間取り図にある「MB」とは?略語の意味や住みやすさを確認するポイント

間取り図に記載されている「MB」とは、「メーターボックス」の略語です。

メーターボックスとは、電気・ガス・水道などの使用量を表示する計器を収納したスペースのことであり、ガス会社や電気会社などの検針員が検針しやすいように、玄関脇に配置されていることが多いです。

この記事では、間取り図の「MB」に関する基礎知識や、MBがある間取り例などについてお伝えします。

この記事でわかること
  • 間取り図の「MB」は「メーターボックス」の略語
  • 間取り図の中で「MB」は玄関脇に配置されていることが多い
  • 間取り図から「住みやすさ」を確認する方法は、部屋の広さや配置、向きなど5つ

ぜひ最後までご覧いただき、理想の間取りづくりの参考にしてくださいね。

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間取り図の記号について全体像を把握したい方は「間取り図の記号」もご覧ください。

1.間取り図にある「MB」とは

間取り図にある「MB」とはイメージ

間取り図で「よくわからない」と思われがちなアルファベットの1つに「MB」という表記があります。

まずは間取りにおける「MB」の基礎知識について把握しておきましょう。

1-1.メーターボックスの略語

「MB」は、メーターボックスの略語です。

メーターボックスとは、電気・ガス・水道の使用量を表示する計器を収納したスペースを指します。
戸建て住宅の場合、ガス会社や電気会社などの検針員が検針しやすいように、玄関脇に配置されていることが多いです。

マンションをはじめとする集合住宅では、共用部分に設置されていることが一般的です。

1-2.マンションの間取り図でよく目にする

マンションの間取り図でよく目にするMBですが、戸建ての場合はメーターが1箇所に集められていないケースが多く、間取り図には記載されていないことがあります。

例えば、ガスメーターと電気メーカーはそれぞれ屋外の壁面に設置され、水道メーターは蓋付きのボックスごと門の近くなどの地中に埋められているというケースがよくみられます。

1-3.「MB」内に設置されているもの

MB内に設置されているのは、主に以下の3つです。

MB内に設置されているもの
ガスメーター
  • 使用したガスの量を計量する機器
  • 安全機能も備える
  • 表示窓に「立方メートル」の表記がある
水道メーター
  • 使用した水道料を計量する機器
  • MBの下の方に配置されていることが多い
  • メーターが小さく、基本的に青い蓋が付いている
電気メーター
  • 使用した電気料を計量する機器
  • 電気量を表す「kWh」が記載されている
  • 従来は、計測時に内部の円盤が回る機械式メーターが多かった
  • 近年は検針が不要なスマートメーターへの切り替えが進んでいる

非常時には、これらのメーターを操作しなければならないこともあります。
そのため、どこにあるのかはもちろん、それぞれの特徴や使い方を把握しておく必要があるでしょう。

1-4.物置としては使えない

MBは、物置としては使えません。

MBは通常、検針員がいつでも開けられるように鍵がかからない仕様になっているため、中に私物を置いておくと盗難にあう可能性があります。

例えば、同居人のためにMBに鍵を隠すといった行為は、防犯上の問題があるため避けましょう。

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2.MBのある間取り例

MBのある間取り例として、以下の3つをご紹介します。

この章で紹介する間取り
  • 下駄箱横にMBのある間取り
  • 玄関から回り込んだ場所にMBのある間取り
  • 玄関から少し離れてMBが配置された間取り

MBが、実際にどのように間取り図に記載されているかを確認してください。

2-1.下駄箱横にMBのある間取り

下駄箱横にMBのある間取りイメージ

※SB…シューズボックス
※CL…クローゼット

マンションの共用廊下に面し、玄関と下駄箱に並んでMBが配置されている間取りです。

玄関のドアと同じ向きでMBの扉を開ける、比較的オーソドックスなタイプといえるでしょう。

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2-2.玄関から回り込んだ場所にMBのある間取り

玄関から回り込んだ場所にMBのある間取りイメージ

※CL…クローゼット
※WIC…ウォークインクローゼット

玄関の近くではあるものの、少し回り込まないと扉を開けられない場所にMBがある間取りです。

この配置の場合、検針員が作業をしていても、玄関のドアを開ける住人と顔を合わせることがなく、居住者のプライバシーを確保しやすくなります。

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2-3.玄関から少し離れてMBが配置された間取り

玄関から少し離れてMBが配置された間取りイメージ

※SB…シューズボックス

玄関のすぐ横ではなく、間に洗濯機置場やトイレを挟み、少し離れた場所にMBが配置されている間取りです。

上下水道やガス管などの配管を通すためのパイプスペース(PS)に隣接していることが特徴です。

この間取りではMBとPSはそれぞれ独立していますが、一緒に設置されている場合は「MBPS」と表記することもあります。

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3.間取り図から住みやすさを確認するためのポイント

間取りをなんとなく眺めていても、「実際の住みやすさ」をイメージするのは難しいでしょう。
間取り図から住みやすさを確認するためのポイントは、主に以下のとおりです。

間取り図のチェックポイント
  • 部屋の広さ・配置・向き
  • 収納の数・配置
  • 窓や扉の配置・開き方
  • 敷地境界線

それぞれのポイントを解説します。

3-1.部屋の広さ・配置・向き

間取り図を見る際は、各部屋の広さや配置、向きに注目しましょう。

例えば、同じ40平米の住宅でも、大きな部屋が1つある「1LDK」の間取りもあれば、コンパクトな2つの部屋を備えた「2LDK」の間取りもあります。
どのくらいの広さの部屋があると、実際の暮らしに役立つかを考えてみましょう。

また、生活動線や家事動線がスムーズになるような配置を選ぶことも重要です。

向きに関しては、南向きや東向きは太陽の光が入りやすく、過ごしやすいといわれています。
冬の午後であれば西向きのほうが日の光が差し込みやすいです。

一般的に、家族が集まるリビングは、太陽光で生活できる時間が長い南向きが適していると考えられます。
リビング・ダイニングであれば、朝食時に光が差し込む東向きも人気です。

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3-2.収納の数・配置

間取り図で確認しておきたい項目として、収納の数と配置も挙げられます。

収納が多いほど、生活スペースに荷物や収納家具を置かずにすみ、すっきりと暮らしやすくなります。
各部屋1つずつの収納に加え、ウォークインクローゼットやパントリーなどがあると便利です。

ただし、家族の人数や構成、ライフスタイルによって必要な収納は異なります。
収納スペースが多ければ多いほど部屋の面積が小さくなるため、双方のバランスを考慮して検討しましょう。

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3-3.窓や扉の配置・開き方

窓や扉の配置や開き方にも注目です。

窓の配置については、採光だけでなく、風通しも考える必要があります。
例えば、片方向だけに窓を取り付けても風が通り抜けることはなく、換気が難しいかもしれません。

「片開」「折りたたみ」「引き違い」などの種類も判別しましょう。
こちらは扉にもいえることですが、開き戸なのか引き戸なのかを確認しておくと、家具の配置場所を考えやすくなります。

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3-4.敷地境界線

戸建ての間取り図の周囲を囲んでいるラインが、敷地境界線です。建築物の敷地の外周を指し、土地の形や広さを把握するのに役立ちます。プライバシーや騒音への対策も、敷地境界線がどのように引かれているかで異なるため、必ず確認しておきましょう。

なお、「隣の家との境に設置しているブロック塀が境界線」などと認識しているケースがありますが、ブロック塀や垣根は境界線の目安とはなっても、正確なものではない可能性が高いです。敷地境界線が曖昧なときは、専門家に測量を依頼する、敷地の角すべてに目印となる「境界標」を設置するなどの対策を講じましょう。

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4.「MB」以外の間取り表記の意味一覧

間取りの表記には「MB(メーターボックス)」以外にも略されて表記されているものが多く、「どういう意味?」と感じることがあるかもしれません。

間取り表記の意味一覧
表記 意味
DR 洗面脱衣室
PR 洗面室
WC トイレ
UB ユニットバス
W 洗濯機を置くスペース
R 冷蔵庫を置くスペース
BR(MBR) ベッドルーム(メインベッドルーム)
CL クローゼット
WIC ウォークインクローゼット
ENT 玄関
HALL 廊下
DEN 書斎や趣味の部屋
N 納戸
VOID 吹き抜けスペース
SR サンルーム
SB シューズボックス
SR サービスルーム(多目的スペース)
PS パイプスペース(配管やガス管などを収納)
SK スロップシンク(蛇口と深いシンクのセット)
MB メーターボックス

例えば、「SR」は「S」と表記されることもあり、サービスルームの略語です。
サービスルームとは、建築基準法の「居室」に当てはまらない部屋のことです。
窓や換気口の大きさの基準を下回っており、収納スペースや書斎などに使われることが多いです。

また、「PS」はパイプスペースの略語で、電気・ガス・吸水・排水など配管を通す空間を指します。
各階を貫通するように縦方向に設置されていることが多いです。

「DEN」は英語で「巣」や「ねぐら」「隠れ家」などを意味する言葉で、間取り図では書斎や趣味のスペースなどの多目的に利用できる空間を指します。
サービスルームと同様に、建築基準法における居室の要件を満たしていないため、部屋として数えられません。

このように、間取り図ひとつとっても、家づくりを行う際には整理すべき情報がたくさんあります。

時には無料サポートサービスも活用しながら、理想の間取りづくりや資金計画、ハウスメーカー選びに備え、一生に一度あるかないかの家づくりを効率的に進める準備をしておきましょう。

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まとめ

「MB」とは、「メーターボックス」の略語です。
メーターボックスとは、電気・ガス・水道などの使用量を表示する計器を収納したスペースを指します。

MBは、ガス会社や電気会社などの検針員が検針しやすいように、玄関脇に配置されていることが多いです。

共用部分にあたるスペースであり、ガス会社や電力会社の検針員が検針することを前提として設置されているため、物置として使うことは禁止されています。
通常は施錠できない仕様になっていることから、盗難を防ぐためにも、私物を置いておくことは避けましょう。

なお、戸建ての場合はメーターが1箇所に集められていないケースが多く、間取り図には記載されていないこともあります。

また、間取り図には、「MB」のほかにも「S(サービスルーム)」や「PS(パイプスペース)」「DEN(デン)」などの表記が記載されていることがあります。

この記事で各表記の意味を把握し、理想に近い間取り図を収集する際や、実際にハウスメーカーから間取りプランを提案された時ときの参考にしてください。

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