【家の広さ別】家財処分6つの方法│解体費用を安くおさえるコツも

家の売却するにあたって、家財道具の処分方法についてお悩みの方は多いのではないでしょうか。

本記事では、家の広さ(間取り)別の家財処分の費用相場と方法、費用を安くおさえるコツを解説します。あわせて家財処分以外にかかる費用(解体費や仲介手数料など)や税金、特例控除もご紹介します。

なお、空き家や実家の売却については「空き家を売却する方法は?」「実家を売却する手順」で紹介しています。あわせてお役立てください。

この記事を読めばわかること
  • 間取り別の家財処分の費用相場
  • 処分方法別の費用や特徴
  • 家財処分費用を安く抑えるコツ
「家を売りたい」と悩んでいる方へ
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1.【間取り別】家財処分の費用

1.【間取り別】家財処分の費用

専門業者に家財処分を依頼する場合、間取り別の費用相場は以下のとおりです。

間取り 費用
1R1K 3〜8万円程度
1DK 5〜12万円程度
1LDK 7〜20万円程度
2DK 9〜25万円程度
2LDK 12〜30万円程度
3DK 15〜40万円程度
3LDK 17〜50万円程度
4LDK以上 22~60万円程度

間取りが広くなるほど荷物の量や作業員の人数も増えるので、コストが上がっていきます。

ただし価格は依頼する時期によって変動するので、引っ越しシーズンなどの繁忙期を避けると、比較的低コストにおさえられるでしょう。なお、実際にかかる処分費用は、依頼する業者や家財の量によって異なるため、正確な間取りを伝えた上で見積もりを出してもらいましょう。

2.【処分方法別】家財処分の費用│「業者に頼む」「自分で処分」どっちが安い?

2.【処分方法別】家財処分の費用

「業者に頼む」のか「自分で処分」するのかどちらがいいかは、家財の量や状況によって変わります。家財の処分方法と処分方法別の費用の目安は、以下のとおりです(シーズンや業者によって変動)。

   処分方法 費用
業者に依頼 不用品回収業者 ベッド:8,000〜1万円程度
テーブル:5,000〜8,000円程度
ソファー(1人用):8,000〜1万円程度
引っ越し業者 ベッド:3,000円〜
テーブル:3,500〜4,500円程度
ソファー(1人用):2,500円〜
遺品回収業者 3LDKの場合:17〜50万円程度
リサイクルショップ
(不用品買取)
出張回収が有料の場合:3,000円〜8,000円程度(家財により変動)
自分で対応 自治体の粗大ゴミ ベッド:2,000円程度
テーブル:1,100円程度
ソファー(1人用):800円程度
フリマ・オークションサイト 配送料:150円〜33,000円(家財により変動)

それぞれ特徴やメリットデメリットが異なりますので、以下を参考に、ご自分の家財や量に応じて検討しましょう。

2-1.【不用品回収業者】家財道具をまとめて処分したい

家財道具をまとめて処分したいなら、不用品回収業者へ依頼しましょう。

不用品の回収費用は、ベッドであれば8,000円〜1万円程度、テーブルであれば5,000円〜8,000円程度、ソファー(1人用)だと8,000円〜1万円程度が相場です。家財をまとめて整理できるため、細かな選別も不要で処分の日程を複数回に分ける必要もありません。

ただし、処分する量が少ないと費用が割高になるので、家財道具全てを一つの業者に依頼したい場合に活用しましょう。

2-2.【引っ越し業者】引っ越しとあわせて家財道具を処分したい

引っ越し業者は、引っ越しとあわせて家財道具を処分したい場合におすすめです。

引っ越しの直前まで家具を使えて事前準備も不要なので、手間がかかりません。費用は、ベッドであれば3,000円から、テーブルであれば3,500円〜4,500円程度、ソファー(1人用)であれば2,500円程度から処分してもらえます。

ただし、業者によっては高くつく場合もあるので必ず事前に見積もりをとりましょう。また、引っ越し業者によっては家財の引き取りに対応していないケースもあるため、申し込みの際に確認することをおすすめします。

2-3.【遺品回収業者】所有者が亡くなった家を整理したい

遺品回収業者は、所有者が亡くなった家を整理したい場合に活用できます。

不用品回収業者との違いは、遺品の供養や貴重品・書類などの大切な遺品の捜索にも対応してくれる点です。費用は家財道具の量にもよりますが、3LDKの間取りであれば17万〜50万円程度が相場です。

注意点として、不用品回収業者と比べると提供しているサービスが幅広いため、費用がやや高額になる傾向があります。

実績や口コミ、電話などの対応から判断して選ぶようにしましょう。

2-4.【リサイクルショップ】比較的新しい家財道具を売りたい

比較的新しい家財道具を売りたい場合は、リサイクルショップ(不用品買取業者)を活用しましょう。

リサイクルショップであれば、不用品を現金化しながら引き取ってもらえるメリットがあります。また出張買取してくれるショップであれば、重たい家財を運び出す必要がなく自宅まで引き取りに来てくれます。

費用は、出張サービスが無料のショップもありますが、店舗によっては3,000円〜8,000円程度かかる場合もあります。ただし、古くて再利用できない家財は買取を断られる可能性があることに注意しましょう。

2-5.【自治体の粗大ごみ】処分する家財道具が少ない

家財道具が少ない場合は、自治体の粗大ごみで処分するのがおすすめです。

ベッドであれば2,000円程度、テーブルなら1,100円程度、ソファー(1人用)であれば800円程度で引き取り可能です。回収場所までは自分で運ぶ必要がありますが、費用を安く抑えながら家財を処分できます。

ただし、引っ越しシーズンなどは1か月前から予約が埋まることもあり、出し忘れると処分できなくなったり、家財が多いと運搬の手間がかかったりするなどのデメリットもあります。

2-6.【フリマ・オークションサイト】なるべく高値で売却したい

フリマ・オークションサイトは、出品価格を自由に設定できるため、需要の高い家財であればリサイクルショップよりも高値で売れる可能性があります。

費用は、小さなものであれば150円から、ソファーなどの大型家具であれば33,000円程度の配送料が発生します。

ただし、購入者とのやり取りに手間がかかることや、買い手がすぐに見つかるとは限らないことから、「今すぐ処分したい」という方には不向きです。

3.家財の処分費用を安く抑えるコツ

3.家財の処分費用

家財の処分費用を安く抑えるコツは、以下のとおりです。

  • できるだけ自分で処分する
  • 状態が良い家財は買取を依頼する
  • 買取業者に依頼する場合は複数社から見積もりをとる
  • 利用できる補助金や助成金を探す

それぞれの方法について、ポイントを解説します。

3-1.できるだけ自分で処分する

家財や不用品は、できるだけ自分で処分することで費用を抑えられます。

テレビや洗濯機などの大型の家財を処分は、家電リサイクル法の対象となるため廃棄の際に手数料がかかりますが、自治体に回収依頼を出すほうが業者に依頼するより大幅に安くすることができます。

家電リサイクル法の対象家電4品目
  • エアコン
  • テレビ(ブラウン管、液晶・プラズマ)
  • 冷蔵庫、冷凍庫
  • 洗濯機、衣類乾燥機

出典:PDF家電4品目の「正しい処分」早わかり!|経済産業省

また、衣類や生活雑貨などの小物も処分しやすいため、可能な限り減らしておくとよいでしょう。

捨てるものは自治体の粗大ごみで処分し、比較的新しいものはリサイクルショップやフリマ・オークションサイトに出品すれば、手元に残るお金も増やすことができます。

3-2.状態が良い家財は買取を依頼する

家財が比較的新しく状態がいいのであれば、買取を依頼しましょう。

買取を利用すれば、捨てるはずだった家財をお金に変換できるかもしれません。また、古くても需要のあるヴィンテージの家具であれば、高値で買取してくれる可能性があります。

時間や手間をかけずに買取依頼したい場合はリサイクルショップや買取業者、時間に余裕がありできるだけ高値での買取希望であればフリマ・オークションサイトがおすすめです。

3-3.買取業者に依頼する場合は複数社から見積もりをとる

買取業者に依頼する場合は、必ず複数社から見積もりをとることをおすすめします。

1社だけの見積もりだと提示された金額が妥当か判断するのは困難ですが、複数社から見積もりをとれば、担当者との相性や、価格の違いを比較して納得できる業者を選ぶことができます。

家財処分の際は、一緒に不動産会社にも家の査定を依頼しましょう。査定には、インターネットで一括査定を依頼できる「不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)」がおすすめです。

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3-4.利用できる補助金や助成金を探す

利用できる補助金や助成金があれば、処分費用を抑えられる可能性があります。

特に空き家物件であれば、地方自治体で補助金や助成金を出しているケースも多く、積極的に活用することで費用をかけずに処分できます。

補助金や助成金の利用には空き家バンクへの登録が必要になる場合も多いので、事前に地方自治体の情報を確認しておきましょう。

4.家の売却で家財処分以外にかかる費用と税金

4.家の売却で家財処分

家の売却で家財処分以外にかかる費用と税金は、以下のとおりです。

項目 費用の目安
仲介手数料 売却価格×3%+6万円(+消費税)
抵当権抹消費用 不動産1つにつき1,000円
司法書士依頼料 1万~2万円
印紙税 1,000円~60,000円
譲渡所得税 売却利益×所有期間に応じた税率
住宅ローン一括返済手数料 1~6万円
引っ越し費用 シーズンや業者により異なる
解体費用(必要な場合) 木造住宅:坪単価3〜5万円程度
測量費用 35〜80万円程度
ハウスクリーニング費用 3LDK〜4LDKの場合:5〜8万円程度

上記の費用のなかで、必ず発生するのは仲介手数料と印紙税です。他の費用は、売却価格や売却益、専門家への依頼状況などによって発生するかが決まるため、売却活動に動く前にシミュレーションしておきましょう。

家財処分が一段落したら、不動産会社に査定を依頼しましょう。

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5.家の売却でかかる税金負担をおさえられる特例控除

5.家の売却でかかる税金負担

家の売却にはさまざまな費用がかかりますが、あわせて押さえておくべきなのは税金の控除です。

売却した条件によって、税金の負担をおさえられる特例控除は異なるため、利用できるものがあるかチェックしておきましょう。

売却の条件 利用できる特例控除
住んでいた家(マイホーム)を売却した 居住用財産の3,000万円控除
家の所有期間が10年超 10年超えの所有軽減税率の特例
新たに家を買い換えた 特定居住用財産の買換え特例
親などが住んでいた家を相続して売却した 相続空き家の3,000万円控除

出典:No.3302 マイホームを売ったときの特例│国税庁

出典:No.3305 マイホームを売ったときの軽減税率の特例│国税庁

出典:No.3355 特定のマイホームを買い換えたときの特例│国税庁

出典:No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例│国税庁

居住用財産の3,000万円特別控除とは、住んでいた家を売却した場合に利益から3,000万円までを控除できる特例のことです。新居へ転居している、転居後の3年目までの年末に売却しているなどの一定の要件を満たしていれば適用できます。

10年超えの所有軽減税率の特例とは、10年以上所有していた家を売却する場合、譲渡所得税の税率が低くなる特例のことです。所有期間が5年以上の長期譲渡所得よりも低い税率が課されるため、税負担を抑えられます。

特定居住用財産の買換え特例とは、新たに家を買い換えて住み替えを行う場合、売却した家の譲渡所得税の支払いを先送りできる特例のことです。住み替えた家を売却するまで譲渡所得税の支払いが発生しないため、「出費が増えて税金の支払いを後回しにしたい」などの際に活用できます。

相続空き家の3,000万円控除とは、親などが居住していた家を相続して売却した場合に、利益から3,000万円まで控除できる特例のことです。被相続人が1人で暮らしていたことや、昭和56年5月31日以前に建てられた「一戸建て」であることなどの要件を満たす必要があります。

まとめ

家財処分を行う6つの方法と費用、処分費用を安く抑えるコツなどを解説しました。

家財を処分するには、ご自身の状況に合わせて、不用品回収業者、引っ越し業者、遺品回収業者、リサイクルショップ、自治体の粗大ゴミ、フリマ・オークションサイトの6つから選びましょう。

費用を抑えるには、業者に頼らずできるだけ自分で処分したり、状態の良い家財は買取を依頼したりすることがおすすめです。また、買取業者に依頼する際は複数社から見積もりをとることや、地方自治体によっては補助金や助成金が活用できるケースもあります。

家の売却には、意外に費用がかかるものです。あわせて「不動産売却 HOME4U」で家の査定も依頼して手元に残る資金も把握しておきましょう。