「そろそろ設備のリフォーム時期が来たけれど、いくらかかるのか心配…」
そんな想いを抱えている方も多いと思います。
満足のいくリフォームをするには、設備などのデザインも大切ですが、どれくらい費用がかかるのかをチェックして、しっかりと資金計画を立てることも重要です。
そこで今回は、家の各所をリフォームするタイミングと費用の相場、利用できる助成金や減税措置、安くするコツをお伝えします。
さらに、ベストなリフォーム会社の選び方を解説しますよ。
不便を解消し、より住みやすい家づくりの参考にしてくださいね!
Contents
1.【場所別】リフォームのタイミングと相場
家のリフォームはいくらかかるのでしょうか?
家のリフォームは、水回りの汚れがひどくなったり、設備が壊れたりしたときに行うこともありますが、定期的に行うことで家を長くきれいに保つことができます。
リフォームにはそれなりの費用がかかりますが、タイミングが同じになると支払いが大変なので、いつ、どれくらいの費用がかかるのかを事前に知っておきたいですよね?
そこでまずは、一般的にリフォームを行うとよいタイミングと費用をまとめました。
リフォーム箇所 | 時期の目安 | 工事費用の相場 |
---|---|---|
キッチン | 10年~20年 | 50万円~200万円 |
トイレ | 10年~20年 | 10万円~20万円 |
浴室 | 10年~15年 | 50万円~150万円 |
洗面所 | 10年~20年 | 20万円以内 |
床 | 床材により10年~25年 | 12畳 20万円~40万円 |
屋根 | 10年~20年 | 50万円~100万円 |
外壁 | 15年~20年 | 50万円~150万円 |
窓 | 20年~30年 | 10万円~50万円 |
玄関 | 20年~30年 | 50万円以内 |
それぞれの費用の内訳やどんなリフォームが必要かを詳しく見ていきましょう。
またリフォーム事例も併せてご紹介ます。具体的なリフォーム内容を見て、費用の目安にしてくださいね。
1-1.キッチン
キッチンのリフォーム費用の相場は、50万円~200万円です。
この金額には、機器代、工事費用、諸経費などが含まれています。
キッチンのリフォームは、コンロの取り替えなど機器の一部を取り替える場合は、50万円以下で済むこともあります。反対に、これまでキッチンのあった場所を移動する場合は、給排水設備工事や排気ダクト工事が必要になるため、費用が200万円を超す場合もあります。
キッチンをリフォームする際のポイントは、シンクやコンロなどの位置を考える際、いつも利用する人の動線を考えた配置にすることです。そのうえで、デザインや素材など予算に合うものを選ぶとよいでしょう。
今は、シンクやコンロ、収納棚などがセットになったシステムキッチンが主流。シンクやコンロの配置や高さを好みのものにすることができます。
システムキッチンには、I型、L型、対面型、アイランド型など、いくつかの型がありますが、リフォーム費用を抑えたい場合は、これまでのキッチンと同じ型を選ぶとよいでしょう。また、最新のものではなく、1つ前の型式を選ぶなど、少し古いものを選ぶのも費用を抑えるコツです。
今、主婦の間ではアイランド型のキッチンに人気があります。ただ、アイランド型にする場合は、給排水や換気ダクトの場所を変える必要があるため、費用が高くなります。
キッチンのリフォーム ビフォーアフター
出典:ナカヤマのリフォーム
1-2.トイレ
トイレリフォーム費用の相場は、10万円~20万円です。
ここには機器代、工事費用、諸経費などが含まれています。
トイレは、一般的な暖房温水洗浄便座への入れ替えであれば、10万円~20万円程度でリフォームできます。
今は、節水型が人気です。さらに最新式のトイレはタンクレスになっていたり、泡洗浄ができたりと高機能のものが増えてきました。ただ、最新機能のトイレは費用が高くなります。タンクレスにする場合は、別途手洗いカウンターの設置が必要です。
リフォーム費用を抑えたいのであれば、最新のものよりも前の型式のものを選ぶとよいでしょう。
和式トイレを洋式トイレに変更する場合は、基礎工事が必要になるため、費用が高くなります。この場合、家族に65歳以上の要支援や要介護認定を受けた人がいると、バリアフリーリフォームの対象となるため、費用が介護保険から助成されることがあります。
トイレのリフォーム ビフォーアフター
出典:INTEX
1-3.浴室
浴室リフォーム費用の相場は、50万円~150万円になります。
このなかには機器代、工事費用、諸経費などが含まれます。
浴室のリフォームには2つの工法があります。1つは在来工法で、いわゆるオーダーメイドの浴室です。もう1つはユニットバスで、浴槽や水栓、鏡、床などが一体化されたものです。システムバスとも呼ばれます。
浴槽のみの交換は50万円以下で済みますし、ユニットバスを交換する場合は100万円以内でリフォームできるでしょう。ユニットバスを利用すると全体的に費用を抑えられます。特にリフォーム費用を抑えるには、最新ではなく前の型式のものを利用するとよいでしょう。
ただし、もとの浴室が在来工法で造られている場合、浴室のサイズに合うユニットバスがあるかどうか、確認する必要があります。
浴室のリフォームのコツは、断熱仕様の設備に交換することです。浴槽が断熱仕様の場合、追い炊きを減らすことができるので、ガス代あるいは電気代を節約できます。
浴室のリフォーム ビフォーアフター
出典:ナカヤマのリフォーム
1-4.洗面所
洗面所リフォーム費用の相場は、20万円以内です。
これには機器代、工事費用、諸経費などが含まれます。
洗面所は、鏡や洗面ボウル、蛇口、収納棚などがセットになったユニット型のものが増えています。必要な設備が一体型になっているのでリフォーム費用を抑えられ、古い型式のものを利用すれば、さらに安い費用でリフォームできます。
少々費用はかかりますが、床や内装を新しいものに替えて、洗面ボウルや蛇口を自分好みのものにすれば、オリジナルの洗面所にすることもでき、楽しいですよ。
洗面所のリフォーム ビフォーアフター
出典:輿石建築
1-5.床
床リフォームの相場は、12畳で20万円~40万円です。
素材代、工事費用、諸経費なども含んだ金額になっています。
床をフローリングにするリフォームは人気があります。今ではフローリングの素材が増えているので、好みのものに替える人も増えてきました。床の素材が傷んできた、床がブカブカしてきた、床がきしむなどの症状が出てきたら、リフォームを考えてもよいでしょう。
フローリングのリフォームには、以下の3つの方法があります。
1)これまでの床をはがして、下地の上に新しいフローリングを張る
2)フローリングだけでなく、下地や土台も新しく替える
3)今の床の上に新しいフローリングを張る
これら3つのうち、もっともリフォーム費用を抑えられるのは、3)の方法です。
フローリング素材は大きく分けて、合板フローリングと無垢フローリングがあります。合板フローリングは種類が多く、費用も安く仕上がります。無垢フローリングは、今人気の素材。合板に比べて費用は高くなりますが、調湿効果があるのが特長です。夏はサラッとして、冬はフローリングの冷たさが抑えられるので、1年を通して快適に過ごすことができるでしょう。
床のリフォーム ビフォーアフター
出典:アーバンプロジェクト
1-6.外壁
外壁リフォーム費用の相場は、50万円~150万円になります。
これは材料費、塗料代、工事費用、足場設置費用、養生代、諸経費などを含む金額です。
外壁のリフォームでは、下地材の補修、ひび割れの補修、塗膜の塗り替えなどを行います。
一戸建ての場合、冬場は家の中が冷え込みがちです。また、夏は熱がこもり、室内が暑くなりがちです。そのため、暖房や冷房にかかるコストが増えてしまいます。そこで、冷暖房コストを減らすため、リフォームをする際は、遮熱効果、断熱効果のある材料や塗料を使用することをおすすめします。
また、外壁は15年~20年でメンテナンスする必要がありますが、耐久性のある材料を使うことで、メンテナンスのサイクルを伸ばすことも可能です。
使用する材料や塗料によって、冷暖房コストやメンテナンスコストを抑えられる点は、ぜひ覚えておきたいポイントですね。
そしてもう1点、費用を抑えるポイントがあります。それは、外壁のリフォームと同時に、屋根のリフォームも実施することです。外壁と屋根のリフォームでは足場を組む必要があります。そこで2つのリフォームを同時期に行うことで、足場設置費用を抑えられるのでおすすめです。
外壁のリフォーム ビフォーアフター
出典:クオリティサービス
1-7.屋根
屋根リフォーム費用の相場は、50万円~100万円です。
ここには材料費、塗料代、工事費用、足場設置費用、養生代、諸経費などが含まれます。
屋根のリフォームには、3つの方法があります。
1)塗り替え 2)重ねぶき 3)ふき替え
1)の塗り替えはもっとも費用が安く、50万円~60万円でリフォームできます。
2)重ねぶきは、既存の屋根の上から新しい屋根材をかぶせる方法です。
3)ふき替えは、既存の屋根を取り除き、新しい屋根材に替えるもので、瓦のリフォームはこの方法で行います。
屋根のリフォームをする際のポイントは、外壁の場合と同じく、遮熱効果や断熱効果のある材料や塗料を使うことで、冷暖房費を節約できます。
また、屋根と同時に外壁のリフォームを行うと、足場設置費用のコストを抑えられるでしょう。
屋根のリフォーム ビフォーアフター
出典:ナカヤマのリフォーム
1-8.窓
窓リフォーム費用の相場は、10万円~50万円です。
ここには設備代、工事費用、諸経費なども含まれています。
窓の結露や冬場の寒さでお悩みの方も多いのではないでしょうか。窓は外気と室内温度の差が生まれやすいので結露しやすく、冬は隙間風が入って寒くなりがちです。
そこで、結露対策、寒さ対策のために窓のリフォームをする人が増えています。断熱効果のある窓にすると結露が発生しにくくなり、室温を快適に保つことができるようになります。
また、窓には防音効果や防犯効果、耐震効果のあるものもあります。すべての効果を取り入れると費用がかさむので、欲しい効果をよく考えて選択するとよいでしょう。
窓のリフォーム ビフォーアフター
出典:リ・ライフ
1-9.玄関
玄関ドアのリフォーム費用の相場は、50万円以内です。
この金額には設備代、工事費用、諸経費などが含まれています。
玄関は家の顔。扉を変えるだけで家の雰囲気が変わるので、センスの良い、こだわりのある玄関にしたいものです。
また、断熱効果や防犯効果のある玄関ドアを選ぶことで、過ごしやすく安心感のある家にすることも可能になります。
玄関ドアのリフォーム費用を抑えたい場合は、現行のドアに金属製などの素材をかぶせるカバー工法がおすすめです。この場合は30万円以内の予算でリフォームできます。
玄関ドアのみの交換であれば、50万円以内で済ますこともできますが、玄関の内装や下駄箱、床なども併せてリフォームすると、プラス50万円程度の費用がかかる場合があります。
玄関のリフォーム ビフォーアフター
出典:横田満康建築研究所
2.リフォーム工事費以外にかかる費用
ここまで場所別にリフォームにかかる費用を見てきましたが、工事以外にもかかる費用があります。どんな費用が必要なのかを見ていきましょう。
2-1.リフォーム全般にかかる可能性がある費用
以下は、一般的にリフォームの際かかる費用です。
各申請費用 | 増改築のような大規模リフォームでは申請が必要です。この申請にかかる費用や、リフォーム補助金などを利用する際の費用です。 |
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工事車両の駐車場代金 | リフォームの際、工事関係車両が長時間、家の近くに駐車する必要があります。この際の駐車場代金です。 |
工事の人へのお茶代 | 必須ではありませんが、工事の人へお茶やお茶菓子を出す際の代金です。なお、一般的に、ごはん代を支払う必要はないでしょう。 |
2-2.ケースよって必要になる費用
以下は、リフォームの規模やケースによってかかる費用です。
設計費 | 一部ではなく、部屋の間取りを変更するようなリフォームの場合、設計が必要になります。この際、設計士に支払う費用です。 |
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仮住まいの家賃・引っ越し代金 | おおがかりな全面リフォームを行う場合、工事期間のみ仮住まい暮らしになるケースがあります。この先の仮住まいの家賃です。 また、仮住まいへの引っ越しと、戻る際に引っ越し費用がかかります。 |
トランクルームの利用料・運送料 | 間取りを変更するようなフルリフォームや、リフォームを行う場所の荷物が多い場合に、家具や荷物をレンタルトランクルームに預ける場合の利用料です。 また、トランクルームへ運搬する際の運送料が発生する可能性があります。 |
リフォームの際、工事費用以外にも費用がかかる可能性があります。リフォームの資金計画には、これらの費用も考慮しておくと安心ですよ。
また、もし売却のためのリフォームをお考えの方は一度、以下の記事にも目を通してみてください。
もしかすると、そのリフォームは不要な可能性がありますよ。
3.リフォーム会社を選ぶときの2つのポイント
数あるリフォーム会社の中から最適な1社を選ぶには、次にあげる2つのポイントに基づいて検討することをおすすめします。
3-1.補助金・助成金制度の指定会社を選ぶ
リフォーム会社を選ぶ際は、市区町村が実施するリフォーム関連の補助金・助成金制度の指定会社を選ぶようにしましょう。
省エネ・耐震・バリアフリー関連のリフォームをすると、市区町村から補助金や助成金がもらえる制度があります。制度が実施されている場合は、費用の一部が助成されるので、利用しない手はありません。
ただ、市区町村によっては、指定会社でないと補助金や助成金がもらえない場合がありますので、指定会社の有無を確認する必要があります。
そこで、自宅のある市区町村でリフォームの補助金や助成金の制度があるかどうか確認できるサイトがありますので、ぜひチェックしてみましょう。
指定会社の有無は、下記サイトで検索して出てきた制度の詳細が書かれた表の「工事施工者」の欄で確認できます。
この他、市区町村のホームページで確認するか、直接役所に問い合わせてみてもよいでしょう。
3-2.複数のリフォーム会社に見積もりをもらう
先にご紹介した補助金・助成金制度で特に指定会社がない場合や、制度の対象とならないリフォームをする場合は、複数のリフォーム会社に見積もりを出してもらいましょう。
- 作業の内容と金額を細かく出してくれる
- 詳細な見積もりを出してもらえる
- 利用者目線で損しないアドバイスをくれる
こうしたリフォーム会社を選ぶことで、後から追加料金を請求されたり、追加工事が必要だといわれたりするなどのトラブルを防げますよ。
なかには、不要な工事や高すぎる費用を請求するリフォーム会社がいる可能性もありますので、1社のみでなく必ず複数社を比較しましょう。
4.リフォーム費用を安くするコツ
リフォーム費用を安くするコツは、市区町村が実施する補助金・助成金制度を利用すること、そして、国が実施するリフォーム減税を利用することです。
前のコーナーで市区町村が実施する補助金・助成金制度の見つけ方をご紹介しましたので、ここでは最新の補助金制度と、所得税などの税金が安くなるリフォーム減税について解説します。
4-1.リフォームで使える補助金制度を使う
リフォーム関連の補助金は、さまざまな制度があり、適用される工事時期や申請時期が異なるので、最新の情報を調べて損することなく活用することが大切です。
国の補助金制度をいくつかご紹介します。
補助制度の名称 | 補助額の目安 | 内容 |
---|---|---|
長期優良住宅化リフォーム推進事業 | 100~250万 (3世代住宅では+50万円) |
劣化対策・耐震・省エネなどの性能向上工事 |
グリーン住宅ポイント制度 | 5万~30万ポイント (若者・子育て世代最大60万ポイント) ※ポイントは追加工事や様々な商品と交換できる | 省エネ・バリアフリー・耐震高性能建材を用いた断熱改修 |
既存住宅における断熱リフォーム支援事業 | 一戸建て:~120万円 マンション:~15万円 | 高性能建材・高性能な家庭用設備などの導入・改修 |
次世代省エネ建材の実証支援事業 | 一戸建て:~300万円 マンション:~125万円 | 内張/外張断熱 |
4-2.リフォームにかかわる税金の減税制度を利用する
リフォームをしたり、親や祖父母からリフォーム資金の贈与を受けたりした場合に、税金を減額できる減税制度があります。
- 所得税
- 固定資産税
- 贈与税
では、どのような場合に税金が安くなるのか、3つの税金別に解説しましょう。
4-2-1.所得税が安くなる場合
省エネ、耐震、バリアフリーのリフォームをする場合、一定の要件を満たしていれば、確定申告をすることで所得税が安くなるのです。
これに該当する所得税の減税には3つのパターンがあります。
1)投資型減税
自己資金を利用して、一定の要件を満たした省エネリフォーム、耐震リフォーム、バリアフリーリフォームをした後、必要書類を添えて確定申告をすると、控除対象限度額を上限として工事費用の10%分の所得税額が安くなるというもの。
2)ローン型減税
リフォームローンなどを利用して省エネリフォーム、バリアフリーリフォームを行った場合、年末のローン残高を上限として5年間にわたり、工事費用の2%または1%の所得税が安くなる というもの。
1)、2)のいずれの場合も、適用期間は、2021年(令和3年)12月31日までです。
上記について、詳細は国税庁ホームページおよび一般社団法人住宅リフォーム推進協議会の詳細ページで確認してください。
省エネ改修工事をした場合
住宅特定改修特別税額控除
特定増改築等住宅借入金等特別控除
耐震改修工事をした場合
住宅耐震改修特別控除
バリアフリー改修工事をした場合
住宅特定改修特別税額控除
特定増改築等住宅借入金等特別控除
所得税が減税になる制度にはもう1つ、住宅ローン減税(住宅借入金等特別控除)という制度があります。
これは、住宅ローンを利用してリフォーム費用を借り入れた場合、一定の要件を満たせば、所得税が10年間にわたって、年末の住宅ローン残高の1%分安くなるというものです。
ローン型減税とよく似ていますが、住宅ローン減税は所得税が安くなる期間が最大10年と長く、ローンの限度額も大きいことが特徴です。ただ、どちらも場合も要件を満たす必要がありますので、単に期間が長いというだけで決めるのではなく、詳細を確認したうえで利用する減税方法を決めてくださいね。
(注)消費税率引き上げに係る対策(令和元年10月1日~令和2年12月31日)
消費税率10%が適用される増改築等工事を行い、令和元年10月1日~令和2年12月31日の間に居住を開始した場合、控除期間が13年間となります。適用の11年目~ 13年目までの各年の控除限度額は以下のいずれか小さい額となります。
①年末ローン残高(上限4,000万円)の1% ②増改築等工事費用の額(上限4,000万円)の2/3%
この適用期間は、2021年(令和3年)12月31日まで。
要件など詳細については、国税庁ホームページおよび一般社団法人住宅リフォーム推進協議会の詳細ページで確認してください。
最後に、ここだけはご注意ください!
省エネリフォームとバリアフリーリフォームの投資型減税とローン型減税は、住宅ローン減税とは併用できません。
ただし、耐震リフォームであれば、どれとも併用することができます。
下記に、リフォーム減税制度の併用についての表を掲載いたします。
(出典:住宅リフォーム推進協議会「住宅リフォームガイドブック(令和元年度版)」)
○がついているもの同士は併用できますので、参考にしてくださいね。
4-2-2.固定資産税が安くなる場合
省エネ、耐震、バリアフリー、長期優良住宅化のリフォームをする場合、一定の要件を満たしていれば、リフォームする住宅のある市区町村に申告することで、翌年分(1年間)の固定資産税が減額になります。
減額になる割合は、以下のとおりです。
- 省エネリフォームの場合は、家屋面積の120平方メートル相当分までの固定資産税が3分の1に減額
- 耐震リフォームの場合、家屋面積の120平方メートル相当分までが1年の間、2分の1に減額
- バリアフリーリフォームの場合、家屋面積の100平方メートル相当分までの固定資産税が3分の1に減額
- 長期優良住宅化リフォームの場合、家屋面積の120平方メートル相当分までが1年の間、3分の2に減額
この制度が適用期間は、2020年(令和2年)3月31日までです。
要件や申告に必要書類など詳細については、一般社団法人住宅リフォーム推進協議会の手引きで確認してください。
4-2-3.贈与税が非課税になる場合
家のあちこちを同時にリフォームする場合、あるいは、外壁や屋根など大規模なリフォームをする場合は、ある程度まとまった資金が必要になりますね。
そんなとき、満20歳以上の人が父母や祖父母からリフォーム資金を援助してもらうと、贈与税が非課税になる制度があるのです。
これを、贈与税の非課税措置といいます。
非課税となる額の上限は、下記のとおりです。
(出典:住宅リフォーム推進協議会「住宅リフォームガイドブック(令和元年度版)」)
この制度を受ける場合は、必要書類を添えて確定申告する必要があります。
非課税措置の適用期間は、2021年(令和3年)12月31日までに受けた贈与分まで。
要件や必要書類など詳細については、一般社団法人住宅リフォーム推進協議会の手引きで確認してください。
4-3.リフォーム費用を交渉する
リフォーム費用は、交渉しだいで安くなる場合があります。
交渉の際は、まず以下のことを行ってください。
- あらかじめ考えている予算を伝える
- 提示された見積価格をチェックする
- 疑問がある場合は、なぜこの金額か根拠を教えてもらう
- 諸経費の内訳を教えてもらう
- 追加工事の可能性も聞いておく
そのうえで、全体的な費用が高めだったら、「どこか費用を抑えられる部分はありませんか?」と聞いてみましょう。
その際、無理な値下げ交渉はしないこと。材料やリフォームを手掛ける職人の質を下げることになりかねません。
安く値切るのではなく、疑問点があれば教えてもらい、価格を下げる方法を教えてもらうことで、お互いにコミュニケーションが取れ、信頼関係につながります。
リフォーム会社と良好な関係を築くことができれば、値下げに応じてくれる可能性が出てきますよ。
4.まとめ
今回はリフォーム費用のタイミングや相場、リフォーム費用を安くする補助金や減税制度、さらに価格交渉のコツをご紹介しました。
よいリフォームを行うためには、助成金や減税措置、交渉のコツを把握して、複数のリフォーム会社に相談してみましょう。
信頼できるリフォーム会社を選ぶことで、無駄な工事を避け、今より住み心地のいい家が手に入りますよ。
(情報最終確認日:2021年(令和3年)10月14日)
この記事のポイント まとめ
場所 | タイミングの目安 | 費用目安 |
---|---|---|
水回り | 10年~20年 | 10万円~200万円 |
床 | 素材により10年~25年 | 20万円~40万円/12畳 |
家の外回り | 10年~30年 | 10万円~150万円 |
トイレや浴室、外壁、窓など具体的な内容は「1.【場所別】リフォームのタイミングと相場」をご覧ください。
- 各申請費用
- 工事車両の駐車場代金
- 工事の人へのお茶代
- 設計費
- 仮住まいの家賃・引っ越し代金
- トランクルームの利用料・運送料
これらの詳細については「2.リフォーム工事費以外にかかる費用」をご覧ください。
- 補助金・助成金制度の指定会社を選ぶ
- 複数のリフォーム会社に見積もりをもらう
詳しくは「3.リフォーム会社を選ぶときの2つのポイント」をご覧ください。