住宅ローン残高の確認方法は4つ!確認が必要なタイミングも詳しく解説

住宅ローン残高の確認方法は4つ!確認が必要なタイミングも詳しく解説

住宅ローンの残高を確認すべきタイミングはしばしばあります。
例えば、売却を検討する際や、住宅ローンの完済が間近な場合などです。

この記事では、住宅ローン残高の4つの確認方法を紹介しています。
また、今後住宅ローン残高が必要になるタイミングや、住宅ローン支払いを厳しい場合の対策まで解説します。

売却を考えている方は『 【不動産売却の基本】最初に知るべき費用や税金・売却の流れ 』『家を売る方法|初めてでも損をしない売却手順、注意点、損しないポイントを徹底解説!』もあわせてご覧ください。

1.住宅ローン残高の確認方法

住宅ローン残高の確認方法

「借り換えを検討したい」「家の売却を考えたい」といった際には、住宅ローン残高の把握が必須です。

以下では住宅ローン残高を確認する以下4つの方法を紹介いたします。
上から順に少ない手間で確認できます。

  • 残高証明書を見る
  • 返済予定表を見る
  • 金融機関のホームページから調べる
  • 金融機関窓口で確認する

1-1.残高証明書を見る

住宅ローンの残高は、毎年金融機関から送付される「残高証明書」で確認できます。

残高証明書は、確定申告や年滅調整で住宅ローン控除を適用する際に必要になる書類であり、おおよそ10月下旬ごろには発送されるのが一般的です。

残高証明書には以下のような情報が記載されています。

  • 当年の年末時点残高
  • 借り入れ当初の残高
  • 返済期間
  • 利息と元金の推移

残高証明書をなくした場合でも、金融機関で再発行可能できますが、本人確認書類や印鑑、手数料がかかります。

1-2.返済予定表を見る

住宅ローン契約時に発行される返済予定表でも、簡単に住宅ローン残高を確認できます。
返済予定表には、支払い年月日に応じた借入残高や返済額が記載されています。

しかし、変動金利の場合定期的に金利が見直されることで、当初の返済予定と異なる場合もあります。

返済予定表も再発行が可能です。

1-3.金融機関のホームページから調べる

金融機関のインターネットサービス・インターネットバンキングに登録している場合は、WEB上で簡単に住宅ローン残高を確認できます。

残高証明書や返済予定表と違って、現時点の正確な残高を24時間いつでも確認できます。

ただし、対応していない金融機関もあるので事前に確認してください。

1-4.金融機関窓口で確認する

住宅ローンを借入れた金融機関の窓口や電話でも、住宅ローン残高が確認できます。
窓口へ行かれる際は、営業時間内に、住宅ローンを借りた支店で確認するようにしましょう。

残高証明書や返済予定表を発行するには、以下の書類と手数料がかかるため注意ください。

  • 通帳やキャッシュカード
  • 印鑑
  • 発行手数料

事前に金融機関に、持ち物を確認したうえで訪問すると安全です。

2.住宅ローン残高の確認が必要になるタイミング

住宅ローン残高の確認が必要になるタイミング

住宅ローン残高の確認が必要なタイミングは、主に以下の4つです。

  • 繰り上げ返済をしたいとき
  • 債務の見直し、借り換えを検討するとき
  • 家を売却するとき
  • 住宅ローン控除を受けるとき

2-1.繰り上げ返済をしたいとき

繰り上げ返済には、住宅ローン残高に応じて一部繰り上げ返済か全額繰り上げ返済か決める必要があります。

繰り上げ返済を行う、または計画を立てるうえで住宅ローンの残高確認は重要です。

まず、一部繰り上げ返済をするのか、全額繰り上げ返済をするのかを決める必要があります。
繰り上げ返済には手数料がかかることがほとんどなので、住宅―ン残高に対して極少額しか繰り上げ返済できない場合は、わざわざ返済すべきではないでしょう。

繰り上げ返済の計画を立てる際は、返済予定表を確認しましょう。
返済予定表では、返済日に応じた残高だけでなく、返済額のうちの利息等も確認できます。
手数料額と照らしながら、できるだけ少ない支払いで完済できる計画を立てていきましょう。

2-2.債務の見直し、借り換えを検討するとき

債務を見直し、借り換えを検討する際も、まず住宅ローン残高の確認が必要です。
全期間固定金利以外で住宅ローンを契約している方は、今の金利を正しく確認することも重要です。

変動金利や期間選択型の固定金利で契約している方は、金利の見直しがされるのかも把握しておきましょう。
金利の見直し頻度は金融機関により異なるので、事前に契約時の書類を確認しておくか、金融機関に相談しておくと安心です。

2-3.家を売却するとき

家を売却する際は、原則として住宅ローンを完済する必要があります。
そのため、売却するか判断するには、住宅ローン残高と家の査定額を知っておく必要があります。

家を売った金額で住宅ローンを完済できる場合は、売却の決済と同時に、完済手続きを行います。

家を売った金額と手持ち資金を合わせても、住宅ローンを完済できない場合は、基本的に売却はできないと考えておきましょう。
例外的に、住宅ローンが完済できなくても任意売却であれば売却できますが、住宅ローンを滞納している方に向けた救済措置ですので、一般的には利用できません。

売却を検討する際は、不動産会社に査定を依頼するよりも先に住宅ローン残高を確認しておきましょう。

2-4.住宅ローン控除を受けるとき

住宅ローン控除は、年末時点の住宅ローン残高の0.7%を、所得税から控除できる制度です。
そのため、住宅ローン控除の申請には、正しい住宅ローン残高が必要です。

正確には、申請に必要となるのは残高証明書です。
残高証明書は、確定申告に先立って金融機関から送られてくるため、毎度確認する必要はありません。

3.住宅ローンを早く返す・負担を減らすための対策

住宅ローン残高の支払いが厳しい場合の対策

住宅ローンの支払いがなくなれば、今よりも貯蓄を増やしたり、各段に豊かな生活がおくれそうですよね。
そのため、多くの方ができる限り早く住宅ローンを返してしまいたいと考えています。

この章では住宅ローンを早く返す、あるいは負担を減らすための以下2つの方法について詳しく解説します。

  • 繰り上げ返済
  • より低金利な住宅ローンへの借り換え

住宅ローンの借り換えは難しそうにも思えますが、住宅ローン残高を調べ「まだまだ多く残っている」と感じた方は、借り換えもおすすめです。

3-1.繰り上げ返済

毎月の返済額とは別に、まとまったお金を一度に返すのが繰り上げ返済です。
金融機関によりますが、繰り上げ返済には1万~3万円程の手数料がかかるため、繰り上げ返済の回数は少なく抑え、一度にできる限り大きなお金を返ししまうのがおすすめです。
最近では、インターネットバンキングからの繰り上げ返済は手数料無料としている金融機関もあるため、手数料のあるなしで返済計画を考えていきましょう。

繰り上げ返済には、『期間短縮型』と『返済額軽減型』があります。
期間短縮型は、毎月の返済額は同じに、繰り上げ返済で早く返し切ってしまおうといったものです。
期間短縮型の方がより多くの利息を減らせるため、資金がある方はおすすめです。

返済額軽減型は、繰り上げ返済で少なくなった元金に合わせて、毎月の支払額を少なくする方法です。
養育費や病気などに備えた貯蓄をしていきたい方などは、家計を安定させやすい返済額軽減型がおすすめです。

3-2.より低金利な住宅ローンへの借り換え

より低金利な住宅ローンへ借り換えをすれば、月々の返済額や総支払額を少なくできます。

ただ、借り換えには保証料や事務手数料、抵当権の登記費用など、多くの費用がかかります。
そのため、住宅ローン残高が1,000万円以上残っている方であれば、借り換えを効果的に活用できます。

一般的に、借り換えは金利が1%以上安くできる場合におすすめされています。
住宅ローン残高が3,000万円、4,000万円と多く残っているほど、1%を下回る金利差でも総支払額を多く減らせます。

変動金利は下落し続けています。
現在の相場は0.3%程度となっており、ネット銀行の中には、条件に該当する場合に変動金利0.2%代まで安くなっています。

検索エンジンで『借り換えシミュレーション』と検索し、借り換えで得する金額を正確に割り出してみましょう。

住宅ローンを完済できる見込みがあるなら、不動産会社に家の査定依頼をしてみましょう。信頼できる不動産会社を探すなら、NTTデータグループが運営する一括査定サイト「不動産売却 HOME4U(ホームフォーユー)」をおすすめします。

あなたの不動産いくらで売れる?

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4.住宅ローン残高が多いからと言って繰り上げ返済しない方がいい?

繰り上げ返済が早く、大きければ、その分金利が安くすみます。
ただ、安易な繰り上げ返済をすると、かえって損をしてしまう場合もあります。

以下では、安易な繰り上げ返済をしない方がいい理由について紹介します。

4-1.現金を持っている方が価値がある

生活資金だけ確保できている状態で、慌てて繰り上げ返済を行う方もいますが、これでは貴重な現金を手元に残せません。

現金がないが故に、今後、自動社ローンや教育ローンなどの比較的金利の高い借金をすると、かえって多く金利を払ってしまう場合があります。
金利で損をしたくないなら、ローンを借りないことが一番です。住宅ローンの返済で現金をなくせば、いつか別のローンを必要とする時が来るかもしれません。

また現金は投資に回せます。
住宅ローンの金利0.4%を節約するよりも、年利1~3%程度の手堅い積立投資を行得れば、結果的に得をします。
もちろん投資にはいくらかのリスクがありますが、平行して貯金ができるほどの余裕があれば、検討してみる価値はあります。

4-2.団信から外れる

団信は、住宅ローンの債務者が死亡、あるいは高度障害などを負った時に、住宅ローン残債を代わり支払ってくれる保険です。

繰り上げ返済で早期に完済するということは、早くに団信から外れることになります。

住宅ローンを早期完済すれば、万が一の病気や事故が起きても、住宅ローンの支払いに家計を圧迫されることはありません。
ただ、計画性のない繰り上げ返済であれば、手元に十分な現金がなく、家計が苦しくなる可能性もあります。

団信が効いているうちは、無理に繰り上げ返済をせず、現金を蓄えるという方向に注力してみてもいいのではないでしょうか。

繰り上げ返済も、貯蓄もバランスよくできる方は、積極的に繰り上げ返済を考えましょう。

この記事のポイントまとめ

住宅ローン残高の確認方法は?

住宅ローン残高の確認方法には以下のような方法があります。

  • 残高証明書を発行する
  • 返済予定表を確認する
  • 金融機関の窓口やホームページで確認する

詳しくは「1.住宅ローン残高の確認方法」をご覧ください。

住宅ローン残高の確認が必要になるのはどんなとき?

住宅ローン残高は以下のようなタイミングで確認が必要になります。

  • 繰り上げ返済を考えているとき
  • 債務の見直しや借り換えを考えているとき
  • 家を売却するとき
  • 住宅ローン控除の手続きをするとき

詳しくは「2.住宅ローン残高の確認が必要になるタイミング」をご覧ください。

住宅ローン残高の支払いが厳しい場合の対策とは?

住宅ローン残高の支払いが厳しい場合は、以下のような対策が考えられます。

  • 家計を見直す
  • 金融機関に相談したり借り換えたりする
  • 家を売却する

詳しくは「3.住宅ローン残高の支払いが厳しい場合の対策」をご覧ください。