れないときは「買取」に切り替える
- 3.マンションを売るときの流れ
- 4.マンションを売るときに必要な手数料と税金
- 5.マンションを売るときの全注意点
- この記事のポイント
1.マンションはいつ売るべき?絶好のタイミングを解説
まずは、マンションを売るべきタイミングについて、以下3点を解説します。
- 分譲マンションを売る人が続出している理由
- 2022年はマンションを売るのに絶好のタイミング
- 築年数から売るタイミングを考える
それでは詳しく見ていきましょう。
1-1.分譲マンションを売る人が続出している理由
2022年現在、分譲マンションを売る人が続出しています。
分譲マンションが盛んに売られる理由は次の2つです。
- コロナの影響でテレワーク普及
- 世界的なインフレ加速による住宅価格の高騰
詳しく見ていきましょう。
コロナの影響でテレワーク普及
分譲マンションを売る人が続出する理由のひとつは、新型コロナウイルス感染拡大の影響によってテレワークが普及したことです。
内閣府が2022年6月に行った調査によると、全国のテレワークの実施率は2019年12月時点で10.3%だったのが、2022年6月には30.6%まで上昇しています。
出典:内閣府 第5回 新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査
今まで日常生活をするには何も支障がなかったマンションでも、「仕事部屋が確保できずテレワークがしづらい」といった問題が出てきました。
そのため、今住んでいる分譲マンションを売って地方に移住するケースや、部屋数の多いマンションや戸建てに住み替えを検討するケースが増加しているのです。
世界的なインフレ加速による住宅価格の高騰
分譲マンションが売られるもうひとつの理由は、世界的なインフレの加速によって消費者物価が上昇し、住宅価格が高騰していることです。
IMF(国際通貨基金)が2022年7月に示した「世界経済見通し」によると、2022年の先進国のインフレ率は6.6%、発展途上国では9.5%に達すると予測されています。
日本国内でも2021年半ばから消費者物価指数が上昇、2022年4月以降は2%を超えて上がり続けています。
首都圏の中古マンションの件数に目を通すと、2021年半ばから少しずつ在庫数が増えてきました。
物価の上昇に伴い、分譲マンションを売る動きが盛んになっているのです。
1-2.2022年はマンションを売るのに絶好のタイミング
2022年9月20日、国土交通省が基準地価を発表。全国の住宅地の基準地価は31年ぶりに上昇に転じました。
出典:国土交通省 全国の地価動向は全用途平均で3年ぶりに上昇~令和4年都道府県地価調査~
じっさい、国土交通省が2022年8月31日に発表した不動産価格指数によると、マンション価格は182.6を記録、右肩上がりにグングン上昇していることが確認できます。
出典:国土交通省 不動産価格指数 令和4年5月・第1四半期分
そのため、2022年はまさにマンションの「売り時」だといえます。
もし今まで売り渋っていたなら、高く売れるこのタイミングで売却を検討してみてはいかがでしょうか。
マンションを売るときは、複数の不動産会社に一括で査定を依頼すると便利です。
マンションの査定価格は、依頼する不動産会社によって差があります。ときには数百万円「売値」が変わることもあるため、複数社に査定を依頼し、価格を高く見積もってくれる不動産会社を見つけるのが肝心です。
NTTデータグループが運営する不動産一括査定依頼サービス「不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)」なら、厳選した全国約1,800の不動産会社の中から、最大6社を選んで査定依頼できます。
マンションの高額売却を成功させるためには、ぜひ「不動産売却 HOME4U」をご活用ください。
1-3.築年数から売るタイミングを考える
マンションを売るタイミングとして、築年数も目安になります。
結論からお伝えすると、マンションの「売り時」は、築年数が「10年」「20年」を超える前です。
築年数が20年を超えると、マンションの価格は半分に下がります。
公益財団法人・東日本不動産流通機構の「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2021年)」によると、築年数ごとのマンションの価格は以下の通りです。
築年数 | 成約価格 |
---|---|
築5年以下 | 6,000万円台 |
築6~10年 | 5,000万円台 |
築11~20年 | 4,000万円台 |
築21~25年 | 3,000万円台 |
築25年超 | 2,000万円台 |
築5年以下なら6,000万円台で売れるのに、築20年を超えると資産価値が3,000万円台と半分に下がってしまうことがわかります。
また、マンションは築10年くらいのタイミングで「修繕積立金」が値上がりします。
修繕積立金はマンションを買う際、「毎月かかる固定費」として購入検討要素の1つになるため、修繕積立金が値上がりする前のほうが売れやすいのです。
さらに、マンションの資産価値は「耐用年数」によっても変化します。
税制によってマンションの耐用年数は47年と定められています。
耐用年数から考えると、築40年近く経ったマンションは資産価値がかなり低くなっていると見なされるのです。
したがって、マンションを売るなら、築年数が「10年」「20年」を超える前が「売り時」だといえるでしょう。
2.マンションを高く・賢く売る方法
ここでは、マンションをより高く、損をせずに売るコツをご紹介します。
- 売却希望価格と売りたい時期を明確にする
- 大規模修繕後のタイミングで売る
- 売却時期は3月か9月
- 売る前にマンションの相場を調べる
- 同じマンション・近隣物件の競合を避けて売る
- 立地条件・周辺環境のメリットをまとめておく
- 複数の不動産会社に査定を比較する
- 優良な不動産会社を選ぶ
- 媒介契約は「専任媒介」または「専属専任媒介」を選ぶ
- 室内をきれいにし内覧で丁寧な応対をする
- ホームインスペクションをする
- リフォームせずに売る
- 売り出し後の3カ月の販売活動は全力で行う
- 売却期間は3カ月以上かける
- 値下げ交渉を想定して価格を高めに設定する
- 住み替えなら「売り先行」にする
- 売れないときは「買取」に切り替える
詳しく見ていきましょう。
2-1.売却希望価格と売りたい時期を明確にする
マンションを高く売るためには、「希望価格」と「売りたい時期」を明確にしておきましょう。
希望価格があいまいだと、値下げ交渉で提示された安値に妥協してしまいがちです。
売りたい時期が明確でないと、売り出すタイミングを間違えて損をするおそれがあります。
「思ったより安値になってしまった」「いつになっても売れない」といった失敗を防ぐため、「希望価格」と「売りたい時期」をはっきりとイメージしておきましょう。
2-2.大規模修繕後のタイミングで売る
大規模修繕直後は、マンションの価値が上がります。
マンションの共用部がきれいになることと、買主が入居後すぐに修繕費用を負担するのを避けられることが主な理由です。
また、大規模修繕中は足場によって窓がふさがれたり、工事の騒音がしたりするなど住み心地が下がりますが、直後であれば当面はその心配もありません。
さらに大規模修繕を行うには全世帯の合意が必要なので、意思決定だけでも手間や時間がかかります。
そうした心配がしばらくないということも、査定価格のプラスポイントとなるでしょう。
2-3.売却時期は3月か9月
マンションの購入は、「3月」と「9月」に需要が増加します。
転勤や就職、学校への入学で新生活を始める人が多くなる時期のため、相場より高く売る絶好のタイミングです。
反対に、「3月」「9月」を逃すと、買い手がなかなか見つからないこともあるので注意しましょう。
2-4.売る前にマンションの相場を調べる
マンションを高く売るには相場を知る必要があります。
売値を相場より低く設定すると損をしてしまうし、あまりにも相場とかけ離れた高値に設定しても売れ残ってしまいます。
このような失敗を避けるため、周辺にあるマンションの相場を知るところから始めましょう。
相場を調べる方法はいくつかあります。
- 「レインズ・マーケット・インフォメーション」で調べる
- 「公示地価」を調べる
- 「路線価」を調べる
ここでは、もっとも手軽な「レインズ・マーケット・インフォメーション」で調べる方法をご紹介します。
「レインズ・マーケット・インフォメーション」にアクセスしたら、次の3ステップで必要な情報を入力しましょう。
- 「マンション」の検索設定画面で「都道府県」と「地域」を選び「検索する」ボタンをクリック
- 取引情報一覧ページで「追加条件」(築年数や間取りなど)を入力
- 再度「検索する」ボタンをクリック
すると、一覧情報が更新されます。ここで「単価」を確認していけば、おおよその相場感がつかめます。
2-5.同じマンション・近隣物件の競合を避けて売る
同じマンションや近隣で、似た条件の物件が売り出されていないタイミングで販売を開始するのがおすすめです。
類似物件が近くで売られていると比較検討されるため、マンション価格は下がります。
高く売るためには、付近に競合物件が存在しないかどうかを確認してから売り出すようにしましょう。
2-6.立地条件・周辺環境のメリットをまとめておく
立地条件や周辺環境の良さはマンションを高く売るポイントになります。
「駅から近い」「最寄り駅に複数の路線が乗り入れている」など、セールスポイントとなる立地条件をまず洗い出してみましょう。
病院や学校、ショッピングモールやスーパーマーケットなどが付近にあると、周辺環境が良いとされ、マンションの評価は高くなります。
2-7.複数の不動産会社に査定を比較する
マンションを高く売るうえで重要になるのが、マンションの売却査定を複数の不動産会社に出してもらい、比較することです。
マンションの査定価格は、依頼する不動産会社によって差があります。ときには数百万円「売値」が変わることもあるため、複数社に査定を依頼し、価格を高く見積もってくれる不動産会社を見つけるのが肝心です。
NTTデータグループが運営する不動産一括査定依頼サービス「不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)」なら、厳選した全国約1,800の不動産会社の中から、最大6社を選んで査定依頼できます。
マンションの高額売却を成功させるためには、ぜひ「不動産売却 HOME4U」をご活用ください。
2-8.優良な不動産会社を選ぶ
マンションを高く売るなら、マンション売却に実績のある優良な不動産会社を選びましょう。
「マンションの売却に強い」「戸建ての売却に強い」など、不動産会社によって得意な分野が異なります。
マンションの売却が得意でない不動産会社に仲介を依頼すると、販売が難航する場合が多々あるのです。
そのため、「不動産売却 HOME4U」で複数の不動産会社に査定を依頼し、エリアでもっともマンション売却に強い不動産会社を選ぶようにしましょう。
2-9.媒介契約は「専任媒介」または「専属専任媒介」を選ぶ
不動産会社に仲介を依頼するときは、必ず「媒介契約」を結びます。
媒介契約は「専任媒介」「専属専任媒介」「一般媒介」の3種類があります。
高く・早く売るなら「専任媒介」「専属専任媒介」のいずれかがおすすめです。
おすすめの理由は次の2つです。
- 不動産会社の担当者のモチベーションを上げる
- 複数の会社とやりとりする手間がかからない
2-9-1.不動産会社の担当者のモチベーションを上げる
「一般媒介」は複数の不動産会社と契約し、買主を見つけた不動産会社のみ仲介手数料を受け取れる仕組みになっています。
どんなにがんばっても他社に先を越されるおそれがあるため、「一般媒介」では不動産会社の担当者のモチベーションが上がりにくいのです。
一方、「専任媒介」と「専属専任媒介」では1社とだけ契約するため、買主を見つけさえすれば、不動産会社は必ず仲介手数料を受け取れます。
そのため、「専任媒介」と「専属専任媒介」のほうが不動産会社の担当者のモチベーションが上がりやすいのです。
2-9-2.複数の会社とやりとりする手間がかからない
「一般媒介」は複数の不動産会社と契約するため、同じやりとりを何度もすることになります。
物件の写真や情報を送信したり、希望価格や売りたい時期を伝えたりと、同様の手続きを繰り返さないといけません。
その点「専任媒介」と「専属専任媒介」では1社の担当者とやりとりをするだけで済むので、面倒な作業が省けます。
2-10.室内をきれいにし内覧で丁寧な応対をする
マンションの室内をきれいにしておくと、内覧に訪れた人の購買意欲が高まります。
そのため、内覧前には室内の物を片付け、きちんと掃除を済ませておきましょう。
よりよい印象を与えるには、内覧が決まった時点で清掃業者にハウスクリーニングを依頼するのがおすすめです。
ハウスクリーニングをするべき場所は、キッチン、浴室、トイレ、洗面所などの水回り。水回りを清潔にすれば、内覧者に部屋の価値を高く見せられます。
また、内覧で来客を丁寧にもてなすことも大切です。
好印象を与えて「この人となら安心してやりとりができそう」と思わせれば、売買のステップへ進む可能性が高くなります。
内覧で来客によい印象を与えるためには、次の3つがポイントです。
- 人数分のスリッパを用意する
- 部屋を換気しておく
- 全室の照明を点灯させておく
ただし、過度に丁重なおもてなしをするとありがた迷惑と思われ、逆効果になってしまう場合もあるので、過剰な応対にならないよう注意しましょう。
2-11.ホームインスペクションをする
マンションを売る前にやっておくとよいことに、ホームインスペクションがあります。
ホームインスペクションとは、住宅診断のことです。
必須ではありませんが、不動産会社は売主と買主に必ずホームインスペクションについての説明を行う義務があるので、実施していないと買主からの印象が悪くなる可能性があります。
ホームインスペクションで住宅の状況を明確にしておけば、買主が安心できる状態で売買契約を交わせるのです。
ホームインスペクションについて詳しくは下記の記事で解説しています。
2-12.リフォームせずに売る
マンションの場合は、内装や設備によほど問題がなければ、リフォームをせずに売り出すのが得策です。
リフォームには時間も費用もかかり、売却期間がむやみに長くなってしまうおそれがあります。
購入後にリフォームをする余地を残しておいたほうが、買主にとっては住みやすいでしょう。
リフォームをして価格を上げたことで売れにくくなるケースもあるため、現状のまま売却するのがおすすめです。
2-13.売り出し後の3カ月の販売活動は全力で行う
マンションの売却は、売り出し後の3カ月間が勝負です。
不動産ポータルサイトに広告を掲載する場合、3カ月を過ぎると情報の鮮度が落ちていきます。
物件情報を掲載して3カ月を過ぎても売れなかった場合、閲覧者に「不人気」「売れ残り」といったネガティブな印象を与えるおそれがあるのです。
そのため、情報の鮮度が高い3カ月のうちに積極的にアピールをしておきましょう。
2-14.売却期間は3カ月以上かける
マンションを高く売るためには、3ヵ月以上の余裕を持って販売活動をするのがおすすめです。
マンションを早く売ろうと焦ると、値下げ交渉や、不動産会社の値下げ提案に応じて、希望価格より安く売ってしまう失敗を招きかねません。
マンションを売却するときは、仲介を依頼する不動産会社と「媒介契約」結びます。
「媒介契約」の期間は3ヵ月が標準的です。
3ヵ月経っても売却できない場合は契約を更新するため、そこからさらに3ヵ月期間を延長します。
焦って安売りしないよう、あらかじめ契約更新を視野に入れて、3ヵ月以上の販売戦略を練るのがおすすめです。
ただし、1年以上経っても売れ残っているときは、何らかの問題がある可能性があります。
売れ残った場合は、価格設定や販売戦略の見直しが必要です。
2-15.値下げ交渉を想定して価格を高めに設定する
マンションを売買する際は、ほとんどのケースで購入希望者から値下げ交渉されます。
そのため、値下げ交渉を想定して、売り出し価格を相場や希望価格より少し高めに設定するのがおすすめです。
とはいえ、ずっと価格が高いままにしておくのは避けましょう。
購入希望者の有無や人数で販売状況をこまめに確認し、反応を見ながら少しずつ価格を修正していく必要があります。
仲介を依頼する不動産会社の意見も聞きながら、長期的な販売戦略をしっかりと立てましょう。
2-16.住み替えなら「売り先行」にする
住み替えの場合は、新居の購入よりも、今のマンションを先に売る「売り先行」がおすすめです。
先に新居を買ってしまうと、転居の手続きで忙しくなり、販売活動に集中できなくなるおそれがあります。
今のマンションを売ったお金で新居の購入計画を立てられるメリットもあるので、タイミングを「売り先行」にしたほうが住み替えはスムーズに進むでしょう。
2-17.売れないときは「買取」に切り替える
不動産会社へ仲介を依頼してなかなか売れないときは、「買取」への変更も選択肢に入れましょう。
買取は、不動産会社が直接物件を購入することを指します。
買取の価格は、仲介による売却価格の80%程度。売却価格が少し下がりますが、早く売れるメリットがあるので、仲介から買取に変更するのもひとつの手です。
3.マンションを売るときの流れ
マンションを売るときの流れは、以下の5ステップです。
- 相場を調べて査定依頼する
- 媒介契約を結び価格を決める
- 販売活動・内覧を開始
- 売買契約・引き渡し
- 確定申告する
詳しく見ていきましょう。
3-1.相場を調べて査定依頼する
まずは、周辺のマンションの相場を確認しましょう。
売れやすい適正な価格を決めるため、同じような条件にある物件の相場を知っておく必要があるからです。
以下の手順で相場を調べて、査定依頼を出しましょう。
- 「レインズ・マーケット・インフォメーション」で相場を調べる
- 不動産一括査定サイト「HOME4U」で複数の不動産会社に査定依頼
3-1-1.「レインズ・マーケット・インフォメーション」で相場を調べる
「レインズ・マーケット・インフォメーション」は、不動産流通機構が運営・管理しているサイトです。国土交通大臣指定の運営組織が発信する情報のため、信頼性や正確性も安心して利用できます。
全国で実際に取引された物件の売買価格(成約価格)の取引情報を検索することができます。
また、追加検索条件の項目も細かく、沿線・最寄り駅・駅からの距離・専有面積・間取り・築年数・用途地域など、売却したい物件の条件に近い物件の相場を調べやすい点がおすすめです。
3-1-2.不動産一括査定サイト「HOME4U」で複数の不動産会社に査定依頼
マンションを高く売るためには、複数の不動産会社に査定を出してもらいましょう。
マンションの査定価格は、依頼する不動産会社によって差があります。ときには数百万円「売値」が変わることもあるため、複数社に査定を依頼し、価格を高く見積もってくれる不動産会社を見つけるのが肝心です。
マンションを売るならどこに頼むべきか迷っている場合は、NTTデータグループが運営する不動産一括査定依頼サービス「不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)」がおすすめです。
「不動産売却 HOME4U」なら、厳選した全国約1,800の不動産会社の中から、最大6社を選んで査定依頼できます。
マンションの高額売却を成功させるためには、ぜひ「不動産売却 HOME4U」をご活用ください。
3-2.媒介契約を結び価格を決める
査定の結果から相応しいと思う不動産会社がみつかったら、その会社と媒介契約を結びます。
3-2-1.媒介契約を結ぶ
媒介契約とは、売主が不動産会社に売却の手続きの代行を委託するものです。
媒介契約には、「一般媒介契約」「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」の3つの種類があります。
「一般媒介契約」は複数の不動産会社と契約できるものです。
一方、「専任媒介契約」と「専属専任媒介契約」は、ひとつの不動産会とだけ契約するものです。
高く・早く売るなら、「専任媒介契約」と「専属専任媒介契約」のいずれかをおすすめします。
詳しくは「2-9. 媒介契約は「専任媒介」または「専属専任媒介」を選ぶ」をご確認ください。
3-2-2.売り出し価格を決める
媒介契約を結んだら売り出し価格を決定します。
不動産会社が算出する査定額は、売れる見込みがある価格です。
一方で、売主はできるだけ高値で不動産を売りたいはずです。
そのため、売り出し価格は不動産会社とよく相談した上で決めましょう。
アピールポイントを不動産会社にしっかりと伝えれば、より高値で売り出すことも可能です。
3-3. 販売活動・内覧を開始
媒介契約を結んだら、販売活動が始まります。
3-3-1.販売活動
不動産会社は自社の店舗に来るお客さんや近隣エリアへのチラシの配布、ホームページなどで物件情報を流します。
またレインズに登録していると、全国の不動産会社でこの物件の情報を閲覧できるため、遠方の人にもマンションの情報を届けることができます。
売主は購入希望者が部屋の内覧を希望した場合、準備・対応します。金額が大きな取引になるため、売主の印象も大切です。
事前準備としては清掃やハウスクリーニングを行い、部屋全体をきれいにしておくと印象がよく、買い手が付きやすくなります。設備が故障していたり、内装が剥げていたりする場合は修繕を行っておくと安心です。
3-3-2.内覧
購入希望者が現れた場合は、内覧の対応をします。
内覧前には部屋を掃除し、設備が壊れていたら修繕しておくとよいでしょう。
3-4. 売買契約・引き渡し
購入希望が見つかったら売買契約を結びます。
3-4-1.売買契約
売買契約の流れは以下の通りです。
- 不動産会社が購入希望者に記載してもらった「購入申込書」を送ってくる
- 売主、買主ともに条件に納得すれば、売買契約を締結
- 引き渡し期日を指定する
- 手付金を受領する
手付金については以下の記事で詳しく解説しています。
3-4-2.引き渡し
引き渡しは、売主、買主、不動産会社の担当者のほか、司法書士も同席し、銀行の1室などで手続きを行います。
売主から買主へマンションの鍵や管理規約を引き渡し、司法書士には登記の必要書類を渡し、手続きを委任します。
引き渡し日は買主と相談のうえ決定しますが、一般的には、売買契約から引き渡しまでにかかる期間は1か月程度です。
この間に新居を購入したり賃貸物件を探したりし、引っ越しを済ませておく必要があります。
引き渡し期日には、残代金の決済も同時に行います。マンションを売る際に住宅ローンの残りがある場合は、受け取った残代金で完済します。
3-5.確定申告する
マンションを売った場合、必ずしも確定申告が必要なわけではありません。
確定申告が必要になるのは、マンションを売って「売却益(譲渡所得)」が出た場合です。
利益は、単純にマンションを売ってもらった金額ではなく、そのマンションを買ったときにかかった費用(取得費)や、マンションを売るときに使った費用(譲渡費用)を引いた金額になります。
式で表すと以下の通りです。
譲渡所得 = 譲渡価額 - 取得費 - 譲渡費用
さらに条件を満たせば使える減税措置などを利用すると「マンションを売っても利益が出ていない」と判断されるケースがあります。
利益が出ていないとみなされた場合は、確定申告の必要がありません。
確定申告について詳しくは以下の記事で解説しています。
4.マンションを売るときに必要な手数料と税金
マンションを売る際の費用の相場をしっかりと押さえておくことも大切です。
マンションの売却時にかかる費用は、大きく以下の2つに分かれます。
- 仲介手数料
- 税金
詳しく見ていきましょう。
4-1.仲介手数料
マンション売却時には、売主が不動産会社に対して仲介手数料を支払います。
仲介手数料は取引額に応じて以下の通りです。
取引価格(税別) | 仲介手数料 |
---|---|
200万円以下 | 売買金額×5%+消費税 |
200万円超え400万円以下 | 売買金額×4%+2万円+消費税 |
400万円を超える | 売買金額×3%+6万円+消費税 |
仲介手数料の上限額や計算方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
4-2.税金
マンション売却時には以下の税金がかかります。
- 登録免許税
- 印紙税
- 譲渡所得税
ひとつずつ見ていきましょう。
4-2-1.登録免許税
マンションの売却時には、登録免許税の納税が必要です。
抵当権抹消登記により、不動産1件につき1,000円の登録免許税がかかります。
なお、マンションの登録免許税は、土地1,000円、建物1,000円で2,000円となるのが一般的です。
出典:国土交通省 法務省法務局 抵当権の抹消登記に必要な書類と登録免許税
4-2-2.印紙税
不動産売買契約書には契約印紙代として印紙税が必要です。
令和6年3月31日までは、印紙税の軽減措置が適用できます。
軽減税率適用後の印紙税の税率は以下の通りです。
金額 | 印紙税 | 軽減税率 |
---|---|---|
50万円超100万円以下 | 1,000円 | 500円 |
100万円超500万円以下 | 2,000円 | 1,000円 |
500万円超1,000万円以下 | 10,000円 | 5,000円 |
1,000万円超5,000万円以下 | 20,000円 | 10,000円 |
5,000万円超1億円以下 | 60,000円 | 30,000円 |
1億円超5億円以下 | 100,000円 | 60,000円 |
5億円超10億円以下 | 200,000円 | 160,000円 |
10億円超50億円以下 | 400,000円 | 320,000円 |
50億円超 | 600,000円 | 480,000円 |
金額の記載のないもの | 200円 | 200円 |
出典:国税庁 不動産の譲渡、建設工事の請負に関する契約書に係る印紙税の軽減措置
4-2-3.譲渡所得税
不動産売却をして得た売却益のことを「譲渡所得」と呼び、譲渡所得税がかかります。マンションの場合は、売却益が出たときのみ譲渡所得税の納税が必要です。
売却益とは、自宅の売却価格(譲渡価格)から仲介手数料などの経費(譲渡費用)と、自宅を取得したときの売買代金や経費(取得費)を引き、さらに該当する特別控除などを引いてもなお残っている部分を指します。
売却益 = 譲渡価格-(譲渡費用+取得費)-特別控除
一般的には、当初に自宅を取得したときの価格よりも、売却時の価格の方が低くなることが多いのですが、土地の取引相場が上昇して売却価格が上がったような場合は、利益がでることもあります。
不動産売却時にかかる税金や特例について、詳しくはこちらの記事もご覧ください。
5.マンションを売るときの全注意点
ここでは、マンションを売るときの注意点をお伝えします。
- 最低売却価格を決めておく
- 不動産会社とこまめに連絡を取る
- 内覧の段取りをしっかりしておく
- 買主がローン審査に落ちると白紙解約になる
- 瑕疵があると「契約不適合責任」に問われる
- 引き渡しをスムーズにする
- 手残り金額の試算が必要
- 確定申告を忘れないようにする
詳しく見ていきましょう。
5-1.最低売却価格を決めておく
買主が現れても、希望売却価格で売買が成立することは稀です。
たいていの場合は価格交渉をされ、価格は引き下げられます。
そのため、交渉されることを前提に最低売却価格を決めておきましょう。
高すぎると売れないし、安すぎると損をしてしまいます。
安すぎず高すぎないほどほどの価格に設定しておくのが大切です。
5-2.不動産会社とこまめに連絡を取る
マンション売却を成功させるためには、不動産会社への連絡をこまめにするのが大切です。
不動産会社はいくつもの物件を同時に扱っているため、任せっきりだと、忘れられてしまうおそれがあります。
そのため、週に1度は不動産会社に進捗確認の連絡をしましょう。
こまめにテコ入れして販売戦略を更新していくことが、売却成功への近道です。
5-3.内覧の段取りをしっかりしておく
内覧が決まったら、予定日に向けてしっかり準備をしておきましょう。
「片付けや掃除が間に合わない」「スリッパの数が足りない」といった不備があると、売却のチャンスを逃しかねません。
売却成功率を高めるため、内覧時には入念な準備が必要です。
5-4.買主がローン審査に落ちると白紙解約になる
住宅ローンで購入される場合は、買主がローン審査に通らないと売買が成立しません。
ローン審査に落ちてしまうと手付金が放棄され、契約は白紙解除になってしまいます。
ローン審査は1カ月程度かかる場合もあります。
売買の話が進んでも契約が不成立になるケースもあると心得ておきましょう。
5-5.瑕疵があると「契約不適合責任」に問われる
売却した土地に「隠れた瑕疵」があった場合、民法第562条に定められた「買主の追完請求権」により、売主は契約不適合責任を負います。
マンションの場合、「壁の中・天井裏の配管からの水漏れ」「床の傾き」といった問題が売却後に発覚することが「隠れた瑕疵」に当たります。
契約不適合責任に該当すると、売主は修繕費用の負担や、損害賠償の支払い、契約の解除を買主の求めに応じてしなければいけません。
売却後のトラブルを避けるため、どんなささいな瑕疵でも、思い当たるものは買主に申告するようにしましょう。
5-6.引き渡しをスムーズにする
売買契約が成立したら、スムーズに引き渡しをしましょう。
住み替えの場合は、引き渡し日までに引っ越しを済ませておく必要があります。
引き渡し日になっても住居を空けられなかったといった事態になると、買主とのトラブルになるからです。
5-7.手残り金額の試算が必要
マンションを売ったあと、手残り金額がいくらになるかも事前に見積もっておきましょう。
売却額によっては、諸費用や税金を引くと手残りが少なくなります。
売ったお金で新居の購入を検討している場合や、親族間で遺産相続をする場合はとくに注意が必要です。
5-8.確定申告を忘れないようにする
マンションを売って利益(譲渡所得)が出た場合は、必ず確定申告を行いましょう。
なお、マンションを売った場合は、売却益3,000万円までは「特例」として税金の控除を受けられます。
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この記事のポイント
2022年現在、分譲マンションを売る人が続出している理由は次の2つです。
- コロナの影響でテレワーク普及
- 世界的なインフレ加速による住宅価格の高騰
また、マンションを売るべきタイミングは、マンション価格が右肩上がりにグングン上昇している2022年の今です。
詳しくは「1-1.分譲マンションを売る人が続出している理由」をご覧ください。
マンションを高く・賢く売るコツは以下の通りです。
- 売却希望価格と売りたい時期を明確にする
- 大規模修繕後のタイミングで売る
- 売却時期は3月か9月
- 売る前にマンションの相場を調べる
- 同じマンション・近隣物件の競合を避けて売る
- 立地条件・周辺環境のメリットをまとめておく
- 複数の不動産会社に査定を比較する
- 優良な不動産会社を選ぶ
- 媒介契約は「専任媒介」または「専属専任媒介」を選ぶ
- 室内をきれいにし内覧で丁寧な応対をする
- ホームインスペクションをする
- リフォームせずに売る
- 売り出し後の3カ月の販売活動は全力で行う
- 売却期間は3カ月以上かける
- 値下げ交渉を想定して価格を高めに設定する
- 住み替えなら「売り先行」にする
- 売れないときは「買取」に切り替える
詳しくは「2.マンションを高く・賢く売る方法」をご覧ください。
マンションを売るときの流れは、以下の5ステップです。
- 相場を調べて査定依頼する
- 媒介契約を結び価格を決める
- 販売活動・内覧を開始
- 売買契約・引き渡し
- 確定申告する
詳しくは「3.マンションを売るときの流れ」をご覧ください。
マンションを売るときの注意点は以下の通りです。
- 最低売却価格を決めておく
- 不動産会社とこまめに連絡を取る
- 内覧の段取りをしっかりしておく
- 買主がローン審査に落ちると白紙解約になる
- 瑕疵があると「契約不適合責任」に問われる
- 引き渡しをスムーズにする
- 手残り金額の試算が必要
- 確定申告を忘れないようにする
詳しくは「5.マンションを売るときの全注意点」をご覧ください。