掃き出し窓とは?引き違い窓など他の窓との違いや設置に適した場所、サイズを解説

掃き出し窓とはどんな窓? メリットとデメリットも

掃き出し窓とは、下部分が床まである引き戸式の窓のことです。もともとは、ほうきで庭にゴミを掃き出す役割の窓であり、床面に接しているためベランダや庭への出入りがしやすいことが特徴です。近年では高さのある面積の大きな窓を指すため、庭やバルコニーなど、人目が気にならない場所に面した部屋に設置するのに適しています。

この記事では、注文住宅の建築を検討中で掃き出し窓の設置を検討している方に向けて、以下の内容を解説します。

この記事でわかること
  • 掃き出し窓の基礎知識
  • 掃き出し窓と他の窓との違い
  • 掃き出し窓のメリット・デメリット

ぜひ最後までご覧いただき、理想の家づくりのご参考にしてください。

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1.掃き出し窓の基礎知識

掃き出し窓の基礎知識 イメージ

掃き出し窓とは、窓の下枠が床と同じ高さの、引き戸式の窓のことです。下部分が床面に接しているため、窓から外に出られます。

日本の住宅では主流の窓であり、出入りがしやすく採光や風通しに優れているため、リビングやベランダに出る窓に設置されるケースが多くみられます。

1-1.由来は「ほうきで庭にゴミを掃き出す役割の窓」

掃き出し窓の名称は、「ほうきで庭にゴミを掃き出す役割の窓」であったことが由来です。ほうきで掃除をしていた時代、掃き出し窓から家の中のゴミを外に出していました。

掃除機の普及によりゴミを外へ掃き出すために設置することはなくなり、代わりにバルコニーに出るための役割を果たすようになったため、テラス窓と呼ばれることもあります。

1-2.設置に適した場所

近年では大きなサイズの、いわゆる「テラス窓」と呼ばれる大きな窓を掃き出し窓と呼ぶことがほとんどであるため、庭やバルコニーなど、人目が気にならない場所に面した部屋に設置するのに適しています。カーテンをつけていないと室内が丸見えになってしまうため、通りに面しているような場所には不向きといえるでしょう。

1-3.一般的なサイズ

掃き出し窓のサイズは、通常「横幅1.63m~1.8 m、高さ1.83 m~2.23 m」とされており、掃き出し窓用の既製品のカーテンは、この大きさで作られているものが多いです。大人が腰をかがめることなく、問題なく通り抜けできるような高さであることをイメージしてください。

1-4.費用相場

リビングに掃き出し窓をつけた場合、15万~25万円程度かかるのが一般的です。窓の大きさやガラスの種類、住宅会社などによって詳細は異なるため、気になる方は確認しておくことをおすすめします。

1-5.開閉方式は主に2種類

掃き出し窓の開閉方式は、「引き違い窓」と「片引き窓」の2つが主流です。それぞれの開閉方法を解説します。

1-5-1.引き違い窓

引き違い窓とは、2枚以上の窓を左右にスライドさせて開閉する窓のことです。左右どちらからでも開け閉めができ、開ける幅を調節できます。また、前後に開閉する必要がないため、スペースを取らないことなどもメリットです。

1-5-2.片引き窓

片引き窓は、2枚の窓のうち一方が固定されていて、片方の窓のみを横滑り方式で開け閉めできる仕組みの窓です。片側がFIX窓と呼ばれるはめ殺し窓や壁の場合に、用いられます。開閉できるのが片側の窓のみのため、室温や通風量の調整がしにくい点がデメリットですが、機密性が高いことが特徴です。

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2.掃き出し窓と他の窓との違い

ここからは、掃き出し窓と他の窓との違いをご紹介します。掃き出し窓の他にはどのような窓があるのか、掃き出し窓との違いとあわせて確認しましょう。

2-1.腰高窓

腰高窓 イメージ

「腰高窓」はその名のとおり、床から90センチ程度の腰の高さのあたりに設置する窓です。掃き出し窓のように床に接しないため、窓の下にソファや収納家具などを設置できます。高さは90センチ程度のため、縦幅は掃き出し窓の半分程度のイメージです。横幅は、1.8メートル以下のものが多くみられます。

腰高窓は、庭やベランダに面していない部屋や、掃き出し窓が設置された部屋にもう1つ外に面した壁がある場合などに利用されます。

2-2.出窓

出窓 イメージ

出窓とは、壁から外側に飛び出すような形状で、洋風の建物などによく使われる窓のことです。床から30センチ以上離して設置することが一般的であり、大きさは腰高窓よりも少し小さめであることが多いです。

出窓の存在により、家の外観が重厚感のあるお洒落な印象になります。また、窓が外側に出ていることで室内側に生まれる棚のような空間を、お洒落なインテリアスペースとして活用することも可能です。このように、単なる開口部としての機能を果たすだけでなく、インテリア性が高まる点が出窓の魅力といえます。

2-3.高窓

高窓 イメージ

高窓は、天井に近い場所に設置する窓です。大人の肩よりも高い場所にある窓を指し、肩より少し高い位置の窓も、天井近くにある窓も高窓と呼びます。

高窓からは部屋の中が見えにくいため、掃き出し窓と異なり、プライバシーを確保しやすいことが特徴です。そのため、人の往来がある通りや、隣の家に面した部屋やリビングの壁に用いられる傾向があります。さらに、高い場所にあるため家具などの設置を制限しないことや、光を取り込みやすいといったメリットもあります。

2-4.天窓

天窓 イメージ

天窓は、屋根がある天井に設置する窓です。空からの光を直接取り込むため、「ルーフ・ウィンドウ(屋根の窓)」「トップライト(天頂部の明かり)」などと呼ばれることもあります。サイズはあまり大きくなく、一般的には横幅0.5メートル×高さ0.7メートル程度です。掃き出し窓のような引き戸ではなく、突き出し型や固定型、回転型の形状のものがほとんどです。

真上から光が差し込むため、通常の窓の3倍程度の光を取り入れられるとされています。晴れた日中には室内から青空を、夜には星空を眺められる点も魅力です。

2-5.地窓

地窓 イメージ

地窓は足元に近い高さに設置する窓で、掃き出し窓と同様に下部を床に設置させるケースが多くみられます。日本では、地窓のことを掃き出し窓と呼んできました。しかし近年では、窓の下部が床と同じ高さの、背の高い窓を掃き出し窓と呼ぶことが主流です。地窓の高さは掃き出し窓の半分程度のため、屋外からの人の目が気になりにくいといえるでしょう。

低い場所に設置するのが特徴ですが、外の景色を見られる程度の大きさはあるため、室内から日本庭園をみせることを目的に設置されるような場合もあります。もともとは和室に用いられていた窓で、設置することによって落ち着いた雰囲気になります。

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3.掃き出し窓のメリット

掃き出し窓のメリット イメージ

掃き出し窓のメリットとして代表的なのは、以下の3点です。

  • 光を取り込みやすい
  • 風通しが良い
  • 外への出入りがしやすい

各メリットを解説します。

3-1.光を取り込みやすい

掃き出し窓は面積が大きいため、その分取り込める光の量も多く、部屋が明るくなるのがメリットです。そのため、家族が一緒に過ごすことの多いリビングなどに採用されることが多いことが特徴です。天気の良い日中は照明をつけなくても過ごせることが珍しくないため、電気代の節約にもつながります。明るい部屋づくりを目指す方には、掃き出し窓の設置をおすすめします。

3-2.風通しが良い

開口部が大きいため室内の換気がしやすく部屋の風通しが良くなることも、掃き出し窓を設置するメリットの1つです。湿気がこもりにくくなるため、カビの発生を防ぎ、快適に過ごせるでしょう。

また、多少暑い程度の日であれば、網戸をして掃き出し窓を開けておけば室内を風が通るため、冷房をつけなくても済みます。

日当たりの良い南側に掃き出し窓を設置し、北側の高い場所に窓を設けるとよく風が通ります。空気は気圧により低い場所から高い場所へと抜ける性質があるためです。それによって、明るく風通しの良い住まいが実現します。

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3-3.外への出入りがしやすい

掃き出し窓は下部が床付近にあるため、庭やベランダへの出入りがしやすい点も魅力です。面積が大きく大人もスムーズに出入りができるため、洗濯物を持って外干しに行く際や大型家具の搬入・搬出時に便利です。

玄関以外に災害時の避難ルートを確保できることも、利点といえるでしょう。大きな地震で建物がゆがみ、玄関のドアが開けられない状況も想定されます。そのような場合でも掃き出し窓があれば、脱出口を確保することが可能です。そのほか、庭でバーベキューやプール遊びをする際も、部屋からの出入りが容易にできます。

ここまで、掃き出し窓のメリット3つをご紹介しました。
希望する窓の導入を進めるにあたり、既にある程度、希望の間取りイメージがある方、あるいは思いつくことを伝えてプロの意見をもらいたい、という方は、まず家づくりのとびらを活用してみることもおすすめです。
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4.掃き出し窓のデメリット

掃き出し窓のデメリット イメージ

メリットの多い掃き出し窓ですが、以下のようなデメリットがあることに注意が必要です。

  • プライバシーや防犯面が不安
  • 暑さ・寒さが伝わりやすい
  • 防音性が低い

それぞれの内容を解説します。

4-1.プライバシーや防犯面が不安

掃き出し窓はガラスの面積が大きく見通しが良い一方で、プライバシーや防犯面で不安があります。カーテンを開けていると外から部屋の様子をのぞけ、構造的に室内に侵入しやすい点がデメリットです。

掃き出し窓を設置する際は、角度を変えて採光を調整でき、外からの視線を遮断しながら風を通せるブラインドの利用も検討の余地があります。そのほか、防犯ガラスにしたり鍵を強化したりするなど、対策を講じることをおすすめします。

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4-2.防音性が低い

掃き出し窓のある家は、防音性が低くなってしまうため、なんらかの対策が必要になるケースが少なくありません。窓ガラスは壁よりも薄いため、掃き出し窓のようにそのガラスの面積が広い場合は、どうしても音が外に漏れやすくなってしまいます。また、近くに線路や交通量の多い道路があるような場合は、外からの音も気になってしまう可能性があります。

防音対策としては、二重サッシが有効です。窓の内側に窓を1枚追加することで、防音性が高まります。

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4-3.暑さ・寒さが伝わりやすい

暑さ・寒さが伝わりやすい点も、掃き出し窓のデメリットの1つです。窓が大きいため日当たりが良いと夏は暑くなりやすく、冷気に接する面積が広い分、冬は部屋が冷えやすいといえます。

近年は冷暖房効率を上げることを目的として、機密性を高めるためにコンパクトな掃き出し窓にしたり、熱を逃がさないように二重サッシにしたりする住宅も増えています。

ここまで、掃き出し窓のデメリット3つをご紹介しました。事前に情報を集めたうえで、計画的にマイホームづくりにとりかかることで、後悔のない理想の間取り設計に繋げられるでしょう。

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5.掃き出し窓を設置するときのポイント

掃き出し窓を設置するときのポイント イメージ

注文住宅に掃き出し窓を設置して快適に過ごすためのポイントは、主に以下の2点です。

  • 断熱性や防音性が高い窓で設置する
  • カーテンのデザインや色は慎重に選ぶ

それぞれのポイントの内容を解説します。

5-1.断熱性や防音性が高い窓で設置する

掃き出し窓には、「暑さ・寒さが伝わりやすい」「防音性が低い」といったデメリットがあります。これらのデメリットへの対策としては、断熱性や防音性の高い窓を選ぶのがおすすめです。たとえば、複層ガラスは断熱性能の高さが魅力です。複層ガラスは複数のガラスから構成された、ガラスとガラスの間に空間のあるガラスを指します。

二重サッシは断熱性に加え、防犯や防音、結露防止などの機能を備えているガラスのことです。二重サッシを利用すれば、掃き出し窓の多くのデメリットに対応できます。「サッシ」は窓枠のみを意味する場合もありますが、二重サッシにおいては窓が二重であることを指します。

5-2.カーテンのデザインや色は慎重に選ぶ

快適な住まいにするなら、掃き出し窓につけるカーテンのデザインや色は、慎重に選ぶことがポイントです。掃き出し窓は面積が大きい分、カーテンの色や柄によって、通常のケース以上に部屋の印象が大きく左右されるためです。

天井や壁、床などと同じ「ベースカラー」か、家具やラグなどと揃えた「アソートカラー」にすると、部屋の雰囲気がまとまります。また柄物を選ぶ際は、柄が大きさよりも余白部分が大きいデザインにすると、すっきりした印象になるでしょう。

掃き出し窓のカーテンの丈は、床にギリギリ届かない程度がおすすめです。長すぎると窓の開閉時に邪魔になり、短すぎると外気の侵入や流出を防ぎきれません。

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まとめ

掃き出し窓とは、下部が床まである引き戸式の窓を指します。窓から外に出やすいことや、採光や風通しに優れていることが特徴の、日本住宅における主流の窓です。

メリットの多い掃き出し窓ですが、面積が大きい分外から部屋の様子が見やすく、プライバシーや防犯面が懸念されます。また、暑さ・寒さが伝わりやすいことや防音性が低いことなどもデメリットといえます。

プライバシーの確保や防犯には、ブラインドの利用や防犯ガラスの導入、鍵の強化などが効果的です。暑さ・寒さや防音対策には、二重サッシの利用がおすすめです。ぜひ本記事を参考に、掃き出し窓を検討、理想の家づくりを実現してくださいね。

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